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公開番号2025085010
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2025036166,2021126912
出願日2025-03-07,2021-08-02
発明の名称ステンレス鋼の製造方法及びタービン翼の製造方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C21D 6/00 20060101AFI20250527BHJP(鉄冶金)
要約【課題】水素脆化感受性が低く、かつ、強度が高いステンレス鋼を提供する。
【解決手段】翼本体を形成するステップと、翼本体に第1時効処理を実行するステップと、前記第1時効処理を実行した前記翼本体に第2時効処理を実行するステップと、を含み、前記第1時効処理は、γ相生成領域に含まれ、析出生成領域に含まれない温度及び時間で実行し、前記第2時効処理は、γ相生成領域に含まれず、析出生成領域に含まれる温度及び時間で実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
マルテンサイト相の一部に(逆変態)オーステナイト相を形成する第1時効処理ステップと、
前記マルテンサイト相の一部に析出相を形成する第2時効処理ステップと、
を含み、
前記第1時効処理ステップは、マルテンサイト相に析出物が生じずかつオーステナイト相を形成できる温度及び時間で実施し、
前記第2時効処理ステップは、マルテンサイト相に析出物が生じかつオーステナイト相が形成されない温度及び時間で実施することを特徴とするステンレス鋼の製造方法。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記第1時効処理ステップは、オーステナイト相の全体に占める体積割合が10%以上となるよう実施し、
前記第2時効処理ステップは、析出相の大きさが0.5μm以下となるよう実施する請求項1に記載のステンレス鋼の製造方法。
【請求項3】
前記第2時効処理ステップは、前記第1時効処理ステップよりも100℃以上低い温度である請求項1または請求項2に記載のステンレス鋼の製造方法。
【請求項4】
前記第1時効処理ステップは、0.5時間以上4時間以下であり、
前記第2時効処理ステップは、5時間以上50時間以下である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のステンレス鋼の製造方法。
【請求項5】
前記第1時効処理ステップは、550℃以上850℃以下であり、
前記第2時効処理ステップは、400℃以上600℃以下である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のステンレス鋼の製造方法。
【請求項6】
母相であるマルテンサイト相が形成されたステンレス鋼から翼を形成するステップと、
前記翼の形状のステンレス鋼を、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のステンレス鋼の製造方法で処理するステップと、を含むことを特徴とするタービン翼の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ステンレス鋼、これを用いるタービン翼及びステンレス鋼の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 970 文字)【背景技術】
【0002】
ステンレス鋼は、種々の用途で用いられる。例えば、特許文献1には、タービン翼に用いられるステンレス鋼が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-93991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のステンレス鋼は、機械的強度と靭性と耐食性とが従来以上に高いレベルでバランスし且つ耐食性が優れた析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼である。ここで、強度が高いステンレス鋼は、一般的に水素脆性感受性が高いため、蒸気タービン等の腐食環境下で使用することができない。軽量なチタン合金に替えることで、水素脆化感受性を低くすることができるが、素材コストが高くなり、材料が限られることになる。
【0005】
本開示は、上述した課題を解決するものであり、水素脆化感受性が低く、かつ、強度が高いステンレス鋼、これを用いるタービン翼及びステンレス鋼の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本開示は、ステンレス鋼であって、全体に対するオーステナイト相(γ相)の割合が10%以上であり、析出相の大きさが0.5μm以下である。
【0007】
上記の目的を達成するための本開示は、ステンレス鋼であって、全体に対するオーステナイト相(γ相)の割合が10%以上であり、0.2%耐力が1000MPa以上である。
【0008】
また、本開示は、上記のいずれかに記載のステンレス鋼で形成された翼本体を備えるタービン翼である。
【0009】
また、本開示は、ステンレス鋼の製造方法であって、翼本体を形成するステップと、前記翼本体に第1時効処理を実行するステップと、前記第1時効処理を実行した前記翼本体に第2時効処理を実行するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、水素脆化感受性を低くしつつ、強度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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