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公開番号
2025087246
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201762
出願日
2023-11-29
発明の名称
ターボチャージャ用コンプレッサハウジング
出願人
株式会社オティックス
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
F04D
29/44 20060101AFI20250603BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】ディフューザ面の冷却効果の向上を高めてデポジットの付着防止効果の向上が図られるとともに、生産性の向上が図られるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供する。
【解決手段】ターボチャージャ用コンプレッサハウジング1は、複数のピースで分割形成される。ディフューザ部30に沿って周方向に形成された冷媒流路5は、第1ピース2に形成された冷媒流路5の吸気口側壁面55を含む第1流路形成部51と、第2ピース3における第1流路形成部51に対向する位置に形成された冷媒流路5のディフューザ通路側壁面58を含む第2流路形成部52とで区画された環状の空間50である。コンプレッサインペラ13の回転軸13aを含む断面において冷媒流路5のディフューザ通路側壁面58は径方向Xに平行に延在しており、冷媒流路5を形成する空間50における径方向Xの平均大きさSは空間50における軸方向Yの平均大きさTよりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
コンプレッサインペラが収容されるとともに、センタハウジングに取り付けられるように構成されたターボチャージャ用コンプレッサハウジングであって、
前記コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口を形成する吸気口形成部と、
前記コンプレッサインペラを周方向に囲むとともに該コンプレッサインペラに対向するシュラウド面を有するシュラウド部と、
前記コンプレッサインペラの外周側において周方向に形成され、前記コンプレッサインペラから吐出される空気を圧縮するディフューザ通路を形成するディフューザ部と、
前記ディフューザ通路を通過した圧縮空気を外部へ導くスクロール室を形成するスクロール室形成部と、
前記ディフューザ部に沿って周方向に形成されるとともに、前記ディフューザ部を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路と、
を有し、
前記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングは、少なくとも前記スクロール室形成部の一部及び前記吸気口形成部を有する第1ピースと、少なくとも前記スクロール室形成部の一部、前記シュラウド部の一部及び前記ディフューザ部を有する第2ピースと、を含む複数のピースに分割されてなり、
前記冷媒流路は、前記第1ピースに形成された前記冷媒流路の吸気口側壁面を含む第1流路形成部と、前記第2ピースにおける前記第1流路形成部に対向する位置に形成された前記冷媒流路のディフューザ通路側壁面を含む第2流路形成部と、により区画された環状の空間として形成され、
前記第1流路形成部と前記第2流路形成部とは、前記冷媒流路の内周側をシールする内周シール部と、前記冷媒流路の外周側をシールする外周シール部とにおいて互いに嵌合しており、
前記コンプレッサインペラの回転軸を含む断面において、前記冷媒流路の前記ディフューザ通路側壁面は径方向に平行に延在しており、前記冷媒流路を形成する前記空間における径方向の平均大きさSは、前記空間における軸方向の平均大きさTよりも大きい、ターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記冷媒流路を形成する前記空間における径方向の平均大きさSと、前記空間における軸方向の平均大きさTとは、1<S/T≦9の関係を満たす、請求項1に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
【請求項3】
前記第2流路形成部における前記ディフューザ通路側壁面は、全周に亘って径方向に平行に延在している、請求項1又は2に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
【請求項4】
前記第2ピースにおける前記第2流路形成部は、凹状に形成されており、
前記冷媒流路のディフューザ通路側壁面は、前記凹状をなす前記第2流路形成部の底面により形成されている、請求項1又は2に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
【請求項5】
前記内周シール部は、前記第1ピースに形成された内周圧入部が、前記第2ピースに形成された内周被圧入部の内周側に圧入されてなり、
前記外周シール部は、前記第1ピースに形成された外周圧入部が、前記第2ピースに形成された外周被圧入部の内周側に圧入されてなる、請求項1又は2に記載のターボチャージャ用コンプレッサハウジング。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車等の内燃機関に搭載されるターボチャージャは、コンプレッサインペラとタービンインペラとを有し、これらがハウジングに収容されている。コンプレッサインペラはハウジングの内部に形成された空気流路に配されている。空気流路には、コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口と、コンプレッサインペラから吐出された空気が通過して圧縮されるディフューザ通路と、ディフューザ通路を通過した圧縮空気が流れ込んで当該圧縮空気を内燃機関側に吐出するスクロール室と、が設けられている。
