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公開番号2025084762
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2025017243,2022555709
出願日2025-02-05,2021-03-17
発明の名称ビデオゲームのインスタントプレイのための、ならびにクライアント側でゲームデータを破棄およびプリフェッチするためのファイルシステム読み出し動作の追跡
出願人バルブ コーポレーション
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類G06F 9/445 20180101AFI20250527BHJP(計算;計数)
要約【課題】ユーザが、ビデオゲームを取得することに応じて、かつ、ユーザのクライアントマシンへのゲームデータのダウンロードが完了する前に、ビデオゲームのプレイを開始することを可能にするクライアントマシン及び方法を提供する。
【解決手段】ビデオゲーム配信プラットフォームを含む環境100において、クライアントマシン104は、ゲームセッション中にゲーム実行ファイルによって行われる読み出し動作を追跡し、追跡した読み出し動作に基づいて、アクセスデータを生成し、アクセスデータをリモートシステムに報告する。リモートシステム106は、複数のクライアントマシンが報告したアクセスデータ110を収集し、クライアントシステム構成に従ってアクセスデータをカタログ化し、アクセスデータを分析して、クライアントマシンが使用可能なゲームデータ126を生成する。これらによって、ビデオゲームのインスタントプレイ128を可能にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クライアントマシンであって、
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記クライアントマシン上でビデオゲームをプレイするための、前記ビデオゲームのゲーム実行ファイルを実行することと、
前記クライアントマシンのファイルシステムに対して前記ゲーム実行ファイルによって行われた第1の読み出し動作および第2の読み出し動作を決定することであって、前記第1の読み出し動作が、前記ビデオゲームのゲームデータの第1のブロックを読み出すことを要求し、前記第2の読み出し動作が、前記ゲームデータの第2のブロックを読み出すことを要求する、決定することと、
前記読み出し動作に少なくとも部分的に基づいて、アクセスデータを生成することであって、前記アクセスデータが、
前記ゲームデータの前記第1のブロックの第1の識別子、
前記第1の読み出し動作に少なくとも部分的に基づいて前記ゲームデータの前記第1のブロックがアクセスされた、前記ゲーム実行ファイルの実行中の第1の時間、
前記ゲームデータの前記第2のブロックの第2の識別子、および
前記第2の読み出し動作に少なくとも部分的に基づいて前記ゲームデータの前記第2のブロックがアクセスされた、前記ゲーム実行ファイルの前記実行中の第2の時間、を指定する、生成することと、
リモートシステムに、前記アクセスデータ、前記ビデオゲームの識別子、および前記クライアントマシンの構成を送信することと、を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体と、を備える、クライアントマシン。
続きを表示(約 4,200 文字)【請求項2】
前記クライアントマシンの前記構成が、前記クライアントマシンと関連付けられたハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアのタイプ、バージョン、または特性を指定する、請求項1に記載のクライアントマシン。
【請求項3】
不揮発性メモリをさらに備え、前記ビデオゲームが、第1のビデオゲームであり、前記ゲーム実行ファイルが、前記第1のビデオゲームの第1のゲーム実行ファイルであり、前記ゲームデータが、前記第1のビデオゲームの第1のゲームデータであり、前記コンピュータ実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
第2のビデオゲームを取得する要求を前記リモートシステムに送信することであって、前記要求が、前記クライアントマシンの前記構成を含む、送信することと、
前記リモートシステムから、
前記第2のビデオゲームの第2のゲーム実行ファイル、および
前記クライアントマシンの前記構成と関連付けられたダウンロードシーケンスデータを受信することであって、前記ダウンロードシーケンスデータが、前記第2のビデオゲームの第2のゲームデータのブロックのシーケンスを指定する、受信することと、
前記不揮発性メモリに、前記ダウンロードシーケンスデータにおいて指定された前記シーケンスに従って、前記第2のゲームデータの前記ブロックのダウンロードを開始することと、
