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公開番号2025087241
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201757
出願日2023-11-29
発明の名称荒引線の製造装置
出願人株式会社プロテリアル
代理人弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類B22D 35/00 20060101AFI20250603BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】鋳造樋の内部の密閉度を高め、鋳造樋の内部の溶湯を加熱しながら、溶湯の酸化を防止する。
【解決手段】荒引線の製造装置は、金属材料を溶融させてなる溶湯を溶融状態に保持するための保持炉と、前記保持炉から移送される前記溶湯を貯留するためのタンディッシュと、前記保持炉の前記溶湯を前記タンディッシュへ移送するための鋳造樋と、前記鋳造樋の外部に設けられ、且つ、前記鋳造樋の前記溶湯を加熱するための電気ヒータと、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
金属材料を溶融させてなる溶湯を溶融状態に保持するための保持炉と、
前記保持炉から移送される前記溶湯を貯留するためのタンディッシュと、
前記保持炉の前記溶湯を前記タンディッシュへ移送するための鋳造樋と、
前記鋳造樋の外部に設けられ、且つ、前記鋳造樋の前記溶湯を加熱するための電気ヒータと、
を備える、荒引線の製造装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の荒引線の製造装置において、
前記鋳造樋には、前記鋳造樋の内部に達するガス吹込み部が設けられ、
前記ガス吹込み部から前記鋳造樋の内部へ不活性ガスを供給できる、荒引線の製造装置。
【請求項3】
請求項2に記載の荒引線の製造装置において、
前記鋳造樋の内部を前記不活性ガスで充満させることで、前記鋳造樋の内部の気圧を前記鋳造樋の外部の気圧よりも高くなるように制御できる、荒引線の製造装置。
【請求項4】
請求項2に記載の荒引線の製造装置において、
複数の前記電気ヒータを更に備え、
前記鋳造樋は、前記保持炉から前記タンディッシュへ向かう方向において、複数の領域に分かれており、
前記複数の領域の各々に、前記電気ヒータが設けられ、
前記複数の領域毎に、前記電気ヒータによって加熱される温度を変更できる、荒引線の製造装置。
【請求項5】
請求項1に記載の荒引線の製造装置において、
前記鋳造樋には、前記金属材料に含まれる元素と異なる第1元素を、前記鋳造樋の前記溶湯中に添加するための添加部が設けられている、荒引線の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の荒引線の製造装置において、
前記第1元素は、活性金属である、荒引線の製造装置。
【請求項7】
請求項5に記載の荒引線の製造装置において、
前記金属材料は、銅であり、
前記溶湯は、溶銅であり、
前記第1元素は、Ti、Al、Cr、Zr、Mg、SnまたはInである、荒引線の製造装置。
【請求項8】
請求項5に記載の荒引線の製造装置において、
前記鋳造樋には、前記鋳造樋の内部に達するガス吹込み部が設けられ、
前記ガス吹込み部から前記鋳造樋の内部へ不活性ガスを供給でき、
前記添加部は、前記ガス吹込み部と前記タンディッシュとの間に設けられている、荒引線の製造装置。
【請求項9】
請求項1に記載の荒引線の製造装置において、
前記電気ヒータは、前記鋳造樋の上部に設けられている、荒引線の製造装置。
【請求項10】
請求項9に記載の荒引線の製造装置において、
前記鋳造樋の上部に設けられた耐熱性部材を更に備え、
前記電気ヒータは、前記耐熱性部材の内面であって、且つ、前記鋳造樋の上部と対向する部分に固定されている、荒引線の製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、荒引線の製造装置に関し、特に、電気ヒータを有する樋を備えた荒引線の製造装置に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
荒引線の製造方法の1つとして、連続鋳造圧延法が知られている。この方法には、鋳造工程および圧延工程が含まれる。鋳造工程では、溶融させた金属材料(溶湯)を固化させることで、角棒状の鋳造材が製造される。圧延工程では、鋳造材を押し潰しながら延ばすことで、丸棒状の圧延材が製造される。そのような圧延材に表面浄化処理などを行うことで、荒引線が製造される。
【0003】
鋳造材の軟化特性を向上させ、鋳造材中の不純物を制御することを目的として、溶湯に、例えばチタンのような元素を連続的に供給することが行われている。そのような元素の添加は、保持炉とタンディッシュとの間で、加熱手段を用いて溶湯を加熱しながら行われる。
【0004】
例えば、特許文献1には、保持炉とタンディッシュとの間に加熱炉を設け、加熱炉において溶湯を加熱しながら、溶湯に元素を添加する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2009/051184号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、加熱炉とタンディッシュとの間に鋳造樋を設け、加熱炉で元素が添加された溶湯をタンディッシュへ移送する必要がある。しかしながら、加熱炉からタンディッシュへの移送中に、鋳造樋の溶湯が空気に触れやすくなるので、溶湯が酸化する虞がある。また、特許文献1では、加熱炉を新たに設ける必要があるので、荒引線の製造装置の構成が複雑になり、設備投資が高額になる。
【0007】
特許文献1のような加熱炉を設けない場合、溶湯は、保持炉とタンディッシュとの間に設けられた鋳造樋によって移送される。例えば、この鋳造樋の内部に高温ガスを供給することで、溶湯を加熱することが考えられる。しかしながら、空気中の酸素が鋳造樋の内部に混入し、溶湯が酸化される虞がある。このような虞は、溶湯に元素を添加する場合に限られず、例えば純銅の製造時のように、溶湯に元素を添加しない場合にも該当する。
【0008】
本願の主な目的は、鋳造樋の内部の密閉度を高め、鋳造樋の内部の溶湯を加熱しながら、溶湯の酸化を防止できる技術を提供することにある。
【0009】
その他の課題および新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施の形態に係る荒引線の製造装置は、金属材料を溶融させてなる溶湯を溶融状態に保持するための保持炉と、前記保持炉から移送される前記溶湯を貯留するためのタンディッシュと、前記保持炉の前記溶湯を前記タンディッシュへ移送するための鋳造樋と、前記鋳造樋の外部に設けられ、且つ、前記鋳造樋の前記溶湯を加熱するための電気ヒータと、を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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