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公開番号2025080057
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2023193047
出願日2023-11-13
発明の名称多孔質ガラス微粒子体の製造方法、多孔質ガラス微粒子体の製造装置、および光ファイバ母材の製造方法
出願人株式会社フジクラ
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C03B 8/04 20060101AFI20250516BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】可燃性を有する原料ガスを用いる場合に、キャリアガスの流量低下を検知して逆火の発生を抑制することが可能な多孔質ガラス微粒子体の製造方法を提供する。
【解決手段】有機シリコン化合物のガスと酸素とを含む予混合ガスGmを火炎Fa中に放出しガラス微粒子を生成するバーナ60と、前記有機シリコン化合物のガスをキャリアガスとともに前記バーナまで搬送するバーナライン20と、前記キャリアガスの流量を測定するキャリアガス流量制御部13aと、前記バーナラインにパージ弁41を介してパージガスを導入するパージガス供給ライン40と、前記キャリアガス流量制御部で測定された前記キャリアガスの流量に基づき前記パージ弁の開閉を制御する制御部50と、を備える製造装置を用い、キャリアガスの流量が所定の値以上の場合はパージ弁を閉とし、キャリアガスの流量が所定の値未満の場合はパージ弁を開とする、多孔質ガラス微粒子体の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機シリコン化合物のガスと酸素とを含む予混合ガスを火炎中に放出しガラス微粒子を生成するバーナと、
前記有機シリコン化合物のガスをキャリアガスとともに前記バーナまで搬送するバーナラインと、
前記キャリアガスの流量を測定するキャリアガス流量制御部と、
前記バーナラインにパージ弁を介してパージガスを導入するパージガス供給ラインと、
前記キャリアガス流量制御部で測定された前記キャリアガスの流量に基づき前記パージ弁の開閉を制御する制御部と、
を備える製造装置を用いた、多孔質ガラス微粒子体の製造方法であって、
前記キャリアガスの流量が所定の値以上の場合は前記パージ弁を閉とし、前記キャリアガスの流量が前記所定の値未満の場合は前記パージ弁を開とする、
多孔質ガラス微粒子体の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記キャリアガスの流量が前記所定の値以上の場合に、
前記バーナラインに設けられ、かつ、前記有機シリコン化合物を気化させる気化ユニットと前記パージ弁との間に設けられたバーナ弁を開とし、
前記キャリアガスの流量が前記所定の値未満の場合は前記バーナ弁を閉とする、
請求項1の多孔質ガラス微粒子体の製造方法。
【請求項3】
前記所定の値は、前記パージ弁を閉とした場合に前記バーナから放出される前記予混合ガスの流速が19m/秒となる時の前記キャリアガスの流量である、
請求項1または2の多孔質ガラス微粒子体の製造方法。
【請求項4】
前記パージガス供給ラインに設けられたパージガス流量制御部により、前記バーナから放出されるガスの流速が19m/秒以上となるように前記パージガスの流量が制御される、
請求項1または2に記載の多孔質ガラス微粒子体の製造方法。
【請求項5】
前記所定の値は、前記キャリアガスの流量の設定値より2%少ない値であり、
前記設定値は、前記予混合ガスの流速が19m/秒以上となる場合における前記キャリアガスの流量である、
請求項1または2に記載の多孔質ガラス微粒子体の製造方法。
【請求項6】
有機シリコン化合物のガスと酸素とを含む予混合ガスを火炎中に放出しガラス微粒子を生成するバーナと、
前記有機シリコン化合物のガスをキャリアガスとともに前記バーナまで搬送するバーナラインと、
前記キャリアガスの流量を測定するキャリアガス流量制御部を有するキャリアガス供給ライン、および前記キャリアガスを混合した液体の前記有機シリコン化合物を気化させる気化ユニットを有し、かつ、前記バーナとバーナラインにより接続される原料供給ラインと、
前記バーナラインにパージ弁を介してパージガスを導入するパージガス供給ラインと、
前記キャリアガス流量制御部で測定された前記キャリアガスの流量に基づき前記パージ弁の開閉を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記キャリアガスの流量が所定の値以上の場合は前記パージ弁を閉とし、前記キャリアガスの流量が前記所定の値未満の場合は前記パージ弁を開とする、
