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公開番号2025043155
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-28
出願番号2023150497
出願日2023-09-15
発明の名称電子写真ベルト及び電子写真画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G03G 15/16 20060101AFI20250321BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】長期の使用によっても内周面に摩耗及びクラックが生じにくい樹脂層を備えた電子写真ベルトの提供。
【解決手段】エンドレス形状を有する基層101と、該基層に接している導電層102と、を有し、該基層は、結晶性ポリエステルを含み、該導電層は、分子内にトリアジン環を有する架橋ポリエステルウレタンを含む電子写真ベルト100であって、該電子写真ベルトの周方向に一辺の長さが2.5mmの正方形の観察領域を8個置いたとき、8個の該観察領域のうちの少なくとも6個の観察領域は、ナノインデンテーション硬度の変動係数が0.25以下である電子写真ベルト。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エンドレス形状を有する電子写真ベルトであって、
該電子写真ベルトはエンドレス形状を有する基層と、該基層に接している導電層と、を有し、
該基層は、結晶性ポリエステルを含み、
該導電層は、架橋ポリエステルウレタンを含み、
該架橋ポリエステルウレタンは分子内にトリアジン環を有し、
該電子写真ベルトの周方向に直交する幅方向の長さをWとし、該幅方向の中点から該幅方向の両端に向かってW/4の領域を中央領域としたとき、
該導電層の該基層に対向する面とは反対側の外表面の該中央領域において、該電子写真ベルトの周方向に、一辺の長さが2.5mmの正方形の観察領域を、該正方形の一辺が該幅方向と平行となるように、8個置いたとき、8個の該観察領域のうちの少なくとも6個は下記の条件を満たす、ことを特徴とする電子写真ベルト:
<条件>
該観察領域の一辺と平行な4本の直線と、該直線に直交する4本の直線とで、該観察領域を等分し、これらの直線の16か所の交点において、温度25℃の環境下で測定されるナノインデンテーション硬度の変動係数が0.25以下である。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ナノインデンテーション硬度の平均値が0.15~0.30GPaである、請求項1に記載の電子写真ベルト。
【請求項3】
前記架橋ポリエステルウレタンが、下記式(1)で示される構造を少なくとも有する、請求項1に記載の電子写真ベルト:
TIFF
2025043155000009.tif
63
153
式(1)中、R1~R6は各々独立に、
水素原子、*-CH

OH、*-CH

OR7及び*-CH

O-**からなる群から選択されるいずれかであり、但し、R1~R6のうちの少なくとも2つは*-CH

O-**であり、
R7は水素原子又は炭素数1~4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であり、
記号「*」は式(1)中のトリアジン環を構成していない窒素原子との結合部を示し、
記号「**」は、前記架橋ポリエステルウレタンにおけるポリエステルウレタンとの結合部を示す。
【請求項4】
前記式(1)で示される構造において、
R1及びR2からなる群から選択される少なくとも一方と、
R3及びR4からなる群から選択される少なくとも一方と、が
*-CH

O-**である、請求項3に記載の電子写真ベルト。
【請求項5】
前記式(1)で示される構造において、
R1及びR2からなる群から選択される少なくとも一方と、
R3及びR4からなる群から選択される少なくとも一方と、
R5及びR6からなる群から選択される少なくとも一方と、が
*-CH

O-**である、請求項3に記載の電子写真ベルト。
【請求項6】
前記結晶性ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートからなる群より選択される少なくとも一を含む、請求項1に記載の電子写真ベルト。
【請求項7】
前記基層の厚みが、40~100μmである請求項1に記載の電子写真ベルト。
【請求項8】
熱機械分析装置を用い、前記電子写真ベルトから切り出したサンプル片を、前記結晶性ポリエステルのガラス転移温度より10℃高い温度まで5℃/分で昇温し、30分間保持したのち、25℃まで5℃/分で降温し収縮率の測定を行ったとき、
前記電子写真ベルトの周方向の収縮率αpが2.0%以上であり、
前記電子写真ベルトの周方向に直交する方向の収縮率αaが2.0%以上である、請求項1に記載の電子写真ベルト。
【請求項9】
前記導電層が、前記基層の内周面側に存在する、請求項1に記載の電子写真ベルト。

