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公開番号
2025061229
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2025004480,2020549152
出願日
2025-01-14,2019-09-20
発明の名称
液体検知システム
出願人
株式会社潤工社
代理人
主分類
G01M
3/16 20060101AFI20250403BHJP(測定;試験)
要約
【課題】高精度での検知が可能な液体検知システムを提供する。
【解決手段】本発明にかかる液体検知システムは、液体との接触により静電容量が変化する第二の検知ケーブルと、前記第一の検知ケーブルに接続され、前記第一の検知ケーブルの静電容量の変化を監視する第一の計測部と、前記第二の検知ケーブルに接続され、前記第二の検知ケーブルの静電容量の変化を監視する第二の計測部と、前記第一の計測部及び前記第二の計測部と第一のケーブルを介して通信可能に構成され、前記第一の計測部または前記第二の計測部において観測された静電容量の変化が、予め定めた条件を満たすときにセンサケーブルと液体との接触を通知する制御部とを備えることを特徴とする液体検知システム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第一の導体、前記第一の導体と電気的に絶縁された第二の導体、および、前記第一の導体と前記第二の導体との間に形成された誘電体層を備え、液体との接触により静電容量が変化する第一の検知ケーブルと、
第一の導体、前記第一の導体と電気的に絶縁された第二の導体、および、前記第一の導体と前記第二の導体との間に形成された誘電体層を備え、液体との接触により静電容量が変化する第二の検知ケーブルと、
前記第一の検知ケーブルに接続され、前記第一の検知ケーブルの静電容量の変化を監視する第一の計測部と、
前記第二の検知ケーブルに接続され、前記第二の検知ケーブルの静電容量の変化を監視する第二の計測部と、
前記第一の計測部及び前記第二の計測部と第一のケーブルを介して通信可能に構成され、前記第一の計測部または前記第二の計測部において観測された静電容量の変化が、予め定めた条件を満たすときにセンサケーブルと液体との接触を通知する制御部とを備えることを特徴とする液体検知システム。
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【請求項2】
第一の導体と、前記第一の導体と電気的に絶縁された第二の導体と、前記第一の導体と前記第二の導体との間に形成された誘電体層とを備え、前記誘電体層内への液体の浸透によって静電容量が変化する検知ケーブルを有する液体検知システムであって、
前記検知ケーブルは、
中心導体として設けられた前記第一の導体と、
前記中心導体の周囲に多孔質テープ材を巻回して形成された前記誘電体層と、
前記誘電体層の外周側に金属線が編組されて構成された前記第二の導体と、
前記第二の導体を覆う多孔質の外部保護層と、
を含み、前記外部保護層が撥水性と親油性を有する材料を含むことを特徴とする液体検知システム。
【請求項3】
第一の導体と第二の導体との間に形成される誘電体層の空気含有率が、前記誘電体層の外周部に配置される保護編組層または外部保護層の空気含有率よりも相対的に小さい構成を備えた検知ケーブルを有する液体検知システム。
【請求項4】
第一の導体と第二の導体との間に設けられた誘電体層に加えて、前記第一の導体を被検知液体から保護する内部保護層と、前記第二の導体の外周部に配置される保護編組層とを備えた検知ケーブルを有する液体検知システムであって、
前記内部保護層が油類の浸透を抑制する樹脂層で形成され、前記保護編組層がアラミド繊維または難燃ポリエステル糸によって編組される構成とされていることを特徴とする液体検知システム。
【請求項5】
検知ケーブルを直線状に展開したときの全長をLとし、敷設後における当該検知ケーブルの一端と他端との直線距離をDとしたとき、D/Lが0.3以上となるように屈曲させながら敷設できる構成を備え、かつ前記検知ケーブルの最大外径が10mm以下である液体検知システム。
【請求項6】
芯材の外周面上に互いに等ピッチでらせん状に巻き付けられた第一の導体および第二の導体によって容量素子が構成された検知ケーブルと、前記検知ケーブルの静電容量変化を周波数変化として出力するタイマICを含む計測部とを備え、
