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公開番号2025039363
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-21
出願番号2023146425
出願日2023-09-08
発明の名称保持部材及び保持部材の製造方法
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人弁理士法人i-MIRAI,個人,個人
主分類H01L 21/683 20060101AFI20250313BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】AlNセラミックス基材と基体との接合体の側面に溶射により絶縁層を形成するための技術を提供する。
【解決手段】
静電チャックモジュール100は、AlNを主成分とするセラミックス基材110と、セラミックス基材110に埋設された静電吸着用電極124と、セラミックス基材110の主面(上面111又は下面113)に接合された基体150と、セラミックス基材110の側面114を覆う、アルミナとシリカとを主成分とする下地膜160と、下地膜160の上に形成された、絶縁性セラミックスを主成分とするセラミックス溶射膜180とを備えている。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
上面、上下方向において前記上面と対向する下面、及び、前記上面及び前記下面を前記上下方向に繋ぐ側面を有し、AlNを主成分とするAlNセラミックスおよび前記AlNセラミックスに配置される電極を有する板状の載置部材と、
前記載置部材の前記上面又は前記下面に接合された主面を有する板状の基体と、
前記載置部材の前記側面を覆う、アルミナとシリカとを主成分とする下地膜と、
前記下地膜の上に形成された絶縁性セラミックスを主成分とする溶射膜とを備える保持部材。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記絶縁性セラミックスはアルミナである、請求項1に記載の保持部材。
【請求項3】
前記下地膜は、前記載置部材の前記側面と前記基体の側面との境界を覆うように配置されている請求項1に記載の保持部材。
【請求項4】
前記基体は、Moを主成分として含む請求項1~3のいずれか一項に記載の保持部材。
【請求項5】
AlNを主成分とする板状のAlNセラミックスおよび前記AlNセラミックスに配置される電極を有する載置部材と、板状の基体とを積層して接合することと、
前記板状の前記載置部材の側面に、アルミナとシリカを主成分とする下地膜を形成することと、
前記下地膜の上に、絶縁性セラミックスを主成分とする溶射膜を形成することと、を含む保持部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保持部材及び保持部材の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、保持部材の一例として、金属製の基材と、この金属製の基材の上面に配置された絶縁層と、絶縁層の上に配置されたチャック電極(静電吸着用電極)とを備える静電チャックが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の静電チャックにおいては、金属製の基材は、例えば、チタン、アルミニウム、モリブデンなどにより形成されている。絶縁層は、金属製の基材の上面に形成された酸化アルミニウム(Al



)の溶射膜である。特許文献1に記載の静電チャックは、さらに、チャック電極、絶縁層及び金属製の基材の接合体の上面及び側面を覆う誘電層を備えている。誘電層は溶射膜であり、静電チャックの保護層としての機能を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7234459号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の静電チャックのような、金属製の基体の上に形成された絶縁層が溶射により形成されている、いわゆる溶射静電チャックにおいては、絶縁層及び金属の基体の側面を覆う誘電膜を溶射により、比較的容易に形成できることが知られている。なお、近年では、半導体ウェハの製造プロセスにおいて、静電吸着用電極(又は高周波電極)が埋設されたAlNセラミックス基材を備えるセラミック製の載置部材と、載置部材の下面に接合された基体とを備える、ウェハ用の保持部材が用いられることがある。このような保持部材において、AlNセラミックス基材と基体との接合体の側面に絶縁層を形成して絶縁性を向上させることが望まれている。信頼性の高い絶縁層を形成するためには、溶射により絶縁層を形成することが好ましいが、AlNセラミックス基材に対して溶射により絶縁層を形成することは困難であった。
【0006】
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、AlNセラミックス基材と基体との接合体の側面に溶射により絶縁層を形成するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に従えば、上面、上下方向において前記上面と対向する下面、及び、前記上面及び前記下面を前記上下方向に繋ぐ側面を有し、AlNを主成分とするAlNセラミックスおよび前記AlNセラミックスに配置される電極を有する板状の載置部材と、
前記載置部材の前記上面又は前記下面に接合された主面を有する板状の基体と、
前記載置部材の前記側面を覆う、アルミナとシリカとを主成分とする下地膜と、
前記下地膜の上に形成された絶縁性セラミックスを主成分とする溶射膜とを備える保持部材が提供される。
【発明の効果】
【0008】
一般に、AlNセラミックスの側面の上に、直接、絶縁性セラミックスを主成分とする溶射膜を形成することは非常に困難である。これに対して、本実施形態においては、AlNセラミックスの側面の上に、アルミナとシリカとを主成分とする下地膜が形成されている。アルミナとシリカを主成分とする下地膜が固化する際には、空気中のCO

を吸収してゲル状ケイ酸を析出する(水を放出して固化する)ため、強い接着力を示す。そのため、下地膜はAlNセラミックスの側面にも形成することが可能である。さらに、下地膜の密度は2.15~2.30g/cm

であり、比較的低密度であるため、絶縁性セラミックスからなる溶融状態の溶射粒子が下地膜の気孔に食い込むアンカー効果により、溶射膜の剥離強度及びせん断強度を高めることができる。これにより、AlNセラミックスの側面を覆う溶射膜の耐剥離性を向上させることができ、保持部材の絶縁の信頼性、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、静電チャックモジュール100の斜視図である。
図2は、静電チャックモジュール100の概略説明図である。
図3は、静電吸着用電極124の形状を示した概略説明図である。
(a)~(e)は、セラミックス基材110の製造方法の流れを示す図である。
(a)~(d)は、セラミックス基材110の別の製造方法の流れを示す図である。
図6は、静電チャックモジュール100の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図7は、高周波電極126の形状を示した概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<静電チャックモジュール100>
本実施形態に係る静電チャックモジュール100について、図1、2を参照しつつ説明する。本実施形態に係る静電チャックモジュール100は、シリコンウェハなどの半導体ウェハ(以下、単にウェハ10という)を吸着して保持するための保持部材の一例である。なお、以下の説明においては、静電チャックモジュール100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向5が定義される。図1に示されるように、本実施形態に係る静電チャックモジュール100は、セラミックス基材110と、静電吸着用電極124(図2、3参照)と、基体150と、下地膜160(図2参照)と、セラミックス溶射膜180(図2参照)とを主に備える。
(【0011】以降は省略されています)

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