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公開番号2025082900
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196440
出願日2023-11-20
発明の名称二酸化炭素回収システム及び二酸化炭素回収方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類F25J 1/00 20060101AFI20250523BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】対象ガスに含まれる二酸化炭素を回収するための設備の大型化や複雑化を抑制できる二酸化炭素回収システムを提供する。
【解決手段】二酸化炭素及び窒素を含む対象ガスから二酸化炭素を回収するための二酸化炭素回収システムであって、対象ガスを圧縮するように構成された第1圧縮機と、窒素ガスよりも二酸化炭素ガスを優先的に透過する分離膜を含み、第1圧縮機で圧縮された対象ガスを分離膜によって窒素リッチガスと二酸化炭素リッチガスとに分離するように構成された第1膜分離装置と、第1膜分離装置から排出された窒素リッチガスを膨張させるように構成された第1膨張機と、第1膨張機で膨張した窒素リッチガスの冷熱エネルギにより、第1膜分離装置から排出された二酸化炭素ガスの少なくとも一部を液化させるように構成された液化器と、を備える。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素及び窒素を含む対象ガスから二酸化炭素を回収するための二酸化炭素回収システムであって、
前記対象ガスを圧縮するように構成された第1圧縮機と、
窒素ガスよりも二酸化炭素ガスを優先的に透過する分離膜を含み、前記第1圧縮機で圧縮された前記対象ガスを前記分離膜によって窒素リッチガスと二酸化炭素リッチガスとに分離するように構成された第1膜分離装置と、
前記第1膜分離装置から排出された前記窒素リッチガスを膨張させるように構成された第1膨張機と、
前記第1膨張機で膨張した前記窒素リッチガスの冷熱エネルギにより、前記第1膜分離装置から排出された前記二酸化炭素ガスの少なくとも一部を液化させるように構成された液化器と、
を備える、二酸化炭素回収システム。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記第1膨張機はタービンであり、
前記二酸化炭素回収システムは、前記第1圧縮機と前記タービンとを連結する回転軸と、前記回転軸を駆動するように構成されたモータとを更に備える、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項3】
前記第1膜分離装置から排出された前記窒素リッチガスを前記第1膨張機に供給するように構成された第1ガスラインと、
前記液化器を出た前記窒素リッチガスが流れる液化器下流側ラインと、
前記第1ガスラインにおける前記第1膜分離装置と前記第1膨張機との間を流れる前記窒素リッチガスと前記液化器下流側ラインを流れる前記窒素リッチガスとの熱交換を行うように構成された熱交換器と、
を更に備える、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項4】
前記第1膜分離装置から排出された前記二酸化炭素リッチガスを圧縮するように構成された第2圧縮機と、
窒素ガスよりも二酸化炭素ガスを優先的に透過する分離膜を含み、前記第2圧縮機で圧縮された前記二酸化炭素リッチガスを前記分離膜によって窒素リッチガスと二酸化炭素ガスとに分離するように構成された第2膜分離装置と、
前記第2膜分離装置から排出された前記窒素リッチガスを膨張させるように構成された第2膨張機と、
を備え、
前記液化器は、前記第1膨張機で膨張した前記窒素リッチガスの冷熱エネルギ及び前記第2膨張機で膨張した前記窒素リッチガスの冷熱エネルギにより、前記第2膜分離装置から排出された前記二酸化炭素ガスの少なくとも一部を液化させるように構成される、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項5】
前記第1膜分離装置から排出された前記二酸化炭素リッチガスに含まれる二酸化炭素を吸着材に吸着させるように構成された吸着装置を備え、
前記液化器は、前記第1膨張機で膨張した前記窒素リッチガスの冷熱エネルギにより、前記吸着材から分離した前記二酸化炭素ガスを液化させるように構成された、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項6】
前記第1膜分離装置から排出された前記二酸化炭素リッチガスに含まれる水分を脱湿材に吸着させるように構成された脱湿装置と、
前記液化器下流側ラインにおける前記熱交換器の下流側に設けられ、前記液化器下流側ラインを流れる前記窒素リッチガスを前記第1圧縮機で圧縮された前記対象ガスの熱エネルギによって加熱するように構成された加熱器と、
前記加熱器で加熱された前記窒素リッチガスを前記脱湿装置に供給して前記脱湿装置の前記脱湿材を乾燥させるように構成された加熱後ガスラインと、
を更に備える、請求項3に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項7】
前記吸着装置の前記吸着材から分離した前記二酸化炭素ガスを前記液化器に供給する二酸化炭素ガスラインと、
前記二酸化炭素ガスラインに設けられた真空ポンプと、
前記対象ガスを排出する排出源又は前記排出源に付随する設備からの排熱を用いて前記吸着材を加熱するように構成された加熱器と、を備える、請求項5に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項8】
