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公開番号2025065273
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2025017032,2020208844
出願日2025-02-04,2020-12-16
発明の名称発泡性ウレタン樹脂組成物及びポリウレタン発泡体
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 18/00 20060101AFI20250410BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】火災が生じたときなどに、燃え広がり難い性質を備え、かつ煙を発生し難い性質を備えるポリウレタン発泡体を製造するための発泡性ウレタン樹脂組成物及びポリウレタン発泡体を提供する。
【解決手段】ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、前記発泡性ウレタン樹脂組成物からなるポリウレタン発泡体を、ISO-5660の試験方法に準拠して、コーンカロリー試験をしたときの総発煙量が500m2/m2以下である、発泡性ウレタン樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、
前記発泡性ウレタン樹脂組成物からなるポリウレタン発泡体を、ISO-5660の試験方法に準拠して、コーンカロリー試験をしたときの総発煙量が500m

/m

以下である、発泡性ウレタン樹脂組成物。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記触媒が三量化触媒を含有する、請求項1に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリオール化合物が、芳香族ポリエステルポリオールを含み、前記芳香族ポリエステルポリオールの含有量が、ポリオール化合物100質量部に対して50質量部以上である、請求項1又は2に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項4】
前記発泡性ウレタン樹脂組成物は、実質的に無機フィラーを含有しない、請求項1~3のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記発泡性ウレタン樹脂組成物は、無機フィラーを含有し、前記無機フィラーが臭素系難燃剤である、請求項1~3のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
イソシアネートインデックスが130~600である、請求項1~5のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項7】
吹き付け用途に用いられる、請求項1~6のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項8】
前記触媒がビスマス化合物を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物を発泡させてなるポリウレタン発泡体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡性ウレタン樹脂組成物及びポリウレタン発泡体に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリウレタン発泡体は、その優れた断熱性を利用して、マンション等の集合住宅、戸建住宅、商業ビル等の建築物の天井、屋根、壁面などの断熱や結露防止に実用されている。 ポリウレタン発泡体は、軽量であるものの、有機物であるため燃えやすい。これを改善するため、難燃剤などをポリウレタン発泡体に含有させ、難燃性を高めたポリウレタン発泡体が用いられている。例えば、特許文献1では、ポリリン酸アンモニウム、ウレア誘導体、ポリオール、イソシアネートを用いて得られる難燃性ポリウレタンフォームであって、該難燃性ポリウレタンフォームが、ポリオール100重量部に対して5~150重量部の範囲のポリリン酸アンモニウム及び0.001~15重量部の範囲のウレア誘導体が用いられることで得られることを特徴とする難燃性ポリウレタンフォームが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-151524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、断熱材として建築物に用いられるポリウレタン発泡体に起因する火災が比較的多く報告されている。このような問題を改善するため、優れた難燃性を有するのみならず、出火した際に、燃え広がり難い性質を備えるポリウレタン発泡体の開発が期待されている。また、火災が発生した際にポリウレタン発泡体が燃焼した場合、黒煙等の有色煙が発生し、避難者の視界を遮ったり、呼吸困難を生じさせたりすることで避難が困難になることから煙を発生し難い性質を備えるポリウレタン発泡体の開発が期待されている。
そこで本発明は、火災が生じたときなどに、燃え広がり難い性質を備え、かつ煙を発生し難い性質を備えるポリウレタン発泡体を製造するための発泡性ウレタン樹脂組成物及びポリウレタン発泡体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、鋭意検討の結果、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、ISO-5660の試験方法に準拠したコーンカロリー試験をしたときの総発煙量(TSR:Total Smoke Release)が特定の値を示す発泡性ウレタン樹脂組成物により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]~[9]を提供する。
[1]ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物であって、前記発泡性ウレタン樹脂組成物からなるポリウレタン発泡体を、ISO-5660の試験方法に準拠して、コーンカロリー試験をしたときの総発煙量が500m

