TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025043893
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023151459
出願日2023-09-19
発明の名称スイッチング電源装置
出願人株式会社村田製作所
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類H02M 3/00 20060101AFI20250325BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ノイズ抑制効果により、小型、高効率、低コストなスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】スイッチング電源装置100は、入力コンデンサCIN、出力コンデンサCOUT、スイッチング回路3B及びインダクタを含む電力変換回路、直流電源と電力変換回路との間に設けられるコモンモードチョークコイル1及び電力変換回路及びコモンモードチョークコイルが実装される多層回路基板を備え、コモンモードチョークコイルは、第1基準電位配線パターンP-を通して直流電源の低電位側及び第2基準電位配線パターンL-を通して負荷の低電位側と接続する第1巻線と、直流正極電位配線パターンP+を通して直流電源の高電位側及び入力正極電位配線パターンL+を通して電力変換回路の入力側と接続する第2巻線と、を含む。Z方向から見て、第1、第2基準電位配線パターンは重ならず、直流正極電位配線パターンと入力正極電位配線パターンは重ならない。
【選択図】図6A
特許請求の範囲【請求項1】
直流電源から入力される電圧を電力変換して負荷に供給するスイッチング電源装置であって、
入力コンデンサ、出力コンデンサ、スイッチング素子、及びインダクタを含む電力変換回路と、
前記直流電源と前記電力変換回路との間に設けられるコモンモードチョークコイルと、
前記電力変換回路及び前記コモンモードチョークコイルが実装される多層回路基板と、
を備え、
前記多層回路基板は、絶縁性基材と、第1基準電位配線パターンと、第2基準電位配線パターンと、直流正極電位配線パターンと、入力正極電位配線パターンと、を含み、
前記第1基準電位配線パターン、前記第2基準電位配線パターン、前記直流正極電位配線パターン、及び前記入力正極電位配線パターンは、それぞれ前記絶縁性基材に設けられており、
前記コモンモードチョークコイルは、
第1基準電位配線パターンを通して前記直流電源の低電位側に一方端が接続され、第2基準電位配線パターンを通して前記負荷の低電位側に他方端が接続される第1巻線と、
直流正極電位配線パターンを通して前記直流電源の高電位側に一方端が接続され、入力正極電位配線パターンを通して前記電力変換回路の入力側に他方端が接続される第2巻線と、
を有し、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記電力変換回路は、前記第2基準電位配線パターンと重なる部分を有し、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1基準電位配線パターンと重なる領域に、前記第2基準電位配線パターンが設けられておらず、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記直流正極電位配線パターンと重なる領域に、前記入力正極電位配線パターンが設けられていない、
スイッチング電源装置。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
直流電源から入力される電圧を電力変換して負荷に供給するスイッチング電源装置であって、
入力コンデンサ、出力コンデンサ、スイッチング素子、及びインダクタを含む電力変換回路と、
前記直流電源と前記電力変換回路との間に設けられるコモンモードチョークコイルと、
前記電力変換回路及び前記コモンモードチョークコイルが実装される多層回路基板と、
を備え、
前記多層回路基板は、絶縁性基材と、第1基準電位配線パターンと、第2基準電位配線パターンと、直流正極電位配線パターンと、入力正極電位配線パターンと、を含み、
前記第1基準電位配線パターン、前記第2基準電位配線パターン、前記直流正極電位配線パターン、及び前記入力正極電位配線パターンは、それぞれ前記絶縁性基材に設けられており、
前記コモンモードチョークコイルは、
第1基準電位配線パターンを通して前記直流電源の低電位側に一方端が接続され、第2基準電位配線パターンを通して前記負荷の低電位側に他方端が接続される第1巻線と、
直流正極電位配線パターンを通して前記直流電源の高電位側に一方端が接続され、入力正極電位配線パターンを通して前記電力変換回路の入力側に他方端が接続される第2巻線と、
を有し、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記電力変換回路は、前記第2基準電位配線パターンと重なる部分を有し、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1基準電位配線パターンと重なる領域に、前記第2基準電位配線パターンが設けられておらず、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記直流正極電位配線パターンと重なる領域に、前記入力正極電位配線パターンが設けられておらず、
前記第1基準電位配線パターン、前記第2基準電位配線パターン、前記直流正極電位配線パターン、前記入力正極電位配線パターン、前記電力変換回路、及び前記コモンモードチョークコイルは、電気閉回路となるノイズ平衡化回路を構成し、
前記ノイズ平衡化回路は、前記スイッチング素子のスイッチング動作に起因して生じるノイズを相殺する、
スイッチング電源装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスイッチング電源装置であって、
