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公開番号2025054508
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023163575
出願日2023-09-26
発明の名称ポリエステル樹脂、接着剤および積層体
出願人ユニチカ株式会社
代理人
主分類C08G 63/181 20060101AFI20250331BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】PET基材の未処理面や合成ゴムのような材料に対してもヒートシール性に優れ、さらに耐溶剤性に優れたポリエステル樹脂を提供する。
【解決手段】酸成分100モル%中、芳香族ジカルボン酸を80モル%以上含有し、グリコール成分100モル%中、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド誘導体を5~40モル%含有するポリエステル樹脂であって、ガラス転移温度が-10~30℃であり、酢酸エチルに対する重量変化率が10%以下であることを特徴とする、ポリエステル樹脂である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸成分100モル%中、芳香族ジカルボン酸を80モル%以上含有し、グリコール成分100モル%中、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド誘導体を5~40モル%含有するポリエステル樹脂であって、ガラス転移温度が-10~30℃であり、下記の方法で測定される重量変化率が10%以下であることを特徴とする、ポリエステル樹脂。
重量変化率:JIS K7114:2001に準じて、ペレット状のポリエステル樹脂3gを、酢酸エチル100gに浸漬し、25℃雰囲気下で48時間静置する。48時間静置後、ペレットを取出し付着した酢酸エチルを拭取って重量を秤量し、下記の式にて重量変化率を算出する。
重量変化率(%)=(|m

-m

|/m

)×100


:浸漬前のペレットの重量(g)


:浸漬後のペレットの重量(g)
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
ビスフェノール類のアルキレンオキサイド誘導体が2,2-ビス[4-(ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンのエチレンオキシド付加体および/またはプロピレンオキシド付加体であることを特徴とする、請求項1に記載のポリエステル樹脂。
【請求項3】
グリコール成分100モル%中、側鎖を1つ以上持つグリコールの含有量が10モル%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリエステル樹脂。
【請求項4】
グリコール成分100モル%中に、トリエチレングリコールを40~80モル%含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のポリエステル樹脂。
【請求項5】
数平均分子量が10000~50000であることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリエステル樹脂。
【請求項6】
請求項1または2に記載のポリエステル樹脂を含む、接着剤。
【請求項7】
請求項6に記載の接着剤からなる接着層を含む、積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、基材とのヒートシール性、耐溶剤性に優れるポリエステル樹脂、接着剤、積層体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、ポリエステル樹脂は有機溶剤に溶解し被膜形成用樹脂として塗料、インキ、接着剤、コーティング剤等の用途で広く使用されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、PETのシートやボトルなどの表面改質、PETフィルムや容器への印刷プライマーとして、PET基材との密着性に優れ、かつ耐溶剤性及び耐熱性が良好であるコーティング組成物として、特定の組成を有するポリエステル樹脂を有機溶剤に溶解したコーティング剤を提案している。
一般に、基材表面の密着性を高めるためにコロナ処理などの処理が行われるが、近年は、生産性の点から、表面が未処理の基材が要望される。また用途によってはゴム材料のように接着剤等が密着しづらい基材を用いることがある。これら基材を接着剤を用いてヒートシールする場合、ヒートシール性に劣る場合がある。また塗料や接着剤のように、有機溶剤と併用する用途で用いた際には、酢酸エチルなどの樹脂溶解性の高い溶剤に対する耐溶剤性にいっそう優れるポリエステル樹脂が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-240204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、表面処理が付与されていない基材やゴム材料などの特に密着しづらい材料からなる基材に対し、バランスよく優れたヒートシール性を持ち、また、樹脂溶解性の高い溶剤に対して耐溶剤性に優れたポリエステル樹脂を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するポリエステル樹脂が、基材に対してより優れたヒートシール性を発現し、かつ耐溶剤性にいっそう優れることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
(1)酸成分100モル%中、芳香族ジカルボン酸を80モル%以上含有し、グリコール成分100モル%中、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド誘導体を5~40モル%含有するポリエステル樹脂であって、ガラス転移温度が-10~30℃であり、下記の方法で測定される重量変化率が10%以下である、ポリエステル樹脂。
重量変化率:JIS K7114:2001に準じて、ペレット状のポリエステル樹脂3gを、酢酸エチル100gに浸漬し、25℃雰囲気下で48時間静置する。48時間静置後、ペレットを取出し付着した酢酸エチルを拭取って重量を秤量し、下記の式にて重量変化率を算出する。
重量変化率(%)=(|m

-m

|/m

)×100


:浸漬前のペレットの重量(g)


:浸漬後のペレットの重量(g)
(2)ビスフェノール類のアルキレンオキサイド誘導体が2,2-ビス[4-(ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンのエチレンオキシド付加体および/またはプロピレンオキシド付加体である、(1)のポリエステル樹脂。
(3)グリコール成分100モル%中、側鎖を1つ以上持つポリグリコールの含有量が10モル%以下である、(1)または(2)のポリエステル樹脂。
(4)グリコール成分100モル%中、テトラエチレングリコールを40~80モル%含有する、(1)~(3)いずれかのポリエステル樹脂。
(5)数平均分子量が10000~50000である、(1)~(4)いずれかのポリエステル樹脂。
(6)(1)~(5)いずれかのポリエステル樹脂を含む、接着剤。
(7)(6)の接着剤からなる接着層を含む、積層体。
【発明の効果】
【0008】
本発明のポリエステル樹脂によれば、密着性に劣る基材に対してもに対し、ヒートシール性に優れ、樹脂溶解性の高い溶剤に対する耐溶剤性に優れた塗剤や接着剤を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明のポリエステル樹脂は、酸成分100モル%中、芳香族ジカルボン酸を80モル%以上含有し、グリコール成分100モル%中、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド誘導体を5~40モル%含有するポリエステル樹脂であって、ガラス転移温度が-10~30℃である。
そして本発明のポリエステル樹脂は、下記の方法で測定される重量変化率が10%以下である。
重量変化率:JIS K7114:2001に準じて、ペレット状のポリエステル樹脂3gを、酢酸エチル100gに浸漬し、25℃雰囲気下で48時間静置する。48時間静置後、ペレットを取出し付着した酢酸エチルを拭取って重量を秤量し、下記の式にて重量変化率を算出する。
重量変化率(%)=(|m

-m

|/m

)×100


:浸漬前のペレットの重量(g)


:浸漬後のペレットの重量(g)
【0010】
本発明のポリエステル樹脂は、主として、ジカルボン酸成分、グリコール成分から構成されるものである。
(【0011】以降は省略されています)

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