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公開番号2025052868
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161835
出願日2023-09-26
発明の名称廃水処理装置および廃水処理方法
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類C02F 3/06 20230101AFI20250331BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】気体供給体を使用した好気性微生物廃水処理装置において、隣接する気体供給体間の廃水(流体)の流れを円滑にし、廃水中の固形物が蓄積し膜間閉塞を引き起こしてしまうのを防止する。
【解決手段】廃水処理装置(50)は供給体ユニット(52)を備え、供給体ユニット(52)は、防水透気性を有する気体供給体(10)を有し、気体供給体(10)は、膜面間に廃水から隔てられた分画空間を形成しており、隣り合う2つの気体供給体(10)の隣り合う2つの膜面間、又は、1つの気体供給体(10)の廃水に接する2つの膜面の間に、気体もしくは廃水由来の流体または固形物が配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
廃水中の微生物の働きを利用して廃水を浄化する廃水処理装置であって、
前記廃水処理装置は供給体ユニットを備え、
前記供給体ユニットは、防水透気性を有する気体供給体を有し、
前記気体供給体は、廃水から隔てられた分画空間を形成しており、
隣り合う2つの前記気体供給体の隣り合う2つの膜面間、又は、1つの前記気体供給体の廃水に接する2つの膜面の間に、気体もしくは廃水由来の流体または固形物が配置されている、廃水処理装置。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記廃水処理装置は、さらに、散気装置を備え、前記散気装置は、前記気体供給体の下に設置されている、請求項1に記載の廃水処理装置。
【請求項3】
前記気体供給体は、水平方向に折り返された折り返し構造を有し、前記気体供給体の膜面は、鉛直方向に延びている、請求項1または2に記載の廃水処理装置。
【請求項4】
前記気体供給体は、水平方向に折り返された折り返し構造を有し、隣り合う膜面間隔が5mm以上200mm以下である、請求項1または2に記載の廃水処理装置。
【請求項5】
折り返し部から次の折り返し部までの長さを折り返し単位とした際の、折り返し単位長さが100mm以上3000mm以下である、請求項4に記載の廃水処理装置。
【請求項6】
折り返しの成す角が90度180度以下である、請求項3に記載の廃水処理装置。
【請求項7】
前記気体供給体の鉛直方向の距離が2500mm以下である、請求項1または2に記載の廃水処理装置。
【請求項8】
前記気体供給体における分画空間の鉛直方向の端点の水平方向の総経路が500m以下である、請求項1または2に記載の廃水処理装置。
【請求項9】
前記気体供給体が上下多段に設置されている、請求項1または2に記載の廃水処理装置。
【請求項10】
気体供給体を処理槽内に配置して、廃水中の微生物の働きを利用して廃水を浄化する廃水処理方法であって、
前記気体供給体は、防水透気性を有する膜によって廃水から隔てられた空間を形成し、
前記気体供給体は、上面視において、山折りと谷折りの繰り返し構造を少なくとも1つ以上有し、
前記処理槽は、少なくとも1つの廃水流入口と、少なくとも1つの廃水流出口を有し、
廃水処理は、前記廃水流入口から前記廃水流出口に向かって行われる、
廃水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
好気性微生物の働きを活用して水中の有機物を分解して廃水を浄化する廃水処理システムに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
好気性微生物廃水処理装置は、有機性廃水の処理方法として広く利用されている。一方、散気管を用いた曝気は酸素溶解効率が低く、散気管にかかる水圧以上の圧力での曝気を必要とする為、ブロアの電力費がかかる。
【0003】
気体を透過し液体を透過しない気体供給体に微生物を付着させて廃水処理を行う、Membrane aerated biofilm reactor (MABR)型廃水処理装置が検討されている。この装置では送気にかかる圧力を抑えることが出来る為、電力費削減が可能である。当該気体供給体の例が特許文献1,2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5997052号公報
特開2021-133342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
気体供給体を使用した好気性微生物廃水処理装置においては、気体供給体に微生物を安定的に付着させることが廃水処理性能の発現に重要である。先行文献1の場合、隣り合う膜間隔を維持するためにスペーサーネットが設けられている。このスペーサーネットは膜間を保持するには有効なものの、流体の流れを阻害してしまうため、廃水中の固形物が蓄積し膜間閉塞を引き起こしてしまう。
【0006】
特許文献2の場合、中空糸膜端部を封止するためにハウジング部材が設けられている。このハウジングは流体の流れを阻害してしまう為、廃水中の固形物が蓄積し膜間閉塞を引き起こしてしまう。
これら課題を解決して、膜が閉塞しにくい廃水処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1観点の廃水処理装置は、廃水中の微生物の働きを利用して廃水を浄化する廃水処理装置であって、
前記廃水処理装置は供給体ユニットを備え、
前記供給体ユニットは、防水透気性を有する気体供給体を有し、
前記気体供給体は、廃水から隔てられた分画空間を形成しており、
隣り合う2つの前記気体供給体の隣り合う2つの膜面間、又は、1つの前記気体供給体の廃水に接する2つの膜面の間に、気体もしくは廃水由来の流体または固形物が配置されている。ここで、気体供給体の膜面とは、気体供給体の廃水と接する面である。
【0008】
第1観点の廃水処理装置は、気体供給体の廃水に接する2つの膜面の間に、気体もしくは廃水由来の流体または固形物が配置され、廃水以外の障害物が無いので、廃水の流れが阻害されず、良好な廃水処理ができる。
【0009】
第2観点の廃水処理装置は、第1観点の廃水処理装置であって、さらに、散気装置を備え、前記散気装置は、前記気体供給体の下に設置されている。
【0010】
第3観点の廃水処理装置は、第1観点又は第2観点の廃水処理装置であって、前記気体供給体は、水平方向に折り返された折り返し構造を有し、前記気体供給体の膜面は、鉛直方向に延びている。
(【0011】以降は省略されています)

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