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公開番号2025060665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024216131,2023525991
出願日2024-12-11,2021-10-28
発明の名称低金属含有量ポリオレフィンフィルタ膜
出願人インテグリス・インコーポレーテッド
代理人園田・小林弁理士法人
主分類B01D 71/26 20060101AFI20250403BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】液体精製のためのフィルタの成分として有用な特定のポリオレフィン膜が提供される。有利には、本開示のフィルタ膜は、特定の微量金属の濃度が大幅に低減されているため、マイクロ電子デバイスの製造に使用される液体のろ過に特に有用である。
【解決手段】ポリオレフィンを含むフィルタ膜を提供し、当該ポリオレフィンは、チタン、アルミニウム、鉄、亜鉛、及びマグネシウムから選択される金属の合計が約4ppm未満である、膜を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィンを含むフィルタ膜であって、ポリオレフィン中のチタン、アルミニウム、鉄、亜鉛、及びマグネシウムの量の合計は、MARS6マイクロ波酸消化方法ノート概要(Microwave Acid Digestion Method Note Compendium)によって決定される場合、約4ppm未満である、ポリオレフィンを含むフィルタ膜。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
ポリオレフィン中のチタン、アルミニウム、鉄、亜鉛、及びマグネシウムの量の合計が、約3.5ppm未満である、請求項1に記載の膜。
【請求項3】
ポリオレフィン中のチタン、アルミニウム、鉄、亜鉛、及びマグネシウムの量の合計が、約3ppm未満である、請求項1に記載の膜。
【請求項4】
ポリオレフィン中のチタン、アルミニウム、鉄、亜鉛、及びマグネシウムの量の合計が、約2ppm未満である、請求項1に記載の膜。
【請求項5】
ポリオレフィン中のチタン、アルミニウム、鉄、亜鉛、及びマグネシウムの量の合計が、約1ppm未満である、請求項1に記載の膜。
【請求項6】
ポリオレフィンが、MARS6マイクロ波酸消化方法ノート概要(Microwave Acid Digestion Method Note Compendium)によって決定される場合、約1ppm未満のルテニウムを有する、請求項1に記載の膜。
【請求項7】
ポリオレフィンが、ポリエチレン及びポリエチレン-コ-ポリブチレンから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の膜。
【請求項8】
ポリオレフィンが超高分子量ポリエチレンである、請求項1から6のいずれか一項に記載の膜。
【請求項9】
ポリオレフィンが、約330,000~2,200,000ダルトンの数平均分子量を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の膜。
【請求項10】
ポリオレフィンが、約700,000ダルトン~約1,500,000ダルトンの数平均分子量を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリオレフィンを含むフィルタ膜であって、このような膜を含有するポリマー及びフィルタに典型的に見られる金属夾雑物を本質的に含まない、フィルタ膜に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
フィルタ製品は、有用な流体の流れから不要な材料を除去するために使用される、現代産業の不可欠なツールである。フィルタを使用して処理される有用な流体には、水、液体の工業用溶媒及び処理流体、製造又は処理(例えば、半導体製造における)に使用される工業用ガス、並びに医療又は医薬用途を有する液体が含まれる。流体から除去される望ましくない材料には、粒子、微生物、及び溶解化学種等の不純物及び夾雑物が含まれる。フィルタ用途の具体例としては、半導体及びマイクロ電子デバイス製造のための液体材料とのそれらの使用が挙げられる。
【0003】
ろ過機能を実行するために、フィルタは、フィルタ膜を通過する流体から不要な材料を除去する役割を果たすフィルタ膜を含み得る。フィルタ膜は、必要に応じて、平らなシートの形態であってもよく、巻き取られてもよく(例えば、螺旋状)、平らであってもよく、プリーツ状であってもよく、又は円盤状であってもよい。あるいは、フィルタ膜は中空糸の形態であってもよい。フィルタ膜は、ろ過されている流体がろ過入口を通って入り、ろ過出口を通過する前にフィルタ膜を通過する必要があるように、ハウジング内に収容されるか、そうでなければ支持され得る。
【0004】
