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公開番号2025035905
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2023143242
出願日2023-09-04
発明の名称多孔質膜製造用組成物、多孔質膜の製造方法、及び多孔質膜
出願人東京応化工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 71/64 20060101AFI20250307BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】製造される多孔質膜の流量を向上することができる多孔質膜製造用組成物、多孔質膜の製造方法、及び多孔質膜を提供すること。
【解決手段】ポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミドイミド前駆体、ポリアミドイミド及びポリエーテルスルホンよりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂成分(A)と、微粒子(B)と、溶剤(S)とを含み、溶剤(S)は、有機溶剤(S1)と、有機溶剤(S2)とを含み、有機溶剤(S1)は、大気圧下での沸点が200℃未満の有機溶剤であり、有機溶剤(S2)は、大気圧下での沸点が200℃以上である含窒素極性溶剤である、多孔質膜製造用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミドイミド前駆体、ポリアミドイミド及びポリエーテルスルホンよりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂成分(A)と、微粒子(B)と、溶剤(S)とを含み、
前記溶剤(S)は、有機溶剤(S1)と、有機溶剤(S2)とを含み、
前記有機溶剤(S1)は、大気圧下での沸点が200℃未満の有機溶剤であり、
前記有機溶剤(S2)は、大気圧下での沸点が200℃以上である含窒素極性溶剤である、多孔質膜製造用組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記有機溶剤(S2)としての前記含窒素極性溶剤が、置換基を有してもよい含窒素複素環化合物及び含窒素基で置換された芳香族炭化水素よりなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の多孔質膜製造用組成物。
【請求項3】
前記有機溶剤(S2)は、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、及びニトロベンゼンよりなる群から選択される少なくとも1つである、請求項2に記載の多孔質膜製造用組成物。
【請求項4】
前記有機溶剤(S1)は、脂肪族アミド系溶剤である、請求項1に記載の多孔質膜製造用組成物。
【請求項5】
前記有機溶剤(S1)は、ジメチルアセトアミドである、請求項4に記載の多孔質膜製造用組成物。
【請求項6】
前記溶剤(S)の質量に対する、前記有機溶剤(S2)の質量の比率は、5質量%以上70質量%以下である、請求項1に記載の多孔質膜製造用組成物。
【請求項7】
前記有機溶剤(S2)の含有量は、前記樹脂成分(A)100質量部に対して100質量部以上900質量部以下である、請求項1に記載の多孔質膜製造用組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の多孔質膜製造用組成物からなる複合膜を基板上に形成する複合膜形成工程と、
前記複合膜を加熱することにより、前記複合膜から前記溶剤(S)の一部を除去する加熱工程と、
前記加熱工程後の複合膜から前記微粒子(B)を取り除く微粒子除去工程と、を含む、多孔質膜の製造方法。
【請求項9】
前記樹脂成分(A)が、ポリアミド酸及びポリアミドイミド前駆体の少なくとも一方を含み、
前記加熱工程の際、又は前記加熱工程の後であって前記微粒子除去工程の前に、前記複合膜を焼成する焼成工程を含む、請求項8に記載の多孔質膜の製造方法。
【請求項10】
ポリイミド、ポリアミドイミド、及びポリエーテルスルホンからなる群より選択される少なくとも1つの樹脂成分と、大気圧下での沸点が200℃以上である含窒素極性溶剤とを含む多孔質膜であって、
請求項1~7のいずれか1項に記載の多孔質膜製造用組成物からなる複合膜を基板上に形成することと、前記複合膜を加熱することにより前記複合膜から前記溶剤(S)の一部を除去することと、前記加熱後の複合膜から前記微粒子(B)を取り除くことと、を含む製造方法により製造される、多孔質膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多孔質膜製造用組成物、多孔質膜の製造方法、及び多孔質膜に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、種々の多孔質膜が、ガス又は液体の分離用膜であるフィルタ等の用途で使用されている。また、近年、多孔質膜は、リチウム電池等の二次電池用のセパレータ用途への応用も進んでいる。
【0003】
例えば、ポリイミドの多孔質膜の製造方法として、ポリアミド酸やポリイミドの溶液中にシリカ粒子を分散させたワニスを基板上に塗布した後、必要に応じて塗布膜を加熱してシリカ粒子を含むポリイミド膜を得、次いで、ポリイミド膜中のシリカをフッ化水素水で溶出除去し、多孔質化させる方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5605566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した多孔質膜として、孔径が小さい多孔質膜が要求されている。
例えば、半導体の製造において、洗浄液や塗布液等に含まれる異物を除去するためのフィルタとして、多孔質膜が用いられている。半導体の微細化が進むにつれて、欠陥の要因となる異物の大きさも小さくなる。小さい異物を捕集するために、孔径が小さい多孔質膜が要求されている。なお、孔径が小さい多孔質膜は、粒径が小さいシリカ等の微粒子を含む多孔質膜製造用組成物(ワニス)を用いることで製造することができる。
しかしながら、多孔質膜の孔径を小さくすると、多孔質膜の透過性(通液性や通気性)が低下し、多孔質膜を透過する液体やガスの流量が低下するという問題が生じる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、製造される多孔質膜の流量を向上することができる多孔質膜製造用組成物、多孔質膜の製造方法、及び多孔質膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その結果、ポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミドイミド前駆体、ポリアミドイミド及びポリエーテルスルホンよりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂成分(A)と、微粒子(B)と、溶剤(S)とを含む多孔質膜製造用組成物において、溶剤(S)として、大気圧下での沸点が200℃未満の有機溶剤と、大気圧下での沸点が200℃以上である含窒素極性溶剤とを用いることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
【0008】
[1]ポリアミド酸、ポリイミド、ポリアミドイミド前駆体、ポリアミドイミド及びポリエーテルスルホンよりなる群から選択される少なくとも1つの樹脂成分(A)と、微粒子(B)と、溶剤(S)とを含み、
前記溶剤(S)は、有機溶剤(S1)と、有機溶剤(S2)とを含み、
前記有機溶剤(S1)は、大気圧下での沸点が200℃未満の有機溶剤であり、
前記有機溶剤(S2)は、大気圧下での沸点が200℃以上である含窒素極性溶剤である、多孔質膜製造用組成物。
【0009】
[2]前記有機溶剤(S2)としての前記含窒素極性溶剤が、置換基を有してもよい含窒素複素環化合物及び含窒素基で置換された芳香族炭化水素よりなる群から選択される少なくとも1つである、上記[1]に記載の多孔質膜製造用組成物。
【0010】
[3]前記有機溶剤(S2)は、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、及びニトロベンゼンよりなる群から選択される少なくとも1つである、上記[2]に記載の多孔質膜製造用組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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