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公開番号
2025062508
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-14
出願番号
2023171639
出願日
2023-10-02
発明の名称
イオン濃度計測方法、匂い計測方法、および匂い計測装置
出願人
東朋テクノロジー株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
27/414 20060101AFI20250407BHJP(測定;試験)
要約
【課題】計測毎のばらつき変動を抑制して高精度な計測が可能なイオン濃度計測方法等を提供する。
【解決手段】イオン濃度計測方法は、イオンセンサと、参照電極とを備え、測定対象媒体の状態および基準電圧に応じたセンシング値を出力するイオン濃度計測装置を用いたイオン濃度計測方法であって、測定対象成分を含まない測定媒体を前記センシング部に供給する第1の環境のもとで基準電圧を変化させてセンシング値を取得し、基準電圧とセンシング値との相関テーブルを作成する第1ステップと、測定対象成分を含む測定対象媒体をセンシング部に供給する第2の環境のもとで、所定の基準電圧を印可したときに取得されるセンシング値を、相関テーブルに基づいて基準電圧に相当する電圧に変換する第2ステップと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
測定対象媒体の状態に応じて電位を変化させる少なくとも1つのセンシング部を基板上に形成してなるイオンセンサと、前記センシング部に基準電圧を印加する参照電極とを備え、前記測定対象媒体の状態および前記基準電圧に応じたセンシング値を出力するイオン濃度計測装置を用いたイオン濃度計測方法であって、
測定対象成分を含まない前記測定対象媒体を前記センシング部に供給する第1の環境のもとで前記基準電圧を変化させて前記センシング値を取得し、前記基準電圧と前記センシング値との相関テーブルを作成する第1ステップと、
前記測定対象成分を含む前記測定対象媒体を前記センシング部に供給する第2の環境のもとで、所定の前記基準電圧を印可したときに取得される前記センシング値を、前記相関テーブルに基づいて前記基準電圧に相当する電圧に変換する第2ステップと、を含むイオン濃度計測方法。
続きを表示(約 2,600 文字)
【請求項2】
前記第2ステップにおいて、前記第1の環境、前記第2の環境の順又は前記第2の環境、前記第1の環境の順に環境を変化させて所定の前記基準電圧を印可したときに取得される前記センシング値を、前記相関テーブルに基づいて前記基準電圧に相当する電圧に変換し、前記基準電圧に相当する電圧に変換された電圧の変化量又は時間的な変化率を計測する、
請求項1に記載のイオン濃度計測方法。
【請求項3】
前記イオン濃度計測方法は、前記測定対象媒体が測定対象液体であるときのイオン濃度の計測方法であって、
前記第2の環境において、前記測定対象成分を含む前記測定対象液体は前記センシング部の上に満たされており、
前記参照電極は、前記基板から離間して、前記測定対象液体に浸される位置に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のイオン濃度計測方法。
【請求項4】
前記イオン濃度計測方法は、前記測定対象媒体が測定対象ガスであるときのイオン濃度の計測方法であって、
前記イオンセンサは、前記基板上に、前記測定対象ガスに含まれる特定成分の濃度に応じて電位を変化させる少なくとも1つの物質吸着膜をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載のイオン濃度計測方法。
【請求項5】
前記参照電極は、前記基板から離間して、前記物質吸着膜に接する位置に配置されることを特徴とする、請求項4に記載のイオン濃度計測方法。
【請求項6】
測定対象ガスの状態に応じて電位を変化させる少なくとも1つの物質吸着膜が設けられた少なくとも1つのセンシング部を基板上に形成してなるイオンセンサと、前記物質吸着膜に基準電圧を印加する参照電極とを備え、前記測定対象ガスの状態および前記基準電圧に応じたセンシング値を出力する匂いセンサによる匂い計測方法であって、
