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公開番号
2025076593
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-16
出願番号
2023188236
出願日
2023-11-02
発明の名称
樹脂組成物および金属ベース銅張積層板
出願人
住友ベークライト株式会社
代理人
個人
主分類
C08L
63/00 20060101AFI20250509BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐半田クラック性および金属板または銅箔との密着強度に優れた硬化物が得られる樹脂組成物、および当該樹脂組成物からなる樹脂層を応力緩和層として備える金属ベース銅張積層板を提供する。
【解決手段】本発明の樹脂組成物は、金属板、応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板の前記応力緩和層を形成するために用いる樹脂組成物であって、(A)ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂(a1)を含むエポキシ樹脂と、(B)フェノキシ樹脂と、(C)放熱性フィラーと、を含み、
当該樹脂組成物を、190℃で70分加熱処理したサンプルに対して、動的粘弾性測定機を用いて、測定温度:0℃~100℃、昇温速度:5℃/分、周波数:1Hz、引っ張りモードの条件で測定した、30℃における貯蔵弾性率が、0.01GPa以上2.0GPa以下であり、所定の条件で算出されたフロー率が、50%未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
金属板、応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板の前記応力緩和層を形成するために用いる樹脂組成物であって、
(A)ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂(a1)を含むエポキシ樹脂と、
(B)フェノキシ樹脂と、
(C)放熱性フィラーと、
を含み、
当該樹脂組成物を、190℃で70分加熱処理したサンプルに対して、動的粘弾性測定機を用いて、測定温度:0℃~100℃、昇温速度:5℃/分、周波数:1Hz、引っ張りモードの条件で測定した、30℃における貯蔵弾性率が、0.01GPa以上2.0GPa以下であり、下記条件で算出されたフロー率が、50%未満である、樹脂組成物。
(条件)
前記樹脂組成物を膜厚100~110μmで銅箔上に塗布し、乾燥、Bステージ化した後、113mmφの円状に切断したものを5枚重ね、170℃、5分、1.5MPaの圧をかけたときに、前記銅箔上に塗布した前記樹脂組成物に対して前記銅箔上に残存している前記樹脂組成物の重量の割合(%)を下記式で算出しフロー率とする。
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【請求項2】
請求項1に記載の樹脂組成物であって、
金属板、前記樹脂組成物からなる応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板において、JIS C6481-1996に準拠して測定される、前記銅箔と前記応力緩和層との間のピール強度が1.0kN/m以上3.0kN/m以下である、樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の樹脂組成物であって、
アルミ板である金属板、前記樹脂組成物からなる応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板において、下記式で表される値が6500以下である、樹脂組成物。
式:(前記アルミ板の平均線膨張係数と前記応力緩和層の平均線膨張係数との差(ppm/℃))×(130℃)×(前記貯蔵弾性率(GPa))
(式中、前記アルミ板の平均線膨張係数が20ppm/℃である。)
【請求項4】
請求項1に記載の樹脂組成物であって、
ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂(a1)の重量平均分子量が、400~1200である、樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の樹脂組成物であって、
放熱性フィラー(C)がアルミナを含む、樹脂組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の樹脂組成物であって、
前記アルミナは、球状のアルミナおよび多面体状のアルミナを少なくとも1種を含む、樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の樹脂組成物であって、
放熱性フィラー(C)を50体積%~70体積%含む、樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂(A)とフェノキシ樹脂(B)との合計100質量%において、ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂(a1)を10質量%~60質量%含む、樹脂組成物。
【請求項9】
放熱部材として機能する金属板と、
前記金属板上に設けられた応力緩和層と、
前記応力緩和層上に設けられた回路形成用の厚膜銅箔と、
を備える金属ベース銅張積層板であって、
前記応力緩和層が、請求項1~8のいずれかに記載の樹脂組成物からなる樹脂層で構成される、金属ベース銅張積層板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物および金属ベース銅張積層板に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
これまで金属ベース銅張積層板において様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1、2に記載の技術が知られている。
特許文献1には、金属板(銅)、絶縁材(熱硬化性樹脂と高放熱性フィラーを含む)、リードフレーム材(銅)がこの順で積層した高放熱用リードフレーム基板が記載されている。
【0003】
