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公開番号
2025059950
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2023170379
出願日
2023-09-29
発明の名称
放熱樹脂材料、およびその用途
出願人
住友ベークライト株式会社
代理人
個人
主分類
H01L
23/36 20060101AFI20250403BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】低温下での経時変化による絶縁性の低下が抑制される硬化物が得られる放熱樹脂材料を提供する。
【解決手段】せん断密着強度の変化率が0~5%である放熱樹脂材料であって、厚み2.0mmの銅基板上に、放熱樹脂材料を塗布して80℃で30分間乾燥させて、寸法50mm×50mm、厚み200μmの放熱樹脂材料からなる熱伝導性シートを配置し、熱伝導性シートの上面に厚さ500μmの銅箔を重ね、次いで、銅箔の上方から、厚さ方向に10MPaの圧力をかけながら180℃にて45分間加熱して熱伝導性シートを硬化して、銅基板と、厚み200μmの絶縁層と、銅箔とが順に積層された積層板を得て、ダイシェア強度を測定し、下記式によりせん断密着強度の変化率を計算する。
式:[(試験前のダイシェア強度-低温試験後のダイシェア強度)/試験前のダイシェア強度]×100
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の試験条件で測定されたせん断密着強度の変化率が0~5%である放熱樹脂材料。
(試験条件)
前記放熱樹脂材料を、PETフィルム(寸法100mm×100mm)上に塗布し、80℃で、30分間乾燥させて、寸法50mm×50mm、厚み200μmの前記放熱樹脂材料からなる熱伝導性シートを備えるPETフィルム付き熱伝導性シートを作製する。得られたPETフィルム付き熱伝導性シートから、PETフィルムを剥離して、熱伝導性シートを厚み2.0mmの銅基板上に、配置する。
前記熱伝導性シートの上面に厚さ500μmの銅箔を重ね、次いで、前記銅箔の上方から、厚さ方向に10MPaの圧力をかけながら180℃にて45分間加熱して前記熱伝導性シートを硬化して、前記銅基板と、厚み200μmの絶縁層と、前記銅箔とが順に積層された積層板を得る。前記銅箔を切削加工により長さ3mm×幅3mmに切り出した後、絶縁層表層に残った銅箔をエッチングで除去し、長さ3mm×幅3mm×厚さ500μmの銅チップが積層された試験サンプルを作製する。得られた試験サンプルを-40℃で1000時間保管する。
そして、室温(25℃)温度条件下、ボンドテスター/DAGE-5000装置を用い、シェアツールを前記試験サンプルの前記硬化膜の上面から20μm離間させた状態で水平方向に速度80m/sec移動させ、ダイシェア強度を測定する。下記式によりせん断密着強度の変化率を計算する。
式:[(試験前のダイシェア強度-低温試験後のダイシェア強度)/試験前のダイシェア強度]×100
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
エポキシ樹脂と、熱伝導性フィラーと、を含む、請求項1に記載の放熱樹脂材料。
【請求項3】
さらにシアネート樹脂を含む、請求項2に記載の放熱樹脂材料。
【請求項4】
前記熱伝導性フィラーが、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、および炭化ケイ素の中から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項2に記載の放熱樹脂材料。
【請求項5】
さらに硬化剤を含む、請求項2に記載の放熱樹脂材料。
【請求項6】
基材と、
前記基材上に塗布された請求項1~5のいずれかに記載の放熱樹脂材料からなる層と、を備える積層体。
【請求項7】
請求項6に記載の前記積層体において、前記層が硬化されてなる放熱絶縁シートを備える、放熱絶縁シート積層体。
【請求項8】
金属基板と、
請求項1~5のいずれかに記載の放熱樹脂材料からなる絶縁層と、
金属層と、をこの順で備える、金属ベース基板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱樹脂材料、およびその用途に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
これまで放熱絶縁材料において様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、電気・電子機器等を構成する放熱・絶縁材料として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール系硬化剤、熱伝導性フィラーとして窒化ホウ素粒子を使用した放熱樹脂材料が記載されている(特許文献1の表1)。
【0003】
また、特許文献2には、エポキシ樹脂と、所定の量で特定のフェノール性化合物と、無機充填材とを含むエポキシ樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-193504号公報
特開2013-237860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~2に記載の放熱絶縁材料は、温度の変化や時間の経過とともに絶縁性が低下する点で改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、特定の試験条件で測定されたせん断密着強度の変化率が所定の範囲にあれば、低温下での経時変化による絶縁性の低下が抑制されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下に示すことができる。
【0007】
[1] 以下の試験条件で測定されたせん断密着強度の変化率が0~5%である放熱樹脂材料。
(試験条件)
前記放熱樹脂材料を、PETフィルム(寸法100mm×100mm)上に塗布し、80℃で、30分間乾燥させて、寸法50mm×50mm、厚み200μmの前記放熱樹脂材料からなる熱伝導性シートを備えるPETフィルム付き熱伝導性シートを作製する。得られたPETフィルム付き熱伝導性シートから、PETフィルムを剥離して、熱伝導性シートを厚み2.0mmの銅基板上に、配置する。
前記熱伝導性シートの上面に厚さ500μmの銅箔を重ね、次いで、前記銅箔の上方から、厚さ方向に10MPaの圧力をかけながら180℃にて45分間加熱して前記熱伝導性シートを硬化して、前記銅基板と、厚み200μmの絶縁層と、前記銅箔とが順に積層された積層板を得る。前記銅箔を切削加工により長さ3mm×幅3mmに切り出した後、絶縁層表層に残った銅箔をエッチングで除去し、長さ3mm×幅3mm×厚さ500μmの銅チップが積層された試験サンプルを作製する。得られた試験サンプルを-40℃で1000時間保管する。
そして、室温(25℃)温度条件下、ボンドテスター/DAGE-5000装置を用い、シェアツールを前記試験サンプルの前記硬化膜の上面から20μm離間させた状態で水平方向に速度80m/sec移動させ、ダイシェア強度を測定する。下記式によりせん断密着強度の変化率を計算する。
式:[(試験前のダイシェア強度-低温試験後のダイシェア強度)/試験前のダイシェア強度]×100
[2] エポキシ樹脂と、熱伝導性フィラーと、を含む、[1]に記載の放熱樹脂材料。
[3] さらにシアネート樹脂を含む、[2]に記載の放熱樹脂材料。
[4] 前記熱伝導性フィラーが、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、および炭化ケイ素の中から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項2に記載の放熱樹脂材料。
[5] さらに硬化剤を含む、[2]に記載の放熱樹脂材料。
[6] 基材と、前記基材上に塗布された[1]~[5]のいずれかに記載の放熱樹脂材料からなる層と、を備える積層体。
[7] [6]に記載の前記積層体において、前記層が硬化されてなる放熱絶縁シートを備える、放熱絶縁シート積層体。
[8] 金属基板と、
[1]~[5]のいずれかに記載の放熱樹脂材料が硬化してなる絶縁層と、
金属層と、をこの順で備える、金属ベース基板。
【発明の効果】
【0008】
本発明の放熱樹脂材料によれば、低温下での経時変化による絶縁性の低下が抑制される硬化物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
金属ベース基板の構成を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、例えば「1~10」は特に断りがなければ「1以上」から「10以下」を表す。
(【0011】以降は省略されています)
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