前記匂いセンサに測定対象の匂い成分を含まない基準ガスを導入する第1のガス導入部と、前記匂いセンサに前記測定対象の匂い成分を含む匂いガスを導入する第2のガス導入部と、前記匂いセンサと前記第1のガス導入部と前記第2のガス導入部との3方に配管で接続され、匂いセンサへ導入するガスを前記基準ガス又は前記匂いガスのいずれかに切り替える流路切換部とを備え、
前記流路切換部により前記匂いセンサへ導入するガスを前記基準ガスとしたときに、前記基準電圧を変化させて前記センシング値を取得して、前記センシング部毎に前記基準電圧と前記センシング値との相関テーブルを作成するステップと、
前記流路切換部により前記匂いセンサへ導入するガスを前記匂いガスに切り替えたときに取得される前記センシング値を、前記相関テーブルに基づいて前記基準電圧に相当する電圧に変換するステップと、を含む匂い計測方法。
【請求項7】
前記匂いガスは、前記基準ガスの一部を取り出して測定対象の匂いを付加することで生成されることを特徴とする、請求項6記載の匂い計測方法。
【請求項8】
測定対象ガスの状態に応じて電位を変化させる少なくとも1つの物質吸着膜が設けられた少なくとも1つのセンシング部を基板上に形成してなるイオンセンサと、前記物質吸着膜に基準電圧を印加する参照電極とを備え、前記測定対象ガスの状態および前記基準電圧に応じたセンシング値を出力する匂いセンサ部と、
測定対象の匂い成分を含まない基準ガスを格納する第1のガス容器と、
測定対象の匂い成分を含む匂いガスを格納する第2のガス容器と、
前記第1のガス容器と前記第2のガス容器と前記匂いセンサ部との3方に配管で接続され、前記第1のガス容器と前記匂いセンサとを流通するか、又は前記第2のガス容器と前記匂いセンサとを流通するか、のいずれかを切り替える流路切換部と、
前記匂いセンサ部に配管で接続され、前記匂いセンサ部に流入したガスを一定の流量で引き抜くエア吸引部と、
前記流路切換部を、前記第1のガス容器から前記匂いセンサへ前記基準ガスが流通するようにし、前記基準電圧を変化させて前記センシング値を取得して、前記センシング部毎に前記基準電圧と前記センシング値との相関テーブルを作成する相関テーブル生成部と、
前記第2のガス容器から前記匂いセンサへ前記匂いガスが流通するように前記流路切換部を切り替えたときに取得される前記センシング値を、前記相関テーブルに基づいて前記基準電圧に相当する値に変換する演算部と、を有することを特徴とする匂い計測装置。
【請求項9】
測定対象ガスの状態に応じて電位を変化させる少なくとも1つの物質吸着膜が設けられた少なくとも1つのセンシング部を基板上に形成してなるイオンセンサと、前記物質吸着膜に基準電圧を印加する参照電極とを備え、前記測定対象ガスの状態および前記基準電圧に応じたセンシング値を出力する匂いセンサ部と、
測定対象の匂い成分を含まない基準ガスを格納するガス容器と、
前記ガス容器に接続され前記基準ガスを流通させる第1の流路および第2の流路と、
前記第1の流路と前記第2の流路と前記匂いセンサとの3方に配管で接続され、前記第1の流路のガスを前記匂いセンサに流通するか、又は前記第2の流路のガスを前記匂いセンサに流通するか、のいずれかを切り替える流路切換部と、
前記第2の流路の途中にあって、前記基準ガスに測定対象の匂い成分を付加した匂いガスを生成する匂いガス生成部と、
前記匂いセンサ部に配管で接続され、前記匂いセンサ部に流入したガスを一定の流量で引き抜くエア吸引部と、
前記流路切換部を、前記第1の流路のガスを前記匂いセンサに流通するようにし、前記基準電圧を変化させて前記センシング値を取得して、前記センシング部毎に前記基準電圧と前記センシング値との相関テーブルを作成する相関テーブル生成部と、
前記第2の流路のガスを前記匂いセンサに流通するように前記流路切換部を切り替えたときに取得される前記センシング値を、前記相関テーブルに基づいて前記基準電圧に相当する値に変換する演算部と、を有することを特徴とする匂い計測装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン濃度および匂い計測方法、ならびに匂い計測装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、溶液中のイオン濃度を測定するイオンセンサとして、イオン濃度に応じた量の電荷を出力する複数の単位検出部が半導体基板上に形成された検出部と、単位検出部から出力される電荷の量に応じた信号値を出力する積分回路を含む信号処理部とを備えた、イオン濃度の分布を測定する装置について開示されている。
