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公開番号2025036549
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024228667,2022179915
出願日2024-12-25,2021-12-07
発明の名称抗体又はその抗原結合性断片
出願人国立大学法人大阪大学,ペリオセラピア株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C07K 16/18 20060101AFI20250306BHJP(有機化学)
要約【課題】ヒトぺリオスチンのエクソン21に対する新規抗体又はその抗原結合性断片を提供すること。
【解決手段】配列番号61で示されるアミノ酸配列Aと配列番号62~64のいずれかで示され
るアミノ酸配列Bとから構成される、ヒトぺリオスチン上の立体エピトープに対して結合
性を有する、抗体又はその抗原結合性断片。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
配列番号61で示されるアミノ酸配列Aと配列番号62~64のいずれかで示されるアミノ酸配
列Bとから構成される、ヒトぺリオスチン上の立体エピトープに対して結合性を有する、
抗体又はその抗原結合性断片。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
前記ヒトぺリオスチンがヒト細胞から分泌されたヒトぺリオスチンである、請求項1に記載の抗体又はその抗原結合性断片。
【請求項3】
前記ヒト細胞がヒト乳癌細胞である、請求項1又は2に記載の抗体又はその抗原結合性断片。
【請求項4】
モノクローナル抗体又はその抗原結合性断片である、請求項1~3のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片。
【請求項5】
重鎖CDR1が配列番号1及び/若しくは2、配列番号13及び/若しくは14、配列番号25及び/若しくは26、配列番号37及び/若しくは38、又は配列番号49及び/若しくは50で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR2が配列番号3及び/若しくは4、配列番号15及び/若しくは16、配列番号27及び/若しくは28、配列番号39及び/若しくは40、又は配列番号51及び/若しくは52で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR3が配列番号5及び/若しくは6、配列番号17及び/若しくは18、配列番号29及び/若しくは30、配列番号41及び/若しくは42、又は配列番号53及び/若しくは54で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR1が配列番号7及び/若しくは8、配列番号19及び/若しくは20、配列番号31及び/若しくは32、配列番号43及び/若しくは44、又は配列番号55及び/若しくは56で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR2が配列番号9及び/若しくは10、配列番号21及び/若しくは22、配列番号33及
び/若しくは34、配列番号45及び/若しくは46、又は配列番号57及び/若しくは58で表されるアミノ酸配列を含み、且つ
軽鎖CDR3が配列番号11及び/若しくは12、配列番号23及び/若しくは24、配列番号35及び/若しくは36、配列番号47及び/若しくは48、又は配列番号59及び/若しくは60で表されるアミノ酸配列を含む、
請求項1~4のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片。
【請求項6】
(A)
重鎖CDR1が配列番号1及び/若しくは2で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR2が配列番号3及び/若しくは4で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR3が配列番号5及び/若しくは6で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR1が配列番号7及び/若しくは8で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR2が配列番号9及び/若しくは10で表されるアミノ酸配列を含み、且つ
軽鎖CDR3が配列番号11及び/若しくは12で表されるアミノ酸配列を含む;或いは
(B)
重鎖CDR1が配列番号13及び/若しくは14で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR2が配列番号15及び/若しくは16で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR3が配列番号17及び/若しくは18で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR1が配列番号19及び/若しくは20で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR2が配列番号21及び/若しくは22で表されるアミノ酸配列を含み、且つ
軽鎖CDR3が配列番号23及び/若しくは24で表されるアミノ酸配列を含む;或いは
(C)
重鎖CDR1が配列番号25及び/若しくは26で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR2が配列番号27及び/若しくは28で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR3が配列番号29及び/若しくは30で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR1が配列番号31及び/若しくは32で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR2が配列番号33及び/若しくは34で表されるアミノ酸配列を含み、且つ
軽鎖CDR3が配列番号35及び/若しくは36で表されるアミノ酸配列を含む;或いは
(D)