多孔質ガラス微粒子体の製造装置。
【請求項7】
請求項1または2に記載の製造方法により得られた多孔質ガラス微粒子体を焼結させる工程を有する、光ファイバ母材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質ガラス微粒子体の製造方法、多孔質ガラス微粒子体の製造装置、および光ファイバ母材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、原料ガスをバーナから噴出させて火炎中で反応させ、生成されたガラス微粒子を出発部材に堆積させて多孔質ガラス微粒子体を製造する方法が開示されている。多孔質ガラス微粒子体に焼結処理等を施すことで、光ファイバ母材が得られる。特許文献1では、原料ガスとしては、有機シリコン化合物が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-94218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
有機シリコン化合物などの原料ガスを用いる場合、原料ガスを含むガスが通過する配管に有機シリコン化合物由来のゲル状の物質(以下、単にゲルと呼ぶ。)が発生する場合がある。ゲルが発生すると配管が詰まり、原料ガスと、有機シリコン化合物の気化工程で混合されるキャリアガスと、を含む混合ガスのバーナの出口における流量が、バーナ出口での予混合ガスの燃焼速度よりも低下した場合には、配管内に燃焼面が侵入する逆火が発生しやすくなる。特許文献1では、有機シリコン化合物中の水分を除去することでゲルの発生を抑えているが、ゲルが発生することを完全に抑制することは困難であり、ゲルが生じた場合には逆火が発生する可能性がある。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされ、可燃性を有する原料ガスを用いる場合に、キャリアガスの流量低下を検知して逆火の発生を抑制することが可能な多孔質ガラス微粒子体の製造方法、多孔質ガラス微粒子体の製造装置、および光ファイバ母材の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の態様1に係る多孔質ガラス微粒子体の製造方法は、有機シリコン化合物のガスと酸素とを含む予混合ガスを火炎中に放出しガラス微粒子を生成するバーナと、前記有機シリコン化合物のガスをキャリアガスとともに前記バーナまで搬送するバーナラインと、前記キャリアガスの流量を測定するキャリアガス流量制御部と、前記バーナラインにパージ弁を介してパージガスを導入するパージガス供給ラインと、前記キャリアガス流量制御部で測定された前記キャリアガスの流量に基づき前記パージ弁の開閉を制御する制御部と、を備える製造装置を用いた、多孔質ガラス微粒子体の製造方法であって、前記キャリアガスの流量が所定の値以上の場合は前記パージ弁を閉とし、前記キャリアガスの流量が前記所定の値未満の場合は前記パージ弁を開とする。
【0007】
可燃性を有する有機シリコン化合物のガスを用いる場合に、キャリアガスの流量低下を検知してパージ弁を開けることにより、バーナの出口における流速が、バーナ出口での予混合ガスの燃焼速度よりも低下することを防ぐことができる。よって、バーナにおける逆火の発生を抑制することが可能となる。
【0008】
また、本発明の態様2は、態様1の多孔質ガラス微粒子体の製造方法において、前記キャリアガスの流量が前記所定の値以上の場合に、前記バーナラインに設けられ、かつ、前記有機シリコン化合物を気化させる気化ユニットと前記パージ弁との間に設けられたバーナ弁を開とし、前記キャリアガスの流量が前記所定の値未満の場合は前記バーナ弁を閉とする。
【0009】
また、本発明の態様3は、態様1または態様2の多孔質ガラス微粒子体の製造方法において、前記所定の値は、前記パージ弁を閉とした場合に前記バーナから放出される前記予混合ガスの流速が19m/秒となる時の前記キャリアガスの流量である。
【0010】
また、本発明の態様4は、態様1から態様3のいずれか1つの態様の多孔質ガラス微粒子体の製造方法において、前記パージガス供給ラインに設けられたパージガス流量制御部により、前記バーナから放出されるガスの流速が19m/秒以上となるように前記パージガスの流量が制御される。
(【0011】以降は省略されています)

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