TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025066432
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023176039
出願日2023-10-11
発明の名称農業用フィルム及び農業用フィルムの製造方法
出願人オカモト株式会社
代理人弁理士法人英知国際特許商標事務所
主分類A01G 9/14 20060101AFI20250416BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】ポリオレフィン系の農業用フィルムの使用可能期間が長いことや、塩素を含まないため環境に優しいという利点を活かしつつ、ポリ塩化ビニルの農業用フィルムと同等以上の柔軟性、耐擦れ破れ性等を有する、農業用フィルムを提供する。
【解決手段】第1の層と、前記第1の層に隣接して積層された第2の層と、前記第2の層の、前記第1の層とは反対側に隣接して積層された第3の層と、を備え、前記第1の層は、融点が97℃以下のメタロセン系プラストマーと、スリップ剤と、アンチブロッキング剤を含み、前記メタロセン系プラストマーの含有量は前記第1の層全量に対し90質量%以上であり、前記第2の層は、エチレン-酢酸ビニルコポリマーと、保温剤を含み、前記第1の層同士の重なりを、展張時に剥離するように用いられる、農業用フィルム。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
農業用フィルムであって、
第1の層と、
前記第1の層に隣接して積層された第2の層と、
前記第2の層の、前記第1の層とは反対側に隣接して積層された第3の層と、
を備え、
前記第1の層は、融点が97℃以下のメタロセン系プラストマーと、スリップ剤と、アンチブロッキング剤を含み、前記メタロセン系プラストマーの含有量は前記第1の層全量に対し90質量%以上であり、
前記第2の層は、エチレン-酢酸ビニルコポリマーと、保温剤を含み、
前記第1の層同士の重なりを、展張時に剥離するように用いられる、農業用フィルム。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記第1の層の密度は、0.94g/cm
3
以下である、請求項1記載の農業用フィルム。
【請求項3】
前記第1の層の前記スリップ剤は、シリコン-アクリルコポリマー、エルカ酸アマイド、オレイン酸アマイドからなる群から選択される1以上の化合物であり、前記第1の層の前記アンチブロッキング剤は粒子サイズが4μm以上8μm以下の水酸化アルミニウム、合成シリカ、炭酸カルシウムからなる群から選択される1以上の化合物である、請求項1又は2に記載の農業用フィルム。
【請求項4】
前記第2の層の前記保温剤はハイドロタルサイトであり、前記第2の層全量に対し8質量%以上12質量%以下である、請求項1に記載の農業用フィルム。
【請求項5】
前記第1の層と、前記第2の層と、前記第3の層の膜厚の比は、1:2.5~6.0:1である、請求項1に記載の農業用フィルム。
【請求項6】
農業用フィルムの製造方法であって、
3層インフレーション成形装置を用い、第2の層を第1の層と第3の層の間に挟み、前記第1の層が筒状フィルムの内層となるように押し出す、インフレーション工程と、
前記筒状フィルムの少なくとも1つの端部を切断する工程と、
を含み、
前記第1の層は、融点が97℃以下のメタロセン系プラストマーと、スリップ剤と、アンチブロッキング剤を含み、前記メタロセン系プラストマーは前記第1の層全量に対し90質量%以上であり、
前記第2の層は、エチレン-酢酸ビニルコポリマーと、保温剤を含む、農業用フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、農業用フィルム及び農業用フィルムの製造方法に関する。特に、トンネル状に展張して用いられる、農業用フィルムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
トンネル状の農業用フィルムは、作物の育成温度を高めたり、育成中の作物を雪等から保護したりする目的で、作物栽培に多用されている。かかる農業用フィルムは、柔軟性に優れること、保温性が高いこと、固定用バンドや風等に対して擦れ破れしにくいこと(耐擦れ破れ性が高いこと)、設置する際に展張しやすいこと(重ねられた層同士の剥離性が高いこと)等が要求される。
【0003】
従来、作物栽培の畝単位で使用されるトンネル状の農業用フィルムには、ポリ塩化ビニルが多く使用されてきた(特許文献1等参照)。ポリ塩化ビニルの農業用フィルムは、柔らかくしなやかであり、擦れても破れにくいという特徴がある。しかしながら、展張可能期間(使用可能期間)は状況によるものの約半年間から長くても約2年間と短めであり、廃ポリ塩化ビニルフィルム処理費が高騰していることや地球温暖化問題が取り沙汰される中で、ポリ塩化ビニルに代わる素材が求められた。
