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公開番号2025082939
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196522
出願日2023-11-20
発明の名称電池パック
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 50/262 20210101AFI20250523BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 複数の電池セル2を積層してなる電池スタック1aをシム6と共に、電池セルの積層方向の両端からケース5の両側面5l、5rにより押圧して、電池スタックをケース内に保持する構成の電池パックに於いて、シムがケースの側面にて面方向に変位しないようにする。
【解決手段】 複数の電池セルを積層してなる電池スタックを電池セルの積層方向の両端からシム体を介してケースの両側面により押圧してケースの両側面間にて電池スタックが保持される電池パックは、シム体がその厚さ方向に延在する開口部6aを有し、ケースのシム体に当接する側面に於いてシム体の開口部内へ突出する凸部5aが形成されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の電池セルを積層してなる電池スタックを前記電池セルの積層方向の両端からシム体を介してケースの両側面により押圧してケースの両側面間にて前記電池スタックが保持される電池パックであって、前記シム体がその厚さ方向に延在する開口部を有し、前記ケースの前記シム体に当接する側面に於いて前記シム体の前記開口部内へ突出する凸部が形成されている電池パック。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
請求項1の電池パックであって、前記シム体の前記開口部が前記シム体をその厚さ方向に貫通しており、前記ケースの前記シム体に当接する側面上の前記凸部が前記シム体の前記開口部を挿通して、前記電池スタックの前記シム体に当接する面に形成された凹部まで延在している電池パック。
【請求項3】
請求項2の電池パックであって、前記ケースの前記シム体に当接する側面上の前記凸部の突出長さが前記シム体の厚さをより長く、前記シム体の厚さと前記電池スタックに於ける前記凹部の深さとの和より短い電池パック。
【請求項4】
請求項1の電池パックであって、前記シム体が複数枚のシムの積層体であり、前記複数枚のシムがそれぞれ開口部を有し、それらが整合されて、前記シム体の前記開口部が形成されている電池パック。
【請求項5】
請求項1の電池パックであって、前記ケースがダイカストケースである電池パック。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池セルを積層して成る電池スタックを収納した電池パックに係り、より詳細には、電池スタックの両端をケースの側面で押圧して、複数の電池セルの積層状態を保持するよう構成された電池パックの構造に係る。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
複数の電池セルを積層して成る電池スタックを収容する電池パックの構造として、種々の構成が提案されている。例えば、特許文献1に於いては、箱型のケースの内側の取付空間に複数のセルが積層されて成る電池アレイが配置され、そのセルの積層方向の電池アレイの端とケースの側面との間に複数の調整シムから成る調整シム群を介在させ、電池アレイの反対側の端とケースの側面との間に楔形部材を挿し込み、電池アレイと調整シム群とを押圧する構成が記載されている。また、特許文献2に於いては、三方に略垂直の壁面を有する平板状のシャシの面上に電池セルを配置し、電池セルの、シャシに接する面と反対の側の面にて調整板と介して保持プレートが配置され、その縁がシャシの壁面に接続され、保持プレートが電池セルをシャシの面へ押圧するようにして固定する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-528973
国際公開2016/189745
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
