TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025058784
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168928
出願日2023-09-28
発明の名称歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物
出願人株式会社松風
代理人個人
主分類A61K 6/853 20200101AFI20250402BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】
練和物の糸引きが少なく、練和終了後から早期に賦形操作を行うことが可能であると共に、窩洞への填入性や歯科補綴装置への塗布性に優れ、練和性と機械的特性も良好な歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物を提供する。
【解決手段】
歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物を、(a)酸反応性ガラス粉末、(b)ポリアルケン酸、(c)水、(d)重合性単量体、(e1)有機無機複合フィラー、及び/又は(e2)多孔質有機フィラー 1質量%以上30質量%以下、及び(f)重合開始剤を含む歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)酸反応性ガラス粉末、
(b)ポリアルケン酸、
(c)水、
(d)重合性単量体、
(e1)有機無機複合フィラー、及び/又は(e2)多孔質有機フィラー 1質量%以上30質量%以下、及び
(f)重合開始剤、
を含む、歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記(a)酸反応性ガラス粉末 30質量%以上80質量%以下、
前記(b)ポリアルケン酸 0.5質量%以上17質量%以下、
前記(c)水 0.5質量%以上27質量%以下、及び
前記(d)重合性単量体 2質量%以上48質量%以下、
を含む、請求項1に記載の歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物。
【請求項3】
前記歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物における賦形開始可能時間が30秒以内であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物。
【請求項4】
前記(e1)有機無機複合フィラーが50%粒子径(D50)1μm以上50μm以下の範囲にあり、かつ50%粒子径(D50)が0.01μm以上3μm以下の無機フィラーを10質量%以上85質量%以下含む、請求項1又は2に記載の歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物。
【請求項5】
前記(e2)多孔質有機フィラーが50%粒子径(D50)1μm以上50μm以下の範囲にあり、かつ平均細孔径が1nm以上100nm以下、比表面積が30m

/g以上500m

/g以下の範囲にある、請求項1又は2に記載の歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主にう蝕や破折等により部分的に形態が損なわれた歯牙を修復するための、又は歯科補綴装置を形態が損なわれた歯牙に接着、又は合着させるための歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
歯科臨床において、う蝕や破折等により部分的に形態が損なわれた歯牙に対して審美的及び機能的回復を行うために、充填材料を歯牙に充填する直接修復や、合着材料を用いて歯科補綴装置を歯牙に合着及び/又は接着させる間接修復が行われている。代表的な充填材料や合着材料の一つとして歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントが挙げられる。
【0003】
歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントは、一般的にポリアルケン酸、水、フルオロアルミノシリケートガラスに代表される酸反応性ガラス粉末、重合性単量体、及び重合開始剤を主成分としており、粉液型又は2ペースト型の形態からなる。また、これら各形態の歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントは、粉液型では手練和又は機械練和を、2ペースト型では手練和又はミキシングチップを用いた自動練和を行うことにより、ポリアルケン酸と酸反応性ガラス粉末の酸-塩基反応に加え、重合性単量体の化学重合反応が開始され、硬化が進行する。また、光重合開始剤をさらに添加することで光重合でも硬化可能としたタイプもある。
【0004】
歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントは、長期間の持続的なフッ化物イオンの徐放性、高い透明性や機械的特性等の特徴を有する。また、光硬化性を付与した場合は光照射により術者が意図したタイミングで組成物を硬化させることができるため、硬化を待つ必要がない等の利点を有している。
【0005】
特許文献1には、前述した歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントの一般的な主成分に、さらに3官能以上の(メタ)アクリルアミド系重合性単量体を含ませることにより、湿潤化でも高い表面硬化性、優れた耐着色性、及び少ない吸水膨張等を発現させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-031409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントは、組成中に粘稠度の高いポリアルケン酸水溶液を含むことから、その練和直後の練和物は糸引きしやすい傾向にある。この糸引きにより充填及び合着時の操作性に悪影響を及ぼす場合があり、特に充填操作においては、その影響を受けやすい。例えば、練和直後の練和物をインスツルメントや歯科用シリンジ等の歯科用器具を用いて窩洞に填入した後、練和物から歯科用器具を引き離す際に練和物が糸を引くと周囲の歯質や口腔粘膜に練和物が付着することがある。このような場合、付着物を入念に除去する必要があり操作が煩雑となる。
【0008】
また、歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメントは、練和直後から前記酸-塩基反応及び化学重合により硬化が進行するため、如何なる練和物性状であっても一定時間が経過すると練和物の糸引きが低減し、賦形操作がしやすくなる。そのため、窩洞に填入した練和物に賦形を行う際は、練和物の糸引きが低減するまで待ってから賦形操作が行われる。一方、練和物の糸引きが著しく、さらに糸引きが低減するまでに時間を要する場合は、治療時間が長くなると共に、治療部位が唾液により汚染されるリスクが高まることとなる。
【0009】
一方、練和直後における練和物の糸引きを低減させる方法として、歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント中に含まれる酸反応性ガラス粉末の割合を高くする方法や粒子径を大きくする方法が挙げられる。しかし、酸反応性ガラス粉末の割合を高くすると、練和物の粘度が高くなるため、練和性が低下する場合がある。また、酸反応性ガラス粉末の粒子径を大きくした場合は、酸反応性ガラス粉末とポリアルケン酸の酸-塩基反応性が低下するため、硬化体の機械的特性の低下を引き起こす場合がある。
【0010】
そこで本発明は、従来技術よりも練和物の糸引きが少なく、練和終了後から早期に賦形操作を行うことが可能な状態になると共に、窩洞への填入性や歯科補綴装置への塗布性に優れ、練和性と機械的特性も良好な歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社松風
歯科用清掃材
5日前
株式会社松風
義歯床用アクリル系軟質樹脂組成物
6日前
株式会社松風
加熱軟化型歯科用トレーの作製方法
1か月前
株式会社松風
歯科用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物
5日前
株式会社松風
ウレタン結合を介してラジカル重合性基が導入された機能性微粒子
4日前
株式会社松風
術野が広いシリンジチップと粘性材料とシリンジとを備えるセット
1か月前
株式会社松風
複数材料造形用三次元形状データの作成方法、プログラム及び作成装置
1か月前
株式会社松風
粘性材料の吐出構造を備えた吐出容器及び吐出器具と粘性材料とを備えるセット
1か月前
株式会社松風
ウレタン結合を介してラジカル重合性基が導入された機能性微粒子の安定的製造方法
4日前
株式会社松風
優れた接着性と余剰セメントの除去性を有した歯科合着用レジン強化型グラスアイオノマーセメント組成物
5日前
株式会社松風
歯科用光硬化性組成物用のアリールヨードニウム塩を含む光重合開始剤
4日前
個人
健康器具
1か月前
個人
歯茎みが品
2か月前
個人
鼾防止用具
1か月前
個人
歯の掃除具
5か月前
個人
乗馬テラピー
5か月前
個人
導電香
2か月前
個人
塗り薬塗り具
4か月前
個人
脈波測定方法
1か月前
個人
身体牽引装置
5か月前
個人
マッサージ機
2か月前
個人
脈波測定方法
1か月前
個人
白内障治療法
1か月前
個人
洗井間専家。
17日前
個人
片足歩行支援具
2か月前
個人
健康器具
4か月前
個人
収納容器
3か月前
個人
発熱器具
5か月前
個人
ホバーアイロン
5日前
個人
染毛方法
4か月前
個人
クリップ
2か月前
個人
磁器治療器
5か月前
個人
眼科診療車
3か月前
三生医薬株式会社
錠剤
28日前
個人
動体視力強化装置
5か月前
個人
口内洗浄具
1か月前
続きを見る