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公開番号
2025036217
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2024140053
出願日
2024-08-21
発明の名称
二酸化炭素の吸収剤および二酸化炭素の分離回収方法
出願人
公益財団法人地球環境産業技術研究機構
,
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人河崎特許事務所
主分類
B01D
53/14 20060101AFI20250306BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】二酸化炭素を含むガスから効率良く二酸化炭素を分離回収することが可能な吸収剤を提供する。
【解決手段】二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収するための吸収剤であって、少なくとも1種の下記一般式で表されるアルカノールアミン化合物と、少なくとも1種の、1-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン等の三級アミン化合物と、水を含んでも良い、吸収剤。
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(式中、R
1
は炭素数1~5のアルキル基又は水素原子、R
2
及びR
3
はそれぞれ独立して炭素数1若しくは2のアルキル基又は水素原子、nは2又は3。)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収するための吸収剤であって、
少なくとも1種の一般式(1)で表されるアルカノールアミン化合物と、
少なくとも1種の一般式(2)で表される三級アミン化合物と、を含み、
水を含んでも良い、吸収剤。
一般式(1):
TIFF
2025036217000007.tif
68
170
(式中、R
1
は炭素数1~5のアルキル基又は水素原子を表し、R
2
及びR
3
はそれぞれ独立して炭素数1若しくは2のアルキル基又は水素原子を表し、nは2又は3を表す。)
一般式(2):
TIFF
2025036217000008.tif
58
170
(式中、R
4
は炭素数1~4のヒドロキシアルキル基を表す。)
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記吸収剤に含まれる前記アルカノールアミン化合物と前記三級アミン化合物との質量濃度の総和が65%~100%である、請求項1に記載の吸収剤。
【請求項3】
前記アルカノールアミン化合物が、モノエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-(メチルアミノ)エタノール、2-(エチルアミノ)エタノール、2-(イソプロピルアミノ)エタノール及び3-(イソプロピルアミノ)プロパノールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の吸収剤。
【請求項4】
前記アルカノールアミン化合物が、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、2-(エチルアミノ)エタノール、2-(イソプロピルアミノ)エタノール及び3-(イソプロピルアミノ)プロパノールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の吸収剤。
【請求項5】
前記三級アミン化合物が、1-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジンである、請求項1又は2に記載の吸収剤。
【請求項6】
請求項1に記載の吸収剤を、二酸化炭素を含むガスと接触させ、前記二酸化炭素を含むガスから前記二酸化炭素を吸収した吸収剤を得る工程Aと、
前記工程Aで得られた前記二酸化炭素を吸収した吸収剤を加熱して、前記二酸化炭素を脱離させて放散させ、放散した前記二酸化炭素を回収する工程Bと、を含む、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収する方法。
【請求項7】
前記工程Aが、25℃~60℃の温度で行われ、且つ、前記工程Bが、70℃~150℃の温度で行われる、請求項6に記載の二酸化炭素を分離回収する方法。
【請求項8】
前記工程Aが、1.0bar以上の圧力下で行われ、且つ、前記工程Bが、3.5bar以下の圧力下で行われる、請求項6又は7に記載の二酸化炭素を分離回収する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を効率良く分離回収するための吸収剤、及び当該吸収剤を用いた二酸化炭素を分離回収する方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化に起因すると考えられている気候変動や自然災害が、農業生産、住環境、エネルギー消費等に多大な影響を及ぼしている。この地球温暖化は、人類の社会活動が活発になることに付随して増加する二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、フロン等の温室効果ガスが大気中に増大することが原因と考えられている。その温室効果ガスの中で最も主要なものとして大気中の二酸化炭素が挙げられており、二酸化炭素の大気中への排出量の削減に向けての対策が世界的な課題となっている。
