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公開番号
2025065477
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2025020978,2020140447
出願日
2025-02-12,2020-08-21
発明の名称
発泡性ウレタン樹脂組成物
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08G
18/00 20060101AFI20250410BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】無機フィラーを実質的に含有せずに、燃え広がり難い性質を備えるポリウレタン発泡体を製造するための発泡性ウレタン樹脂組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】フタル酸系ポリエステルポリオールを含有するポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、室温で液状の難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、前記発泡性ウレタン樹脂組成物は、実質的に無機フィラーを含有していなく、吹き付け用途に用いられる、発泡性ウレタン樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
フタル酸系ポリエステルポリオールを含有するポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、室温で液状の難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、
前記発泡性ウレタン樹脂組成物は、実質的に無機フィラーを含有していなく、吹き付け用途に用いられる、発泡性ウレタン樹脂組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記触媒がウレタン化触媒及び三量化触媒を含み、
前記発泡性ウレタン樹脂組成物中の前記ウレタン化触媒の配合量は、ポリオール化合物100質量部に対して、0.3~22質量部であり、
前記発泡性ウレタン樹脂組成物中の前記三量化触媒の配合量は、ポリオール化合物100質量部に対して、0.3~15質量部である、請求項1に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記ウレタン化触媒と前記三量化触媒との配合量比は、10:1~1:10である、請求項2に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記ウレタン化触媒は、ビスマス系触媒を含有する、請求項2又は3に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記ウレタン化触媒は、イミダゾール系触媒を含有する、請求項2~4のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
前記発泡性ウレタン樹脂組成物からなるポリウレタン発泡体を、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/m
2
にて、5分間加熱したときの総発熱量が8MJ/m
2
以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項7】
前記発泡性ウレタン樹脂組成物からなるポリウレタン発泡体を、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/m
2
にて、5分間加熱したときの最高発熱速度が120kW/m
2
以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項8】
前記ポリオール化合物が、ポリエーテル系ポリオール及びフタル酸系ポリエステルポリオールを含み、フタル酸系ポリエステルポリオールの含有量が、ポリオール化合物全量基準で50質量%以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項9】
前記発泡剤が水を含み、前記水の含有量は、前記ポリオール化合物100質量部に対して1.5質量部以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項10】
前記発泡剤がハイドロフルオロオレフィンを含有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡性ウレタン樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリウレタン発泡体は、その優れた断熱性を利用して、マンション等の集合住宅、戸建住宅、商業ビル等の建築物の天井、屋根、壁面などの断熱や結露防止に実用されている。 ポリウレタン発泡体は、軽量であるものの、有機物であるため燃えやすい。これを改善するため、難燃剤などをポリウレタン発泡体に含有させ、難燃性を高めたポリウレタン発泡体が用いられている。例えば、特許文献1では、ポリリン酸アンモニウム、ウレア誘導体、ポリオール、イソシアネートを用いて得られる難燃性ポリウレタンフォームであって、該難燃性ポリウレタンフォームが、ポリオール100重量部に対して5~150重量部の範囲のポリリン酸アンモニウム及び0.001~15重量部の範囲のウレア誘導体が用いられることで得られることを特徴とする難燃性ポリウレタンフォームが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-151524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、断熱材として建築物に用いられるポリウレタン発泡体に起因する火災が比較的多く報告されている。このような問題を改善するため、優れた難燃性を有するのみならず、出火した際に、燃え広がり難い性質を備えるポリウレタン発泡体の開発が期待されている。
一方で、例えば、固体難燃剤などの無機フィラーを多く配合させることにより、ポリウレタン発泡体に燃え広がり難い性質を付与できることが期待されるが、無機フィラーを配合すると、ポリウレタン発泡体を製造するための発泡性ウレタン樹脂組成物の保管時において沈殿物が生じて取り扱い性が悪化したり、あるいは、発泡性ウレタン樹脂組成物を吹き付けて使用する際に用いる装置が摩耗し易くなったりするなどの不具合が生じる。
そこで本発明は、無機フィラーを実質的に含有せず、難燃性が良好であり、かつ燃え広がり難い性質を備えるポリウレタン発泡体を製造するための発泡性ウレタン樹脂組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、鋭意検討の結果、フタル酸系ポリエステルポリオールを含有するポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、室温で液状の難燃剤、発泡剤、及び触媒を含み、かつ無機フィラーを実質的に含有しない発泡性ウレタン樹脂組成物であることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]~[11]を提供する。
[1]フタル酸系ポリエステルポリオールを含有するポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、室温で液状の難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、前記発泡性ウレタン樹脂組成物は、実質的に無機フィラーを含有していなく、吹き付け用途に用いられる、発泡性ウレタン樹脂組成物。
