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公開番号2025060566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024170190
出願日2024-09-30
発明の名称電子回折の方法とシステム
出願人エフイーアイ カンパニー
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 23/20058 20180101AFI20250403BHJP(測定;試験)
要約【課題】電子回折の方法とシステムを提供する。
【解決手段】電子回折パターンを生成する方法は、試料に入射するよう電子ビームを方向付けることと、ピクセルのアレイを有する粒子検出器によって、試料から散乱された電子を検出することを含む。検出することは、ピクセルで検出された各電子について、電子のエネルギーに比例するエネルギー値を測定することを含む。各電子の測定されたエネルギー値及び電子を検出したピクセルの識別子は、処理デバイスに送信される。各エネルギー値からのエネルギー加重寄与値は、エネルギー依存関数を使用して、処理デバイスによって計算される。エネルギー依存関数は、電子エネルギーと共に変化するエネルギー加重寄与値を生成する。次に、各ピクセル識別子に関連付けられたピクセル位置及びエネルギー加重寄与値を使用して、エネルギー加重電子回折パターンが生成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エネルギー加重電子回折パターンを生成する方法であって、
試料に入射するよう電子ビームを方向付けることと、
ピクセルのアレイを有する粒子検出器によって、前記試料から散乱された電子を検出することであって、前記検出することは、ピクセルで検出された各電子について、前記検出された電子の前記エネルギーに比例するエネルギー値を測定することを、含むことと、
検出された各電子の前記測定されたエネルギー値、及び前記電子を検出した前記ピクセルの識別子を処理デバイスに送信することと、
前記処理デバイスによって、エネルギー依存関数を使用して、測定された各エネルギー値からエネルギー加重寄与値を計算することであって、前記エネルギー依存関数は電子エネルギーと共に変化する、エネルギー加重寄与値を生成することと、
前記処理デバイスにより、各ピクセル識別子に関連付けられたピクセル位置、及び前記エネルギー加重寄与値を使用して、エネルギー加重電子回折パターンを生成することとを含む、方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記エネルギー依存関数は、検出された電子のエネルギーに依存して、前記生成されたエネルギー加重電子回折パターンに対する前記検出された電子の前記寄与を増加、又は減少させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
適宜、前記エネルギー加重寄与値が、検出された電子について、低エネルギーを有するすべての検出された電子に対する前記エネルギー加重寄与値よりも高くなるよう、前記エネルギー依存関数は、低エネルギーの検出された電子に対する高エネルギーの検出された電子の寄与を増加させる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
適宜、前記エネルギー依存関数が、電子エネルギー値の増加と共に線形的に増加するエネルギー加重寄与値を生成するよう、前記エネルギー依存関数は、エネルギー値の増加と共に増加するエネルギー加重寄与値を生成する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記エネルギー依存関数は、ユーザ設定可能である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記検出することは更に、検出された各電子について、前記検出された電子の検出時間を測定することを、含み、前記送信することは更に、前記検出された電子の前記測定された検出時間を前記処理デバイスに送信することを、含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記エネルギー値を測定することは、電子が衝突したピクセルに誘起された電荷が検出器閾値レベルを上回っている時間を測定することを、含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ピクセル位置、及び前記エネルギー加重寄与値を使用して、前記エネルギー加重電子回折パターンを生成することは、
前記粒子検出器のピクセルの前記アレイに従うように配置された画像ピクセルのアレイを含む、エネルギー加重電子回折パターンを生成することを、含み、各画像ピクセルは、前記粒子検出器の前記対応するピクセルに衝突したことが検出された前記電子の前記エネルギー加重寄与値の組み合わせに比例する表示値と共に表示される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記エネルギー加重電子回折パターンはカラー画像であり、前記表示値はカラーグラデーション上の値であるか、又は
前記エネルギー加重電子回折パターンがグレースケール画像であり、前記表示値は強度である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
更に背景差分を、
前記粒子検出器によって、前記電子ビームが前記試料に入射していない際に受信された電子を検出することと、
各画像ピクセルについて、前記対応する画像ピクセルの前記表示値から、前記検出器の各ピクセルについて計数された前記電子に比例する量を減算することとを実行することにより、実行することを含む、請求項8又は9のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回折の方法とシステムに関する。具体的には、エネルギー加重電子回折の方法とシステムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