筐体(ケース)に電池スタックを収容して成る電池パックの構成の一つとして、筐体の両側面の間にて複数の電池セルの積層方向の両端から押圧しつつ電池スタックを挟持した状態に保持した構成が提案されている。かかる構成の場合、より具体的には、図4(A)に示されている如く、先ず、複数の電池セル2が、樹脂枠2aを挟んで、厚さ方向に積層され、その両端にて樹脂製のプレート3、4を配置した状態で、プレート3、4で押圧しつつ複数のセル2を挟持することで、図4(B)の如く、セル2が樹脂枠2aを介して密着されてスタック1aが形成される。そして、スタック1aが、図4(C)の如く、シム6(複数のシムが積層されたものであってよい。)と共にケース5の内側へ組み込まれるところ(矢印S、T)、その際、そのスタック1aのプレート4の面がケース5の一方の側面5rに当接し、スタック1aのプレート3がケース5の他方の側面5lにてシム6を介して対向して、ケース5の一方の側面5r、5fがスタック1aとシム6とに対して電池セル2の積層方向に圧縮力を付与することでスタック1aがケース5内にて安定的に保持されることとなる。しかる後、複数の電池セル2を電気的に接続するバスバーモジュール7とスタック1aをその上方から抑えつつ保護する緩衝材8が配置される。
【0005】
上記の如く、ケース5の両側面からスタック1aとシム6とを押圧して保持する構成に於いて、シム6は、ケース5の側面の面方向にずれないように両面テープなどで接着されているところ(複数のシムが積層されている場合には、シム間も両面テープで接着されている。)、シム6はケース5の側面5lとプレート3との間にて挟持されているだけなので、図5に模式的に描かれている如く、スタック1aに傾きが生じてスタック1aに作用する押圧力に面に沿った方向の成分が発生すると、シム6を接着する両面テープの界面に滑りが生ずるなどして、矢印zの如く、シム6がケース5から面方向に沿って変位し、シム6とスタック1aがケース5から浮き上がってしまう現象が生ずることがある。
【0006】
上記の事情に鑑み、本発明の主な課題は、複数の電池セルを積層してなる電池スタックをシムと共に、電池セルの積層方向の両端からケースの両側面により押圧して、電池スタックをケース内に保持する構成の電池パックに於いて、シムがケースの側面にてその面方向に変位しないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記の課題は、複数の電池セルを積層してなる電池スタックを前記電池セルの積層方向の両端からシム体を介してケースの両側面により押圧してケースの両側面間にて前記電池スタックが保持される電池パックであって、前記シム体がその厚さ方向に延在する開口部を有し、前記ケースの前記シム体に当接する側面に於いて前記シム体の前記開口部内へ突出する凸部が形成されている電池パックによって達成される。
【0008】
上記の構成に於いて、「電池パック」とは、電動車又はその他の機械器具に、その駆動用又は作動用として搭載される、ケースの内部に電池を収容したものである。「電池セル」は、この分野で利用されている任意の電池セルであってよく、典型的は、図4(A)~(C)に関連して説明されている如く、複数の電池セルは、樹脂枠を挟んで積層され、その積層方向の両端に於いて樹脂製であってよいプレートが取り付けられて、電池スタックが形成されていてよい。「シム体」は、この分野で部材間に挟まれて位置の調整用として利用されている任意の材料(樹脂製、金属製)から成る平板状部材であってよい。本発明に於いて、シム体は、単体の平板状部材であってもよいが、後述の実施形態の欄に記載の如く、複数の平板状部材であるシムを積層したものであってよく、これにより、その積層枚数を調整することで、シム体の厚みが適宜変更可能となる。「ケース」は、この分野で筐体として利用されている任意の材料(樹脂製、金属製)から形成された平板に側面が直立した形状を有する部材であってよい。ケースは、ダイカストケース(ダイカストで成形されたケース)であってよいが、これに限定されない。
【0009】
上記の構成に於いては、電池スタックとケースの側面との間に挟み込まれるシム体がその厚さ方向に延在する開口部を有し、その開口部内へ突出する凸部がケースの側面上に形成されることにより、ケースの側面の面方向に沿ったシム体の変位が制限され、これにより、電池スタックの傾きなどによってシム体にケースの側面の面方向の力成分が発生してもケースの側面の面方向に於けるシム体の変位が防止され、電池スタックがより安定的に保持されることとなる。
【0010】
上記の本発明の構成に於ける一つの態様として、シム体の開口部がシム体をその厚さ方向に貫通しており、ケースのシム体に当接する側面上の凸部がシム体の開口部を挿通して、電池スタックのシム体に当接する面に形成された凹部まで延在していてよい。かかる構成によれば、電池スタックもケースの側面の面方向に変位することが制限され、シム体と共に電池スタックについてもケースの側面に対してその面方向に於いてより安定的に保持されることとなる。また、その際、ケースのシム体に当接する側面上の凸部は、その突出長さが、シム体の厚さをより長く、シム体の厚さと電池スタックに於ける凹部の深さとの和より短くなるよう形成されていてよく、これにより、ケース側面からの押圧力がシム体に対して電池スタックへ確実に作用し、電池スタックがより安定的に保持されることとなる。
(【0011】以降は省略されています)

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