前記クライアントマシン上で前記第2のビデオゲームをプレイするための前記第2のゲーム実行ファイルを実行することと、をさらに行わせる、請求項1に記載のクライアントマシン。
【請求項4】
前記コンピュータ実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ファイルシステムに対して前記第2のゲーム実行ファイルによって行われた第3の読み出し動作を受信することであって、前記第3の読み出し動作が、前記第2のゲームデータのブロックを読み出すことを要求する、受信することと、
前記第2のゲームデータの前記ブロックが前記不揮発性メモリにダウンロードされたと決定することと、
前記ファイルシステムを使用して、前記第2のゲームデータの前記ブロックを読み出すことと、をさらに行わせる、請求項3に記載のクライアントマシン。
【請求項5】
前記コンピュータ実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記ファイルシステムに対して前記第2のゲーム実行ファイルによって行われた第3の読み出し動作を受信することであって、前記第3の読み出し動作が、前記第2のゲームデータのブロックを読み出すことを要求する、受信することと、
前記第2のゲームデータの前記ブロックの前記不揮発性メモリへのダウンロードが完了していないと決定することと、
前記リモートシステムに、前記第2のゲームデータの前記ブロックの第2の要求を送信することと、
前記リモートシステムから、前記第2のゲームデータの前記ブロックを受信することと、
前記ファイルシステムを使用して、前記第2のゲームデータの前記ブロックを読み出すことと、をさらに行わせる、請求項3に記載のクライアントマシン。
【請求項6】
前記ゲームデータを記憶する不揮発性メモリをさらに備え、前記ゲームデータの複数の第1のブロックが、少なくとも前記ゲームデータの前記第1のブロックおよび前記ゲームデータの前記第2のブロックを含み、前記コンピュータ実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記不揮発性メモリから、前記ゲームデータの1つ以上の第2のブロックを削除する命令を、前記リモートシステムから受信することであって、前記ゲームデータの前記1つ以上の第2のブロックが、閾値期間またはゲームセッションの閾値数にわたって前記クライアントマシン上の前記ゲーム実行ファイルによってアクセスされなかった、前記ゲームデータの未使用ブロックを表す、受信することと、
前記不揮発性メモリから、前記ゲームデータの前記1つ以上の第2のブロックを削除することと、をさらに行わせる、請求項1に記載のクライアントマシン。
【請求項7】
第1の速度で読み出しアクセスを提供するように構成された第1のメモリであって、前記ゲームデータを記憶する、第1のメモリと、
前記第1の速度よりも速い第2の速度で読み出しアクセスを提供するように構成された第2のメモリと、をさらに備え、
前記コンピュータ実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記リモートシステムから、前記クライアントマシンの前記構成と関連付けられたブロック依存性データを受信することであって、前記ブロック依存性データが、前記ゲームデータの前記ブロックの2つ以上の間の個々の関連を指定する、受信することと、
イベントを検出することと、
前記第2のメモリに、前記イベントと関連付けられているものとして前記ブロック依存性データに指定される、前記ゲームデータの前記第1のブロックまたは前記ゲームデータの前記2ブロックのうちの少なくとも1つをキャッシュすることと、
前記第1の読み出し動作または前記第2の読み出し動作のうちの少なくとも1つを受信することと、
前記第2のメモリから、前記ゲームデータの前記第1のブロックまたは前記ゲームデータの前記第2のブロックのうちの少なくとも1つを読み出すことと、をさらに行わせる、請求項1に記載のクライアントマシン。
【請求項8】
第1の速度で読み出しアクセスを提供するように構成された第1の不揮発性メモリであって、前記ゲームデータを記憶する、第1の不揮発性メモリと、
前記第1の速度よりも速い第2の速度で読み出しアクセスを提供するように構成された第2の不揮発性メモリと、
前記第2の速度よりも速い第3の速度で読み出しアクセスを提供するように構成された揮発性メモリと、をさらに備え、
前記コンピュータ実行可能命令が、前記1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記1つ以上のプロセッサに、
前記リモートシステムから、前記クライアントマシンの前記構成と関連付けられたブロック依存性データを受信することであって、前記ブロック依存性データが、前記ゲームデータの前記ブロックの2つ以上の間の個々の関連を指定する、受信することと、