重鎖CDR1が配列番号37及び/若しくは38で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR2が配列番号39及び/若しくは40で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR3が配列番号41及び/若しくは42で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR1が配列番号43及び/若しくは44で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR2が配列番号45及び/若しくは46で表されるアミノ酸配列を含み、且つ
軽鎖CDR3が配列番号47及び/若しくは48で表されるアミノ酸配列を含む;或いは
(E)
重鎖CDR1が配列番号49及び/若しくは50で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR2が配列番号51及び/若しくは52で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR3が配列番号53及び/若しくは54で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR1が配列番号55及び/若しくは56で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR2が配列番号57及び/若しくは58で表されるアミノ酸配列を含み、且つ
軽鎖CDR3が配列番号59及び/若しくは60で表されるアミノ酸配列を含む、
請求項1~5のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片。
【請求項7】
(A)
重鎖CDR1が配列番号1及び/若しくは2で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR2が配列番号3及び/若しくは4で表されるアミノ酸配列を含み、
重鎖CDR3が配列番号5及び/若しくは6で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR1が配列番号7及び/若しくは8で表されるアミノ酸配列を含み、
軽鎖CDR2が配列番号9及び/若しくは10で表されるアミノ酸配列を含み、且つ
軽鎖CDR3が配列番号11及び/若しくは12で表されるアミノ酸配列を含む、
請求項1~6のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片。
【請求項8】
(e)配列番号65で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質又はペプチド、及び
(f)配列番号65で示されるアミノ酸配列と85%以上の同一性を有するアミノ酸配列Xを含み、且つ前記アミノ酸配列X内に配列番号61で示されるアミノ酸配列A及び配列番号62~64のいずれかで示されるアミノ酸配列Bを含む、タンパク質又はペプチド
からなる群より選択される少なくとも1種のタンパク質又はペプチド免疫した動物から得
られたハイブリドーマが産生する抗体から、ヒト乳がん細胞から分泌されたヒトペリオスチンに結合する抗体を選別する工程を含む方法により得られた、抗体。
【請求項9】
(e)配列番号65で示されるアミノ酸配列を含むタンパク質又はペプチド、及び
(f)配列番号65で示されるアミノ酸配列と85%以上の同一性を有するアミノ酸配列Xを含み、且つ前記アミノ酸配列X内に配列番号61で示されるアミノ酸配列A及び配列番号62~64のいずれかで示されるアミノ酸配列Bを含む、タンパク質又はペプチド
からなる群より選択される少なくとも1種のタンパク質又はペプチド免疫した動物から得
られたハイブリドーマから産生され、且つヒト乳がん細胞から分泌されたヒトペリオスチンに対する結合性を有する、抗体。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の抗体又はその抗原結合性断片のコード配列を含む、ポリヌクレオチド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗体又はその抗原結合性断片等に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
ペリオスチンは、細胞外マトリックスタンパク質の一種であり、分子量約9万のポリペ
プチドからなる。各ポリペプチド鎖には、シグナル配列、システインリッチドメイン、4
回繰り返しドメイン、C末端ドメインが含まれている。これまで、ペリオスチン遺伝子の
発現が血管再狭窄病態、癌、炎症、血管新生の病態にも関連することが示唆されている。
【0003】
特許文献1には、ぺリオスチンのエクソン21に対する抗体が報告されており、この抗体により、細胞接着活性を有するペリオスチンを阻害することができ、また血管内膜肥厚や癌、炎症性大腸炎を含む炎症、血管新生を伴う疾患等で発現が増大する特定のペリオスチンバリアントの作用を抑制し、病状の増悪化抑制を行うことにより、疾患の治療を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2014/136910号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は研究を進める中で、ぺリオスチンのエクソン21に対する既存の抗体は、ヒト細胞から分泌されたヒトぺリオスチンに対する結合性が極めて低いことを見出した。このため、この問題が改善された新たな抗体の開発が必要であることに着目した。
【0006】
本発明は、ヒトぺリオスチンのエクソン21に対する新規抗体又はその抗原結合性断片を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は鋭意研究を進めた結果、配列番号61で示されるアミノ酸配列Aと配列番号62
~64のいずれかで示されるアミノ酸配列Bとから構成される、ヒトぺリオスチン上の立体
エピトープに対して結合性を有する、抗体又はその抗原結合性断片、であれば、上記課題を解決できることを見出した。本発明者はこの知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
【0008】
項1. 配列番号61で示されるアミノ酸配列Aと配列番号62~64のいずれかで示される
アミノ酸配列Bとから構成される、ヒトぺリオスチン上の立体エピトープに対して結合性
を有する、抗体又はその抗原結合性断片。
【0009】
項2. 前記ヒトぺリオスチンがヒト細胞から分泌されたヒトぺリオスチンである、項1に記載の抗体又はその抗原結合性断片。
【0010】
項3. 前記ヒト細胞がヒト乳癌細胞である、項1又は2に記載の抗体又はその抗原結合性断片。
(【0011】以降は省略されています)

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