/m

以下である、発泡性ウレタン樹脂組成物。
[2]前記触媒が三量化触媒を含有する、[1]に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[3]前記ポリオール化合物が、芳香族ポリエステルポリオールを含み、前記芳香族ポリエステルポリオールの含有量が、ポリオール化合物100質量部に対して50質量部以上である、[1]又は[2]に記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[4]前記発泡性ウレタン樹脂組成物は、実質的に無機フィラーを含有しない、[1]~[3]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[5]前記発泡性ウレタン樹脂組成物は、無機フィラーを含有し、前記無機フィラーが臭素系難燃剤である、[1]~[3]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[6]イソシアネートインデックスが130~600である、[1]~[5]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[7]吹き付け用途に用いられる、[1]~[6]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[8]前記触媒がビスマス化合物を含む、[1]~[7]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物。
[9][1]~[8]のいずれかに記載の発泡性ウレタン樹脂組成物を発泡させてなるポリウレタン発泡体。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、火災が生じたときなどに、燃え広がり難い性質を備え、かつ煙を発生し難い性質を備えるポリウレタン発泡体を製造するための発泡性ウレタン樹脂組成物及びポリウレタン発泡体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[発泡性ウレタン樹脂組成物]
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物は、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む。
以下に、本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物の組成及び性状について説明する。
【0008】
(ポリオール化合物)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物に含まれるポリオール化合物は、特に限定されないが、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、臭素含有ポリオールが好ましい。中でも、得られるポリウレタン発泡体の難燃性などを高め、かつ総発煙量を低くして、火災が発生した際の煙の発生を抑える観点から、後述するように、芳香族ポリエステルポリオールが好ましく、フタル酸系ポリエステルポリオールがより好ましい。また、フタル酸系ポリエステルポリオールなどの芳香族ポリエステルポリオールは、ポリオール化合物として単独で使用することも好ましいが、後述する通り、ポリエーテルポリオールなどの他のポリオール化合物と併用してもよい。
【0009】
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールは、2個以上の活性水素原子を有する開始剤に、アルキレンオキサイドを開環付加重合させて得られたポリオキシアルキレンポリオールである。開始剤としては、具体的には例えば、脂肪族多価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどのグリコール類、トリメチロールプロパン、グリセリンなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなどの4官能アルコール類、シュクロース類、ソルビトール類などの高官能類)、脂肪族アミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ネオペンチルジアミンなどのアルキレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン)、芳香族アミン(例えば、アニリン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、マンニッヒ縮合物など)などが挙げられ、これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよい。
【0010】
ポリエーテルポリオールとしては、ウレタン発泡時に注入時における成型性や吹付け時における施工性を高める観点から、トリレンジアミン系ポリエーテルポリオール、マンニッヒ系ポリエーテルポリオール、シュクロース系ポリエーテルポリオール、ソルビトール系ポリエーテルポリオール、エチレンジアミン系ポリエーテルポリオールが好ましい。これらポリエーテルポリオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、上記した中でも、少なくともマンニッヒ系ポリエーテルポリオールを使用することがより好ましく、マンニッヒ系ポリエーテルポリオール及びエチレンジアミン系ポリエーテルポリオールの両方を使用することがさらに好ましい。
これらポリエーテルポリオールは、成型性と難燃性を両立する観点、及び後述する総発煙量を低くして低煙性を高める観点から、後述する芳香族ポリエステルポリオールと併用することが好ましい。ポリエーテルポリオールの含有量は、成型性、難燃性、低煙性を高める観点から、ポリオール化合物100質量部に対して、5~50質量部であることが好ましく、10~40質量部であることがより好ましい。本発明のポリオール化合物は、このような観点から、本発明の一態様において、ポリエーテルポリオールと後述するフタル酸系ポリエステルポリオールとを含むことがより好ましい。フタル酸系ポリエステルポリオールの種類、含有量などは後述する。
(【0011】以降は省略されています)

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