エンジンと、
前記エンジンの排ガスによって駆動されて前記エンジンの吸気を圧縮するように構成されたエンジン付属ターボチャージャと、を含み、
前記二酸化炭素回収システムは、
前記エンジン付属ターボチャージャのタービンから排出された前記排ガスを圧縮する第1ターボチャージャと、
前記エンジンの排ガスを前記エンジン付属ターボチャージャのタービンを迂回して当該タービンの下流側に供給する余剰排ガスラインと、
前記余剰排ガスラインに設けられたタービンと、前記エンジン付属ターボチャージャのタービンから排出された前記排ガスを圧縮する圧縮機とを含む第2ターボチャージャと、
を備え、
前記第1圧縮機は前記第1ターボチャージャの圧縮機であり、前記第1膨張機は前記第1ターボチャージャのタービンである、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項9】
前記第1膜分離装置から排出された前記二酸化炭素リッチガスを前記第1ターボチャージャの前記圧縮機の入口部に供給するように構成されたバイパスラインを更に備える、請求項8に記載の二酸化炭素回収システム。
【請求項10】
前記第1膜分離装置から排出された前記二酸化炭素リッチガスに含まれる二酸化炭素を吸着材に吸着させるように構成された吸着装置と、
前記二酸化炭素回収システム内を流れる熱媒体を冷却水との熱交換によって冷却するように構成された水冷熱交換器と、
前記水冷熱交換器で前記対象ガスの少なくとも一部の冷却に使用された後の前記冷却水を前記吸着装置に供給するように構成された使用後冷却水ラインと、
前記使用後冷却水ラインから供給された使用後の前記冷却水を用いて前記吸着材を加熱するように構成された加熱器と、
を備える、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、二酸化炭素回収システム及び二酸化炭素回収方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、バイオメタンを2段の膜分離装置により二酸化炭素とメタンに分離し、2段目の膜分離装置を透過した二酸化炭素リッチガスを1段目の膜分離装置の上流側に再循環させることで高濃度のメタンを回収する方法が記載されている。この方法では1段目の膜分離装置によって分離されたメタンから分離された二酸化炭素ガスは、圧縮機で圧縮され、冷却器で液化して回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-95727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法では、二酸化炭素ガスを液化するための冷熱源を供給する設備が必要であり、対象ガスに含まれる二酸化炭素を回収するための設備の大型化や複雑化を招きやすい。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、対象ガスに含まれる二酸化炭素を回収するための設備の大型化や複雑化を抑制できる二酸化炭素回収システム及び二酸化炭素回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る二酸化炭素回収システムは、
二酸化炭素及び窒素を含む対象ガスから二酸化炭素を回収するための二酸化炭素回収システムであって、
前記対象ガスを圧縮するように構成された第1圧縮機と、
窒素ガスよりも二酸化炭素ガスを優先的に透過する分離膜を含み、前記第1圧縮機で圧縮された前記対象ガスを前記分離膜によって窒素リッチガスと二酸化炭素リッチガスとに分離するように構成された第1膜分離装置と、
前記第1膜分離装置から排出された前記窒素リッチガスを膨張させるように構成された第1膨張機と、
前記第1膨張機で膨張した前記窒素リッチガスの冷熱エネルギにより、前記第1膜分離装置から排出された前記二酸化炭素ガスの少なくとも一部を液化させるように構成された液化器と、
を備える。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る二酸化炭素回収方法は、
二酸化炭素及び窒素を含む対象ガスから二酸化炭素を回収するための二酸化炭素回収方法であって、
前記対象ガスを圧縮する圧縮ステップと、
前記圧縮ステップで圧縮された前記対象ガスを分離膜によって二酸化炭素リッチガスと窒素リッチガスとに分離する膜分離ステップと、
前記膜分離ステップで生じた前記窒素リッチガスを膨張させる膨張ステップと、
前記膨張ステップで膨張した前記窒素リッチガスの冷熱エネルギにより、前記膜分離ステップで生じた前記二酸化炭素リッチガスを液化させる液化ステップと、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、対象ガスに含まれる二酸化炭素を回収するための設備の大型化や複雑化を抑制できる二酸化炭素回収システム及び二酸化炭素回収方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の一実施形態に係る二酸化炭素回収システム1Aを模式的に示す図である。
本開示の一実施形態に係る二酸化炭素回収システム1Bを模式的に示す図である。
本開示の一実施形態に係る二酸化炭素回収システム1Cを模式的に示す図である。
本開示の一実施形態に係る二酸化炭素回収システム1Dを模式的に示す図である。
本開示の一実施形態に係る二酸化炭素回収システム1Eを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
(【0011】以降は省略されています)

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