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公開番号2025084920
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2025032518,2024534671
出願日2025-03-03,2023-06-13
発明の名称インターロイキン-1βを捕捉するための環状ペプチド
出願人メルク・シャープ・アンド・ドーム・エルエルシー
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 7/64 20060101AFI20250527BHJP(有機化学)
要約【課題】アテローム性動脈硬化症の進行を遅らせ、重大な心臓有害事象(MACE)のリスクを低下させるための、標準治療のコレステロール低下薬を超えた、追加の非外科的治療法を提供する。
【解決手段】IL-1βサイトカインに結合することで炎症を軽減し、IL-1受容体との結合を防止して、下流の炎症誘発性シグナル伝達を阻害する特定の式で表される環状ペプチドを提供する。これらの環状ペプチドは、心血管疾患及び炎症性障害の治療に有用な薬学的に活性な化合物となり得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
TIFF
2025084920000061.tif
92
133
[式中、


は、CH

C(O)NH-CH

CH

-O-又はC

であり;


は、
(i)5~6員単環式アリール又はヘテロアリール[当該ヘテロアリールはN、O、
及びSからなる群から選択される1~2個のヘテロ原子を含む。];又は
(ii)N、O、及びSからなる群から選択される1~2個のヘテロ原子を含む5~
6員単環式若しくは二環式、飽和シクロアルキル又は複素環アルキル;又は
(iii)5~6員単環式若しくは二環式シクロアルキル
であり;
ここで、C

は置換されていないか、又は、独立にハロ、C

-C

アルキル、C

-C

フルオロアルキル、カルボキシ、C

-C

アルコキシ、及びC

-C

アシル
からなる群から選択される1~3個のR
C1
置換基によって置換されており;


は、H、C

-C

アルキル、ベンジル、又はフェニル-CH

CH

-であり;


は、9~10員の二環式アリール又はヘテロアリールであり、前記ヘテロアリール
がN、O、及びSからなる群から選択される1~2個のヘテロ原子を含み;
ここで、R

は置換されていないか、又は、独立にハロ、C

-C

アルキル、C

-C

フルオロアルキル、ヒドロキシ及びC

-C

アルコキシからなる群から選択され
る1~3個のR
3a
置換基によって置換されており;


は、C
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】


が、アミノ、H

N(CH



-、H

NC(O)-(CH



-、C

、又
はC

-CH

-であり,


が、
(i)5~6員単環式アリール又はヘテロアリール[当該ヘテロアリールはN、O
、及びSからなる群から選択される1~2個のヘテロ原子を含む。]:
(ii)9~10員の二環式アリール又はヘテロアリール[当該二環式ヘテロアリ
ールはN、O、及びSからなる群から選択される1~3個のヘテロ原子を含む。];
(iii)5~6員単環式又は9~10員複素環アルキル[当該複素環アルキルは
飽和又は部分不飽和であり、N、O、及びSからなる群から選択される1~2個のヘテロ
原子を含む。];又は
(iv)2,3-ジヒドロインドリル
であり
ここで、C

が置換されていないか、又は、独立にハロ、アミノ、ヒドロキシ、


-C

アルキル、C

-C

フルオロアルキル、C

-C

アルコキシ、H

N-(
CH



-、H

NC(O)-(CH



-、H

C=CH-CH

O-、及びフェ
ニルからなる群から選択される1~3個のR
C5
置換基によって置換されており;


が、H、C

-C

アルキル、H

N(CH



-、HOCH

【請求項3】


が、フェニル、ピリミジル、又はピペラジニルであり、ここで、C

が、置換され
ていないか、又は、1~2個のR
C1
置換基によって置換されており;


が、ナフチル又はインドリルであり、ここで、R

が、置換されていないか、又は
、1~2個のR
3a
置換基によって置換されており;


が、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ナフチル、インドリル、7-アザインドリ
ル、インダゾリル、2,3-ジヒドロインドリル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル
、又はシクロへキシルであり、ここで、C

が、置換されていないか、又は、1~2個の

C5
によって置換されており;


が、テトラヒドロピラニル又はモルホリニルであり;ここで、C

が置換されてい
ないか、又は、1~2個のR
C6
によって置換されており;

9a
が、H又はメチルであり;

9b
が、フェニル、ピリジル、シクロへキシル、モルホリニル、又はピペリジニルで
あり、ここで、C

が置換されていないか、又は、1~2個のR
C9
によって置換されて
いる、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】


及びX

がC(H)であり;そして、


がカルボキシによって置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物又は薬
学的に許容されるその塩。
【請求項5】


及びX

がC(H)であり;そして


がCH

C(O)NH-CH

CH

-O-である、請求項1に記載の化合物又は
薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】


がHである、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】


が1個のハロによって置換されたインドリルである、請求項1に記載の化合物又は
薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】


