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公開番号2025066766
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2025007422,2024042294
出願日2025-01-20,2016-08-26
発明の名称リチウムの非常に耐久性のある挿入を有する新規な材料およびその製造方法
出願人グループ14・テクノロジーズ・インコーポレイテッド,Group14 Technologies, Inc.
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 32/05 20170101AFI20250416BHJP(無機化学)
要約【課題】ミクロ細孔、メソ細孔、および/またはマクロ細孔を有する多孔質炭素材料のようなケイ素および多孔質炭素足場材料の複合体、ならびにその製造方法を提供する。
【解決手段】多孔質炭素足場およびケイ素を含んでなる複合体であって、複合体は、重量で15~85%のケイ素、および0.05~0.5cm3/gの範囲の窒素アクセス不能な容積を有し、ヘリウムピクノメトリーによって測定して、1.5~2.2g/cm3の範囲の粒子骨格密度を有する複数の粒子を含んでなる複合体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質炭素足場およびケイ素を含んでなる複合体であって、
複合体は、重量で15~85%のケイ素、および0.05~0.5cm

/gの範囲の窒素アクセス不能な容積を有し、
複合体は、ヘリウムピクノメトリーによって測定して、1.5~2.2g/cm

の範囲の粒子骨格密度を有する複数の粒子を含んでなる複合体。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
窒素アクセス不能な容積は0.2~0.4cm

/gの範囲である請求項1に記載の複合体。
【請求項3】
窒素アクセス不能な容積は0.1~0.3cm

/gの範囲である請求項1に記載の複合体。
【請求項4】
骨格密度は1.9~2.2g/cm

の範囲である請求項1に記載の複合体。
【請求項5】
骨格密度は1.5~1.8g/cm

の範囲である請求項1に記載の複合体。
【請求項6】
1.0~1.5g/cm

の範囲のペレット密度を有する請求項1に記載の複合体。
【請求項7】
複合体は、窒素吸着によって求めて、10%未満のミクロ細孔、30%超のメソ細孔、30%超のマクロ細孔、および0.1cm

/g未満の総細孔容積を有する細孔構造を有する請求項1に記載の複合体。
【請求項8】
複合体は、窒素吸着によって求めて、30~60%のミクロ細孔、30~60%のメソ細孔、10%未満のマクロ細孔、および0.1cm

/g未満の総細孔容積を有する細孔構造を有する請求項1に記載の複合体、
【請求項9】
複合体は、窒素吸着によって求めて、20%未満のミクロ細孔、60%超のメソ細孔、30%未満のマクロ細孔、および0.1cm

/g未満の総細孔容積を有する細孔構造を有する請求項1に記載の複合体。
【請求項10】
多孔質炭素足場は、窒素吸着によって求めて、30~60%のミクロ細孔、30~60%のメソ細孔、10%未満のマクロ細孔、および0.1~0.5cm