イベントを検出することと、
前記第2の不揮発性メモリに、前記イベントと関連付けられているものとして前記ブロック依存性データに指定される、前記ゲームデータの前記第1のブロックをキャッシュすることと、
前記揮発性メモリに、前記イベントと関連付けられているものとして前記ブロック依存性データに指定される、前記ゲームデータの前記第2のブロックをキャッシュすることと、
前記第1の読み出し動作を受信することと、
前記第2の不揮発性メモリから前記ゲームデータの前記第1のブロックを読み出すことと、
前記第2の読み出し動作を受信することと、
前記揮発性メモリから前記ゲームデータの前記第2のブロックを読み出すことと、をさらに行わせる、請求項1に記載のクライアントマシン。
【請求項9】
方法であって、
クライアントマシンのプロセッサによって、前記クライアントマシン上でビデオゲームをプレイするための前記ビデオゲームのゲーム実行ファイルを実行することと、
前記プロセッサによって、前記クライアントマシンのファイルシステムに対して前記ゲーム実行ファイルによって行われた第1の読み出し動作および第2の読み出し動作を決定することであって、前記第1の読み出し動作が、前記ビデオゲームのゲームデータの第1のブロックを読み出すことを要求し、前記第2の読み出し動作が、前記ゲームデータの前記第2のブロックを読み出すことを要求する、決定することと、
前記プロセッサによって、前記読み出し動作に少なくとも部分的に基づくアクセスデータを生成することであって、前記アクセスデータが、
前記ゲームデータの前記第1のブロックの第1の識別子、
前記第1の読み出し動作に少なくとも部分的に基づいて前記ゲームデータの前記第1のブロックがアクセスされた、前記ゲーム実行ファイルの実行中の第1の時間、
前記ゲームデータの前記第2のブロックの第2の識別子、および
前記第2の読み出し動作に少なくとも部分的に基づいて前記ゲームデータの前記第2のブロックがアクセスされた、前記ゲーム実行ファイルの前記実行中の第2の時間、を指定する、生成することと、
リモートシステムに、前記アクセスデータ、前記ビデオゲームの識別子、および前記クライアントマシンの構成を送信することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記ゲームデータの複数の第1のブロックが、少なくとも前記ゲームデータの前記第1のブロックおよび前記ゲームデータの前記第2のブロックを含み、前記方法が、
前記クライアントマシンの不揮発性メモリから、前記ゲームデータの1つ以上の第2のブロックを削除する命令を、前記リモートシステムから受信することであって、前記ゲームデータの前記1つ以上の第2のブロックが、閾値期間またはゲームセッションの閾値数にわたって前記クライアントマシン上の前記ゲーム実行ファイルによってアクセスされなかった前記ゲームデータの未使用ブロックを表す、受信することと、
前記不揮発性メモリから、前記ゲームデータの前記1つ以上の第2のブロックを削除することと、をさらに含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本明細書は、2020年3月17日に出願された「TRACKING FILE SYSTEM READ OPERATIONS FOR INSTANT PLAY OF VIDEO GAMES」と題された米国特許出願第16/821,716号に対する優先権を主張するPCT出願であり、その全容は参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 6,900 文字)【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ(PC)ビデオゲームを配信するためのサービスは、ネットワークアクセス可能なコンピューティングプラットフォームを利用して、ビデオゲームのデジタルコピーをPCに配信し得る。例えば、ユーザは、配信サービスを介して利用可能となるビデオゲームを購入することができ、このビデオゲームは、インターネットを通じてリモートコンピューティングシステムからユーザのPCにダウンロードすることができる。今日のビデオゲームの多くは比較的大きく、その結果、ビデオゲームをダウンロードするために相当長い時間がかかり得、また、ビデオゲームは、ユーザのPCにダウンロードされると、そのすべてのゲームデータを記憶するために、PC上のディスクストレージの相当な容量を使用し得る。例えば、ビデオゲームは、100ギガバイト(GB)を超えるゲームデータを含み得、これは、ユーザのネットワーク接続のダウンロード速度に応じて、既存の技術を使用してダウンロードするには数時間かかり得る。ビデオゲームの開発者が、ゲームデータのすべてではなく一部がPCにダウンロードされた状態でビデオゲームをプレイ可能とするような方法でゲームコードを書いていない限り、ユーザは、ゲームのダウンロードが完了するまでゲームのプレイを待機しなければならない。さらに、大部分のゲームは非常に大きいので、ユーザは、しばしば、PCに最も多くの記憶空間を提供するハードディスクドライブ(HDD)にゲームを記憶することを選択する。しかしながら、大容量HDDの現在の有用性にもかかわらず、ローカル記憶容量は、依然として制限されており、HDDは、比較的遅い読み出しアクセス速度を提供するので、ゲームセッション中にPCがHDDからゲームデータをロードするときに待ち時間が生じ得る。
