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公開番号2025041548
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-26
出願番号2024150558
出願日2024-09-02
発明の名称ネブライザー
出願人個人
代理人弁理士法人山内特許事務所
主分類G01N 21/73 20060101AFI20250318BHJP(測定;試験)
要約【課題】液体を流す管とガスを流す管との同軸性が高いネブライザーを提供する。
【解決手段】ネブライザーAAは、液体が導入される内管流路12を有する内管10と、内管10が挿入され内管10との間にガスが導入される外管流路22を形成する外管20と、内管10および外管20に比べて軸方向に短い噴霧ユニット30とを有する。噴霧ユニット30は、内管10の先端部および外管20の先端部に固定され、内管流路12を通った液体に外管流路22を通ったガスを衝突させ液滴を噴霧する。内管10の基部と外管20の基部との結合部に位置のずれまたは角度のずれがあっても、噴霧ユニット30を正しい位置に配置できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体が導入される内管流路を有する内管と、
前記内管が挿入され、前記内管との間にガスが導入される外管流路を形成する外管と、
前記内管および前記外管に比べて軸方向に短い噴霧ユニットと、を備え、
前記噴霧ユニットは、前記内管の先端部および前記外管の先端部に固定され、前記内管流路を通った前記液体に前記外管流路を通った前記ガスを衝突させ液滴を噴霧するよう構成されている
ことを特徴とするネブライザー。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記噴霧ユニットは、
基端面に開口した液体入口と先端面に開口した液体出口とを連通する液体流路と、
前記液体流路を囲う円筒形の流路であって、前記基端面と前記先端面との中間位置から前記先端面に開口した環状のガス出口に到るガス流路と、
側面に開口したガス入口と前記ガス流路とを連通するガス導入路と、を有し、
前記噴霧ユニットは、前記内管流路と前記液体入口とが接続するとともに、前記外管流路と前記ガス入口とが接続するように、前記内管の先端部および前記外管の先端部に固定されている
ことを特徴とする請求項1記載のネブライザー。
【請求項3】
前記噴霧ユニットは、
キャピラリーチップと、
前記キャピラリーチップと結合するキャピラリー収容部と、を備え、
前記キャピラリーチップは、
前記液体流路を有するキャピラリーと、
前記キャピラリーの基端部に設けられ、前記基端面を構成するフランジ後面とフランジ前面とを有するフランジと、を有し、
前記キャピラリー収容部は、
フランジ受面と前記先端面を構成する収容部前面とを連通するキャピラリー挿入孔と、
前記キャピラリー挿入孔と接続する前記ガス導入路と、を有し、
前記キャピラリーは前記キャピラリー挿入孔に挿入され、前記キャピラリーの外周面と前記キャピラリー挿入孔の内周面との間に前記ガス流路を形成し、
前記フランジ前面が前記フランジ受面と当接する
ことを特徴とする請求項2記載のネブライザー。
【請求項4】
前記キャピラリー収容部は、前記フランジ受面に設けられ、内部に前記フランジを収容する円筒形のフランジ収容壁を有し、
前記フランジ収容壁の内径は前記フランジの外径と等しい
ことを特徴とする請求項3記載のネブライザー。
【請求項5】
前記キャピラリーは、前記フランジに近接した一部分であって、他の部分よりも外径が大きい大径部を有し、
前記大径部の外径は前記キャピラリー挿入孔の内径と等しい
ことを特徴とする請求項3記載のネブライザー。
【請求項6】
前記キャピラリー挿入孔は、前記フランジ受面に近接した一部分であって、他の部分よりも内径が小さい小径部を有し、
前記小径部の内径は前記キャピラリーの外径と等しい
ことを特徴とする請求項3記載のネブライザー。
【請求項7】
前記キャピラリー収容部は、前記キャピラリー挿入孔の内周面に軸方向に沿って形成された複数のリブを有し、
前記リブの頂点は前記キャピラリーの外周面と接触する
ことを特徴とする請求項3記載のネブライザー。
【請求項8】
前記キャピラリーチップは、前記キャピラリーの外周面に軸方向に沿って形成された複数のリブを有し、
前記リブの頂点は前記キャピラリー挿入孔の内周面と接触する
ことを特徴とする請求項3記載のネブライザー。
【請求項9】
前記噴霧ユニットは、前記フランジ前面と前記フランジ受面との間に挟まるスペーサプレートを有する
ことを特徴とする請求項3記載のネブライザー。
【請求項10】
前記キャピラリー挿入孔は、前記ガス出口に向かって連続的または段階的に内径が小さくなる形状を有する
ことを特徴とする請求項3記載のネブライザー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ネブライザーに関する。さらに詳しくは、本発明は、分析装置に導入するために液体試料を霧化するネブライザーに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