前記芯材が多孔質材料を含むことにより、液体が前記芯材に接触したときに前記導体間で静電容量の変化が生じる構造を備えることを特徴とする液体検知システム。
【請求項7】
第一の導体および第二の導体を含む検知ケーブルと、前記検知ケーブルを含む発振回路を形成するタイマICと、前記タイマICから得られるパルス信号をカウントして静電容量を演算する演算部とを備える液体検知システムであって、
前記検知ケーブルと前記タイマICとの間に高周波成分を減衰させるローパスフィルタが配置されていることを特徴とする液体検知システム。
【請求項8】
外部電源から供給される電圧を第一電圧に変換する第一電圧生成部と、前記第一電圧とは別に、前記タイマICへ第二電圧を供給する第二電圧生成部とを備え、
前記第二電圧生成部がリニア型のレギュレータとチャージポンプとを含み、前記チャージポンプによって前記第一電圧より高い第三電圧を生成し、電源リファレンスICに前記第三電圧を印加して前記第二電圧を得る構成とされていることを特徴とする、液体検知システム。
【請求項9】
複数本の検知ケーブルを所定の間隔で配置し、それぞれを計測部に接続して漏洩を監視する構成を備えた液体検知システムであって、
同一の液体漏洩に対して一括してバルブ制御やアラーム発報を行う動作モードと、検知ケーブルごとに異なる動作を行う個別モードとを切り替えられるように制御部が設定されていることを特徴とする液体検知システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は液体検知システムに関する。特に、ケーブル構造を有するセンサの、静電容量の変化を検出することにより、被検知液体が接触したことを検知する液体検知システムに関する。
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【背景技術】
【0002】
液体を検知するセンサとしては、光学型、電極間抵抗値型、静電容量変化型などが知られている。なかでも、静電容量の変化により液体の接触を検知する静電容量変化型は、検出速度や検出感度に優れるだけでなく、油や有機溶剤のような高い電気抵抗を有する液体も検知できる点において優れている。また、近年の安全要求や環境意識の高まりにより、その液体の貯槽および使用機器(例えば燃料タンクおよび発電機)の周辺だけでなく、貯槽から使用機器までの輸送経路となる配管を含めて、これらの液体の漏洩を早い段階で検知できることが求められる。しかし配管は建屋内を、長距離にわたり、何度も屈曲しながら3次元的に敷設されることが多く、漏洩監視のための液体検知センサでは、このような複雑なレイアウト下における効率的な検知が求められる。
【0003】
特許文献1には、パルス信号発生回路に接続された静電容量型の水分量検知素子を有し、静電容量の変化に応じたパルス信号を出力する発振手段と、該発振手段から出力されたパルス信号の一定時間におけるパルス数を計測し、その計数結果に基づいて水分量を求めるディジタル演算処理手段と、前記水分量検知素子にかかる直流成分を除去する直流成分除去手段とを具備する水分量検出装置が開示されている。
特許文献1には、水分量検知素子が水酸化アルミニウム等からなる静電容量型のものであることの他に詳細の開示は無く、一定以上の距離にわたる検知、あるいは複雑なレイアウト下における検知を可能とする技術に関する開示も無い。
【0004】
特許文献2には、図5に示されるように、検知される水分の比誘電率に基づいて静電容量が変化する水分センサ1と、水分センサの静電容量の変化を周波数の変化に変換するCMOSタイマからなる発振器2とを備え、水分センサと発振器との間にコンデンサを入れたことを特徴とする水分検知装置が開示されている。水分センサ1は、図6に示されるように、フレキシブル基板5の片面に二本の導電性の検知ライン6、7と間隔をあけて平行に設け、両検知ライン6、7から内側に検知突子8、9を交互に突出させて櫛形にし、隣り合う検知突子8、9間に水分が接触すると両検知ライン6、7間の浮遊容量が変化するようにしてある。検知ライン6、7及び検知突子8、9はフレキシブル基板5に導電性の塗料を印刷したり、導電材をコーティングして形成され、フレキシブル基板5の材質や幅、長さ、厚さ等は用途に合わせて任意に選択できるとしている。
