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公開番号2025078105
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2025005378,2022162025
出願日2025-01-15,2017-12-08
発明の名称CRISPRエフェクターシステムベースの診断法
出願人ザ・ブロード・インスティテュート・インコーポレイテッド,マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー,プレジデント アンド フェロウズ オヴ ハーヴァード カレッジ
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C12Q 1/6811 20180101AFI20250422BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】RNAターゲティングエフェクターを利用してアトモル濃度感度によるロバストなCRISPRベースの診断法を提供する。
【解決手段】エフェクタータンパク質と、対応する標的分子に結合するように設計された1つ以上のガイドRNAとを含む検出CRISPRシステム;及びRNAベースのマスキング構築物を含む核酸検出システムが提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エフェクタータンパク質と、対応する標的分子に結合するように設計された1つ以上のガイドRNAとを含む検出CRISPRシステム;及び
RNAベースのマスキング構築物
を含む核酸検出システム。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
エフェクタータンパク質と、トリガーRNAに結合するように設計された1つ以上のガイドRNAとを含む検出CRISPRシステム;
RNAベースのマスキング構築物;及び
マスキングされたRNAポリメラーゼプロモーター結合部位又はマスキングされたプライマー結合部位を含む1つ以上の検出アプタマー
を含むポリペプチド検出システム。
【請求項3】
核酸増幅試薬を更に含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記標的分子が標的DNAであり、前記システムが、前記標的DNAと結合する、且つRNAポリメラーゼプロモーターを含むプライマーを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記CRISPRシステムエフェクタータンパク質がRNAターゲティングエフェクタータンパク質である、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記RNAターゲティングエフェクタータンパク質が1つ以上のHEPNドメインを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つ以上のHEPNドメインがRxxxxHモチーフ配列を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記RxxxHモチーフがR{N/H/K]X