【0003】
二酸化炭素の発生源としては、石炭、重油、天然ガス等を燃料とする火力発電所、コークスで酸化鉄を還元する製鐵所の高炉、銑鉄中の炭素を燃焼して製鋼する製鐵所の転炉、各種製造所におけるボイラー、セメント工場におけるキルン等、更には、ガソリン、重油、軽油等を燃料とする自動車、船舶、航空機等の輸送機器がある。これらから排出される混合ガスを対象に、混合ガスに含まれる二酸化炭素を分離回収し、圧縮して輸送した後、圧入するという一連の二酸化炭素分離回収貯留(Carbon dioxide Capture and Storage、CCS)技術が、二酸化炭素の大気中への排出量を削減する技術として注目されている。
【0004】
二酸化炭素分離回収貯留技術の工程の中では、特に二酸化炭素の分離回収の工程にコストがかかることから、コストを低減するための技術が求められている。そこで、近年、混合ガスから二酸化炭素を分離回収する方法として、二酸化炭素を含むガスを吸収塔内でアミン化合物の水溶液と接触させて、アミン化合物に二酸化炭素を吸収させる方法が検討されている。
【0005】
アミン化合物としては、モノエタノールアミン(MEA)、ジグリコールアミン(DGA)、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)等の一級アルカノールアミン;2-(メチルアミノ)エタノール(MAE)、2-(エチルアミノ)エタノール(EAE)、2-(イソプロピルアミノ)エタノール(IPAE)、3-(イソプロピルアミノ)プロパノール(IPAP)、ジエタノールアミン(DEA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)等の二級アルカノールアミン;N-メチルジエタノールアミン(MDEA)、2-(ジメチルアミノ)エタノール(DMAE)、トリエタノールアミン(TEA)等の三級アルカノールアミン;N,N,N’,N’-テトラメチル-1,6-ジアミノヘキサン(TMDAH)、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,4-ジアミノブタン(TMDAB)、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル(BDER)等の三級アルキルアミン等が知られている。この中でも特にモノエタノールアミン(MEA)が広く使用されている。
【0006】
例えば、特許文献1は、AMP、MAE、EAE等の水溶液を吸収液として用いて、大気圧下の燃焼排ガス中の二酸化炭素を効率良く除去する方法を提案している。特許文献2は、IPAEを含む水溶液を吸収液として用いて、効率的かつ低いエネルギー消費量で二酸化炭素を分離回収する方法を提案している。特許文献2には、二酸化炭素の回収をより効率的にするために水溶液中のIPAEの濃度を60質量%以上に上げると、二酸化炭素の吸収速度の低下、及び放散量の低下が大きくなるという結果が記載されている。
【0007】
特許文献3は、化学的に吸収された酸性ガス及び少なくとも1種の酸性ガス吸収性化学薬剤を含む水性処理流体から、吸収された酸性ガスを除去及び回収し、酸性ガス吸収性化学薬剤を再生する方法を提案している。酸性ガス吸収性化学薬剤として、MEA、DEA,DIPA,TEA、MDEA等が挙げられている。
【0008】
特許文献4は、二酸化炭素分圧が高い領域において、高い吸収速度、高い放散速度、及び高い二酸化炭素回収量が達成される吸収剤として、水素結合基を有さず、且つ、エーテル基を有する三級脂肪族アミンを含む含水液状吸収剤を提案している。
【0009】
特許文献5~7は、効率的且つ低エネルギー消費量で高純度の二酸化炭素を回収することができる、アミン化合物を併用した吸収剤を提案している。特許文献5における吸収剤は、アミノアルコール化合物と、TMDAH、TMDAB等のアミン化合物とを含む水溶液であり、特許文献6における吸収剤は、所定の構造を有するIPAE等の二級アミン化合物と、所定の構造を有するポリアミン化合物と、水とを含有する液体である。特許文献7は、所定の構造を有するアルカノールアミン化合物と、エーテル基を有するBDER等の三級脂肪族アミン化合物と、水とを含む吸収剤を提案している。特許文献7には、吸収剤に含まれるアミン化合物の総質量濃度が60%より高く85%より低い範囲で吸収剤が高い性能を示し、アミン化合物の総質量濃度が85%以上では性能が低下することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開平5-301023号公報
特開2009-6275号公報
国際公開第2005/009592号
国際公開第2011/071150号
国際公開第2013/118819号
国際公開第2014/129400号
国際公開第2019/163867号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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