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公開番号2025089159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023204189
出願日2023-12-01
発明の名称水中機器
出願人新明和工業株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類F04D 29/12 20060101AFI20250605BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】モータのシャフトの軸封に係る水中機器の構造を簡略にする。
【解決手段】水中機器(水中ポンプ10)は、水中に浸漬される羽根車21と、第1端部314が羽根車に接続されたシャフト313を有するモータ31と、シャフトが貫通する貫通孔324が形成された隔壁(底部323)を有するケーシング(モータケーシング32)と、シャフトの回転中に、ケーシングの中の空気を摺動面611、621の間に吸い込むことによってシャフトを軸封するメカニカルシール6と、第1端41がケーシングの中に位置すると共に、第2端42がケーシングの外の大気中に位置する電気ケーブル(電源ケーブル4)と、を備え、電気ケーブルは、第2端から電気ケーブルの中へ流入した空気を、ケーシングの中へ導き、ケーシングは、電気ケーブルを通じてケーシングの中へ流入した空気を、貫通孔を通じてメカニカルシールの摺動面へ供給する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
水中に浸漬される羽根車と、
第1端部が前記羽根車に接続されたシャフトを有するモータと、
前記モータを収容するケーシングであって、前記シャフトが貫通する貫通孔が形成された隔壁を有するケーシングと、
前記ケーシングの外において前記隔壁と前記シャフトとの間に介在し、かつ前記シャフトの回転中に、前記ケーシングの中の空気を摺動面の間に吸い込むことによって前記シャフトを軸封するメカニカルシールと、
第1端が前記ケーシングの中に位置すると共に、第2端が前記ケーシングの外の大気中に位置する電気ケーブルと、を備え、
前記電気ケーブルは、前記第2端から前記電気ケーブルの中へ流入した空気を、前記ケーシングの中へ導き、
前記ケーシングは、前記電気ケーブルを通じて前記ケーシングの中へ流入した空気を、前記貫通孔を通じて前記メカニカルシールの前記摺動面へ供給する、水中機器。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水中機器において、
前記ケーシングは、前記シャフトの第2端部を回転可能に支持すると共に、前記ケーシングの中を前記モータの側と前記モータとは逆側とに隔てる第2隔壁と、前記モータとは逆側において前記第2隔壁との間に空間を設けて前記第2隔壁を覆うヘッドカバーと、を含み、
前記電気ケーブルの前記第1端は、前記第2隔壁と前記ヘッドカバーとの間の前記空間に位置する、水中機器。
【請求項3】
請求項2に記載の水中機器において、
前記第2隔壁は、前記モータの側と前記モータとは逆側とを連通させる通気孔を有している、水中機器。
【請求項4】
請求項1に記載の水中機器において、
前記ケーシングの中において前記隔壁に保持されると共に、前記シャフトを回転可能に支持するベアリングを備え、
前記ケーシングは、前記電気ケーブルを通じて前記ケーシングの中へ流入した空気を、前記ベアリング及び前記貫通孔を通じて前記メカニカルシールの前記摺動面へ供給する、水中機器。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の水中機器において、
前記電気ケーブルは、導体と、シースとを有し、
前記シースは、前記電気ケーブルの前記第1端及び前記第2端において開口しており、
前記電気ケーブルは、前記導体と前記シースとの間の隙間を通じて、前記ケーシングの中へ空気を導く、水中機器。
【請求項6】
水中に浸漬される羽根車と、
第1端部が前記羽根車に接続されたシャフトを有するモータと、
前記モータを収容するケーシングであって、前記シャフトが貫通する貫通孔が形成された隔壁を有するケーシングと、
前記ケーシングの外において前記隔壁と前記シャフトとの間に介在し、かつ前記シャフトの回転中に、前記ケーシングの中の空気を摺動面の間に吸い込むことによって前記シャフトを軸封するメカニカルシールと、