原子スペクトル分析法として、プラズマ発光分析法、原子吸光分析法、原子蛍光分析法などが知られている。また、質量分析法として、プラズマ質量分析法、液体クロマトグラフィー質量分析法などが知られている。さらに、光散乱検出器を用いた液体クロマトグラフィーも知られている。これらの分析法に用いられる分析装置では、ネブライザーにより液体試料を霧化して得た試料液滴を分析装置の励起・イオン化源等に導入する。
【0003】
ネブライザーには様々な種類があるが、分析分野で最も多用されているのは同軸型ネブライザーである。図28に示すように、一般的な同軸型ネブライザー100は、2本の管(内側の管を内管110、外側の管を外管120と称する。)を同軸状に配置し、先端部において内管110と外管120との間隙を狭くした構造を有する(例えば、特許文献1の第3図)。内管110の内部に液体試料を流し、外管120と内管110との間にガスを流す。内管110の出口から放出される液体試料に高速のガス流が衝突し、その剪断力により液体試料が微細な液滴となり、噴霧される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開昭61-6760号公報
特開平9-239298号公報
【非特許文献】
【0005】
A Direct Injection High-Efficiency Nebulizer for Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry, John A. McLean, Hao Zhang, and Akbar Montaser, Analytical Chemistry, Vol. 70, No. 5, pp.1012-1020, 1998
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
同軸型ネブライザーの噴霧特性として、液滴の生成数、粒径分布、噴出方向、噴出速度などがある。これらの噴霧特性を決定する重要なパラメータとして、内管の内径、内管壁の厚さ、外管と内管との間隙の環状断面積、内管と外管との同軸性、内管出口と外管出口との軸方向の距離などが挙げられる。例えば、液滴の粒径は、高速ガス流の剪断エネルギーを液体試料に伝える効率に依存している。液滴の粒径を小さくするには、内管の内径を小さくする、内管壁を薄くして液体試料とガスとの接触効率を上げる、外管と内管との間隙の環状断面積を小さくしてガスの流速を上げるなどの方法がある。また、液滴はコーン状に噴霧されるが、液滴の分布を内管および外管の中心軸周りに均一な分布とするには、内管出口と外管出口との同軸性を高くする必要がある。そのほか、海水のような高塩濃度の試料を噴霧する場合に、噴霧口に塩分が析出して噴霧が停止するおそれがある。これを防止するには、内管出口を外管出口より0.5~1mmほど後退させておくことが有効とされている。
【0007】
同軸型ネブライザーには次の問題点がある。(1)ガラス管を溶融・延伸した細長いキャピラリー管を内管として用いた一般的なネブライザーは、高速ガス流によって内管の先端部が振動し、破損しやすい。(2)噴霧特性を決定する重要なパラメータを再現性よく加工製造することが困難であるため、ネブライザーごとに分析感度が異なる。あるいは、ネブライザーごとに最適なガス流量が異なり、例えばICP分析装置であればその運転条件(出力、ガス流量、観測位置など)をネブライザーごとに調整しなければならない。
【0008】
これらの問題点は、長尺の内管と長尺の外管とを同軸状に組み合わせて、それらの先端部の間隙にガスを流す構造そのものに起因すると考えられる。すなわち、従来のネブライザーは長細い構造体である内管と外管とをそれらの基部で結合した構造であり、結合部の僅かな位置のずれまたは角度のずれによって先端部における位置関係が大きく変化する。そのため、先端部における内管と外管との同軸性が低く、また、内管出口と外管出口との軸方向の距離にもばらつきが生じる。
【0009】
内管および外管を短尺にすれば前記の問題を解消できるとも考えられる。しかし、ネブライザーは粒径の大きい液滴を除去するスプレーチャンバーに装着されることが一般的であり(特許文献2)、一般的なスプレーチャンバーに装着するにはネブライザーがある程度の長さを有する必要がある。また、スプレーチャンバーを用いずに、ICP分析装置のプラズマトーチにネブライザーを直接挿入して、液滴をプラズマへ導入する方法が知られている(非特許文献1)。この方法を採用する場合には、より長尺なネブライザーが必要となる。
【0010】
本発明は上記事情に鑑み、全体としては細長い形状を有しつつ、高速ガス流に起因する破損を抑制でき、液体を流す管とガスを流す管との同軸性が高く、両管の出口における軸方向の距離の製造誤差が小さいネブライザーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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