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公開番号2025086260
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2023200200
出願日2023-11-27
発明の名称歯車機構の潤滑構造
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 57/04 20100101AFI20250530BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】作動の開始時であっても噛み合い面等に潤滑油を速やかに供給することが可能な歯車機構の潤滑構造を提供する。
【解決手段】歯車5の中心軸線に沿って歯車5を貫通しているシャフト8に、シャフト8の一端部に開口するとともにシャフト8の中心軸線に沿って延びている供給油路12が形成され、供給油路12からシャフト8の半径方向に向けて延びてシャフト8の外周面に開口する排出油路13が形成されている歯車機構2の潤滑構造1であって、供給油路12は、シャフト8の一端部側の小径油路14と、小径油路14からシャフト8の中心軸線方向に延びていて小径油路14より大きい内径の大径油路15とを有し、大径油路15から排出油路13がシャフト8の半径方向に向けて延びている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
歯車の中心軸線に沿って前記歯車を貫通しているシャフトに、前記シャフトの一端部に開口するとともに前記シャフトの中心軸線に沿って延びている供給油路が形成され、前記供給油路から前記シャフトの半径方向に向けて延びて前記シャフトの外周面に開口する排出油路が形成されている歯車機構の潤滑構造であって、
前記供給油路は、前記シャフトの一端部側の小径油路と、
前記小径油路から前記シャフトの中心軸線方向に延びていて前記小径油路より大きい内径の大径油路とを有し、
前記大径油路から前記排出油路が前記シャフトの半径方向に向けて延びている
ことを特徴とする歯車機構の潤滑構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、歯車機構の噛み合い面などに潤滑油を供給するための構造に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回転数の変化に応じてプラネタリギヤや係合要素に供給する潤滑油の量を調整するように構成された駆動力伝達装置の潤滑構造が開示されている。特許文献1の構造では、プラネタリギヤを構成するキャリヤの軸線方向で一方側にオイルキャッチプレートが取り付けられている。オイルキャッチプレートは、入力軸の軸油路から供給される潤滑油をプラネタリギヤの噛み合い面や、プラネタリギヤの外周側に配置されている摩擦係合要素に供給する。オイルキャッチプレートには、摩擦係合要素に潤滑油を供給するように構成された、径方向に延びる通路が形成されている。その通路には、オイルキャッチプレートの回転数に応じて開閉する開閉弁が設けられている。開閉弁は、オイルキャッチプレートの回転数が予め設定された所定の回転数を超えた場合に、開閉弁の弁体が径方向外側に移動して通路を開くように構成されている。それにより、オイルキャッチプレートの回転数が高くなった場合には開閉弁が開放されるので、通路を介して摩擦係合要素に供給する潤滑油の量を増大させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2014/54490号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の構造において、軸油路への潤滑油の供給および入力軸の回転が停止した場合には、重力等により潤滑油が、部品同士の隙間や油路などから駆動力伝達装置の外部などに流れ落ちる。つまり、ピニオンシャフトに形成された貫通穴(油路)や軸油路から潤滑油が排出される。ピニオンシャフトは、オイルが供給される経路において比較的下流側に位置している場合がある。その場合には、オイルポンプ等の供給源から吐出された潤滑油がピニオンシャフトに到達するまでに時間を要することになる。そのため、停止しているプラネタリギヤの動作が再開されたときに、各ギヤの噛み合い面などへの潤滑油の供給が遅れてしまうおそれがある。
【0005】
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、作動の開始時であっても噛み合い面等に潤滑油を速やかに供給することが可能な歯車機構の潤滑構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記の目的を達成するために、歯車の中心軸線に沿って前記歯車を貫通しているシャフトに、前記シャフトの一端部に開口するとともに前記シャフトの中心軸線に沿って延びている供給油路が形成され、前記供給油路から前記シャフトの半径方向に向けて延びて前記シャフトの外周面に開口する排出油路が形成されている歯車機構の潤滑構造であって、前記供給油路は、前記シャフトの一端部側の小径油路と、前記小径油路から前記シャフトの中心軸線方向に延びていて前記小径油路より大きい内径の大径油路とを有し、前記大径油路から前記排出油路が前記シャフトの半径方向に向けて延びていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明の歯車機構の潤滑構造によれば、歯車機構の回動時には、シャフトに形成された供給油路および排出油路によって、歯車の噛み合い面等にオイルを供給することができる。また、歯車機構が停止した場合、大径油路の一部が小径油路に対して窪んだ状態になるので、オイルがその窪んでいる部分に溜まったままとなる。そのため、停止している歯車機構が回動し始めたときに、オイル貯留部に保持されているオイルが直ちに歯車の噛み合い面等に供給されることになる。したがって、歯車機構の再始動時に、シャフトに形成された油路にオイルポンプ等の供給源から吐出されたオイルの供給が遅れたとしても、歯車機構の各噛み合い面等に速やかにオイルを供給することができるので、歯車機構における潤滑状態を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
この発明の実施形態における歯車機構の潤滑構造の一例を示す断面図である。
この発明の実施形態における第1油路の構造を説明するためのピニオンピンの断面図であって、図2(a)は、ピニオンピンを軸線方向に切断した断面図であり、図2(b)は、図2(a)におけるA-A切断線の断面図である。
この発明の実施形態における潤滑構造の他の例を説明するための図であって、図2(a)に示すピニオンピンの断面図に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態はこの発明を具体化した場合の一例に過ぎないのであって、この発明を限定するものではない。
【0010】
図1には、この発明の実施形態における潤滑構造1の一例を示してある。図1に示す潤滑構造1は、この発明の実施形態における歯車機構に相当する遊星歯車機構2に適用されている。遊星歯車機構2は、従来知られている遊星歯車機構と同様に、三つの回転要素によって差動作用を生じさせる歯車機構であって、図1に示す遊星歯車機構2は、いわゆるシングルピニオン型の遊星歯車機構2である。
(【0011】以降は省略されています)

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