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公開番号2025084369
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023198221
出願日2023-11-22
発明の名称インサート支持体、静翼、この静翼を備えるガスタービン、静翼の製造方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F01D 9/02 20060101AFI20250527BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】翼空気通路を画定する通路画定面のインピンジ冷却性能を適切に管理する。
【解決手段】静翼の翼空気通路は、第一通路画定面と、前記第一通路画定面に接続され前記第一通路画定面と交差する方向に広がっている第二通路画定面と、を含む複数の通路画定面により画定されている。前記翼空気通路内には、内周側から外周側に向かって貫通する複数のインピンジ孔が形成されているインピンジ筒の筒体が配置されている。インサート支持体は、支持板と、前記筒体中の第二側端部の内周面に対向可能な位置規制突出片と、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第一通路画定面の側に位置して、前記第一通路画定面に接触可能な第一接触面を有する第一押付部と、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第二通路画定面の側に位置して、前記第二通路画定面に接触可能な第二接触面を有する第二押付部と、を有する。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
断面が翼型を成し、前記断面に垂直な方向成分を有する翼高さ方向に延びる翼体と、
前記翼体内を前記翼高さ方向に延びて、冷却空気が流通可能な翼空気通路と、
前記翼体の前記翼高さ方向における翼高さ第一側の端に設けられている第一シュラウドと、
前記翼体の前記翼高さ第一側とは反対側である翼高さ第二側の端に設けられている第二シュラウドと、
前記翼空気通路内に少なくとも一部が配置されているインサート筒と、
を備え、
前記第一シュラウドは、前記翼体の前記翼高さ第一側の端から前記翼高さ方向に垂直な方向に広がる第一シュラウド本体を有し、
前記第二シュラウドは、前記翼体の前記翼高さ第二側の端から前記翼高さ方向に垂直な方向に広がる第二シュラウド本体を有し、
前記翼空気通路は、前記第一シュラウド本体、前記翼体、及び前記第二シュラウド本体を前記翼高さ方向に貫通し、
前記翼空気通路は、前記翼高さ方向に延びる第一通路画定面と、前記第一通路画定面に接続され、前記翼高さ方向の延びると共に前記第一通路画定面と交差する方向に広がっている第二通路画定面と、を含む複数の通路画定面により画定され、
前記インサート筒は、前記翼高さ方向に延びて筒状を成し、内周側から外周側に向かって貫通する複数のインピンジ孔が形成されている筒体を有する、
静翼のインサート支持体において、
前記翼高さ方向に対して垂直な方向に広がっている支持板と、
前記支持板から前記翼高さ第一側に突出して筒状を成し、前記筒体中の前記翼高さ第二側の端を含む第二側端部の内周面又は外周面に対向可能な位置規制突出片と、
前記支持板から前記翼高さ第一側に突出し、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第一通路画定面の側に位置して、前記第一通路画定面に接触可能な第一接触面を有する第一押付部と、
前記支持板から前記翼高さ第一側に突出し、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第二通路画定面の側に位置して、前記第二通路画定面に接触可能な第二接触面を有する第二押付部と、
を有し、
前記支持板は、前記支持板の外周縁で前記第二シュラウド本体に接合可能である、
インサート支持体。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載のインサート支持体において、
前記支持板は、前記翼高さ方向で前記筒体の内周側の領域に対向する部分で、前記翼高さ方向に貫通している支持板開口を有し、
前記位置規制突出片は、前記支持板開口の開口縁の全周にわたって、前記支持板から前記翼高さ第一側に突出して筒状を成す、
インサート支持体。
【請求項3】
請求項1に記載のインサート支持体において、
前記位置規制突出片は、前記筒体の内周側に位置して、前記筒体の内周面に対向可能であり、
前記位置規制突出片と前記第一押付部との間には、前記翼高さ第二側に凹んで、前記筒体の前記翼高さ第二側の端が入り込める第一溝が形成され、
前記位置規制突出片と前記第二押付部との間には、前記翼高さ第二側に凹んで、前記筒体の前記翼高さ第二側の端が入り込める第二溝が形成されている、
インサート支持体。
【請求項4】
請求項3に記載のインサート支持体において、
前記第二押付部は、前記第一押付部から離れている、
インサート支持体。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のインサート支持体と、
前記翼体と、
前記翼空気通路と、
前記第一シュラウドと、
前記第二シュラウドと、
前記インサート筒と、
を備え、
前記第一接触面は、前記第一通路画定面に接触し、
