TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025075617
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186909
出願日2023-10-31
発明の名称超電導線、並びに超電導線を用いた超電導線コイル、磁気共鳴画像装置、核磁気共鳴装置、及び核融合炉
出願人JX金属株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類H01B 12/06 20060101AFI20250508BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】安定化層と接合層との接合力が向上された超電導線を提供すること。
【解決手段】基材、超電導層、接合層、及び安定化層を含む超電導線であって、前記接合層と前記安定化層とが隣接し、前記安定化層が銅箔を含み、前記銅箔は前記接合層側に凹凸構造を有する超電導線。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材、超電導層、接合層、及び安定化層を含む超電導線であって、前記接合層と前記安定化層とが隣接し、前記安定化層が銅箔を含み、前記銅箔は前記接合層側に凹凸構造を有する超電導線。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記凹凸構造は凹凸処理層を含む、請求項1に記載の超電導線。
【請求項3】
前記凹凸処理層は粗化めっき層を含む、請求項2に記載の超電導線。
【請求項4】
前記凹凸処理層はブラスト処理層を含む、請求項2に記載の超電導線。
【請求項5】
前記凹凸処理層は粗化処理層を含む、請求項2に記載の超電導線。
【請求項6】
前記凹凸処理層はエッチング処理層を含む、請求項2に記載の超電導線。
【請求項7】
前記凹凸処理層は逆電解処理層を含む、請求項2に記載の超電導線。
【請求項8】
前記接合層は銅を主成分とする層である、請求項1に記載の超電導線。
【請求項9】
前記接合層ははんだを含み、前記はんだは、In、In合金、及び/又は、Inを主成分とする合金からなる群から選択される一つ又は二つ以上を有する、請求項1に記載の超電導線。
【請求項10】
前記接合層ははんだを含み、前記接合層の厚さ方向の断面において、純錫層の面積率が5%以下である、請求項1に記載の超電導線。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超電導線、並びに超電導線を用いた超電導線コイル、磁気共鳴画像装置、核磁気共鳴装置、及び核融合炉に関する。とりわけ、本発明は、高温超電導ケーブルの線材として好適に用いることができる超電導線、並びに当該超電導線を用いた超電導線コイル、磁気共鳴画像装置、核磁気共鳴装置、及び核融合炉に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
超電導線は、臨界温度以下の温度に冷却されると電気抵抗がゼロになる超電導現象を活用した電線材料であり、超電導線を捲回することにより作製される超電導線コイルに通電すると、コイルの軸方向に強い磁束が発生するので、磁気発生装置に好適に用いることができる。典型的には、磁気共鳴画像(MRI)装置、核磁気共鳴(NMR)装置、及び核融合炉において、超電導線が使用されている。
【0003】
特許文献1(特開2014-216412号公報)には、基材上に中間層と酸化物超電導層と金属安定化層を備えた酸化物超電導線材からなる高温超電導コイルを用い、酸化物超電導層に対する通電電流を設定して高温超電導コイルを運転する際、常電導転移時に酸化物超電導層を劣化させることなく金属安定化層に流し得る最大電流以下の電流を通電電流として運転することを特徴とする高温超電導コイルの運転方法が記載されている。
【0004】
特許文献2(特開2008-060074号公報)には、基板と、超電導層と、安定化層とをこの順に含む薄膜超電導線材と、安定化層上に少なくともSnとBiを含む鉛フリーの半田を介して形成された導電テープ材とを有する複合化超電導線材が記載されている。導電テープは厚さ100μmの無酸素銅からなるテープを用いたことが記載されている。
【0005】
特許文献3(特開2015-198009号公報)には、基材の主面上に中間層及び酸化物超電導層が形成された酸化物超電導積層体と、酸化物超電導積層体の外周に形成された保護層と、保護層上に形成された安定化層とを備え、保護層が、少なくとも酸化物超電導層の主面を覆うように形成されたAg又はAg合金からなる第1の保護層と、基材の主面とは反対側の裏面を少なくとも覆うように形成されたAg又はAg合金からなる第2の保護層を含み、安定化層が、第1の保護層と第2の保護層の少なくとも一部を覆って設けられ、酸化物超電導層と中間層の間の剥離強度より、基材と第2の保護層の間の剥離強度が小さくされた酸化物超電導線材が記載されている。酸化物超電導導体に対して、片面に厚さ2~4μmのSnめっき層を有する無酸素銅箔を用い、加熱加圧ロールを用いてC字型に折り曲げ成形しながら酸化物超電導導体の周囲を囲んで安定化層を形成したことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-216412号公報
特開2008-060074号公報
特開2015-198009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
