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公開番号2025083081
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196758
出願日2023-11-20
発明の名称電動制動装置
出願人株式会社アドヴィックス
代理人個人,個人
主分類B60T 8/00 20060101AFI20250523BHJP(車両一般)
要約【課題】メモリの負荷の増加を抑制しつつ、制動力の制御性の低下を抑制できる電動制動装置を提供すること。
【解決手段】電動制動装置の処理回路は、電気モータの回転角検出値θSを導出する回転角検出部M11、押圧力関連値を取得する押圧力取得部M13、基準関係から定まる押圧力関連値に対応する第1回転角基準値θB1と、当該押圧力関連値が取得されたときの回転角検出値θSと、のずれ量である関係ずれ量Δθ1を導出するずれ量導出部M17、押圧力関連値と関係ずれ量Δθ1との関係を線形近似した直線である近似直線の切片である第1制御量C1と、当該近似直線の傾きである第2制御量C2と、のうち少なくとも一方の制御量を導出する制御量導出部M21、及び、当該少なくとも一方の制御量に基づいて、電気モータを制御する制御部M31として機能する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電気モータの回転運動に応じて直動変換機構の回転部が回転運動し、当該回転部の回転運動が前記直動変換機構の直動部の直線運動に変換され、当該直動部の直線運動に応じて、車両の車輪と一体に回転する回転体に摩擦材を押し付ける力を調整することによって前記車輪で制動力を発生させる電動制動装置において、
前記電気モータの回転角の検出値を導出する回転角検出部と、
前記摩擦材を前記回転体に押し付ける力である押圧力に関連する状態量である押圧力関連値を取得する押圧力取得部と、
前記回転角と前記押圧力との関係である基準関係から定まる前記押圧力関連値に対応する前記回転角と、当該押圧力関連値が取得されたときの前記回転角の検出値と、のずれ量である関係ずれ量を導出するずれ量導出部と、
前記押圧力関連値と前記関係ずれ量との関係を線形近似した直線である近似直線において前記押圧力関連値が0(零)であるときの前記関係ずれ量である第1制御量と、当該近似直線において前記押圧力関連値の変化量に対する前記関係ずれ量の変化量である第2制御量と、のうち少なくとも一方の制御量を導出する制御量導出部と、
前記第1制御量と前記第2制御量とのうち少なくとも一方の制御量に基づいて、前記電気モータを制御する制御部と、を備える
電動制動装置。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記制御量導出部は、前記押圧力取得部によって取得された前記押圧力関連値の信頼度が高いと判定されたことを条件に、前記第1制御量と前記第2制御量とのうち少なくとも一方の制御量を導出する
請求項1に記載の電動制動装置。
【請求項3】
前記制御量導出部は、前記回転角と前記押圧力との関係が崩れていると判定されたことを条件に、前記第1制御量と前記第2制御量とのうち少なくとも一方の制御量の導出を中止する
請求項1に記載の電動制動装置。
【請求項4】
前記制御量導出部によって導出された前記第1制御量と前記第2制御量とのうち少なくとも一方の制御量に基づいて、前記押圧力の目標値に対応する前記回転角の目標値を補正する目標値補正部を備え、
前記制御部は、前記目標値補正部によって補正された前記目標値に基づいて、前記電気モータの回転運動を制御する
請求項1~請求項3のうち何れか一項に記載の電動制動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に設けられる電動制動装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
電動制動装置は、電気モータの回転角を制御することによって、車輪と一体に回転する回転体に摩擦材を押し付ける力である押圧力を調整できる。当該電動制動装置は、押圧力を大きくことによって、車輪で発生する制動力を大きくできる。こうした電動制動装置では、摩擦材の剛性が変わると、電気モータの回転角と押圧力との関係が変わる。このように回転角と押圧力との関係が変わると、電動制動装置における制動力の制御性が低下するおそれがある。
【0003】
そこで、特許文献1の電動制動装置のメモリには、複数の参照剛性が予め記憶されている。電動制動装置の制御部は、そのときの摩擦材の剛性の推定結果に基づいて、複数の参照剛性の中から1つの参照剛性を選択する。そして、制御部は、当該参照剛性を利用して電気モータの回転角を制御する。これにより、摩擦材の剛性の変化に起因した制動力の制御性の低下が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-2326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の電動制動装置にあっては、そのときの摩擦材の剛性に近い参照剛性を利用して電気モータの回転角を制御することによって、制動力の制御性の低下が抑制される。しかしながら、メモリに複数の参照剛性が予め記憶されることになるため、メモリの負荷が大きくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための電動制動装置は、電気モータの回転運動に応じて直動変換機構の回転部が回転運動し、当該回転部の回転運動が前記直動変換機構の直動部の直線運動に変換され、当該直動部の直線運動に応じて、車両の車輪と一体に回転する回転体に摩擦材を押し付ける力を調整することによって前記車輪で制動力を発生させる装置である。当該電動制動装置は、前記電気モータの回転角の検出値を導出する回転角検出部と、前記摩擦材を前記回転体に押し付ける力である押圧力に関連する状態量である押圧力関連値を取得する押圧力取得部と、前記回転角と前記押圧力との関係である基準関係から定まる前記押圧力関連値に対応する前記回転角と、当該押圧力関連値が取得されたときの前記回転角の検出値と、のずれ量である関係ずれ量を導出するずれ量導出部と、前記押圧力関連値と前記関係ずれ量との関係を線形近似した直線である近似直線において前記押圧力関連値が0(零)であるときの前記関係ずれ量である第1制御量と、当該近似直線において前記押圧力関連値の変化量に対する前記関係ずれ量の変化量である第2制御量と、のうち少なくとも一方の制御量を導出する制御量導出部と、前記第1制御量と前記第2制御量とのうち少なくとも一方の制御量に基づいて、前記電気モータを制御する制御部と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
上記電動制動装置は、メモリの負荷の増加を抑制しつつ、制動力の制御性の低下を抑制できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態の電動制動装置の概略構成を示す模式図である。
図2は、図1に示した電動制動装置が備える処理回路の機能構成を示すブロック図である。
図3は、押圧力関連値と関係ずれ量との関係を線形近似した直線を示す図である。
図4は、摩擦材の摩耗が進行することによって、押圧力とモータ回転角との関係を示す線が変化した様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、車両に設けられる電動制動装置の一実施形態を図1から図4に従って説明する。
図1に示すように、電動制動装置10は、キャリパ20と、ギアボックス30と、電気モータ40と、減速機構50と、直動変換機構60と、ピストン70と、モータ制御装置80と、を備えている。電動制動装置10は、車両の車輪100と一体に回転する回転体110に摩擦材120を押し付けることで、車輪100で制動力を発生させるように構成されている。電動制動装置10の一例は、ディスク式の制動装置である。
【0010】
<キャリパ及びギアボックス>
キャリパ20は、シリンダボディ21と、ブリッジ22と、アーム23と、を有している。
(【0011】以降は省略されています)

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