前記多層回路基板は、第1配線層と第2配線層とを有し、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1配線層に設けられた第1基準電位配線パターンと前記第2配線層に設けられた第1基準電位配線パターンとが重なり、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1配線層に設けられた第2基準電位配線パターンと前記第2配線層に設けられた第2基準電位配線パターンとが重なる、
スイッチング電源装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のスイッチング電源装置であって、
前記多層回路基板は、第1配線層と第2配線層とを有し、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1配線層に設けられた第1基準電位配線パターンと前記第2配線層に設けられた直流正極電位配線パターンとが重なり、
前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1配線層に設けられた第2基準電位配線パターンと前記第2配線層に設けられた入力正極電位配線パターンとが重なる、
スイッチング電源装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のスイッチング電源装置であって、
前記コモンモードチョークコイル、前記入力コンデンサ、前記出力コンデンサ、前記スイッチング素子、及び前記インダクタは、前記多層回路基板上に、前記コモンモードチョークコイル、前記入力コンデンサ、前記スイッチング素子、前記インダクタ、及び前記出力コンデンサの順に略一方向に並んで実装されている、
スイッチング電源装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のスイッチング電源装置であって、
前記コモンモードチョークコイルは、前記第1巻線と前記第2巻線とが一方向に旋回して直線状に整列巻きされるコア材を備える、
スイッチング電源装置。
【請求項7】
請求項6に記載のスイッチング電源装置であって、
前記コモンモードチョークコイルの自己共振周波数は、30MHz以上である、
スイッチング電源装置。
【請求項8】
請求項6に記載のスイッチング電源装置であって、
前記コア材は、アルミナ又はNi-Zn系フェライトを含む、
スイッチング電源装置。
【請求項9】
請求項6に記載のスイッチング電源装置であって、
前記コモンモードチョークコイルは、
前記第1巻線の巻き始めと巻き終わりとが離れており、前記第2巻線の巻き始めと巻き終わりとが離れている、
スイッチング電源装置。
【請求項10】
請求項6に記載のスイッチング電源装置であって、
前記コモンモードチョークコイルは、
前記第1巻線の巻き始めから巻き終わりまでの少なくとも1箇所以上において、前記コア材の中心軸に沿う方向に1.0ターン以上離れて巻回されており、前記第2巻線の巻き始めから巻き終わりまでの少なくとも1箇所以上において、前記コア材の中心軸に沿う方向に1.0ターン以上離れて巻回されている、
スイッチング電源装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング電源装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
車載バッテリーの直流電力(以下、「DC」とも称する)を電圧変換して、車載機器の負荷に電力を供給するスイッチング電源装置の需要が拡大している。近年、スイッチング周波数の高周波化や、車載機器で扱う信号の高速化に伴い、高周波帯域(例えば30~1000MHz)におけるコモンモードノイズ問題が顕在化している。例えば、電源線からのEMI(Electromagnetic Interference)放射の抑制が可能なプリント多層回路基板に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/006552号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、低周波帯域(例えば0.15MHz~30MHz)のコモンモードノイズ対策として、一般的にコモンモードチョークコイルが用いられる。このような構成において、コモンモードチョークコイルを経由することなく高周波帯域(例えば30~1000MHz)のコモンモードノイズが流出する経路が形成される場合がある。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ノイズ抑制効果を高めたスイッチング電源装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面のスイッチング電源装置は、直流電源から入力される電圧を電力変換して負荷に供給するスイッチング電源装置であって、入力コンデンサ、出力コンデンサ、スイッチング素子、及びインダクタを含む電力変換回路と、前記直流電源と前記電力変換回路との間に設けられるコモンモードチョークコイルと、前記電力変換回路及び前記コモンモードチョークコイルが実装される多層回路基板と、を備え、前記多層回路基板は、絶縁性基材と、第1基準電位配線パターンと、第2基準電位配線パターンと、直流正極電位配線パターンと、入力正極電位配線パターンと、を含み、前記第1基準電位配線パターン、前記第2基準電位配線パターン、前記直流正極電位配線パターン、及び前記入力正極電位配線パターンは、それぞれ前記絶縁性基材に設けられており、前記コモンモードチョークコイルは、第1基準電位配線パターンを通して前記直流電源の低電位側に一方端が接続され、第2基準電位配線パターンを通して前記負荷の低電位側に他方端が接続される第1巻線と、直流正極電位配線パターンを通して前記直流電源の高電位側に一方端が接続され、入力正極電位配線パターンを通して前記電力変換回路の入力側に他方端が接続される第2巻線と、を有し、前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1基準電位配線パターンと重なる領域に、前記第2基準電位配線パターンが設けられておらず、前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記直流正極電位配線パターンと重なる領域に、前記入力正極電位配線パターンが設けられていない。