超電導線は通常、保護のために絶縁樹脂で被覆された状態で使用される。絶縁樹脂で被覆された超電導線をコイル状にして使用する場合、絶縁樹脂と超電導線との熱膨張差により、低温と常温を繰り返すと、超電導線の安定化層の厚み方向に圧縮応力と伸長応力が繰り返し付与される。そのため、安定化層と、安定化層を接合するための接合層との剥離が発生する恐れがある。したがって、超電導線の安定化層の材料として、接合層との接合力の高い銅箔を提供することが求められる。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、一実施形態において、安定化層と接合層との接合力が向上された超電導線を提供することを目的とする。本発明は別の実施形態において、このような超電導線を用いた超電導線コイル、磁気共鳴画像装置、核磁気共鳴装置、及び核融合炉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が鋭意検討した結果、超電導線の安定化層として、凹凸構造を有する銅箔を用いることにより、接合層との物理的接合力及び化学的接合力が増強され、上記課題を解決できることを見出した。本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、以下に例示される。
【0010】
[1]
基材、超電導層、接合層、及び安定化層を含む超電導線であって、前記接合層と前記安定化層とが隣接し、前記安定化層が銅箔を含み、前記銅箔は前記接合層側に凹凸構造を有する超電導線。
[2]
前記凹凸構造は凹凸処理層を含む、[1]に記載の超電導線。
[3]
前記凹凸処理層は粗化めっき層を含む、[2]に記載の超電導線。
[4]
前記凹凸処理層はブラスト処理層を含む、[2]に記載の超電導線。
[5]
前記凹凸処理層は粗化処理層を含む、[2]に記載の超電導線。
[6]
前記凹凸処理層はエッチング処理層を含む、[2]に記載の超電導線。
[7]
前記凹凸処理層は逆電解処理層を含む、[2]に記載の超電導線。
[8]
前記接合層は銅を主成分とする層である、[1]に記載の超電導線。
[9]
前記接合層ははんだを含み、前記はんだは、In、In合金、及び/又は、Inを主成分とする合金からなる群から選択される一つ又は二つ以上を有する、[1]に記載の超電導線。
[10]
前記接合層ははんだを含み、前記接合層の厚さ方向の断面において、純錫層の面積率が5%以下である、[1]に記載の超電導線。
[11]
前記銅箔は再結晶粒を含む、[1]に記載の超電導線。
[12]
基材、超電導層、接合層、及び安定化層を含む超電導線であって、前記接合層と前記安定化層とが隣接し、前記接合層ははんだを含み、前記はんだは、In、In合金、及び/又は、Inを主成分とする合金からなる群から選択される一つ又は二つ以上を有する超電導線。
[13]
[1]~[12]のいずれか1項に記載の超電導線を用いて、超電導線コイルを製造する方法。
[14]
[1]~[12]のいずれか1項に記載の超電導線を有する超電導線コイル。
[15]
[1]~[12]のいずれか1項に記載の超電導線を有する磁気共鳴画像装置。
[16]
[1]~[12]のいずれか1項に記載の超電導線を有する核磁気共鳴装置。
[17]
[1]~[12]のいずれか1項に記載の超電導線を有する核融合炉。
[18]
基材、超電導層、接合層、及び安定化層を含む超電導線に用いられる銅箔であって、前記銅箔は前記安定化層を構成し、前記接合層側に凹凸構造を有する銅箔。
[19]
前記凹凸構造の表面の展開界面面積率sdrは0.1以上である[18]に記載の銅箔。
[20]
前記銅箔は前記接合層を有し、前記接合層側の前記凹凸構造の表面の展開界面面積率sdrは0.1以上であり、前記接合層ははんだを含み、前記はんだは、In、In合金、及び/又は、Inを主成分とする合金からなる群から選択される一つ又は二つ以上を有する[18]に記載の銅箔。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

JX金属株式会社
電池材料の評価方法
9日前
JX金属株式会社
金属部材及び、金属部材の製造方法
3日前
JX金属株式会社
超電導線、並びに超電導線を用いた超電導線コイル、磁気共鳴画像装置、核磁気共鳴装置、及び核融合炉
3日前
JX金属株式会社
超電導線、超電導線の製造方法並びに超電導線を用いた超電導線コイル、磁気共鳴画像装置、核磁気共鳴装置、及び核融合炉
3日前
個人
超音波接合
1か月前
APB株式会社
二次電池
3日前
甲神電機株式会社
変流器
9日前
ローム株式会社
半導体装置
5日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
4日前
オムロン株式会社
電磁継電器
17日前
オムロン株式会社
電磁継電器
17日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
16日前
トヨタ自動車株式会社
集合導線
5日前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
4日前
シチズン電子株式会社
発光装置
1か月前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
1か月前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
16日前
キヤノン株式会社
無線通信装置
1か月前
トヨタバッテリー株式会社
組電池
25日前
APB株式会社
二次電池セルの製造方法
3日前
住友電装株式会社
コネクタ
24日前
株式会社バンダイ
電池収容構造及び玩具
16日前
株式会社プロテリアル
シート状磁性部材
10日前
TDK株式会社
コイル部品
24日前
三菱電機株式会社
半導体装置
25日前
三菱電機株式会社
半導体装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
充電システム
5日前
株式会社AESCジャパン
二次電池
16日前
株式会社アイシン
電池
1か月前
日本電気株式会社
高周波スイッチ回路
24日前
株式会社村田製作所
半導体装置
16日前
住友電気工業株式会社
ペレット
6日前
三菱電機株式会社
アレーアンテナ装置
17日前
トヨタ自動車株式会社
電池モジュール
24日前
富士通商株式会社
両面負極全固体電池
18日前
グンゼ株式会社
導電性フィルム
2日前
続きを見る