【0003】
そして、自動車等の内燃機関には、クランクケース内に発生したブローバイガスを吸気通路に還流させ、クランクケース内やヘッドカバー内を浄化させるブローバイガス還流装置(以下、PCVという)を備えたものがある。この場合、ブローバイガスに含まれるオイル(オイルミスト)がPCVからターボチャージャにおけるコンプレッサの上流側の吸気通路に流出することがある。
【0004】
このとき、コンプレッサの出口空気圧力が高いとその空気温度も高くなるため、PCVから流出したオイルが蒸発を起因とする濃縮・高粘度化によってコンプレッサハウジングのディフューザ面やそれに対向するセンタハウジングの表面等にデポジットとなって堆積することがある。そして、堆積したデポジットによってディフューザ通路が狭められ、ターボチャージャの性能低下を招き、さらには内燃機関の出力低下を招くおそれがある。
【0005】
従来は、上述したようなディフューザ通路におけるデポジットの堆積を防止するため、コンプレッサの出口空気温度をある程度抑制していた。そのため、ターボチャージャの性能を充分に発揮することができず、また内燃機関の出力を充分に高めることができなかった。
【0006】
特許文献1には、ディフューザ通路におけるデポジットの堆積を防止するために、ハウジングの内壁部に設けた冷媒流路に冷媒を流通させることにより、ハウジング内の空気流路を通過する圧縮空気を冷却して温度上昇を抑制する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2010-209846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
冷媒流路を内壁部に有するハウジングを成形する方法として、砂中子を用いた重力鋳造が考えられる。この方法によれば、形状自由度が高く、複雑な形状にも対応できる。しかしながら、砂中子は強度が低いため、鋳造時に壊れないようにある程度の厚みを有する形状とする必要があり、形成される冷媒流路の断面積が大きくなりやすい。そして、冷媒流路の断面積が大きくなると冷媒流路を流通する冷媒の流速が低下するため、ハウジング内の空気流路を通過する圧縮空気の冷却効果が低減する。また、冷却効果を高めるために冷媒流路をディフューザ通路に沿った薄い形状とすることが好ましいが、上述の通り砂中子は強度が低いため、薄い形状とすることは困難である。また、砂中子を用いた鋳造は鋳造サイクルが長く、砂中子を除去するための砂落とし作業や砂残りの検査作業が必要となるため、製造工数が増加して生産性が低下する。
【0009】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、ディフューザ面の冷却効果の向上を高めてデポジットの付着防止効果の向上が図られるとともに、生産性の向上が図られるターボチャージャ用コンプレッサハウジングを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、
コンプレッサインペラが収容されるとともに、センタハウジングに取り付けられるように構成されたターボチャージャ用コンプレッサハウジングであって、
前記コンプレッサインペラに向けて空気を吸い込む吸気口を形成する吸気口形成部と、
前記コンプレッサインペラを周方向に囲むとともに該コンプレッサインペラに対向するシュラウド面を有するシュラウド部と、
前記コンプレッサインペラの外周側において周方向に形成され、前記コンプレッサインペラから吐出される空気を圧縮するディフューザ通路を形成するディフューザ部と、
前記ディフューザ通路を通過した圧縮空気を外部へ導くスクロール室を形成するスクロール室形成部と、
前記ディフューザ部に沿って周方向に形成されるとともに、前記ディフューザ部を冷却する冷媒を流通させる冷媒流路と、
を有し、
前記ターボチャージャ用コンプレッサハウジングは、少なくとも前記スクロール室形成部の一部及び前記吸気口形成部を有する第1ピースと、少なくとも前記スクロール室形成部の一部、前記シュラウド部の一部及び前記ディフューザ部を有する第2ピースと、を含む複数のピースに分割されてなり、
前記冷媒流路は、前記第1ピースに形成された前記冷媒流路の吸気口側壁面を含む第1流路形成部と、前記第2ピースにおける前記第1流路形成部に対向する位置に形成された前記冷媒流路のディフューザ通路側壁面を含む第2流路形成部と、により区画された環状の空間として形成され、
前記第1流路形成部と前記第2流路形成部とは、前記冷媒流路の内周側をシールする内周シール部と、前記冷媒流路の外周側をシールする外周シール部とにおいて互いに嵌合しており、
前記コンプレッサインペラの回転軸を含む断面において、前記第2流路形成部における前記ディフューザ通路側壁面は径方向に平行に延在しており、前記冷媒流路を形成する前記空間における径方向の平均大きさSは、前記空間における軸方向の平均大きさTよりも大きい、ターボチャージャ用コンプレッサハウジングにある。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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