前記第二接触面は、前記第二通路画定面に接触し、
前記支持板の前記外周縁は、前記第二シュラウド本体に接合されている、
静翼。
【請求項6】
請求項5に記載の静翼と、
軸線を中心として回転可能なロータと、
前記ロータを覆うタービンケーシングと、
を備え、
前記静翼は、前記翼高さ方向が前記軸線に対する径方向になるよう、前記タービンケーシングの内側に取り付けられている、
ガスタービン。
【請求項7】
静翼本体、インサート筒、及びインサート支持体を準備する準備工程と、
前記インサート筒を配置する筒配置工程と、
前記インサート支持体を前記静翼本体に固定する支持体固定工程と、
を実行し、
前記静翼本体は、
断面が翼型を成し、前記断面に垂直な方向成分を有する翼高さ方向に延びる翼体と、
前記翼体内を前記翼高さ方向に延びて、冷却空気が流通可能な翼空気通路と、
前記翼体の前記翼高さ方向における翼高さ第一側の端に設けられている第一シュラウドと、
前記翼体の前記翼高さ第一側とは反対側である翼高さ第二側の端に設けられている第二シュラウドと、
を有し、
前記第一シュラウドは、前記翼体の前記翼高さ第一側の端から前記翼高さ方向に垂直な方向に広がる第一シュラウド本体を有し、
前記第二シュラウドは、前記翼体の前記翼高さ第二側の端から前記翼高さ方向に垂直な方向に広がる第二シュラウド本体を有し、
前記翼空気通路は、前記第一シュラウド本体、前記翼体、及び前記第二シュラウド本体を前記翼高さ方向に貫通し、
前記翼空気通路を画定する通路画定面は、前記翼高さ方向に延びる第一通路画定面と、前記第一通路画定面に接続され、前記翼高さ方向の延びると共に前記第一通路画定面と交差する方向に広がっている第二通路画定面と、を有し、
前記インサート筒は、前記翼高さ方向に延びて筒状を成し、内周側から外周側に向かって貫通する複数のインピンジ孔が形成されている筒体を有し、
前記インサート支持体は、
前記翼高さ方向に対して垂直な方向に広がっている支持板と、
前記支持板から前記翼高さ第一側に突出して、前記筒体の内周面又は外周面に対向可能な位置規制突出片と、
前記支持板から前記翼高さ第一側に突出し、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第一通路画定面の側に位置して、前記第一通路画定面に接触可能な第一接触面を有する第一押付部と、
前記支持板から前記翼高さ第一側に突出し、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第二通路画定面の側に位置して、前記第二通路画定面に接触可能な第二接触面を有する第二押付部と、
を有し、
前記支持板は、前記支持板の外周縁で前記第二シュラウド本体に接合可能であり、
前記筒配置工程では、前記インサート支持体の前記位置規制突出片に、前記インサート筒の前記筒体の内周面又は外周面が対向するように、前記インサート筒を配置し、
前記支持体固定工程は、
前記第一接触面を前記第一通路画定面に接触させ、前記第二接触面を前記第二通路画定面に接触させる押付工程と、
前記第一接触面が前記第一通路画定面に接触し、前記第二接触面が前記第二通路画定面に接触している状態で、前記支持板の前記外周縁を前記第二シュラウド本体に接合する接合工程と、
を含む、
静翼の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、翼冷却空気通路内に配置されるインサート筒を支持可能なインサート支持体、静翼、この静翼を備えるガスタービン、静翼の製造方法静翼、及びこれを備えるガスタービンに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、空気を圧縮して圧縮空気を生成可能な圧縮機と、圧縮空気中で燃料を燃焼させて燃焼ガスを生成可能な燃焼器と、燃焼ガスにより駆動可能なタービンと、を備える。タービンは、軸線を中心として回転するロータと、このロータを覆うタービンケーシングと、を備える。ロータは、軸線を中心として軸線方向に延びているロータ軸と、このロータ軸に取り付けられている複数の動翼列とを有する。複数の動翼列は、軸線方向に互いの間隔をあけて並んでいる。複数の動翼列は、いずれも、軸線に対する周方向に並んでいる複数の動翼を有する。タービンケーシングの内側には、複数の静翼列が設けられている。複数の静翼列は、軸線方向に互いの間隔をあけて並んでいる。複数の静翼列は、いずれも、軸線に対する周方向に並んでいる複数の静翼を有する。
【0003】
以下の特許文献1には、ガスタービンの静翼が開示されている。この静翼は、軸線に対する径方向に延びる翼体と、翼体の径方向外側に設けられている外側シュラウドと、翼体の径方向内側に設けられている内側シュラウドと、翼空気通路と、を有する。静翼の翼体は、燃焼ガスが通る燃焼ガス流路内に配置されている。外側シュラウドは、翼体が延びる径方向に対して垂直な方向に広がり、燃焼ガス流路の径方向外側の縁を画定する外側シュラウド本体を有する。また、内側シュラウドは、翼体が延びる径方向に対して垂直な方向に広がり、燃焼ガス流路の径方向内側の縁を画定する内側シュラウド本体を有する。翼空気通路は、外側シュラウド本体、翼体、及び内側シュラウド本体を径方向に貫通している。この静翼は、さらに、翼空気通路内に配置されているインサート(又は、インサート筒)と、このインサートを支持する保持部材(又はインサート支持体)と、を有する。インサートは、径方向に延びて筒状を成す筒体を有する。