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公開番号2025084665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2024083765
出願日2024-05-23
発明の名称水性インクジェットインキ及び印刷物
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09D 11/38 20140101AFI20250527BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】耐水性及び耐擦過性に優れる印刷物が作成でき、同時に高い吐出安定性も備えた水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】水、ジオール類、バインダー樹脂、及び、ワックスを含有する水性インクジェットインキであって、前記ジオール類が、SP値が10.0以上12.0未満であり、分岐アルキレン基を含むジオール類(A)と、SP値が12.0以上15.0以下であるジオール類(B)とを含み、前記ジオール類(A)の1気圧下における沸点と、前記ジオール類(B)の1気圧下における沸点との差が、30℃以下である、水性インクジェットインキ。また好ましくは、前記ワックスが、1気圧下における融点が100℃以上170℃以下であるポリオレフィン系ワックスを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水、ジオール類、バインダー樹脂、及び、ワックスを含有する水性インクジェットインキであって、
前記ジオール類が、SP値が10.0以上12.0未満であり、分岐アルキレン基を含むジオール類(A)と、SP値が12.0以上15.0以下であるジオール類(B)とを含み、
前記ジオール類(A)の1気圧下における沸点と、前記ジオール類(B)の1気圧下における沸点との差が、30℃以下である、水性インクジェットインキ。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記ワックスが、1気圧下における融点が100℃以上170℃以下であるポリオレフィン系ワックスを含む、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項3】
前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる前記ワックスの含有量をW(g)、前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる前記バインダー樹脂の含有量をR(g)としたとき、R/Wで表される値が15以下である、請求項2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項4】
更に、末端アルキル基の炭素数が2~4であるグリコールモノエーテル類(C)を含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項5】
更に、末端アルキル基の炭素数が2~4であるグリコールモノエーテル類(C)を含み、
前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる前記ワックスの含有量をW(g)、前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる前記バインダー樹脂の含有量をR(g)としたとき、R/Wで表される値が15以下である、請求項2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項6】
請求項1または2に記載の水性インクジェットインキを、印刷基材に印刷してなる印刷物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水性インクジェットインキ、及び、当該水性インクジェットインキを用いて製造される印刷物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
デジタル印刷方式は、グラビア印刷方式及びオフセット印刷方式に代表される有版印刷方式と異なり、版を必要としないため、印刷装置の小型化、印刷コスト削減等の利点がある。また、デジタル印刷方式の一種であるインクジェット印刷方式では、インクジェットヘッドのノズルからインキを吐出し、印刷基材へ付着させることで、文字及び/または画像を記録する。インクジェット印刷方式には、上述したデジタル印刷方式の有する特徴に加え、印刷時の騒音が小さい、印刷装置が安価である、カラー化が容易である、等の利点もある。
【0003】
なお本開示では、文字及び/または画像が記録された印刷基材を「印刷物」と総称する。また上記「画像」には、ベタ画像及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる。
【0004】
インクジェット印刷方式で使用されるインキ(本開示では、「インクジェットインキ」とも称する)は、その組成によって、溶剤型、水性型、紫外線硬化型等に分類される。一方で近年、ヒト及び環境に対して有害である原料の使用を規制する動きが加速している。それに伴い、これらの原料を使用する溶剤型インクジェットインキ及び紫外線硬化型インクジェットインキではなく、水性型インクジェットインキ(本開示では、単に「水性インクジェットインキ」とも称する)を求める声が高まっている。
【0005】
また近年では、インクジェットヘッドの高性能化に伴って、インクジェット印刷方式の産業用途への展開が進められている。特に、商業印刷市場及び包装(ラベル・パッケージ)印刷市場では、上述のインクジェット印刷方式の利点を有効に活かすことができることに加え、小ロット多品種の印刷への適性が高いことから、従来の有版印刷方式からインクジェット印刷方式への置き換えが積極的に検討されている。
【0006】
上記包装印刷市場では、印刷面(インキが付与された面)に透明フィルム(ラミネートフィルム)を貼り合わせるラミネート加工によって、上記印刷面を摩擦及び浸水等から保護することが一般的に行われる。しかしながら近年では、資源の節約及び環境保護の観点からラミネートフィルムを廃する動きも見られている。このような動きに対応するためには、上記ラミネートフィルムなしでも、印刷された文字及び/または画像が欠損しないように、印刷物に各種耐性(耐擦過性、耐水性、耐溶剤性等)を付与することが求められる。
【0007】
水性インクジェットインキを用いて作製された印刷物の各種耐性を向上させる手段として、水性インクジェットインキ中に含まれるバインダー樹脂の造膜を促進させ、膜そのものの強度を高める方法が挙げられる。特許文献1には、特定構造のアミド化合物及びオキセタン化合物の少なくともいずれかと、2種以上の樹脂粒子とを含むインクが開示されている。また特許文献1には、上記アミド化合物及びオキセタン化合物の少なくともいずれかの存在によって、インクが印刷基材上で乾燥する過程において、上記2種以上の樹脂粒子が好適に混和した状態が得られること、及び、その結果、非浸透性基材に対する印刷物であっても耐擦過性及び耐溶剤性に優れること、が記載されている。
【0008】
また特許文献2には、体積平均粒子径及び熱変形温度が異なる、2種類の樹脂粒子を含み、更に、2種類の樹脂粒子のうち1種はウレタン樹脂であるインクジェット記録用インクが開示されている。また、上記樹脂粒子の併用により、ノズルの目詰まりを防止しつつ、印刷面を平滑化させることが可能であるとの記載もある。更に特許文献2に記載のインクは、第3樹脂粒子としてワックス粒子を含むことができ、当該ワックス粒子によって、印刷物表面にスリップ性を付与し、その耐擦過性を高めることができることも示されている(段落番号0054~0055参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2016-169370号公報
特開2013-144730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に開示の技術では、樹脂粒子との親和性が高く、上記樹脂粒子同士の混和を促進する化合物の存在は、インクジェットヘッドのノズル近傍における、インクの固着のリスクも高めることとなる。本発明者らが検討したところ、そのような化合物を使用することで、印刷条件等によっては吐出安定性が損なわれることが確認された。一方で、特許文献1の実施例等では吐出安定性について評価されておらず、当該吐出安定性について十分に検討されているとは言い難い。
(【0011】以降は省略されています)

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