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公開番号2025082125
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195389
出願日2023-11-16
発明の名称インクジェットインク用バインダー及びインクジェットインク
出願人日華化学株式会社
代理人弁理士法人セントクレスト国際特許事務所
主分類C09D 11/30 20140101AFI20250521BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】形成される印刷層の基材に対する密着性及び耐水性に優れたインクジェットインクを得ることが可能なバインダーを提供すること。
【解決手段】(A)ポリイソシアネート、(B)ジオール、(C)アニオン性親水基と少なくとも2個の活性水素とを有する化合物及び(D)3価以上のポリオールの反応生成物であるイソシアネート基末端プレポリマーの中和物の(E)アミノ基及び/又はイミノ基を2個以上有するポリアミンによる鎖伸長物であるポリウレタン樹脂を含有するインクジェットインク用バインダーであって、
前記(B)ジオールが、(B1)分岐構造を有する炭素数が3~10であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオール及び(B2)直鎖構造を有する炭素数が3~9の奇数であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオールからなる群から選択される少なくとも1種を含むものである、
ことを特徴とするインクジェットインク用バインダー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリイソシアネート、(B)ジオール、(C)アニオン性親水基と少なくとも2個の活性水素とを有する化合物及び(D)3価以上のポリオールの反応生成物であるイソシアネート基末端プレポリマーの中和物の(E)アミノ基及び/又はイミノ基を2個以上有するポリアミンによる鎖伸長物であるポリウレタン樹脂を含有するインクジェットインク用バインダーであって、
前記(B)ジオールが、(B1)分岐構造を有する炭素数が3~10であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオール及び(B2)直鎖構造を有する炭素数が3~9の奇数であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオールからなる群から選択される少なくとも1種を含むものである、
ことを特徴とするインクジェットインク用バインダー。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記ポリウレタン樹脂の酸価が5~50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク用バインダー。
【請求項3】
前記(D)ポリオールの割合が、前記(B)ジオール、前記(C)化合物及び前記(D)ポリオールの総量に対して、0.1~1.5質量%であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク用バインダー。
【請求項4】
前記(B)ジオール、前記(C)化合物及び前記(D)ポリオールの総量に対して、
前記(B1)ポリカーボネートジオール及び前記(B2)ポリカーボネートジオールの合計量の割合が50質量%以上であり、かつ、
前記(B1)ポリカーボネートジオール、前記(B2)ポリカーボネートジオール、前記(C)化合物及び前記(D)ポリオールの合計量の割合が100質量%以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク用バインダー。
【請求項5】
請求項1~4のうちのいずれか1項に記載のインクジェットインク用バインダー、顔料及び水系媒体を含有することを特徴とするインクジェットインク。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットインク用バインダー及びインクジェットインクに関し、より詳しくは、ポリウレタン樹脂を含有するインクジェットインク用バインダー及びインクジェットインクに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット方式による画像形成は、インクの微小液滴を記録ヘッドのノズルから吐出し、記録媒体に着弾させて画像を形成することによって行われる。このようなインクジェット方式による画像形成には、従来から、溶剤系や水系のインクジェットインクが用いられている。しかしながら、溶剤系のインクジェットインクには、溶剤臭の問題や、揮発成分が健康に影響を与えるという問題があり、水系のインクジェットインクのニーズが高まっている。
【0003】
例えば、特開2022-98703号公報(特許文献1)には、ウレタン樹脂、塩基性化合物及び水性媒体を含み、前記ウレタン樹脂がポリオール、ポリイソシアネート及びポリアミン化合物の反応物であり、前記ポリオールが結晶性ポリカーボネートジオール及び酸基を有するジオールを含むものであり、前記ポリイソシアネートが脂環式ポリイソシアネートを含むものであり、前記ポリアミン化合物が直鎖状ジアミンを含むものであり、前記ウレタン樹脂の酸価が15mgKOH/g以上60mgKOH/g以下である、水性インクジェットインク用バインダー樹脂組成物を含む水性インクジェットインクが開示されており、印刷物の耐擦過性及び耐洗濯性を達成することも記載されている。