/g未満の総細孔容積を有する細孔構造を有する請求項1に記載の複合体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(政府の利益に関する陳述)
本発明は、部分的に、エネルギー省のエネルギー効率および再生可能エネルギー局によって授与された授与番号DE-EE0007312の下で政府の支援を受けてなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
続きを表示(約 4,100 文字)【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、リチウムの極めて耐久性のある挿入(インターカレーション)を示す新規な材料、その製造方法、およびエネルギー貯蔵用途などのためのその使用方法に関する。新規な材料は、多孔質足場(多孔質骨格)、例えば、ミクロ細孔、メソ細孔および/またはマクロ細孔を含む細孔容積を示すカーボン(炭素)を含み、前記容積はシリコン(ケイ素)で含浸され、いくつかの実施形態において、含浸されたシリコンはナノ寸法および/またはナノ特徴である。シリコンで含浸された多孔質足場は、残りの表面積を減少させるためにさらに被覆することができ、例えば、炭素または伝導性ポリマーで被覆することができる。このようなシリコン含浸炭素材料および炭素-または伝導性ポリマー-被覆シリコン含浸炭素材料は、リチウムの挿入に関して顕著な耐久性を示す。したがって、開示された材料は、単独で、または他の材料と組み合わせて、有用性を有しており、例えば、エネルギー貯蔵用途のための物質の組成物を提供するために、炭素粒子、バインダー(結合剤)、または他の成分と組み合わされる。エネルギー貯蔵用途は、本明細書の材料を電極材料として、特にアノード(陽極)材料として、リチウムイオン電池、およびリチウムまたはリチウムイオンを用いた関連エネルギー貯蔵デバイス、例えばリチウム空気電池のために使用することを含む。特定の実施形態において、本明細書に開示された材料は、エネルギー貯蔵デバイス、例えば、リチウムイオン電池、およびリチウムまたはリチウムイオンを用いた関連エネルギー貯蔵デバイスのために、アノード材料として、有用性を有する。したがって、加えて、本発明は、そのような材料を含有する組成物およびデバイス、ならびにそれらに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
リチウム系電気貯蔵デバイスは、いずれかの数の用途で現在使用されているデバイスを置換する可能性を有する。例えば、現在の鉛蓄電池は、放電中の非可逆的な安定な硫酸物形成に原因して、次世代の全電気自動車およびハイブリッド電気自動車に適していない。リチウムイオン電池は、それらの能力、および他の考慮のために、現在使用されている鉛系のシステムに対する実行可能な代替品である。炭素(カーボン)は、リチウム2次電池およびハイブリッド・リチウムイオンキャパシタ(LIC)の両方の中で使用される原材料のうちの1つである。炭素アノードは、典型的には、挿入(インターカレーション)と呼ばれる機構によって層状の黒鉛(グラファイト)シート間にリチウムを格納する。従来のリチウムイオン電池は黒鉛カーボンアノードおよび金属酸化膜カソードで構成されている。しかしながら、そのような黒鉛酸アノードは、典型的には、低い出力性能および制限された容量という欠点を有する。
【0004】
ケイ素、スズ、および他のリチウムアロイ化電気化学修飾剤も、単位重量当たりの非常に多量のリチウムを貯蔵する能力に基づいて、提案されている。しかし、これらの材料は、基本的に、リチウムが完全に挿入されたときに生じる実質的な膨張によって制限される。リチウムが除去されたときのこの膨張および収縮は、限られたサイクル寿命および低電力を有する電極をもたらす。これまでの解決策は、非常に少量のアロイ化電気化学修飾剤を大炭素電極に使用することであった。しかし、この手法は、所望のリチウム容量の増加を与えない。容量を増加させるために、サイクル安定性を保持しながら、アノード組成物中のアロイ化電気化学修飾剤含有量を増加させる方法を見出すことが望まれる。ナノ構造化されたアロイ化電気化学修飾剤、炭素とアロイ化電気化学修飾剤とのブレンド、または真空または高温を用いた炭素へのアロイ化電気化学修飾剤の付着を含む多くの手法が利用されてきた。しかしながら、これらの手法のいずれも、所望の性質をもたらす大規模に実現可能な手法を組み合わせることが証明されていない。
【0005】
リチウムの挿入時に、特定の材料、例えばシリコン材料に関連する前述の膨張が、エネルギー貯蔵および分配のためのそれらの応用に関して、例えば、再充電可能な電池における使用に関して、前記材料の安定性、すなわち、サイクル寿命における重要な要因である。多くのサイクルにわたって、前記材料の容量は、低下(フェーディング)を受けやすい。この容量低下は、様々な異なるメカニズムによって沈殿させることができ、前記臨界メカニズムの1つは、可逆式リチウム挿入と競合する、負極において固体/電解質界面(SEI)の形成に関連して説明されている。短時間および高温の加速老化に基づいて、長期間にわたってモデル化することができる標準的な劣化メカニズムとして、SEIが能力低下の重要な成分であることは、当該技術分野で知られている。
【0006】
この技術分野において、SEI層が安全性、電力能力、およびLiイオン電池のサイクル寿命において重要な役割を果たすことが説明されている。化学的かつ機械的に安定なSEI層の形成は、リチウムイオン電池のサイクル寿命を改善するために重要であることも説明されている。電池の充放電サイクル中の電極表面における有機溶媒およびアニオンの減少に原因して、第1のサイクルの間に生じる実質的な程度の形成とともに、アノードにおけるシリコン上のSEI層が形成される。さらに、特定の電解質添加剤、例えば、ビニレンカーボネート、プロピレンカーボネート、リチウムジフルオロオキサレートボレート、およびフルオロエチレンカーボネート、当該技術分野で公知の他の物質、およびそれらの組合せを使用して、シリコン系のアノードのサイクル効率を劇的に向上させることができる。SEI層は、黒鉛電極上に見出される通常のLi

