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公開番号2025036824
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-17
出願番号2023143400
出願日2023-09-05
発明の名称楽器用響板および弦楽器
出願人ヤマハ株式会社
代理人個人,個人
主分類G10D 3/22 20200101AFI20250310BHJP(楽器;音響)
要約【課題】本開示は、安定して製造可能で音色に優れた楽器用響板の提供を目的とする。
【解決手段】本開示の一態様に係る楽器用響板1は、第1板材11と、第1板材11を挟んで、対向して配置される一対の第2板材12と、一対の第2板材12を挟んで、対向して配置される一対の第3板材13とを備え、第3板材13が、損失正接に対して第1板材11および第2板材12よりも強い異方性を有しており、第3板材13の表面に平行で、かつ第3板材13の損失正接が最小となる方向をX方向とするとき、第1板材11のX方向の損失正接が、第2板材12のX方向の損失正接および第3板材13のX方向の損失正接のいずれよりも大きい。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
第1板材と、
前記第1板材を挟んで、対向して配置される一対の第2板材と、
前記一対の第2板材を挟んで、対向して配置される一対の第3板材と
を備え、
前記第3板材が、損失正接に対して前記第1板材および前記第2板材よりも強い異方性を有しており、
前記第3板材の表面に平行で、かつ前記第3板材の損失正接が最小となる方向をX方向とするとき、
前記第1板材のX方向の損失正接が、前記第2板材のX方向の損失正接および前記第3板材のX方向の損失正接のいずれよりも大きい楽器用響板。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記第1板材のX方向の損失正接が、3×10
-3
以上60×10
-3
以下であり、
前記第2板材のX方向の損失正接が、0.2×10
-3
以上10×10
-3
以下であり、
前記第3板材のX方向の損失正接が、0.5×10
-3
以上4×10
-3
以下である請求項1に記載の楽器用響板。
【請求項3】
前記第3板材の表面に平行で、かつ前記X方向と直交する方向をY方向とするとき、
前記第1板材のY方向の損失正接が、3×10
-3
以上60×10
-3
以下であり、
前記第2板材のY方向の損失正接が、0.2×10
-3
以上10×10
-3
以下であり、
前記第3板材のY方向の損失正接が、5×10
-3
以上40×10
-3
以下である請求項1または請求項2に記載の楽器用響板。
【請求項4】
前記第1板材のY方向に対するX方向の損失正接の比が、0.5以上1以下であり、
前記第2板材のY方向に対するX方向の損失正接の比が、0.7以上1以下であり、
前記第3板材のY方向に対するX方向の損失正接の比が、0.04以上0.43以下である請求項1または請求項2に記載の楽器用響板。
【請求項5】
弾性率に対して、
前記第3板材が、前記第2板材より強い異方性を有している請求項1または請求項2に記載の楽器用響板。
【請求項6】
前記第1板材の原材料が、高弾性繊維または木材であり、
前記第2板材の原材料が、金属であり、
前記第3板材の原材料が、カーボン、ガラス繊維またはバサルトファイバーである請求項1または請求項2に記載の楽器用響板。
【請求項7】
前記一対の第3板材の間が、前記一対の第3板材の間隔を二等分する二等分面を中心として、厚さ方向に対称に構成されている請求項1または請求項2に記載の楽器用響板。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載の楽器用響板を備える弦楽器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、楽器用響板および弦楽器に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
弦楽器等の楽器には振動を伝播するための振動板として板材が用いられている。この板材は、例えば木材によって構成される。楽器の音色(音質、音量、音の伸び等)は、木材の材質に大きく依存することが知られている。
【0003】
板材を天然木材のみで構成すると、高価となるうえに、材質の選別、木取り、矧ぎ合わせ等の工程を必要とし、仮に同じ種類の天然木材を使用したとしても、一定の品質の板材を得ることが難しい。このため、製作が容易で低音域から高音域までの音を十分かつ良好に発音させ得るようにした楽器用響板が提案されている(特開昭60-57894号公報参照)。
【0004】
この楽器用響板は、木材単板からなる表面板と裏面板との間に、弾性率が大きく、剪断損失が小さい材料からなる芯材を介在させることにより、低音域から高音域までの音を良好に発音させ得、バランスのとれた音を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭60-57894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば天然木材であるローズウッド、中でもブラジリアンローズウッド(ハカランダ)を使用した場合の音色が良いとされているところ、前記楽器用響板は、発音に優れるものの、その域まで達するものではない。
【0007】
本開示は、このような事情に基づいてなされたものであり、安定して製造可能で音色に優れた楽器用響板およびこの楽器用響板を用いた弦楽器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本開示の一態様に係る楽器用響板は、第1板材と、前記第1板材を挟んで、対向して配置される一対の第2板材と、前記一対の第2板材を挟んで、対向して配置される一対の第3板材とを備え、前記第3板材が、損失正接に対して前記第1板材および前記第2板材よりも強い異方性を有しており、前記第3板材の表面に平行で、かつ前記第3板材の損失正接が最小となる方向をX方向とするとき、前記第1板材のX方向の損失正接が、前記第2板材のX方向の損失正接および前記第3板材のX方向の損失正接のいずれよりも大きい。
【0009】
(2)前記(1)の楽器用響板において、前記第1板材のX方向の損失正接が、3×10
-3
以上60×10
-3
以下であり、前記第2板材のX方向の損失正接が、0.2×10
-3
以上10×10
-3
以下であり、前記第3板材のX方向の損失正接が、0.5×10
-3
以上4×10
-3
以下であるとよい。
【0010】
(3)前記(1)または(2)の楽器用響板において、前記第3板材の表面に平行で、かつ前器X方向と直交する方向をY方向とするとき、前記第1板材のY方向の損失正接が、3×10
-3
以上60×10
-3
以下であり、前記第2板材のY方向の損失正接が、0.2×10
-3
以上10×10
-3
以下であり、前記第3板材のY方向の損失正接が、5×10
-3
以上40×10
-3
以下であるとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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