【0003】
本明細書では、これらのシステムおよび他のシステムを改善および強化するための技術的解決法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
添付の各図を参照して、詳細な説明が記載される。各図において、参照番号の左端数字は、参照番号が最初に現れる図を識別する。異なる図における同じ参照番号の使用は、類似または同一の構成要素または特徴を示す。
【0005】
本明細書で説明される技術を実装するように構成されたビデオゲーム配信プラットフォームを含む、例示的な環境を例示する図である。
ファイルシステム読み出し動作を追跡してアクセスデータを生成するための、およびアクセスデータをリモートシステムに送信するための、クライアントマシンの例示的なコンポーネントを例示するブロック図および例示的なプロセスのフロー図を示す。
クライアントマシンからアクセスデータを受容するための、および1人以上のユーザにわたってアクセスデータを分析するための、本明細書で説明される技術を実装するためのリモートシステムの例示的なコンポーネントを例示するブロック図および例示的なプロセスのフロー図を示す。
複数のクライアントマシンから受信したアクセスデータに基づいて、特定のブロックのシーケンスでゲームデータのブロックをダウンロードするためにクライアントマシンが使用するダウンロードシーケンスデータを生成するための例示的なプロセスのフロー図である。
ゲームデータのブロックをプリフェッチしてゲームプレイ中の待ち時間を低減させるために、複数のクライアントマシンから受信したアクセスデータに基づいて、クライアントマシンが使用するブロック依存性データを生成するための例示的なプロセスのフロー図である。
クライアントマシンから受信したアクセスデータに基づいて、ゲームデータの未使用ブロックを決定するための、およびクライアントマシンに、ゲームデータの未使用ブロックを破棄することを指示するための例示的なプロセスのフロー図である。
クライアントマシンの不揮発性メモリから未使用のゲームデータのブロックを破棄するための例示的なプロセスのフロー図である。
ゲームのダウンロードが完了する前に、クライアントマシン上でビデオゲームを実行するための例示的なプロセスのフロー図である。
ゲームデータのブロックをプリフェッチしてゲームプレイ中の待ち時間を低減させるための例示的なプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ビデオゲーム配信プラットフォームは、ユーザが、ビデオゲームを取得すること、ビデオゲームのデジタルコピーをそれぞれのユーザのクライアントマシンにダウンロードすること、およびインストールされたクライアントアプリケーションを使用してビデオゲームを実行することを可能にし得る。ユーザが自分のクライアントマシン上でビデオゲームをプレイするときに、各クライアントマシン上で動作しているビデオゲームのゲーム実行ファイルは、クライアントマシンのファイルシステムを使用して、ビデオゲームのゲームデータのブロックを読み出すことを連続的に要求し得る。本明細書で使用されるとき、「ゲーム実行ファイル」とは、ビデオゲームの実行コード(例えば、1つ以上の実行可能ファイル)を意味し、この実行コードは、実行されるときに、クライアントマシンの入力デバイスを介して提供されたユーザ入力に基づいて、フレームをレンダリングすることによって、ユーザが、クライアントマシン上でビデオゲームをプレイすることを可能にする。本明細書で使用されるとき、「ゲームデータ」とは、一連のフレームを通じてビデオゲームのゲーム実行ファイルの実行中にゲーム実行ファイルによって読み出されるデータを意味する。ゲームデータは、とりわけ、ビデオゲームのグラフィックスをレンダリングする、ゲームプレイロジックを計算する、および/またはビデオゲームの物理的特性を計算するために使用することができる。ゲームデータの例としては、テクスチャ、仮想オブジェクト、マップ、ゲームキャラクタ、仮想オブジェクトのパラメータおよび他の特徴、ならびに/または仮想ゲームワールド、などが挙げられるが、これらに限定されない。そのようなゲームデータは、ゲームデータをいくつかのブロック(例えば、一様にサイズ決定されたブロック)に分割することによってメモリに記憶することができ、クライアントマシンのファイルシステムは、どのようにゲームデータのこれらのブロックがクライアントマシンのローカルメモリに記憶されるのか、およびそこから検索されるのかを制御するように構成されている。ビデオゲームがクライアントマシン上でプレイされるときに、ビデオゲームのゲーム実行ファイルによって行われる、ゲームデータのブロックの読み出しの各要求は、本明細書において「読み出し動作」と称される。したがって、ビデオゲームのゲーム実行ファイルは、ゲームセッションの全体にわたって、ファイルシステムに対する一連の読み出し動作を行うことができる。