特許文献2には、金属板、応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板の前記応力緩和層を形成するために用いる樹脂組成物が開示されており、当該樹脂組成物が、ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂と、フェノキシ樹脂と、放熱性フィラーと、を含み、さらに貯蔵弾性率が所定の範囲にあることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-99574号公報
国際公開第2020/137339号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に記載の金属ベース銅張積層板において、耐半田クラック性および金属板または銅箔との密着強度の点で改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は検討したところ、所定の成分を含む樹脂組成物の硬化物が、金属板と銅箔との間に配置される応力緩和層に好適に用いることができる特性を有することを見出した。このような知見に基づきさらに鋭意研究したところ、当該樹脂組成物の硬化物における貯蔵弾性率および所定のフロー率を適切に制御することで、金属板、応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板において、耐半田クラック性および金属板または銅箔との密着強度を向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すことができる。
【0007】
[1] 金属板、応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板の前記応力緩和層を形成するために用いる樹脂組成物であって、
(A)ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂(a1)を含むエポキシ樹脂と、
(B)フェノキシ樹脂と、
(C)放熱性フィラーと、
を含み、
当該樹脂組成物を、190℃で70分加熱処理したサンプルに対して、動的粘弾性測定機を用いて、測定温度:0℃~100℃、昇温速度:5℃/分、周波数:1Hz、引っ張りモードの条件で測定した、30℃における貯蔵弾性率が、0.01GPa以上2.0GPa以下であり、下記条件で算出されたフロー率が、50%未満である、樹脂組成物。
(条件)
前記樹脂組成物を膜厚100~110μmで銅箔上に塗布し、乾燥、Bステージ化した後、113mmφの円状に切断したものを5枚重ね、170℃、5分、1.5MPaの圧をかけたときに、前記銅箔上に塗布した前記樹脂組成物に対して前記銅箔上に残存している前記樹脂組成物の重量の割合(%)を下記式で算出しフロー率とする。
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[2] [1]に記載の樹脂組成物であって、
金属板、前記樹脂組成物からなる応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板において、JIS C6481-1996に準拠して測定される、前記銅箔と前記応力緩和層との間のピール強度が1.0kN/m以上3.0kN/m以下である、樹脂組成物。
[3] [1]または[2]に記載の樹脂組成物であって、
アルミ板である金属板、前記樹脂組成物からなる応力緩和層、および銅箔がこの順で積層して構成される金属ベース銅張積層板において、下記式で表される値が6500以下である、樹脂組成物。
式:(前記アルミ板の平均線膨張係数と前記応力緩和層の平均線膨張係数との差(ppm/℃))×(130℃)×(前記貯蔵弾性率(GPa))
(式中、前記アルミ板の平均線膨張係数が20ppm/℃である。)
[4] [1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物であって、
ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂(a1)の重量平均分子量が、400~1200である、樹脂組成物。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物であって、
放熱性フィラー(C)がアルミナを含む、樹脂組成物。
[6] [5]に記載の樹脂組成物であって、
前記アルミナは、球状のアルミナおよび多面体状のアルミナを少なくとも1種を含む、樹脂組成物。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物であって、
放熱性フィラー(C)を50体積%~70体積%含む、樹脂組成物。
[8] [1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂(A)とフェノキシ樹脂(B)との合計100質量%において、ポリエーテル構造を有するエポキシ樹脂(a1)を10質量%~60質量%含む、樹脂組成物。
[9] 放熱部材として機能する金属板と、
前記金属板上に設けられた応力緩和層と、
前記応力緩和層上に設けられた回路形成用の厚膜銅箔と、
を備える金属ベース銅張積層板であって、
前記応力緩和層が、[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物からなる樹脂層で構成される、金属ベース銅張積層板。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、耐半田クラック性および金属板または銅箔との密着強度に優れた硬化物が得られる樹脂組成物、および当該樹脂組成物からなる樹脂層を応力緩和層として備える金属ベース銅張積層板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態の金属ベース銅張積層板の一例を模式的に示す断面図である。
本実施形態の電子装置の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、例えば「1~10」は特に断りがなければ「1以上」から「10以下」を表す。
(【0011】以降は省略されています)
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