CO

、アルキルLi炭酸塩(ROCO

Li)(リチウムカルボキシレート)、LiF、ROLi(リチウムアルコキシド)、およびポリエチレンオキシドの他に、フッ素化炭素およびケイ素種を含むことができる。負極上のSEI形成は、二次リチウムイオン電池の第1のリチウム化/脱リチウム化サイクルにおいて観測される容量損失の大部分につながる正極からサイクル可能なLiイオンを消費する不可逆的な反応である。第1のサイクルにおける容量損失の他に、この層の連続的な形成はまた、Liイオン拡散に対する耐性(すなわち、電池の内部インピーダンス)をも増加させる。
【0007】
シリコン系のアノード材料の繰り返しの膨張と収縮は、SEIの不安定性さ、例えば、同時にアノードの能力の低下に寄与する亀裂および再形成、につながる。このために、当技術分野では、リチウムイオン電池におけるサイクル時に起こり得る化学的および機械的分解の傾向を軽減し、破砕を回避するために好ましい様々な異なるシリコン寸法および幾何学的形状が説明されている。この目的のために、当該技術分野(RSC Advances, 2013, 3, 7398,「リチウムイオン電池のリチウム化誘起機械的故障を回避するための臨界的なシリコン-アノードの大きさ」, Ma et al.)は、ナノ粒子の臨界寸法として、90nm、ナノワイヤ用に70nm、ナノフィルム用に33nmを記載している。(それぞれの形状について)これらの寸法以下では、シリコンナノ構造は、リチウム化時に損傷を受けないままである。当該技術分野における別の報告(DOI:10.1002/anie.200906287, 「リチウム二次電池用のシリコンナノアノードの臨界的な大きさ」Angewandte Chemie, Vol 49, Iss. 12, pp2146-2149, 2010, Kim et al.)は、良好に分散されたシリコンナノ結晶について、10nmの近似寸法が5nmまたは20nm寸法に比べてより高い容量保持を示したことを記載する。
【0008】
さらに、ナノ構造は、膨張および収縮の間にシリコンの粉砕を防止するとともに、サイクル全体にわたって非晶質構造を保持するのに重要である。粉砕は、バルク構造を通る極端な歪み勾配に起因したシリコンの機械的故障として認識されている。シリコンがリチウム化されるとともに、それは(上方に300%にまで)体積膨張する。リチウムイオンは固体シリコンを介して非常にゆっくり移動する。リチウムの挿入中、シリコン粒子は、表面付近に大量のリチウムを保持することができ、粒子の中心に存在しない。濃度勾配は、断面を通る不均一な膨張を生成する。極端な表面体積膨張によって、シリコン粒子は、内部から離れてちぎれ、亀裂および破壊が生じる。一旦シリコンが粉砕されると、性能を回復する既知の方法がないので、セルは故障する。
【0009】
したがって、エネルギー貯蔵用途では、好ましいシリコン寸法は1ミクロン未満、好ましくは800nm未満、好ましくは300nm未満、好ましくは150nm未満、好ましくは100nm未満、好ましくは90nm未満、好ましくは70nm未満、好ましくは50nm未満、好ましくは33nm未満、好ましくは20nm未満である。特定の例では、好ましいシリコン寸法は、5~20nmである。特定の例では、好ましいシリコン寸法はナノ粒子のために90nm未満である。特定の例では、好ましいシリコン寸法はナノワイヤのために70nm未満である。特定の例では、好ましいシリコン寸法はナノフィルムについて33nm未満である。
【0010】
上記寸法のシリコン粒子は、一般にナノ寸法のシリコン粒子と呼ばれる。粒子寸法は、典型的には、当該技術分野で知られている種々の方法によって測定して、例えばレーザー回折粒子寸法技術によって測定して、Dv50として、または体積分布50%でのシリコン粒子寸法として記述される。
(【0011】以降は省略されています)

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