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公開番号2025053989
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023163140
出願日2023-09-26
発明の名称コネクタ
出願人矢崎エナジーシステム株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類H01R 4/62 20060101AFI20250331BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】原価の高騰を抑えつつ電食の発生を抑えること。
【解決手段】電線20の端末に端子金具30が接続された端子付き電線10と、電線20の端末に組み付けて当該電線20の端末を保持し、電線20の端末から端子金具30への荷重の入力を抑え得る保持部材60と、端子付き電線10及び保持部材60を各々収容し且つ保持し、第1開口40aから電線20を外方に引き出させるハウジング40と、ハウジング40に組み付けてハウジング40の第2開口40bを塞ぐカバー50と、を備え、保持部材60は、端子金具30を成す金属材料よりも安価な材料で成形され、かつ、電線20の芯線22の電食を抑制し得るものとして形成されること。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
電線の端末に端子金具が接続された端子付き電線と、
前記電線の端末に組み付けて当該電線の端末を保持し、前記電線の端末から前記端子金具への荷重の入力を抑え得る保持部材と、
前記端子付き電線及び前記保持部材を各々収容し且つ保持し、第１開口から前記電線を外方に引き出させるハウジングと、
前記ハウジングに組み付けて前記ハウジングの第２開口を塞ぐカバーと、
を備え、
前記保持部材は、前記端子金具を成す金属材料よりも安価な材料で成形され、かつ、前記電線の芯線の電食を抑制し得るものとして形成されることを特徴としたコネクタ。
続きを表示（約 770 文字）【請求項２】
前記保持部材は、前記端子金具を成す金属材料よりも市況で安価な材料によって成形されることを特徴とした請求項１に記載のコネクタ。
【請求項３】
前記芯線と前記端子金具は、それぞれイオン化傾向が同等の金属材料で成形され、
前記保持部材は、前記端子金具とはイオン化傾向が異なる金属材料で成形され、かつ、前記芯線に食い込ませる一対の圧接刃を有し、
前記保持部材には、前記芯線及び前記端子金具と同等のイオン化傾向の金属材料による表面処理が施され、又は、合成樹脂材料によるコーティングが表面に施されることを特徴とした請求項１又は２に記載のコネクタ。
【請求項４】
前記保持部材は、合成樹脂材料で成形されることを特徴とした請求項１又は２に記載のコネクタ。
【請求項５】
前記ハウジングは、前記電線の端末が前記第１開口側へと引っ張られた際に前記保持部材を係止する係止部を有し、
前記カバーは、前記ハウジングに対する組付け完了状態で前記電線の端末の位置合わせを行い、かつ、前記電線の端末が前記第１開口側へと引っ張られた際に前記ハウジングの前記係止部と一緒に前記保持部材を係止する係止部を有し、
前記端子付き電線は、前記組付け完了状態のときに、前記電線の端末と前記保持部材が前記ハウジングと前記カバーの前記係止部とで挟み込まれてその位置で保持されることを特徴とした請求項１又は２に記載のコネクタ。
【請求項６】
前記電線を軸線に対する直交方向に複数本並べて筒状のシースの中に収容し、それぞれの前記電線の端末を前記シースの端末の開口から突出させたケーブルを備え、
前記保持部材は、前記電線毎に設けることを特徴とした請求項１又は２に記載のコネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、コネクタに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
コネクタにおいては、端子付き電線がハウジングに収容されている。その端子付き電線は、電線の端末に端子金具が接続されており、電線から端子金具に荷重が加わる可能性がある。例えば、端子付き電線においては、ハウジングの外に電線が引き出されており、そのハウジングの外の電線に荷重（例えば、軸方向への引張荷重や軸周りの捻れ荷重等）が加えられると、その荷重が端子金具に伝わることがある。また、例えば、端子付き電線においては、ハウジングの中で電線が折り曲げて配索されるものもあり、その電線の屈曲部の反力が荷重として端子金具に伝わることがある。コネクタにおいては、過大な荷重が電線から端子金具に加えられてしまうと、端子付き電線の耐久性を確保する上で望ましくない。このため、従来のコネクタにおいては、端子金具から引き出された電線をハウジングの中で保持して、電線から端子金具への過荷重の入力を抑止する。例えば、下記の特許文献１には、その電線を保持するための保持部材が設けられたコネクタについて開示されている。その保持部材は、一対の圧接刃の間に被覆を切り裂きながら電線を差し入れて、それぞれの圧接刃で電線を保持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００３－３３１９８２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、従来のコネクタは、端子金具とは別に保持部材を用意するものであり、端子金具と保持部材をそれぞれ別に電線へと組み付けるので、その組付け作業等の観点で原価の高騰を招く虞がある。また、従来のコネクタは、保持部材を成す金属材料の選定如何で、電線の芯線と保持部材の内、イオン化傾向の大きい方でガルバニック腐食（電食）が発生する虞がある。
【０００５】
そこで、本発明は、原価の高騰を抑えつつ電食の発生を抑え得るコネクタを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、電線の端末に端子金具が接続された端子付き電線と、前記電線の端末に組み付けて当該電線の端末を保持し、前記電線の端末から前記端子金具への荷重の入力を抑え得る保持部材と、前記端子付き電線及び前記保持部材を各々収容し且つ保持し、第１開口から前記電線を外方に引き出させるハウジングと、前記ハウジングに組み付けて前記ハウジングの第２開口を塞ぐカバーと、を備え、前記保持部材は、前記端子金具を成す金属材料よりも安価な材料で成形され、かつ、前記電線の芯線の電食を抑制し得るものとして形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００７】
本発明に係るコネクタは、保持部材で電線の端末を保持することによって、電線から端子金具への荷重の入力を抑えることができるので、端子金具への過荷重の入力を抑止することができる。そして、このコネクタは、その端子金具への過荷重の入力抑止機能について、原価の高騰を抑えつつ電食の発生を抑えるものとして設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、実施形態の雌コネクタと雄コネクタを示す斜視図である。
図２は、実施形態の雌コネクタを示す分解斜視図である。
図３は、実施形態の雄コネクタを示す分解斜視図である。
図４は、雌コネクタの端子付き電線を示す分解斜視図である。
図５は、雄コネクタの端子付き電線を示す分解斜視図である。
図６は、雌ハウジングとカバーのそれぞれの係止部について説明する断面図である。
図７は、雄ハウジングとカバーのそれぞれの係止部について説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下に、本発明に係るコネクタの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００１０】
［実施形態］
本発明に係るコネクタの実施形態の１つを図１から図７に基づいて説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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