【0007】
本明細書で説明される技術、デバイス、およびシステムは、クライアントマシンのファイルシステムプロキシコンポーネントを使用して、ゲームセッション中にビデオゲームのゲーム実行ファイルによって行われる読み出し動作を追跡し、追跡した読み出し動作に基づいて、アクセスデータを生成して、アクセスデータをリモートシステムに報告することに関する。クライアントマシンによって実装される例示的なプロセスは、クライアントマシン上でビデオゲームをプレイするためのビデオゲームのゲーム実行ファイルを実行することと、クライアントマシンのファイルシステムに対してゲーム実行ファイルによって行われた読み出し動作を決定することと、読み出し動作に少なくとも部分的に基づいて、アクセスデータを生成することと、リモートシステムに、アクセスデータ、ビデオゲームの識別子、およびクライアントマシンの構成を送信することと、を含み得る。ゲーム実行ファイルによって行われる読み出し動作は、ビデオゲームのゲームデータのブロックを読み出すことを要求し得る。したがって、クライアントマシンによって生成されたアクセスデータは、(i)ゲームセッション中にアクセスされたゲームデータのブロックの識別子、および(ii)読み出し動作に少なくとも部分的に基づいてゲームデータのブロックがアクセスされた、ゲーム実行ファイルの実行中の時間を指定し得る。
【0008】
このテレメトリ手法は、リモートシステムが、複数のクライアントマシンによって報告されたアクセスデータを収集すること、クライアントシステム構成に従ってアクセスデータをカタログ化すること、およびアクセスデータを分析して、ビデオゲームの「インスタントプレイ」、ローカルメモリリソースを解放するためのゲームデータの未使用ブロックの破棄、および/またはゲームプレイ中の待ち時間を低減させるためのゲームデータのローカルプリフェッチングが挙げられるが、これらに限定されない、様々なゲーム関連の特徴を実装するためにクライアントマシンによって使用可能であるデータを生成すること、を可能にする。リモートシステムによって実装される例示的なプロセスは、共通するクライアントシステム構成を有する複数のクライアントマシンから、ビデオゲームと関連するアクセスデータを受信することと、アクセスデータを分析することと、アクセスデータを分析することに少なくとも部分的に基づいて、データを生成することと、クライアントシステム構成を有する1つ以上のクライアントマシンにデータを送信することと、を含み得る。リモートシステムによって受信したアクセスデータは、個々のクライアントマシンについて、(i)個々のクライアントマシン上でのゲーム実行ファイルの実行中にビデオゲームのゲーム実行ファイルによってアクセスされた、ビデオゲームのゲームデータのブロックの識別子、および(ii)ゲームデータのブロックがゲーム実行ファイルによってアクセスされた、ゲーム実行ファイルの実行中の時間を指定し得る。さらに、アクセスデータを分析することに少なくとも部分的に基づいて、リモートシステムによって生成されたデータは、(i)ゲームデータのブロックの少なくとも一部がクライアントシステム構成を有するクライアントマシンにダウンロードされるシーケンスを指定するダウンロードシーケンスデータ、または、(ii)ゲームデータの2つ以上のブロックの間の個々の関連を指定するブロック依存性データ、のうちの少なくとも1つを含み得る。
【0009】
言及されるように、有効にすることができる1つの例示的なゲーム関連の特徴は、「インスタントプレイ」特徴である。本明細書で説明されるインスタントプレイ特徴は、ビデオゲームを取得するユーザが、ビデオゲームを取得することに応じて、かつユーザのクライアントマシンへのゲームデータのダウンロードが完了する前に、ビデオゲームのプレイを開始することを可能にすることができる。したがって、ユーザは、ビデオゲームのゲームセッションを開始する前に、ビデオゲームのダウンロードが完了するまで待機する必要はない。インスタントプレイ特徴を有効にするために、リモートシステムは、複数のクライアントマシンから、特定のビデオゲームに関する(本明細書で説明されるような)アクセスデータを受信し得、リモートシステムは、アクセスデータに基づいて、ビデオゲームのゲームデータのブロックのシーケンスを指定するダウンロードシーケンスデータを生成し得る。