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公開番号
2025073406
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-13
出願番号
2023184165
出願日
2023-10-26
発明の名称
セメント組成物及びその製造方法
出願人
太平洋セメント株式会社
代理人
アクシス国際弁理士法人
主分類
C04B
7/02 20060101AFI20250502BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】風化したセメントを有効利用しても強度発現性が良好なセメント組成物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】風化度が0.20~1.00質量%のセメントと、アルカノールアミンとを含むセメント組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
風化度が0.20~1.00質量%のセメントと、アルカノールアミンとを含むセメント組成物。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記アルカノールアミンの含有量が、前記セメント100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、請求項1に記載のセメント組成物。
【請求項3】
石灰石粉末を更に含み、前記石灰石粉末の含有量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量に対して0質量%を超え15質量%以下である、請求項1に記載のセメント組成物。
【請求項4】
前記アルカノールアミンの含有量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、請求項3に記載のセメント組成物。
【請求項5】
前記セメントは、炭酸カルシウムの含有量が0.5質量%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載のセメント組成物。
【請求項6】
前記セメントは、C
3
Sの含有量が49.0~69.0質量%、C
2
Sの含有量が5.0~23.0質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載のセメント組成物。
【請求項7】
風化度が0.20~1.00質量%のセメント及びアルカノールアミンを混合することを含む、セメント組成物の製造方法。
【請求項8】
前記アルカノールアミンの配合量が、前記セメント100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、請求項7に記載のセメント組成物の製造方法。
【請求項9】
石灰石粉末を更に混合することを含み、前記石灰石粉末の含有量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量に対して0質量%を超え15質量%以下である、請求項7に記載のセメント組成物の製造方法。
【請求項10】
前記アルカノールアミンの配合量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、請求項9に記載のセメント組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント組成物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
セメントは、サイロ内での貯蔵中、エアースライドでの輸送中、袋詰め作業中、倉庫内での保管中などにおける条件が不適切であると、空気中の水蒸気を吸収して水和する風化という現象が生じる。セメントの風化が進行すると、強度発現性が低下するため、利用することが難しくなる。そのため、セメントの風化を抑制するために、除湿した環境下で適切に保管することが必要となる。しかしながら、適切な条件で保管を行っていても、長期の保管などによってセメントの風化が避けられないことがある。
【0003】
他方、トリイソプロパノールアミン(TIPA)などのアルカノールアミンは、セメントの粉砕助剤として一般に用いられており、強度発現性にも有効であることが知られている。このため、例えば、特許文献1には、普通ポルトランドセメントクリンカと、石膏と、石灰石と、アルカノールアミンを含む助剤とを含むセメント組成物が提案されている。また、特許文献2には、炭酸化カルシウム含有物を含むセメントに対し、トリイソプロパノールアミン単独、又はトリイソプロパノールアミンとジエチレングリコールの混合物を添加したセメント組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6966012号公報
特開2023-111356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、風化したセメントは、注水後の凝結異常、流動性低下、硬化体の強度低下などを招くことから、セメント組成物のブレーン比表面積をできるだけ低減することでセメントの風化を抑制している(段落0013及び0014)。したがって、特許文献1は、風化セメントを用いることを意図していない。
特許文献2は、カルシウム含有物に二酸化炭素を固定させて得られる炭酸化カルシウム含有物を、セメントクリンカ100質量部に対して1~25質量部配合したセメントを用いている。なお、風化したセメントは、水和によって水酸化カルシウムを生成し、風化が更に進行すると炭酸ガスと化合して炭酸カルシウムとなる。特許文献2で用いられるセメントは炭酸カルシウムを含むため、風化が進行したセメントに相当するとも考えられるが、長期の保管中に風化したセメントよりも風化度が高い。
【0006】
上記のように、特許文献1及び2は、風化したセメントを有効利用する技術に関するものではない。
したがって、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、風化したセメントを有効利用しても強度発現性が良好なセメント組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、風化したセメント(風化度が0.20~1.00質量%のセメント)は、これまで強度発現性を低下させると考えられていたものの、驚くべきことに、風化したセメントをアルカノールアミンと組み合わせることにより、強度発現性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のように例示される。
【0008】
[1] 風化度が0.20~1.00質量%のセメントと、アルカノールアミンとを含むセメント組成物。
[2] 前記アルカノールアミンの含有量が、前記セメント100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、[1]に記載のセメント組成物。
[3] 石灰石粉末を更に含み、前記石灰石粉末の含有量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量に対して0質量%を超え15質量%以下である、[1]に記載のセメント組成物。
[4] 前記アルカノールアミンの含有量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、[3]に記載のセメント組成物。
[5] 前記セメントは、炭酸カルシウムの含有量が0.5質量%以下である、[1]~[4]のいずれか一つに記載のセメント組成物。
[6] 前記セメントは、C
3
Sの含有量が49.0~69.0質量%、C
2
Sの含有量が5.0~23.0質量%である、[1]~[5]のいずれか一つに記載のセメント組成物。
[7] 風化度が0.20~1.00質量%のセメント及びアルカノールアミンを混合することを含む、セメント組成物の製造方法。
[8] 前記アルカノールアミンの配合量が、前記セメント100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、[7]に記載のセメント組成物の製造方法。
[9] 石灰石粉末を更に混合することを含み、前記石灰石粉末の含有量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量に対して0質量%を超え15質量%以下である、[7]に記載のセメント組成物の製造方法。
[10] 前記アルカノールアミンの配合量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、[9]に記載のセメント組成物の製造方法。
[11] 前記セメントが、風化したセメントである、[7]~[10]のいずれか一つに記載のセメント組成物の製造方法。
[12] 前記セメントは、炭酸カルシウムの含有量が0.5質量%以下である、[7]~[11]のいずれか一つに記載のセメント組成物の製造方法。
[13] セメント及びアルカノールアミンを混合した後、風化度が0.20~1.00質量%となるように前記セメントを風化させることを含む、セメント組成物の製造方法。
[14] 前記アルカノールアミンの配合量が、前記セメント100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、[13]に記載のセメント組成物の製造方法。
[15] 石灰石粉末を更に混合することを含み、前記石灰石粉末の含有量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量に対して0質量%を超え15質量%以下である、[13]に記載のセメント組成物の製造方法。
[16] 前記アルカノールアミンの配合量が、前記セメント及び前記石灰石粉末の合計量100質量部に対して0.0050~0.0500質量部である、[15]に記載のセメント組成物の製造方法。
[17] 風化した前記セメントは、炭酸カルシウムの含有量が0.5質量%以下である、[13]~[16]のいずれか一つに記載のセメント組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、風化したセメントを有効利用しても強度発現性が良好なセメント組成物及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
風化処理を行ったセメントの粉末X線回折パターンである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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