この筒体には、内周側から外周側に貫通する複数のインピンジ孔が形成されている。保持部材は、筒体が延びている方向に対して垂直な方向に広がり、外側シュラウド本体に固定されている支持板と、支持板から径方向外側に突出して、筒体の内周面に対向している位置決め部(突出片)と、を有する。この位置決め部により、保持部材に対するインサートの径方向に垂直な方向の相対位置が規制される。一方、インサートの径方向内側の端は、インサートと翼体との径方向における熱伸び差を許容するため、保持部材に対して径方向に移動可能である。インサートの内周側に存在する冷却空気は、インサートの複数のインピンジ孔を介して、翼空気通路を画定する通路画定面に衝突する。このため、この通路画定面は、インサートの複数のインピンジ孔を通過した冷却空気により、インピンジ冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-150333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の静翼のように、翼空気通路内にインサート筒を配置する場合、この翼空気通路を画定する通路画定面のインピンジ冷却性能を適切に管理することが望まれる。
【0006】
そこで、本開示は、翼空気通路を画定する通路画定面のインピンジ冷却性能を適切に管理することが可能なンサート支持体、静翼、この静翼を備えるガスタービン、静翼の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための発明に係る一態様としてのインサート支持体は、
断面が翼型を成し、前記断面に垂直な方向成分を有する翼高さ方向に延びる翼体と、前記翼体内を前記翼高さ方向に延びて、冷却空気が流通可能な翼空気通路と、前記翼体の前記翼高さ方向における翼高さ第一側の端に設けられている第一シュラウドと、前記翼体の前記翼高さ第一側とは反対側である翼高さ第二側の端に設けられている第二シュラウドと、前記翼空気通路内に配置されているインサート筒と、を備える静翼のインサート支持体である。前記第一シュラウドは、前記翼体の前記翼高さ第一側の端から前記翼高さ方向に垂直な方向に広がる第一シュラウド本体を有する。前記第二シュラウドは、前記翼体の前記翼高さ第二側の端から前記翼高さ方向に垂直な方向に広がる第二シュラウド本体を有する。前記翼空気通路は、前記第一シュラウド本体、前記翼体、及び前記第二シュラウド本体を前記翼高さ方向に貫通している。前記翼空気通路は、前記翼高さ方向に延びる第一通路画定面と、前記第一通路画定面に接続され、前記翼高さ方向の延びると共に前記第一通路画定面と交差する方向に広がっている第二通路画定面と、を含む複数の通路画定面により画定され、
前記インサート筒は、前記翼高さ方向に延びて筒状を成し、内周側から外周側に向かって貫通する複数のインピンジ孔が形成されている筒体を有する。前記インサート支持体は、前記翼高さ方向に対して垂直な方向に広がっている支持板と、前記支持板から前記翼高さ第一側に突出して筒状を成し、前記筒体中の前記翼高さ第二側の端を含む第二側端部の内周面又は外周面に対向可能な位置規制突出片と、前記支持板から前記翼高さ第一側に突出し、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第一通路画定面の側に位置して、前記第一通路画定面に接触可能な第一接触面を有する第一押付部と、前記支持板から前記翼高さ第一側に突出し、前記翼高さ方向に垂直な方向で前記位置規制突出片よりも前記第二通路画定面の側に位置して、前記第二通路画定面に接触可能な第二接触面を有する第二押付部と、を有する。前記支持板は、前記支持板の外周縁で前記第二シュラウド本体に接合可能である。
【0008】
本態様では、インサート支持体の位置規制突出片により、インサート支持体に対するインサート筒の翼高さ方向に垂直な方向における相対位置を規制することができる。また、本態様では、インサート支持体の第一接触面を第一通路画定面に接触させ、インサート支持体の第二接触面を第二通路画定面に接触させることで、翼空気通路に対するインサート支持体の翼高さ方向に垂直な方向における相対位置を正確に定めることができる。このため、本態様では、インサート筒の筒体から、第一通路画定面及び第二通路画定面を含む複数の通路画定面までの距離を正確に目的の距離にすることができる。よって、本態様では、筒体の複数のインピンジ孔から噴出した冷却空気による、複数の通路画定面のインピンジ冷却性能を適切に管理することができる。
【0009】
前記目的を達成するための発明に係る一態様としての静翼は、
前記一態様としてのインサート支持体と、前記翼体と、前記翼空気通路と、前記第一シュラウドと、前記第二シュラウドと、前記インサート筒と、を備える。前記第一接触面は、前記第一通路画定面に接触している。前記第二接触面は、前記第二通路画定面に接触している。前記支持板の前記外周縁は、前記第二シュラウド本体に接合されている。
【0010】
前記目的を達成するための発明に係る一態様としてのガスタービンは、
前記一態様としての静翼と、軸線を中心として回転可能なロータと、前記ロータを覆うタービンケーシングと、を備える。前記静翼本体は、前記翼高さ方向が前記軸線に対する径方向になるよう、前記タービンケーシングの内側に取り付けられている。
(【0011】以降は省略されています)

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