H配列を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】


がR、S、D、E、Q、N、G、又はYであり、及びX

が独立にI、S、T、V、又はLであり、及びX

が独立にL、F、N、Y、V、I、S、D、E、又はAである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記CRISPR RNAターゲティングエフェクタータンパク質がC2c2である、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
連邦政府支援研究に関する記載事項
本発明は、国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって付与された助成金第MH100706号及び第MH110049号、及び国防脅威削減局(Defense Threat Reduction Agency)によって付与された助成金第HDTRA1-14-1-0006号に基づく連邦政府の支援を受けて行われた。連邦政府は本発明に一定の権利を有する。
続きを表示(約 4,100 文字)【0002】
本明細書に開示される主題は、概して、CRISPRエフェクターシステムの使用に関連する迅速診断法に関する。
【背景技術】
【0003】
核酸は、生物学的情報の普遍的なシグネチャである。携帯型プラットフォームで核酸を高感度且つ一塩基特異性で迅速に検出可能であれば、多くの疾患の診断及びモニタリングに革命がもたらされ、有益な疫学的情報が提供され、及び一般化可能な科学的ツールとして役立つ可能性がある。核酸を検出する方法は数多く開発されているが(Du et al.,2017;Green et al.,2014;Kumar et al.,2014;Pardee et al.,2014;Pardee et al.,2016;Urdea et al.,2006)、それらは否応なく感度、特異性、単純さ、及び速さの間でトレードオフ状態に陥る。例えば、qPCR手法は高感度だが費用がかかり、且つ複雑な器具類に頼るため、使用できるのは実験室セッティングで高度な訓練を受けた操作者に限られる。他の手法は、例えば等温核酸増幅法を携帯型プラットフォームと組み合わせる新規方法など(Du et al.,2017;Pardee et al.,2016)、ポイント・オブ・ケア(POC)セッティングで高い検出特異性を提供するが、感度が低いため、利用は幾分限定的である。核酸診断法が種々の医療適用にとって意味を増しつつあることに伴い、低コストで高い特異性及び感度を提供する検出技術があれば、臨床及び基礎研究のいずれのセッティングにおいても極めて有用となり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様において、本発明は、エフェクタータンパク質及び対応する標的分子に結合するように設計された1つ以上のガイドRNAを含むCRISPRシステムと;RNAベースのマスキング構築物と;任意選択で、試料中の標的RNA分子を増幅する核酸増幅試薬とを含む核酸検出システムを提供する。別の態様において、実施形態は、エフェクタータンパク質及びトリガーRNAと結合するように設計された1つ以上のガイドRNAを含むCRISPRシステムと、RNAベースのマスキング構築物と;マスキングされたRNAポリメラーゼプロモーター結合部位又はマスキングされたプライマー結合部位を含む1つ以上の検出アプタマーとを含むポリペプチド検出システムを提供する。
【0005】
更なる実施形態において、本システムは核酸増幅試薬を更に含み得る。核酸増幅試薬は、RNAポリメラーゼプロモーターを含むプライマーを含み得る。特定の実施形態では、試料核酸を増幅することによりRNAポリメラーゼプロモーターを含むDNA鋳型が得られ、それにより標的RNA分子が転写によって作成されてもよい。核酸はDNAであってもよく、本明細書に記載される任意の方法によって増幅される。核酸はRNAであってもよく、本明細書に記載されるとおりの逆転写方法によって増幅される。プライマー結合部位がアンマスキングされるとアプタマー配列が増幅されてもよく、それにより増幅DNA産物からトリガーRNAが転写される。標的分子は標的DNAであってもよく、及び本システムが、標的DNAと結合する、且つRNAポリメラーゼプロモーターを含むプライマーを更に含んでもよい。
【0006】
一例示的実施形態において、CRISPRシステムエフェクタータンパク質はRNAターゲティングエフェクタータンパク質である。例示的RNAターゲティングエフェクタータンパク質としては、Cas13b及びC2c2(現在はCas13aとして知られる)が挙げられる。用語「C2c2」は、本明細書では「Cas13a」と同義的に使用されることは理解されるであろう。別の例示的実施形態において、RNAターゲティングエフェクタータンパク質はC2c2である。他の実施形態において、C2c2エフェクタータンパク質は、レプトトリキア属(Leptotrichia)、リステリア属(Listeria)、コリネバクター属(Corynebacter)、ステレラ属(Sutterella)、レジオネラ属(Legionella)、トレポネーマ属(Treponema)、フィリファクター属(Filifactor)、ユーバクテリウム属(Eubacterium)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、マイコプラズマ属(Mycoplasma)、バクテロイデス属(Bacteroides)、フラビイボラ属(Flaviivola)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、スフェロヘータ属(Sphaerochaeta)、アゾスピリラム属(Azospirillum)、グルコンアセトバクター属(Gluconacetobacter)、ナイセリア属(Neisseria)、ロゼブリア属(Roseburia)、パルビバクラム属(Parvibaculum)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ニトラチフラクター属(Nitratifractor)、マイコプラズマ属(Mycoplasma)、カンピロバクター属(Campylobacter)、及びラクノスピラ属(Lachnospira)からなる群から選択される属の生物由来であり、又はC2c2エフェクタータンパク質は、レプトトリキア・シャーイイ(Leptotrichia shahii)、レプトトリキア・ウエイデイ(Leptotrichia wadei)、リステリア・ゼーリゲリ(Listeria seeligeri)、クロストリジウム・アミノフィルム(Clostridium aminophilum)、カルノバクテリウム・ガリナルム(Carnobacterium gallinarum)、パルディバクター・プロピオニシゲネス(Paludibacter propionicigenes)、リステリア・ウェイヘンステファネンシス(Listeria weihenstephanensis)からなる群から選択される生物であり、又はC2c2エフェクタータンパク質はL.ウエイデイ(L.wadei)F0279又はL.ウエイデイ(L.wadei)F0279(Lw2)C2c2エフェクタータンパク質である。別の実施形態において、1つ以上のガイドRNAは、標的RNA又はDNAにおける一塩基変異多型、転写物のスプライス変異体、又はフレームシフト突然変異を検出するように設計される。
【0007】
他の実施形態において、1つ以上のガイドRNAは、疾患状態の診断指標となる1つ以上の標的分子に結合するように設計される。更に別の実施形態において、疾患状態は、感染症、臓器疾患、血液疾患、免疫系疾患、癌、脳及び神経系疾患、内分泌疾患、妊娠又は分娩関連疾患、遺伝性疾患、又は環境的に獲得された疾患である。更に別の実施形態において、疾患状態は癌又は自己免疫疾患又は感染症である。
【0008】
更なる実施形態において、1つ以上のガイドRNAは、癌特異的体細胞突然変異を含む1つ以上の標的分子に結合するように設計される。癌特異的突然変異は薬剤耐性を付与し得る。薬剤耐性突然変異は、イブルチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ゲフィチニブ、クリゾチニブ、トラスツズマブ、ベムラフェニブ、RAF/MEK、チェックポイント遮断療法、又は抗エストロゲン療法による治療によって誘発され得る。癌特異的突然変異は、プログラム死リガンド1(PD-L1)、アンドロゲン受容体(AR)、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)、上皮成長因子受容体(EGFR)、BCR-Abl、c-kit、PIK3CA、HER2、EML4-ALK、KRAS、ALK、ROS1、AKT1、BRAF、MEK1、MEK2、NRAS、RAC1、及びESR1からなる群から選択されるタンパク質をコードする1つ以上の遺伝子に存在し得る。癌特異的突然変異は、CASP8、B2M、PIK3CA、SMC1A、ARID5B、TET2、ALPK2、COL5A1、TP53、DNER、NCOR1、MORC4、CIC、IRF6、MYOCD、ANKLE1、CNKSR1、NF1、SOS1、ARID2、CUL4B、DDX3X、FUBP1、TCP11L2、HLA-A、B又はC、CSNK2A1、MET、ASXL1、PD-L1、PD-L2、IDO1、IDO2、ALOX12B及びALOX15Bからなる群から選択される遺伝子の突然変異、又は全染色体イベントを除く、以下の染色体バンド:6q16.1-q21、6q22.31-q24.1、6q25.1-q26、7p11.2-q11.1、8p23.1、8p11.23-p11.21(IDO1、IDO2を含む)、9p24.2-p23(PDL1、PDL2を含む)、10p15.3、10p15.1-p13、11p14.1、12p13.32-p13.2、17p13.1(ALOX12B、ALOX15Bを含む)、及び22q11.1-q11.21のいずれかに影響するコピー数の増加であってもよい。
【0009】
更なる実施形態において、1つ以上のガイドRNAは、ヘテロ接合性の消失(LOH)マーカーを含む1つ以上の標的分子に結合するように設計されてもよい。
【0010】
更なる実施形態において、1つ以上のガイドRNAは、一塩基変異多型(SNP)を含む1つ以上の標的分子に結合するように設計されてもよい。疾患は心疾患であってもよく、及び標的分子はVKORC1、CYP2C9、及びCYP2C19であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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