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公開番号2025084372
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023198229
出願日2023-11-22
発明の名称電源装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人小笠原特許事務所
主分類H01M 10/6551 20140101AFI20250527BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池セルを冷却するときの放熱性能を維持しつつ、加熱装置を用いて電池セルの温度を上昇させるときのエネルギー効率の低下を抑制することができる、電源装置を提供する。
【解決手段】電池セルと、ヒートシンクと、電池セルとヒートシンクとを接合する接合部材と、電池セルを加熱するためのヒーターと、を備え、接合部材は、電池セルに接合される第1金属板と、ヒートシンクに接合される第2金属板とを有し、電池セルの温度に基づいて第1金属板および第2金属板による熱抵抗を変更可能である、電源装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電池セルと、
ヒートシンクと、
前記電池セルと前記ヒートシンクとを接合する接合部材と、
前記電池セルを加熱するためのヒーターと、を備え、
前記接合部材は、前記電池セルに接合される第1金属板と、前記ヒートシンクに接合される第2金属板とを有し、前記電池セルの温度に基づいて前記第1金属板および前記第2金属板による熱抵抗を変更可能である、電源装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記電池セルの温度が、所定の第1閾値温度以下である場合、
前記ヒーターは、前記電池セルを加熱し、
前記接合部材は、前記第1金属板と前記第2金属板とを熱的に分離させて、前記分離の前よりも熱抵抗を大きくする、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記電池セルの温度および周囲温度が所定の第1閾値温度を超え、かつ、前記電池セルの温度が前記周囲温度以上である場合、
前記ヒーターは、前記電池セルを加熱せず、
前記接合部材は、前記第1金属板と前記第2金属板とを熱的に結合させて、前記結合の前よりも熱抵抗を小さくする、請求項1に記載の電源装置。
【請求項4】
前記周囲温度が前記第1閾値温度未満であっても、前記電池セルの温度が前記第1閾値温度よりも高い第2閾値温度を超える場合、
前記ヒーターは、前記電池セルを加熱せず、
前記接合部材は、前記第1金属板と前記第2金属板とを熱的に結合させて、前記結合の前よりも熱抵抗を小さくする、請求項3に記載の電源装置。
【請求項5】
前記電池セルの温度が、所定の第1閾値温度を超え、かつ、周囲温度よりも低い場合、
前記ヒーターは、前記電池セルを加熱せず、
前記接合部材は、前記第1金属板と前記第2金属板とを熱的に分離させて、前記分離の前よりも熱抵抗を大きくする、請求項1に記載の電源装置。
【請求項6】
前記電池セルの温度が前記周囲温度以上であっても、前記周囲温度が前記第1閾値温度以下である場合、
前記ヒーターは、前記電池セルを加熱せず、
前記接合部材は、前記第1金属板と前記第2金属板とを熱的に分離させて、前記分離の前よりも熱抵抗を大きくする、請求項5に記載の電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電池セルにヒートシンクを備えた電源装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、電池を冷却するための電池冷却構造が開示されている。この特許文献1には、電池とヒートシンクとが絶縁性の熱伝導部材を介して熱的に結合する構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-192010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電池の出力を上げるなどの目的で、ヒーターなどの加熱装置を用いて電池セルの温度を上昇させることがある。この場合、ヒートシンクが電池セルと熱結合されている構造であると、加熱装置の熱がヒートシンクから逃げてしまい、電池セルの昇温のためのエネルギー効率が低下して、電池セルが所望の温度に上昇するまでに時間が掛かってしまうという課題がある。
【0005】
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、電池セルを冷却するときの放熱性能を維持しつつ、加熱装置を用いて電池セルの温度を上昇させるときのエネルギー効率の低下を抑制することができる、電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示技術の一態様は、電源装置であって、電池セルと、ヒートシンクと、電池セルとヒートシンクとを接合する接合部材と、電池セルを加熱するためのヒーターと、を備え、接合部材は、電池セルに接合される第1金属板と、ヒートシンクに接合される第2金属板とを有し、電池セルの温度に基づいて第1金属板および第2金属板による熱抵抗を変更可能である、電源装置である。
【発明の効果】
【0007】
上記本開示の電源装置によれば、電池セルの温度に応じて接合部材の熱抵抗を動的に変更できる。よって、電池セルを冷却するときの放熱性能を維持しつつ、加熱装置を用いて電池セルの温度を上昇させるときのエネルギー効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の一実施形態に係る電源装置の概略構造図
電源装置が実行する電池セルの熱制御の処理フローチャート
金属板の熱的な結合の状態および分離の状態を説明する図
電池セルの熱制御に従って電源装置が取り得る状態を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の電源装置は、電池セルとヒートシンクとの間に設けられる接合部材が、電池セルとヒートシンクとを熱的に結合させる状態とするのか分離させる状態とするのかを、電池セルの温度に応じて切り替える。この切り替えによって、電池セルを冷却するときにはヒートシンクを介した放熱性能を維持し、電池セルを加熱するときには昇温させるヒーター熱のエネルギー効率の低下を抑制する。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
<実施形態>
[構造]
図1は、本開示の一実施形態に係る電源装置10の構造を説明するための概略図である。図1における電源装置10は、電池セル11と、ヒートシンク12と、ヒーター13と、接合部材14と、放熱パテ15aおよび15bと、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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