第1端が前記ケーシングの中に開口すると共に、第2端が前記ケーシングの外の大気中に開口し、かつ前記第2端から流入した空気を、前記ケーシングの中へ導く管状部材と、を備え、
前記ケーシングは、前記シャフトの第2端部を回転可能に支持すると共に、前記ケーシングの中を前記モータの側と前記モータとは逆側とに隔てる第2隔壁と、前記モータとは逆側において前記第2隔壁との間に空間を設けて前記第2隔壁を覆うヘッドカバーと、を含み、
前記管状部材の前記第1端は、前記第2隔壁と前記ヘッドカバーとの間の前記空間に位置し、
前記ケーシングは、前記管状部材を通じて前記ケーシングの中へ流入した空気を、前記貫通孔を通じて前記メカニカルシールの前記摺動面へ供給する、水中機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
ここに開示する技術は、水中機器に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、水中ポンプの軸封装置が記載されている。軸封装置は、モータのシャフトを軸封するメカニカルシールを備えている。メカニカルシールは、シャフトの回転中に、回転環の摺動面と静止環の摺動面との間に、空気を吸い込む。
【0003】
軸封装置は、下部空間を有している。下部空間は、モータのハウジングの中において、ベアリングとハウジングの貫通孔との間に位置している。ベアリングはシャフトを回転可能に支持する。下部空間は、ベアリングによってモータから隔離されている。シャフトは貫通孔に挿通されている。下部空間は、管を介して大気空間に連通している。管を介して下部空間の中に流入した空気が、貫通孔を通じてメカニカルシールへ供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/196412号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した軸封装置は、メカニカルシールへ空気を供給するためだけに、ハウジング内に下部空間をわざわざ形成していると共に、その下部空間に空気供給専用の管を接続している。前述した軸封装置は、水中機器の構造を複雑にする。
【0006】
ここに開示する技術は、モータのシャフトの軸封に係る水中機器の構造を簡略にする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来の水中機器において、モータを収容するケーシングは密閉されていた。密閉されたケーシングは、水の浸入を防止する他に、空気の進入も防止する。ケーシングの中に空気が進入すると、空気中の水分によってケーシングの中の水分量が増えるため、モータの絶縁性能に悪影響を及ぼすためである。
【0008】
ここに開示する水中機器は、ケーシングへの空気の流入を許容する。ケーシングの内部を通過した空気が、メカニカルシールの摺動面の間へ供給される。空気がケーシングの内部を通過するため、ケーシングの中の水分量は増えない。モータの絶縁性能へ悪影響を及ぶことが抑制できる。また、ケーシングへの空気の流入を許容するため、ケーシングの構造を含めた水中機器の構造は簡略である。
【0009】
具体的に、ここに開示する水中機器は、
水中に浸漬される羽根車と、
第1端部が前記羽根車に接続されたシャフトを有するモータと、
前記モータを収容するケーシングであって、前記シャフトが貫通する貫通孔が形成された隔壁を有するケーシングと、
前記ケーシングの外において前記隔壁と前記シャフトとの間に介在し、かつ前記シャフトの回転中に、前記ケーシングの中の空気を摺動面の間に吸い込むことによって前記シャフトを軸封するメカニカルシールと、
第1端が前記ケーシングの中に位置すると共に、第2端が前記ケーシングの外の大気中に位置する電気ケーブルと、を備え、
前記電気ケーブルは、前記第2端から前記電気ケーブルの中へ流入した空気を、前記ケーシングの中へ導き、
前記ケーシングは、前記電気ケーブルを通じて前記ケーシングの中へ流入した空気を、前記貫通孔を通じて前記メカニカルシールの前記摺動面へ供給する。
【0010】
メカニカルシールは、シャフトの回転中に、ケーシングの中の空気を摺動面の間に吸い込む。メカニカルシールは、高い軸封効果を確保しながら、高い潤滑機能により摩擦抵抗を大幅に低減させることができる。メカニカルシールは、水中機器の省エネ化に有利である。
(【0011】以降は省略されています)

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