試料に入射した電子が試料内の原子と相互作用すると、電子の一部が様々な角度で試料から散乱される。一部の電子は原子によって後方散乱される。試料が結晶、又は多結晶の場合、電子のエネルギー、結晶面に対する入射角、及び結晶面の間隔に依存するブラッグの法則に従って、電子を回折させることができる。試料から散乱された電子は、回折された電子を含め、粒子検出器を使用して検出することができる。検出器により供給される信号は、電子線後方散乱回折(EBSD)パターンを生成するために処理され得、このパターンは試料構造を特性評価するために使用され得る。この回折パターンは、菊池バンドを形成する一連の線として現れ、試料の結晶格子と空間内の配向に関する情報が得られる。試料の回折パターン間の関係を分析することで、例えば、粒径、テクスチャ、相分布、及び歪みなど、試料に関する更なる情報を決定することができる。
【0003】
従来の電子粒子検出器は「計数」モードで動作し得、このモードでは、ある時間窓にわたってピクセルに入射する電子の数を計数する。更に、従来の粒子検出器では、閾値を上回る電子のみが計数され、閾値を下回る電子は廃棄されるよう、所定のエネルギー閾値を使用することもある。各ピクセルで計数された電子は、全ピクセルのシングルフレーム読み出しで提供され、次いで回折パターン処理で使用される。例えば、計数された電子数は、カラー、又はグレースケール値などの表示値にマッピングされ得、表示値を画像内のピクセル位置にマッピングした画像が提示される。
【0004】
一実施例において、米国特許第8 890 065号では、菊池回折パターンとコッセル回折パターンの1つ又はそれぞれを検出する装置が記載されている。この装置は、使用時に試料の方向に向けて方向付けられた電子ビームを供給するよう適合された電子カラムを備えており、電子ビームのエネルギーは2keVから50keVの範囲である。更に、この装置は、電子ビームと試料との相互作用に起因する試料からの電子を受信して計数するための粒子検出器も含む。検出器はピクセルのアレイを含み、各ピクセルについて少なくとも毎秒1000個の電子を処理する、計数率能力を有する。粒子検出器は、回折パターンを表す受信粒子のみを計数するために、受信電子の電子エネルギーフィルタリングを提供するように適合されている。
【0005】
上述した粒子検出器は累積的に動作し、ある時間枠にわたる電子衝突の回数を合計してから、読み出す。他の粒子検出器には、検出器が電子衝突を記録するたびに、電子データを読み出すデータ駆動モードで動作するものもある。例えば、欧州特許公開第EP3761016号では、試料を画像化する方法について述べており、この方法は、関心領域ROIの複数の衝突点に向けて荷電粒子ビームを方向付けて、反復スキャン中に複数の衝突点から散乱された粒子を検出することで、試料のROIを繰り返しスキャンすることと、複数の衝突点の各衝突点の信号品質を計算し、ROIの各シングルスキャン後に、各衝突点の信号品質に基づいてROIの信号品質を更新することであって、特定の衝突点の信号品質が、その衝突点から散乱された検出された粒子に基づいて計算されることと、ROIの信号品質が閾値信号品質より高いことに応答して、反復スキャンを終了することと、反復スキャン中に検出された粒子に基づいて、ROIの構造画像を形成することとを、含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許第8 890 065号公報
欧州特許公開第EP3761016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電子回折において、高エネルギー電子は試料に関する最も多くの情報を提供することが多い。しかしながら、電子エネルギースペクトルを十分に利用することも、例えば、信号対雑音統計情報を向上させる上で有効となり得る。従来の電子回折法では、設定エネルギー閾値を適用して、閾値を上回る/下回る電子しか受容し得ない。しかし、これでは、エネルギーが閾値を満たさない電子からの情報が失われる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様において、電子回折パターンを生成する方法がある。この方法は、試料に入射するよう電子ビームを方向付けることと、ピクセルのアレイを有する粒子検出器によって、試料から散乱された電子を検出することとを、含む。上記検出することは、ピクセルで検出された各電子について、検出された電子のエネルギーに比例するエネルギー値を測定することを、含む。例えば、エネルギー値を測定することは、電子が衝突したピクセルに誘起された電荷が検出器閾値レベルを上回る時間を測定することを、含み得る。この測定された時間は、ピクセル内で誘起された電荷に比例するので、粒子検出器によって測定された検出された電子の実際のエネルギーにも比例する。
【0009】
この方法は更に、検出された各電子の測定されたエネルギー値、及び電子を検出したピクセルの識別子を処理デバイスに送信することを、含む。電子のエネルギーに関する情報がリアルタイムで処理デバイスに提供されるよう、電子がピクセルアレイに衝突するたびに、こうした測定されたエネルギー値が送信される。ピクセル識別子は、電子が検出されたピクセルアレイ内の位置を処理デバイスが決定できるようにする識別子である。例えば、識別子は、当該電子が検出されたピクセルのアレイ内のピクセル位置を識別することができる。
【0010】
この方法は更に、処理デバイスによって、エネルギー依存関数を使用して、各測定エネルギー値からエネルギー加重寄与値を計算することを、含む。エネルギー依存関数は電子エネルギーと共に変化するので、検出された各電子の寄与はそのエネルギーに依存する。したがって、回折パターンを生成する際の付加的な弁別パラメータとして、電子エネルギーを使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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