がナフチルである、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項9】


がHO

C-(CH



-である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容さ
れるその塩。
【請求項10】


がC(H)である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、インターロイキン-1β(IL-1β)を捕捉する特定の環状ペプチド、そ
のようなペプチドを含む医薬組成物、及びアテローム性動脈硬化などのIL-1βを捕捉
することで利益が得られる可能性がある1以上の心血管疾患症状を治療、阻害又は改善す
るために当該化合物を使用する方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
2023年5月25日に作成されたそのXMLファイルの名称は25545-WO-P
CT_SL.XMLであり、サイズは916,839バイトである。
【背景技術】
【0003】
アテローム性動脈硬化症は、動脈の内壁にコレステロールプラークが蓄積することを特
徴とする動脈疾患である。アテローム性動脈硬化症が進行すると、動脈が硬くなったり狭
くなったりし、プラークが破裂するリスクが高まる。プラークが破裂すると、コレステロ
ール球やその他の物質が血流に放出され、その結果、脳、心臓、その他の臓器への血流が
阻害される可能性がある。医学的には、これらは重大な心臓有害事象(MACE)として
知られている。
【0004】
アテローム性動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の発症及び進行の危険因子には、高
コレステロール、高血圧、飽和脂肪の多い食事、喫煙、肥満、糖尿病、運動不足、及び炎
症のマーカーであるC反応性タンパク質(CRP)レベル上昇などがある。
【0005】
ASCVDの進行を防ぐための第一選択治療は、健康的な食事と運動であるが、一般的
に遵守率は低い。ASCVDの薬物治療は、スタチン、コレステロール吸収阻害剤及び低
密度リポタンパク質(LDL)受容体阻害剤などのコレステロール低下薬に主に焦点を当
ててきた。これらの薬剤は、脂肪酸沈着物の蓄積を減らし、動脈の健康を改善するのに非
常に効果的である。ASCVDに処方されるが病状を改善しない他の薬には、狭い動脈で
の血小板凝集を防ぐアスピリンなどの抗凝血薬や、心臓発作のリスク及び重度を軽減する
血圧薬などがある。ASCVDが進行した場合のより積極的な介入の外科的選択肢には、
血管形成術、ステント留置、動脈内膜切除術(プラークの外科的除去)、及びバイパス手
術などがある。
【0006】
コレステロール低下薬はアテローム性動脈硬化症の進行を遅らせるための重要な標準治
療として機能してきたが、臨床データでは、未治療のままとなっているASCVDの進行
において炎症がさらに重要な役割を果たしていることが裏付けられている。CRPなどの
炎症バイオマーカーは、コレステロールレベルとは関係なく、心血管事象のリスク増加と
関連している。カナキヌマブ抗炎症血栓症転帰試験(CANTOS)は、脂質低下を同時
に行わずに血管の炎症を軽減すると心血管事象の発生率が低下することを示した最初の臨
床試験であった。N Engl J Med 2017;377:1119-1131。
カナキヌマブは、リウマチ性障害での臨床使用に承認されている抗インターロイキン-1
β(IL-1β)ヒトモノクローナル抗体である。IL-1βは炎症誘発性サイトカイン
であり、IL-6を誘発し、それによって下流の炎症バイオマーカー高感度CRP(hs
CRP)を上昇させる。したがって、CANTOSは、IL-1βを標的とする治療法が
、LDLを低下させる標準治療を補完し、潜在的には追加する形で、特定の患者のMAC
E発生率を低下させる可能性があるという考えの実証を提供する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
N Engl J Med 2017;377:1119-1131
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
アテローム性動脈硬化症の進行を遅らせ、MACEのリスクを低下させるために、標準
治療のコレステロール低下薬を超えた、追加の非外科的治療法が必要とされている。さら
に、炎症性障害を患っている患者は、カナキヌマブと同じサイトカインIL-1βを阻害
する経口投与薬の恩恵を受けるであろうと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、IL-1βサイトカインに結合することで炎症を軽減し、IL-1受容体と
の結合を防止して、下流の炎症誘発性シグナル伝達を阻害する特定の環状ペプチドを提供
する。これらの環状ペプチドは、心血管疾患及び炎症性障害の治療に有用な薬学的に活性
な化合物となり得る。1態様において、本開示は、下記式(I)の化合物:
TIFF
2025084920000001.tif
90
131
及び薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0010】
これらの化合物はIL-1βを捕捉することで、心血管障害に関連する可能性のある下
流の炎症誘発性シグナル伝達経路に影響を及ぼすことができる。したがって、別の態様に
おいて、本発明は、治療を必要とする対象者に治療上有効量の本開示の化合物を投与する
ことを含む、心血管疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症、血管炎症)の治療方法を提
供する。一部の実施形態において、投与は、化合物の経口投与を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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