【0004】
ポリ塩化ビニルに代わる農業用フィルムの素材として、ポリオレフィン、オレフィン-酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系のフィルムが着目されている(特許文献1等参照)。これらのポリオレフィン系では展張可能期間(使用可能期間)は概ね2年以上と長く、耐久性や耐候性に優れる。しかしながら、旧来のポリ塩化ビニルの農業用フィルムに比べ、柔軟性、保温性に劣り、また、擦れたときの破れにくさもやや劣るという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-219004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ポリオレフィン系の農業用フィルムの使用可能期間が長いことや、塩素を含まないため環境に優しいという利点を活かしつつ、ポリ塩化ビニルの農業用フィルムと同等以上の柔軟性、耐擦れ破れ性等を有する、農業用フィルムを提供すること等を、主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、発明者らは、このような課題を解決するために、ポリ塩化ビニルの農業用フィルムと同等以上である、オレフィン系(ポリオレフィン、ポリオレフィン-酢酸ビニル共重合体等)の農業用フィルムの開発を鋭意行った。
すなわち、本発明の農業用フィルムは、第1の層と、前記第1の層に隣接して積層された第2の層と、前記第2の層の、前記第1の層とは反対側に隣接して積層された第3の層と、を備え、前記第1の層は、融点が97℃以下のメタロセン系プラストマーと、スリップ剤と、アンチブロッキング剤を含み、前記メタロセン系プラストマーの含有量は前記第1の層全量に対し90質量%以上であり、前記第2の層は、エチレン-酢酸ビニルコポリマーと、保温剤を含み、前記第1の層同士の重なりを、展張時に剥離するように用いられることを特徴とする。
【0008】
前記第1の層の密度は、0.94g/cm
3
以下であることが好ましい。
【0009】
前記第1の層の前記スリップ剤は、シリコン-アクリルコポリマー、エルカ酸アマイド、オレイン酸アマイドからなる群から選択される1以上の化合物であり、前記第1の層の前記アンチブロッキング剤は粒子サイズが4μm以上8μm以下の水酸化アルミニウム、合成シリカ、炭酸カルシウムからなる群から選択される1以上の化合物であってもよい。
【0010】
前記第2の層の前記保温剤はハイドロタルサイトであり、前記第2の層全量に対し8質量%以上12質量%以下であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

オカモト株式会社
農業用フィルム及び農業用フィルムの製造方法
1か月前
個人
枝切機
5日前
個人
苗キャップ
2日前
個人
飼槽
12日前
個人
園芸用自走車
6日前
個人
ペット用フード容器
11日前
井関農機株式会社
作業車両
19日前
井関農機株式会社
育苗培地
17日前
株式会社アピア
ルアー
10日前
個人
害虫捕獲装置
17日前
井関農機株式会社
収穫作業車両
16日前
井関農機株式会社
作業車両
9日前
住友化学株式会社
植物病害防除方法
19日前
株式会社ダイイチ
海苔網の酸処理船
1か月前
三菱マヒンドラ農機株式会社
移植機
16日前
株式会社LIXIL
検知装置
13日前
個人
ペット用歯磨き用具セット
4日前
株式会社サタケ
穀物タンクの換気装置
1か月前
株式会社丹勝
TK防草植込式緑化工法
17日前
ダイハツ工業株式会社
草刈り機
2日前
松山株式会社
草刈作業機
1か月前
池田食研株式会社
腹足類の駆除忌避剤
1か月前
ニシム電子工業株式会社
散布装置
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
17日前
株式会社シマノ
釣竿及び着脱部材
17日前
日工株式会社
除草具
2日前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
9日前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
1か月前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
1か月前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
9日前
静岡油化工業株式会社
コケ育成樹脂
6日前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
9日前
株式会社クボタ
歩行型作業機
17日前
株式会社クボタ
歩行型作業機
17日前
クミアイ化学工業株式会社
粒状農薬組成物
17日前
株式会社ササキコーポレーション
農作業機
1か月前
続きを見る