【0003】
特許文献2には、ガスセンサによるサンプルガス検出時の検出信号と測定の基準となる基準ガス検出時の検出信号からサンプルガスの定性又は定量を行なうガス測定装置を用いたにおい測定方法が開示されている。基準ガス供給時、すなわちベースライン又はベースとなる信号レベル測定時に、基準ガスとしてバックグランドのにおい成分を含む参照ガスを供給し、その参照ガスの信号レベルをベースとする。次に、サンプルガスを測定する際、参照ガスを検出して得たベースライン又はベースとなる信号レベル近傍の感度を上げることにより、バックグランドのにおいの影響を除去して、測定対象のにおいを高感度に検出している。
【0004】
また、特許文献3には、イオン感応部を有するイオンセンサと、イオン感応部上に配置され、検出対象の匂い物質を吸着する物質吸着膜と、物質吸着膜に基準電圧を印加する電極とを備える匂いセンサについて開示されている。上記の匂いセンサでは、物質吸着膜が、匂い物質を吸着した際にプロトンを放出する状態となっており、物質吸着膜が匂い物質を吸着した際に、プロトン放出に起因する電気特性の変化をイオン感応部に感知させることができ、また、物質吸着膜に基準電圧が印加されることにより、匂い物質が物質吸着膜に吸着されておらず、物質吸着膜に基準電圧が印加された状態からの僅かな電気特性の変化を安定的に検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-132448号公報
特開2000-162170号公報
特開2020-197414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような構造を持つイオンセンサは、ISFET(Ion Sensitive Field Effect Transistor/イオン感応型電界効果トランジスタ)と呼ばれる。イオン感応膜と対向する領域のポテンシャルΦは、参照電極に印可される基準電圧およびイオン感応膜の近傍におけるイオン濃度Dに応じて決まり、またポテンシャルΦに応じてセンサの出力値Voutが決まる。
【0007】
しかしながら、FETのVgs-Id特性やイオン感応膜にバイアス電圧を与えるバイアス抵抗値が、温度や湿度などの環境条件に依存することに起因して、センサ出力値が変動する現象があり、計測ばらつきとなって測定精度を低下させる原因となっていた。
【0008】
かかる点に鑑み、イオンセンサの出力値Voutの環境変化に対するばらつきを抑制できるともに、ばらつきが抑制された出力値Voutを高速かつリアルタイムに計測できるイオン濃度計測方法および匂い計測方法ならびに匂い計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様のイオン濃度計測方法は、測定対象媒体の状態に応じて電位を変化させる少なくとも1つのセンシング部を基板上に形成してなるイオンセンサと、前記センシング部に基準電圧を印加する参照電極とを備え、前記測定対象媒体の状態および前記基準電圧に応じたセンシング値を出力するイオン濃度計測装置を用いたイオン濃度計測方法であって、
測定対象成分を含まない前記測定対象媒体を前記センシング部に供給する第1の環境のもとで前記基準電圧を変化させて前記センシング値を取得し、前記基準電圧と前記センシング値との相関テーブルを作成する第1ステップと、
前記測定対象成分を含む前記測定対象媒体を前記センシング部に供給する第2の環境のもとで、所定の前記基準電圧を印可したときに取得される前記センシング値を、前記相関テーブルに基づいて前記基準電圧に相当する電圧に変換する第2ステップと、を含む。
【0010】
上記の発明によれば、測定対象成分を含まない第1の環境のもとでセンシング値と基準電圧との相関テーブルを作成することで、計測時点での計測環境等によるばらつき要素を含めた相関関係をあらかじめ求めておき、測定対象成分が含まれる第2の環境のもとで取得されたセンシング値を相関テーブルをもとにして基準電圧に相当する値に換算することで、計測環境等によるばらつき要素をキャンセルすることができるため、計測毎のばらつき変動を抑制して高精度な計測が可能である。さらに第2の環境のもとでは基準電圧を掃引する必要がないため、高速かつリアルタイムな計測が可能である。
(【0011】以降は省略されています)
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