このシーケンスは、最初にアクセスされる可能性がより高いブロックをシーケンスの始めの方に位置付け、最初にアクセスされる可能性が低いブロックをシーケンスの終わりの方に位置付け得る。このようにして、ゲームデータのブロックがクライアントマシンへのダウンロードを開始するときに、ゲームセッション中に初期にアクセスされる可能性が低いゲームデータの他のブロックをダウンロードする前に、ゲームセッション中に初期にアクセスされる可能性が最も高いゲームデータのブロックが、クライアントマシンの不揮発性メモリに記憶される。これは、ゲームデータのブロックがまだクライアントマシンの不揮発性メモリにダウンロードされている間であっても、ビデオゲームを取得することに応じて、ユーザがビデオゲームのプレイを開始することができることを可能にする。実際には、本明細書で説明される技術およびシステムは、ゲームデータの第1のブロックがユーザのクライアントマシンへのダウンロードを完了する前であっても、ユーザが、ビデオゲームのプレイを開始することを可能にする。これは、クライアントマシン上でファイルシステムプロキシコンポーネントを使用することによって少なくとも部分的に有効にされ、このコンポーネントは、ゲーム実行ファイルによって行われる読み出し動作を受信するように、および要求されたゲームデータのブロックが不揮発性メモリにダウンロードされたかどうか、またはブロックがまだダウンロードを完了する必要があるかどうかを決定するように構成される。ブロックが不揮発性メモリ内に「実現される」場合、これは、不揮発性メモリへのゲームデータのブロックのダウンロードが完了したことを意味し、ゲーム実行ファイルは、ファイルシステムを使用してゲームデータのブロックを読み出すことができる。ブロックが不揮発性メモリへのダウンロードを完了していなかった場合、ファイルシステムプロキシコンポーネントは、読み出し動作を遮断し得、リモートシステムから、ゲームデータの未実現ブロックを要求し得、リモートシステムからブロックを受信することに応じて、ファイルシステムを使用してブロックを読み出すことができる。ゲームデータの未実現ブロックがリモートシステムから検索されている間、ビデオゲームの実行において短い中断が存在し得るが、ビデオゲームの取得に応じてゲームデータのダウンロードが開始すると仮定すれば、また、ゲームデータのブロックが、ゲームセッション中に、ゲーム実行ファイルがデータのブロックにアクセスするシーケンスと整列するシーケンスでダウンロードされると仮定すれば、これが頻繁に生じる可能性は低いか、または全くない。
【0010】
有効にすることができる別の例示的なゲーム関連の特徴は、ゲームデータの未使用ブロックを破棄することによって、クライアントマシン上のローカルメモリリソースを解放することである。クライアントマシンは、ローカルメモリリソースを解放することによって、他のビデオゲームのゲームデータおよび/または他のデータ全般に利用することができる、貴重な記憶容量を再利用することができる。クライアント側のゲームデータの破棄を有効にするために、クライアントマシン-ビデオゲームのゲームデータが不揮発性メモリに記憶されている-は、ビデオゲームのゲーム実行ファイルを実行し得、また、クライアントマシンのファイルシステムに対してゲーム実行ファイルによって読み出し動作が行われたときに、1つ以上のゲームセッションを通じてアクセスデータを生成し得る。このアクセスデータは、1つ以上のゲームセッションにわたってアクセスされたゲームデータのブロックの第1のサブセット、ならびにゲームセッション中にこれらのブロックがアクセスされた時間を指定し得る。リモートシステムは、クライアントマシンからアクセスデータを受信し得、リモートシステムは、アクセスデータに基づいて、ゲームデータの1つ以上の第2のブロックを決定し得、この第2のブロックは、少なくとも閾値期間またはゲームセッションの閾値数にわたって、クライアントマシン上のゲーム実行ファイルによってアクセスされなかったブロックに基づいて、「未使用」ブロックとして分類することができる。この場合、リモートシステムは、不揮発性メモリからゲームデータの1つ以上の第2のブロックを削除することをクライアントマシンに指示する命令をクライアントマシンに送信し得る。クライアントマシンが不揮発性メモリからこれらの未使用ブロックを削除した場合、クライアントマシン上の記憶容量を増加させることができる。さらに、ゲーム実行ファイルが、削除されたゲームデータのブロックを読み出すことを要求するものであった場合、クライアントマシンのファイルシステムプロキシコンポーネントは、オンデマンドの様式でリモートシステムからゲームデータのブロックを要求することができ、ローカルメモリ上にブロックを記憶することと比較して、いくらかの追加的な待ち時間を伴う。
(【0011】以降は省略されています)

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