【請求項10】
前記電子写真ベルトが、中間転写ベルトである、請求項1に記載の電子写真ベルト。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真ベルト及び該電子写真ベルトを具備した電子写真画像形成装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成装置(以降、「電子写真装置」ともいう)では、感光ドラムなどの静電荷像担持体上を帯電し、帯電した静電荷像担持体を露光して静電潜像が形成される。その後、摩擦帯電したトナーにより静電潜像が現像され、トナー像が紙などの記録媒体へ転写・定着されることにより、所望の画像を記録媒体に形成している。
電子写真装置の転写方式としては、感光ドラムなどの静電荷像担持体上の未定着のトナー像を転写電源から供給される電流により中間転写体へ1次転写した後、該未定着のトナー像を前記中間転写体から記録媒体へ2次転写する中間転写方式が知られている。1次転写及び2次転写にはそれぞれ転写電源が設置されており、周囲の環境(温湿度)や記録媒体種に応じて最適な電流値となるように制御されている。このような中間転写方式は、特にカラー電子写真装置において採用されている。
【0003】
カラー電子写真装置では、4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーを、各色の画像形成部から中間転写体上に順次転写し、得られた合成像を記録媒体に一括して転写するため、印刷の高速化や高品質な画像が得られるといった利点がある。
近年、複写機やプリンタの小型化・低コスト化のニーズの高まりに伴って、部品点数を削減することが検討されている。具体的には、特許文献1に記載されているように、エンドレス形状の結晶性ポリエステルを含む基層と、その内周面に形成されてなる導電層と、を有する中間転写ベルトが提案されている。特許文献1では、導電層の導電性を高めるために多量の電子導電剤を導電層に含有させたときに、当該導電層と基層との密着性の低下を課題として挙げている。そして、特許文献1では、上記の課題が、導電層に2つのフマル酸に由来するモノマー単位を有するポリエステル樹脂を含有させることで解決できることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-190720号公報
特開平09-211934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
中間転写ベルトの内周面は、中間転写ベルトを回転させるためのローラが当接するために高い耐久性が要求されている。具体的には例えば、電子写真画像の形成に長期に亘って供した場合においても、導電層の摩耗やクラックが発生しないことが求められる。本発明者らの検討によれば、特許文献1に係る電子写真ベルトは、より長期に亘る使用においては耐久性のさらなる改善が必要であるとの認識を得た。
ここで、特許文献2には、ポリエステル樹脂をメラミン架橋剤で架橋することで硬度が高くなる旨の開示がある。そこで、本発明者らは、導電層の耐摩耗性のより一層の向上を図るべく、導電層中のポリエステルをメラミン架橋剤で架橋させることを試みた。しかしながら、得られた電子写真ベルトを電子写真画像の形成に供したところ、比較的早期に樹脂層にクラックが生じることがあった。
【0006】
本開示の少なくとも一の態様は、長期の使用によっても内周面に摩耗及びクラックが生
じにくい樹脂層を備えた電子写真ベルトの提供に向けたものである。また、本開示の少なくとも一の態様は、高品位な電子写真画像を安定的に形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一態様によれば、エンドレス形状を有する電子写真ベルトであって、
該電子写真ベルトはエンドレス形状を有する基層と、該基層に接している導電層と、を有し、
該基層は、結晶性ポリエステルを含み、
該導電層は、架橋ポリエステルウレタンを含み、
該架橋ポリエステルウレタンは分子内にトリアジン環を有し、
該電子写真ベルトの周方向に直交する幅方向の長さをWとし、該幅方向の中点から該幅方向の両端に向かってW/4の領域を中央領域としたとき、
該導電層の該基層に対向する面とは反対側の外表面の該中央領域において、該電子写真ベルトの周方向に、一辺の長さが2.5mmの正方形の観察領域を、該正方形の一辺が該幅方向と平行となるように、8個置いたとき、8個の該観察領域のうちの少なくとも6個は下記の条件を満たす、電子写真ベルトが提供される。
<条件>
該観察領域の一辺と平行な4本の直線と、該直線に直交する4本の直線とで、該観察領域を等分し、これらの直線の16か所の交点において、温度25℃の環境下で測定されるナノインデンテーション硬度の変動係数が0.25以下である。
【0008】
また、本開示の少なくとも一態様によれば、上記電子写真ベルトを中間転写ベルトとして具備する電子写真画像形成装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一態様によれば、長期の使用によっても内周面に摩耗及びクラックが生じにくい樹脂層を備えた電子写真ベルトを得ることができる。本開示の少なくとも一態様によれば、高品位な電子写真画像を安定的に形成することのできる電子写真画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示に係る電子写真ベルトの概略図である。
本開示に係る電子写真画像形成装置の概略図である。
導電層の観察領域の配置位置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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