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公開番号2025044024
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023151692
出願日2023-09-19
発明の名称水処理システムおよび水処理方法
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C02F 1/78 20230101AFI20250325BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】適正量の酸化促進剤を用いて、高効率な水処理を可能とすること。
【解決手段】実施形態にかかる水処理システムは、被処理水が導入される処理槽と、被処理水に酸化促進剤を注入する酸化促進剤注入部と、処理槽内を流れる酸化促進剤を含む被処理水にオゾンを接触させるオゾン注入部と、オゾンの接触開始時後から接触終了時前の間の被処理水における酸化促進剤の濃度を測定する酸化促進剤濃度測定部と、酸化促進剤注入部による酸化促進剤の注入量と、酸化促進剤濃度測定部により測定された被処理水における酸化促進剤の濃度と、に基づいて、酸化促進剤の注入量及びオゾン注入部によるオゾン注入量の少なくともいずれかを制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被処理水が導入される処理槽と、
前記被処理水に酸化促進剤を注入する酸化促進剤注入部と、
前記処理槽内を流れる前記酸化促進剤を含む前記被処理水にオゾンを接触させるオゾン注入部と、
前記オゾンの接触開始時後から接触終了時前の間の前記被処理水における前記酸化促進剤の濃度を測定する酸化促進剤濃度測定部と、
前記酸化促進剤注入部による前記酸化促進剤の注入量と、前記酸化促進剤濃度測定部により測定された前記被処理水における前記酸化促進剤の濃度と、に基づいて、前記酸化促進剤の注入量及び前記オゾン注入部によるオゾン注入量の少なくともいずれかを制御する制御部と、
を備える水処理システム。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記酸化促進剤の注入量と、前記被処理水における前記酸化促進剤の濃度と、から前記酸化促進剤の消費量を算出し、算出された前記酸化促進剤の消費量を、前記酸化促進剤の注入量で除した値である消費率に基づいて、前記酸化促進剤の注入量及び前記オゾン注入量の少なくともいずれかを制御する、
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記消費率が第1のしきい値を超えるように、前記酸化促進剤の注入量及び前記オゾン注入量の少なくともいずれかを制御する、
請求項2に記載の水処理システム。
【請求項4】
前記オゾンの接触開始時後から接触終了時前の間の前記被処理水の溶存オゾン濃度を測定する溶存オゾン測定部と、
をさらに備え、
前記制御部は、
前記溶存オゾン濃度がゼロより大きくなるように、前記酸化促進剤の注入量及び前記オゾン注入量の少なくともいずれかを制御する、
請求項1に記載の水処理システム。
【請求項5】
被処理水が導入される処理槽を備える水処理システムで実行される水処理方法であって、
前記被処理水に酸化促進剤を注入するステップと、
前記処理槽内を流れる前記酸化促進剤を含む前記被処理水にオゾンを接触させるステップと、
前記オゾンの接触開始時後から接触終了時前の間の前記被処理水における前記酸化促進剤の濃度を測定するステップと、
前記酸化促進剤の注入量と、前記被処理水における前記酸化促進剤の濃度と、に基づいて、前記酸化促進剤の注入量及び前記オゾンの注入量の少なくともいずれかを制御するステップと、
を含む水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水処理システムおよび水処理方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、上水、下水、産業排水、プールなどの分野で、水中の有機物の酸化分解、殺菌、脱臭等の処理のため、過酸化水素等の酸化促進剤と、オゾンと、を併用した水処理が検討されている。酸化促進剤とオゾンとから生成される酸化力の強いOHラジカルは、例えばオゾン単体では無機化することができないダイオキシンや1、4-ジオキサン等の難分解性の有機物の酸化分解に有効であると言われている。また、酸化促進剤として過酸化水素を用いる方法は、過酸化水素の還元作用により、酸化分解の副生物である臭素酸イオンの生成の抑制に有効であると言われている。
【0003】
そのため、オゾンと過酸化水素を併用した水処理においては、有機物の酸化分解の促進、及び臭素酸イオンの生成抑制を目的として、酸化促進剤、及びオゾンの注入量の制御方法について多くの提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-181386号公報
特開2020-22971号公報
特開2020-124655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、適正量の酸化促進剤を用いて高効率な水処理が可能な水処理システム及び水処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態にかかる水処理システムは、被処理水が導入される処理槽と、前記被処理水に酸化促進剤を注入する酸化促進剤注入部と、前記処理槽内を流れる前記酸化促進剤を含む前記被処理水にオゾンを接触させるオゾン注入部と、前記オゾンの接触開始時後から接触終了時前の間の前記被処理水における前記酸化促進剤の濃度を測定する酸化促進剤濃度測定部と、前記酸化促進剤注入部による前記酸化促進剤の注入量と、前記酸化促進剤濃度測定部により測定された前記被処理水における前記酸化促進剤の濃度と、に基づいて、前記酸化促進剤の注入量及び前記オゾン注入部によるオゾン注入量の少なくともいずれかを制御する制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、実施形態にかかる水処理システムの概要構成図である。
図2は、オゾン及び過酸化水素の注入量の比率とカビ臭物質の溶存濃度との関係を示した例示的かつ模式的なグラフである。
図3は、オゾン及び過酸化水素の注入量の比率と臭素酸イオン濃度との関係を示した例示的かつ模式的なグラフである。
図4は、オゾンの注入量とカビ臭物質の溶存濃度との関係を示した例示的かつ模式的なグラフである。
図5は、オゾンの注入量と臭素酸イオン濃度との関係を示した例示的かつ模式的なグラフである。
図6は、オゾン及び過酸化水素の注入量の比率と、被処理水に溶存するオゾン濃度及び過酸化水素濃度との関係を示した例示的かつ模式的なグラフである。
図7は、オゾン及び過酸化水素の注入量の比率と、オゾン及び酸化促進剤の消費量並びに消費率との関係を示した例示的かつ模式的なグラフである。
図8は、実施形態にかかる水処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態]
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。
【0009】
図1は、実施形態にかかる水処理システム1の概要構成図である。本実施形態の水処理システム1は、例えば浄水場における水の浄化処理(以下、水の浄化処理を「水処理」と称する場合がある)に利用される。
【0010】
図1に示すように、本実施形態の水処理システム1は、処理槽2と、酸化促進剤注入部3と、オゾン注入部4と、制御装置11と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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