特許ウォッチ

公開番号2025087253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201776
出願日2023-11-29
発明の名称マシテンタン含有製剤
出願人沢井製薬株式会社
代理人弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
主分類A61K 31/506 20060101AFI20250603BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明の課題の一つは、湿度の影響を受けやすい開放条件下での保存後に、マシテンタン含有製剤の溶出遅延を抑制することである。
【解決手段】本発明の一実施形態によると、マシテンタンを含有する造粒物と、造粒物以外の添加剤と、を含み、造粒物は、結晶セルロースを含まない、マシテンタン含有製剤が提供される。造粒物は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースカルシウム、及びトウモロコシデンプンからなる群より選択される少なくとも一種の崩壊剤を、さらに含有してもよい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
マシテンタンを含有する造粒物と、前記造粒物以外の添加剤と、を含み、
前記造粒物は、結晶セルロースを含まない、
マシテンタン含有製剤。
続きを表示（約 460 文字）【請求項２】
前記造粒物は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースカルシウム、及びトウモロコシデンプンからなる群より選択される少なくとも一種の崩壊剤を、さらに含有する、
請求項１に記載のマシテンタン含有製剤。
【請求項３】
前記少なくとも一種の崩壊剤は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースカルシウムからなる群より選択される、
請求項２に記載のマシテンタン含有製剤。
【請求項４】
前記少なくとも一種の崩壊剤は、前記造粒物の質量に対して０．０５質量％～３０．０質量％の割合で前記造粒物に含まれる、
請求項２または請求項３に記載のマシテンタン含有製剤。
【請求項５】
前記添加剤は、崩壊剤及び滑沢剤の少なくとも一つを含む、
請求項１に記載のマシテンタン含有製剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明の一実施形態は、マシテンタン含有製剤に関する。
続きを表示（約 1,200 文字）【背景技術】
【０００２】
マシテンタンはエンドセリン受容体阻害剤であり、肺動脈性肺高血圧症（ＰＡＨ）患者に対する初期薬物治療において有用性が認められている。マシテンタンを有効成分とする製剤としては、「オプスミット（登録商標）錠１０ｍｇ」が販売されており、血管の収縮を抑制し肺動脈圧の低下に使用されている。
【０００３】
これまでに、マシテンタンを有効成分とする製剤として、微結晶性セルロースと乳糖からなる充填剤、デンプングリコール酸ナトリウムとポリビニルピロリドンとの組み合わせからなる崩壊剤、ポリソルベートからなる界面活性物質、ステアリン酸マグネシウムからなる潤沢剤、およびマシテンタンを含む安定な医薬組成物が報告されている（特許文献１）。
【０００４】
さらに、マシテンタンを有効成分とする製剤として、糖アルコール希釈剤および界面活性剤を含むことで、改善された安定性と適切な溶解プロファイルを示す固体経口医薬組成物の報告がされている（特許文献２）。また、マシテンタンを有効成分とする製剤として、少なくとも１つの崩壊剤（クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロース、ポロキサマー、またはそれらの混合物を含む群から選択される）および少なくとも１つの薬学的に許容される賦形剤を含むことで、適切な崩壊特性を有するマシテンタン含有錠剤組成物の報告もある（特許文献３）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特許第４９５５６８５号
国際公開第２０２１／００５４７８号
国際公開第２０２３／０４８６８４号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、湿度の影響を受けやすい開放条件下での保存後に、マシテンタン含有製剤の溶出遅延を抑制することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の一実施形態によると、マシテンタンを含有する造粒物と、造粒物以外の添加剤と、を含み、造粒物は、結晶セルロースを含まない、マシテンタン含有製剤が提供される。
【０００８】
造粒物は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースカルシウム、及びトウモロコシデンプンからなる群より選択される少なくとも一種の崩壊剤をさらに含有してもよい。
【０００９】
少なくとも一種の崩壊剤は、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、カルメロース、カルメロースカルシウムからなる群より選択されてもよい。
【００１０】
少なくとも一種の崩壊剤は、造粒物の質量に対して０．０５質量％～３０．０質量％の割合で造粒物に含まれてもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許