このようにCMOSタイマからなる発振器を含む水分検知装置は、回路構成が簡素であり、パッケージ化された汎用部品にて発振・測定回路を構成できるため、高信頼性のシステムを低コストで得ることができる。また、この水分検知装置に適用された水分センサは、フレキシブル基板技術を用いたものであり、例えば約数十cmの長さであれば検知範囲を簡便に拡大でき、また、センサを湾曲させることにより曲面からなる領域の水分検知も可能とできることが期待される。しかしながら、フレキシブル基板技術を用いるものである以上、さらなる長尺化は、精度上、また、コスト上、極めて非効率なものとなる。また、水分センサが板状であるため湾曲の方向が基板面に垂直な方向に限定される、水分センサの上面と側面とで検出感度が大きく変わってくるなど、センサのレイアウト上の制約は依然、大きなものであった。
【0005】
特許文献3には、液体が浸透することにより特性インピーダンスが変化する漏洩検出ケーブルを用いた漏洩検出装置が開示されている。一端が検出器に接続された検出ケーブルの他端には検出ケーブルの特性インピーダンスと等価のインピーダンスを有する終端器が接続されているため、漏洩がない場合には、検出ケーブルに入射されるパルス信号は、反射波を生じない。漏洩が生じて液体が浸透すると、浸透した部分の特性インピーダンスが変化し反射波を生じる。検出器は、この反射波を検出することにより、漏洩を検出するとともに、漏洩箇所を特定することができる。
この検出ケーブルはケーブルの構造を有しているため、十分な実績のある汎用技術を用いることにより、1m以上はもちろん、数百mを超える場合であっても効率よく製造することができる。また、ケーブル構造のため、いずれの方向にも容易に曲がり、また、検出感度の指向性なども無いことからセンサ配置のレイアウト上の自由度を大きく高めることができる。
しかしながら、特許文献3に示された特性インピーダンス変化を用いた検知回路は、回路が複雑になりがちであること、検出ケーブル内に液体の浸透以外の要因による特性インピーダンスの変化点を含まないように敷設する必要があるなど、敷設性に改善の余地があった。
【0006】
これに対して、静電容量変化を検知可能な検知システムに、特許文献3の検出ケーブルを応用したケーブル構造の静電容量センサを適用することにより、シンプルな構成でありながら、レイアウトの自由度が極めて高く、かつ、敷設性に優れた液体検知システムを構成することが考えられる。しかしながら、単にこれらを組み合わせただけでは、所望の検知精度を得られない場合があることが見出された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特公平7-95055
特開2002-357582
特開2012-52836
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、センサのレイアウト上の制約が小さく、かつ、高精度での検知が可能な液体検知システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的達成のため、本発明にかかる液体検知システムは、第一の導体、前記第一の導体と電気的に絶縁された第二の導体、および、前記第一の導体と前記第二の導体との間に形成された誘電体層を備え、液体との接触により静電容量が変化する検知ケーブルと、前記検知ケーブルとともに、前記検知ケーブルの前記静電容量を含む発振回路を構成するタイマICと、前記タイマICから前記発振回路の生成される周波数に対応するパルスを取得し、単位時間あたりの前記パルス数をカウントすることで前記検知ケーブルの静電容量を算出する演算部と、前記演算部に印加される電圧である第一電圧を発生する第一電圧発生部と、前記タイマICに印加される電圧である第二電圧を発生する第二電圧発生部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的達成のため、本発明にかかる液体検知システムは、第一の導体、前記第一の導体と電気的に絶縁された第二の導体、および、前記第一の導体と前記第二の導体との間に形成された誘電体層を備え、液体との接触により静電容量が変化する検知ケーブルと、前記検知ケーブルの静電容量を算出する演算部を備える計測部と、前記計測部において算出された静電容量の変化が予め定めた条件を満たすときに、異常を通知する通知部を備える制御部と、前記検知ケーブルと前記計測部とを接続する第一のケーブルと、前記計測部と前記制御部とを接続する第二のケーブルとを備え、前記第一のケーブルは、前記第二のケーブルより短いことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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