【0004】
また、特開2022-146158号公報(特許文献2)には、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応させてなるポリウレタン樹脂と水とを含有するインクジェットインク用ポリウレタン樹脂水性分散体であって、前記ポリウレタン樹脂がカルボキシル基及び/又はカルボキシレートアニオン基を有するリウレタン樹脂であり、前記ポリオール成分がポリテトラメチレンエーテルグリコールを含有するポリオール成分であり、前記ポリテトラメチレンエーテルグリコールの重量割合がポリオール成分とポリイソシアネート成分の合計重量を基準として10~70重量%であり、前記ポリイソシアネート成分とがイソホロンジイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分であり、前記イソホロンジイソシアネートの重量割合がポリオール成分とポリイソシアネート成分の合計重量を基準として25~70重量%であり、前記ポリウレタン樹脂の酸価が15~40mgKOH/gであり、前記ポリウレタン樹脂のウレア基の含有量が0.45mol/kg以下であるポリウレタン樹脂水性分散体が開示されており、耐ブロッキング性を有し、密着性に優れていることも記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-98703号公報
特開2022-146158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の水性インクジェットインクや特許文献2に記載のポリウレタン樹脂水性分散体を含有するインクジェットインクは、形成される印刷層の基材(特に、プラスチック製基材)に対する密着性が十分ではなかった。また、従来の水系インクジェットインクは、耐水性が必ずしも十分ではなかった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、基材に対する密着性及び耐水性に優れた印刷層を形成することが可能なバインダー及びそれを用いたインクジェットインクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、分岐構造を有する炭素数が3~10であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオール及び直鎖構造を有する炭素数が3~9の奇数であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオールのうちの少なくとも1種と3価以上のポリオールとを用いて合成したポリウレタン樹脂を含有する水分散物をインクジェットインクのバインダーとして用いることによって、基材に対する密着性及び耐水性に優れた印刷層が形成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の態様を提供する。
[1](A)ポリイソシアネート、(B)ジオール、(C)アニオン性親水基と少なくとも2個の活性水素とを有する化合物及び(D)3価以上のポリオールの反応生成物であるイソシアネート基末端プレポリマーの中和物の(E)アミノ基及び/又はイミノ基を2個以上有するポリアミンによる鎖伸長物であるポリウレタン樹脂を含有するインクジェットインク用バインダーであって、前記(B)ジオールが、(B1)分岐構造を有する炭素数が3~10であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオール及び(B2)直鎖構造を有する炭素数が3~9の奇数であるジオール由来の構造単位を有するポリカーボネートジオールからなる群から選択される少なくとも1種を含むものである、インクジェットインク用バインダー。
[2]前記ポリウレタン樹脂の酸価が5~50mgKOH/gである、[1]に記載のインクジェットインク用バインダー。
[3]前記(D)ポリオールの割合が、前記(B)ジオール、前記(C)化合物及び前記(D)ポリオールの総量に対して、0.1~1.5質量%である、[1]又は[2]に記載のインクジェットインク用バインダー。
[4]前記(B)ジオール、前記(C)化合物及び前記(D)ポリオールの総量に対して、前記(B1)ポリカーボネートジオール及び前記(B2)ポリカーボネートジオールの合計量の割合が50質量%以上であり、かつ、前記(B1)ポリカーボネートジオール、前記(B2)ポリカーボネートジオール、前記(C)化合物及び前記(D)ポリオールの合計量の割合が100質量%以下である、[1]~[3]のうちいずれか1項に記載のインクジェットインク用バインダー。
[5][1]~[4]のうちのいずれか1項に記載のインクジェットインク用バインダー、顔料及び水系媒体を含有する、インクジェットインク。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、基材に対する密着性及び耐水性に優れた印刷層を形成することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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