フィルタ膜は、フィルタの使用、すなわちフィルタによって行われるろ過の種類に基づいて選択することができる平均孔径を有する多孔質構造から構成することができる。典型的な孔径は、マイクロメートル又はサブマイクロメートルの範囲、例えば約0.001マイクロメートル~約10マイクロメートルである。約0.001~約0.05マイクロメートルの平均孔径を有する膜は、限外フィルタ膜として分類されることがある。約0.05~10マイクロメートルの孔径を有する膜は、微孔性膜と呼ばれることもある。
【0005】
マイクロメートル又はサブマイクロメートル範囲の孔径を有するフィルタ膜は、ふるい分け機構若しくは非ふるい分け機構のいずれか、又はその両方によって流体流から望ましくない材料を除去するのに有効であり得る。ふるい分け機構は、フィルタ膜の表面で粒子を機械的に保持することによって液体の流れから粒子を除去するろ過のモードであり、これは粒子の移動を機械的に干渉し、粒子をフィルタ内に保持し、フィルタを通る粒子の流れを機械的に防止するように作用する。典型的には、粒子は、フィルタの細孔よりも大きくすることができる。「非ふるい分け」ろ過機構は、フィルタ膜が、フィルタ膜を通る流体の流れに含まれる懸濁粒子又は溶解した材料を、機械的であるとは限らない方法で保持するろ過のモードであり、例えば、微粒子又は溶解した不純物がフィルタ表面に静電的に引き付けられ保持され、流体の流れから除去される静電機構を含み、粒子は溶解していてもよく、又はろ過材の細孔よりも小さい粒径を有する固体であってもよい。
【0006】
多くのこのようなフィルタ膜はポリオレフィンから構成されており、これらは一般に様々な金属含有触媒を使用して調製される。例えば、ポリエチレン等の特定のポリオレフィンは、チーグラー・ナッタ(Ziegler-Natta)触媒を使用して調製され、チタン、アルミニウム、及びマグネシウム等の金属を含有し得る。他の触媒は、クロム又はケイ素を含み得る。したがって、このような触媒は、このようなポリオレフィンから調製されたろ過材中に少量であるが潜在的に有害な量で存在する。そのまま使用される場合、ろ過材は、溶媒等の液体組成物をろ過するために使用されているときに、これらの金属を浸出させることができる。したがって、これらのろ過材は、典型的には、ポリオレフィン材料の表面又はその近くのそのような金属夾雑物を除去するために洗浄される。したがって、そのようなプロセス中に除去されない上記金属は、ポリマーマトリックス中に取り込まれたままであり、したがって、動作条件下で浸出する可能性がある。溶解した金属カチオン等のイオン性材料を溶液から除去することは、マイクロエレクトロニクス産業等の多くの産業において重要であり、非常に低い濃度のカチオン性金属夾雑物は、最終的にマイクロプロセッサ及びメモリデバイスの品質及び性能に悪影響を及ぼす可能性がある。低レベルの金属イオン夾雑物を有するポジ型及びネガ型フォトレジストを調製する能力、又は10億分の1又は1兆分の1レベルの金属イオン夾雑物を有するウェハ洗浄のためのマラゴニ(Maragoni)乾燥で使用されるイソプロピルアルコールを送達する能力は非常に望ましく、半導体製造における汚染制御の必要性のまさに2つの例である。したがって、そのような金属イオンの存在が低減又は効果的に排除される、液体組成物のろ過の改善された方法が依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
要約すると、本開示は、液体精製及び/又はろ過のためのフィルタの成分として有用な特定のポリオレフィン膜を提供する。一実施形態では、ポリオレフィンは、ポリエチレン及びポリエチレン及びポリエチレン-コ-ポリブチレン等の共重合体から選択される。有利には、本開示のフィルタ膜は、特定の微量金属の濃度が大幅に低減されているため、マイクロ電子デバイスの製造に使用される液体のろ過に特に有用である。一態様では、本開示は、ポリオレフィンを含むフィルタ膜を提供し、ポリオレフィン中のチタン、アルミニウム、鉄、亜鉛、及びマグネシウムの量の合計は、MARS6マイクロ波酸消化方法ノート概要(Microwave Acid Digestion Method Note Compendium)によって決定される場合、約4ppm未満である。
【0008】
本開示は、添付の図面に関連して様々な例示的な実施形態の以下の説明を考慮してより完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書に記載のフィルタ製品の一例を示す図である(概略的であり、必ずしも縮尺通りではない)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、様々な変更及び代替形態を受け入れることができるが、その詳細は、例として図面に示されており、詳細に説明される。しかしながら、本開示の態様を記載された特定の例示的な実施形態に限定しないことを意図することを理解されるべきである。対照的に、その意図は、本開示の趣旨及び範囲内に入る全ての修正、等価物、及び代替物を網羅することである。
(【0011】以降は省略されています)

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