【0007】
この構成では、スイッチング素子のスイッチング動作によって発生したスイッチングノイズは、電気閉回路によって閉じ込められ、直流電源に伝導するコモンモードノイズは抑制される。そして、連続的に発生するスイッチングノイズの位相は一定ではないので、電気閉回路に閉じ込められることで、互いに相殺される。これにより、スイッチングノイズの直流電源および外部への放射を効果的に抑制し、直流電源へのノイズ伝搬によるコモンモードノイズの発生を効果的に抑制することができる。
【0008】
本開示の一側面のスイッチング電源装置は、直流電源から入力される電圧を電力変換して負荷に供給するスイッチング電源装置であって、入力コンデンサ、出力コンデンサ、スイッチング素子、及びインダクタを含む電力変換回路と、前記直流電源と前記電力変換回路との間に設けられるコモンモードチョークコイルと、前記電力変換回路及び前記コモンモードチョークコイルが実装される多層回路基板と、を備え、前記多層回路基板は、絶縁性基材と、第1基準電位配線パターンと、第2基準電位配線パターンと、直流正極電位配線パターンと、入力正極電位配線パターンと、を含み、前記第1基準電位配線パターン、前記第2基準電位配線パターン、前記直流正極電位配線パターン、及び前記入力正極電位配線パターンは、それぞれ前記絶縁性基材に設けられており、前記コモンモードチョークコイルは、第1基準電位配線パターンを通して前記直流電源の低電位側に一方端が接続され、第2基準電位配線パターンを通して前記負荷の低電位側に他方端が接続される第1巻線と、直流正極電位配線パターンを通して前記直流電源の高電位側に一方端が接続され、入力正極電位配線パターンを通して前記電力変換回路の入力側に他方端が接続される第2巻線と、を有し、前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記第1基準電位配線パターンと重なる領域に、前記第2基準電位配線パターンが設けられておらず、前記絶縁性基材の平面に直交する方向から平面視でみて、前記直流正極電位配線パターンと重なる領域に、前記入力正極電位配線パターンが設けられておらず、前記第1基準電位配線パターン、前記第2基準電位配線パターン、前記直流正極電位配線パターン、前記入力正極電位配線パターン、前記電力変換回路、及び前記コモンモードチョークコイルは、電気閉回路となるノイズ平衡化回路を構成し、前記ノイズ平衡化回路は、前記スイッチング素子のスイッチング動作に起因して生じるノイズを相殺する。
【0009】
この構成では、スイッチング素子のスイッチング動作によって発生したスイッチングノイズは、電気閉回路によって閉じ込められ、直流電源に伝導するコモンモードノイズは抑制される。そして、連続的に発生するスイッチングノイズの位相は一定ではないので、電気閉回路に閉じ込められることで、互いに相殺される。これにより、スイッチングノイズの直流電源および外部への放射を効果的に抑制し、直流電源へのノイズ伝搬によるコモンモードノイズの発生を効果的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ノイズ抑制効果を高めたスイッチング電源装置を提供することができる。特に、電力変換回路を構成するスイッチング素子のスイッチング動作に起因して生じる電磁ノイズに対して、配線パターンにより電界ノイズの放射を抑制し、かつ、電気閉回路となるノイズ平衡化回路により電磁ノイズの発生を相殺して熱エネルギーに変えることなく電磁ノイズを低減して電力変換回路の高効率化を図ることができる。ノイズ抑制効果により、小型、高効率、低コストとなるスイッチング電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
発電機
11日前
個人
発電機
7日前
ニデック株式会社
モータ
3日前
個人
高電荷低電位電荷搬送体
25日前
個人
ファスナー式コード束ね
26日前
株式会社豊田自動織機
回転電機
25日前
未来工業株式会社
ゲージ
25日前
株式会社アイシン
車両用駆動装置
19日前
富士電機株式会社
半導体装置
11日前
株式会社シマノ
電力供給装置
12日前
株式会社浅羽製作所
通線用先端誘導具
18日前
トヨタ自動車株式会社
蓄電池制御装置
13日前
株式会社ダイヘン
電力システム
13日前
株式会社ダイヘン
電圧調整装置
3日前
トヨタ紡織株式会社
磁石挿入装置
3日前
株式会社ゲットクリーンエナジー
発電機
4日前
株式会社ダイヘン
蓄電池システム
18日前
日本航空電子工業株式会社
シール構造体
21日前
コーセル株式会社
スイッチング電源装置
25日前
矢崎総業株式会社
グロメット
21日前
キヤノン株式会社
電源装置、画像形成装置
12日前
トヨタ自動車株式会社
充電制御装置
11日前
株式会社ミツバ
端子ユニット
25日前
株式会社ダイヘン
無線給電システム
3日前
GX株式会社
可搬式太陽光発電用電源装置
11日前
本田技研工業株式会社
回転電機
21日前
株式会社オリジン
充電器
21日前
株式会社ミツバ
モータ制御装置
25日前
株式会社ミツバ
モータ制御装置
25日前
株式会社豊田自動織機
回転電機
3日前
株式会社キャップ
アキシャルギャップモータ
7日前
株式会社デンソー
電力変換装置
4日前
本田技研工業株式会社
回転電機
25日前
シンフォニアテクノロジー株式会社
充電装置
12日前
株式会社TMEIC
電力変換装置
11日前
株式会社豊田自動織機
回転電機
3日前
続きを見る