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公開番号2025073192
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023183737
出願日2023-10-26
発明の名称アンモニア除害装置及び方法
出願人川崎重工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B01D 53/58 20060101AFI20250502BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】配管を通ってアンモニア除害装置へ送られたアンモニア含有ガスが、当該除害装置でアンモニア成分の除去後に大気放出される構成において、大気放出が終了した後に配管に残留するアンモニア含有ガスの漏洩を抑制する。
【解決手段】アンモニア供給系統内の大気圧よりも高圧のアンモニア含有ガスを除害するアンモニア除害装置は、アンモニアの除害液を貯え、頂部に放出口を有する貯槽と、貯槽内の除害液の液面と放出口との上下方向の間の気相部に開口する散水ノズルと、除害液内に開口する水中ノズルと、気相部に開口する気中ノズルと、アンモニア供給系統から水中ノズル及び気中ノズルへアンモニア含有ガスが流れるアンモニア含有ガス系統とを、備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
アンモニア供給系統内の大気圧よりも高圧のアンモニア含有ガスを除害するアンモニア除害装置であって、
アンモニアの除害液を貯え、頂部に放出口を有する貯槽と、
前記貯槽内の前記除害液の液面と前記放出口との上下方向の間の気相部に開口する散水ノズルと、
前記除害液内に開口する水中ノズルと、
前記気相部に開口する気中ノズルと、
前記アンモニア供給系統から前記水中ノズル及び前記気中ノズルへ前記アンモニア含有ガスが流れるアンモニア含有ガス系統とを、備える、
アンモニア除害装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記水中ノズルは、前記貯槽の底部に開口する第1水中ノズルと、前記第1水中ノズルと前記除害液の液面との上下方向の間で開口する第2水中ノズルとを含む、
請求項1に記載のアンモニア除害装置。
【請求項3】
前記水中ノズル及び前記気中ノズルにおいて、前記上下方向の同じ高さに開口するノズルのノズル出口合計面積は、前記上下方向の上方に配置されているものほど小さい、
請求項2に記載のアンモニア除害装置。
【請求項4】
前記水中ノズルは、吹き出す前記アンモニア含有ガスを微細化するファインバブル発生器を備える、
請求項1に記載のアンモニア除害装置。
【請求項5】
前記気中ノズルは、前記散水ノズルから噴き出す水に向けて前記アンモニア含有ガスを吹き出すように配置されている、
請求項1に記載のアンモニア除害装置。
【請求項6】
前記気中ノズルは、前記アンモニア含有ガスを水と混合して吹き出すように構成されている、
請求項1に記載のアンモニア除害装置。
【請求項7】
前記アンモニア含有ガス系統は、前記アンモニア供給系統と接続された母管と、前記母管と前記水中ノズルとを接続する水中吹込管と、前記母管と前記気中ノズルとを接続する気中吹込管とを含む、
請求項1に記載のアンモニア除害装置。
【請求項8】
前記アンモニア含有ガス系統は、前記水中吹込管を開閉する第1弁と、前記気中吹込管を開閉する第2弁とを含む、
請求項7に記載のアンモニア除害装置。
【請求項9】
前記アンモニア供給系統の管内圧力を検出する圧力センサと、
前記圧力センサで検出された前記管内圧力に基づいて前記第1弁及び前記第2弁の開閉動作を制御する制御装置とを、更に備え、
前記制御装置は、前記第1弁が開放され且つ前記第2弁が閉止されて、前記水中ノズルから前記アンモニア含有ガスが吹き出している状態から、前記管内圧力が所定の圧力閾値以下となると、前記第2弁が開放され且つ前記第1弁が閉止されて、前記気中ノズルから前記アンモニア含有ガスが吹き出している状態へ切り替えるように構成されている、
請求項8に記載のアンモニア除害装置。
【請求項10】
前記圧力閾値は、前記水中ノズルの出口の水圧に1以上1.1以下の変数を乗じた値である、
請求項9に記載のアンモニア除害装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、アンモニア含有ガス中のアンモニア成分を除去するアンモニア除害装置、及び、方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、アンモニアを使用する施設にはアンモニア除害装置が備えられており、アンモニア含有ガスはアンモニア除害装置でアンモニア成分が分離除去されてから大気へ放出される。特許文献1は、この種のアンモニア除害装置を開示する。
【0003】
特許文献1に開示されたアンモニア除害装置は、アンモニアの吸収液である硫酸水溶液を貯えた貯槽と、貯槽の頂部に配置されたベントスタックと、貯槽の底部に吹込口が配置されたアンモニア含有ガス吹込管とを備える。アンモニア含有ガス吹込管を通じて貯槽の底部にアンモニア含有ガスが吹き込まれると、ガス中のアンモニアは吸収液に吸収除去される。アンモニアが除去されたガスは、ベントスタックを通じて大気へ放出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-239130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
配管を通ってアンモニア除害装置へ送られたアンモニア含有ガスが、アンモニアの除害液を貯えた除害槽でアンモニア成分の除去後に大気放出される構成において、配管への新たなアンモニア含有ガスの流入が停止すると、配管の管内圧力は徐々に減少し、やがて、除害槽内のアンモニア含有ガスの吹込口の圧力と同等の圧力に収束する。除害槽内のアンモニア含有ガスの吹込口は除害液中にあることから大気圧よりも高い。その結果、アンモニア除害装置からの大気放出が終了した後も、配管内の圧力は大気圧よりも高い状態で維持される。つまり、配管内は大気よりも高圧であり、配管からアンモニア含有ガスの漏洩のリスクが残されている。
【0006】
本開示は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、配管を通ってアンモニア除害装置へ送られたアンモニア含有ガスが、当該除害装置でアンモニア成分の除去後に大気放出される構成において、大気放出が終了した後に配管に残留するアンモニア含有ガスの漏洩を抑制する技術に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るアンモニア除害装置は、アンモニア供給系統内の大気圧よりも高圧のアンモニア含有ガスを除害するアンモニア除害装置であって、
アンモニアの除害液を貯え、頂部に放出口を有する貯槽と、
前記貯槽内の前記除害液の液面と前記放出口との上下方向の間の気相部に開口する散水ノズルと、
前記除害液内に開口する水中ノズルと、
前記気相部に開口する気中ノズルと、
前記アンモニア供給系統から前記水中ノズル及び前記気中ノズルへ前記アンモニア含有ガスが流れるアンモニア含有ガス系統とを、備えるものである。
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るアンモニア除害方法は、アンモニア供給系統内の大気圧よりも高圧のアンモニア含有ガスを除害するアンモニア除害方法であって、
前記アンモニア含有ガスを、アンモニアの除害液を貯えた貯槽の前記除害液内へ、前記アンモニア供給系統と接続された水中吹込管を通じて吹き込むこと、
前記貯槽内の前記除害液の液面と当該貯槽の頂部の放出口との上下方向の間の気相部へ散水すること、及び、
前記アンモニア含有ガスを、前記アンモニア供給系統と接続された気中吹込管を通じて前記気相部へ散水された水と接触するように吹き込むこと、を含むものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、配管を通ってアンモニア除害装置へ送られたアンモニア含有ガスが、当該除害装置でアンモニア成分の除去後に大気放出される構成において、大気放出が終了した後に配管に残留するアンモニア含有ガスの漏洩を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係るアンモニア除害装置を具備するアンモニア供給系統の概略構成図である。
図2は、本開示の一実施形態に係るアンモニア除害装置の概略構成図である。
図3は、変形例1に係るアンモニア除害装置の概略構成図である。
図4は、変形例2に係るアンモニア除害装置の概略構成図である。
図5は、アンモニア除害処理のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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