[2]前記触媒がウレタン化触媒及び三量化触媒を含み、前記発泡性ウレタン樹脂組成物中の前記ウレタン化触媒の配合量は、ポリオール化合物100質量部に対して、0.3~22質量部であり、前記発泡性ウレタン樹脂組成物中の前記三量化触媒の配合量は、ポリオール化合物100質量部に対して、0.3~15質量部である、[1]に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[3]前記ウレタン化触媒と前記三量化触媒との配合量比は、10:1~1:10である、[2]に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[4]前記ウレタン化触媒は、ビスマス系触媒を含有する、[2]又は[3]に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[5]前記ウレタン化触媒は、イミダゾール系触媒を含有する、[2]~[4]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[6]前記発泡性ウレタン樹脂組成物からなるポリウレタン発泡体を、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/m
2
にて、5分間加熱したときの総発熱量が8MJ/m
2
以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[7]前記発泡性ウレタン樹脂組成物からなるポリウレタン発泡体を、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/m
2
にて、5分間加熱したときの最高発熱速度が120kW/m
2
以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[8]前記ポリオール化合物が、ポリエーテル系ポリオール及びフタル酸系ポリエステルポリオールを含み、フタル酸系ポリエステルポリオールの含有量が、ポリオール化合物全量基準で50質量%以上である、[1]~[7]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[9]前記発泡剤が水を含み、前記水の含有量は、前記ポリオール化合物100質量部に対して1.5質量部以下である、[1]~[8]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[10]前記発泡剤がハイドロフルオロオレフィンを含有する、[1]~[9]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[11]イソシアネートインデックスが150~700である、[1]~[10]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、保管時に沈殿物が生じ難く、取り扱い性に優れ、かつ使用時に用いる吹き付け装置などの摩耗を抑制することができる発泡性ウレタン樹脂組成物を提供することができる。これに加えて、該発泡性ウレタン樹脂組成物は、難燃性が良好であり、かつ火災が生じたときなどに、燃え広がり難い性質を備えるポリウレタン発泡体を形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[発泡性ウレタン樹脂組成物]
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物は、フタル酸系ポリエステルポリオールを含有するポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、室温で液状の難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、発泡性ウレタン樹脂組成物は、無機フィラーを実質的に含有しない、発泡性ウレタン樹脂組成物である。
【0008】
(無機フィラー)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物は、無機フィラーを実質的に含有しない。無機フィラーを実質的に含有しないことにより、保管時に沈殿物が生じ難く、取り扱い性に優れ、かつ使用時に用いる機具などの摩耗を抑制することができる発泡性ウレタン樹脂組成物を提供することができる。
ここで、無機フィラーを実質的に含有しないとは、発泡性ウレタン樹脂組成物全量基準において、無機フィラーの含有量が、5質量%以下、好ましくは1質量%以下であることを意味する。
【0009】
なお、無機フィラーとは、粒子状又は繊維状などの無機系の化合物であり、例えば、金属、金属酸化物、金属水酸化物、セラミックなどが挙げられ、固体難燃剤、固体難燃剤以外の無機充填剤などが例示される。
上記固体難燃剤は、23℃において固体状の難燃剤であり、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等のアンチモン含有難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物系難燃剤、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ素含有難燃剤、ホスフィン酸系難燃剤、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、赤燐などが挙げられる。
また、固体難燃剤以外の無機充填剤としては、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカパルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素パルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムポレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
【0010】
(ポリオール化合物)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物に含まれるポリオール化合物は、フタル酸系ポリエステルポリオールを含有するものである。発泡性ウレタン樹脂組成物に含まれるポリオール化合物がフタル酸系ポリエステルポリオールを含有することで、得られるポリウレタン発泡体の難燃性を高めることができ、さらに燃え広がり難い性質を確保しやすくなる。
フタル酸系ポリエステルポリオールは、o-フタル酸(フタル酸)、m-フタル酸(イソフタル酸)及びp-フタル酸(テレフタル酸)から選択されるフタル酸とグリコールの縮合物である。
グリコールとしては、特に限定されるものではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール及びジエチレングリコール等のポリエステルポリオールの構成成分として公知の低分子量脂肪族グリコールを使用することが好ましい。
ポリオール化合物に含有するフタル酸系ポリエステルポリオールとしては、ポリウレタン発泡体の難燃性を高める観点、及び、燃え広がらない性能を高める観点から、p-フタル酸とグリコールの縮合物である、p-フタル酸系ポリエステルポリオールを含むことがより好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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