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公開番号2025035083
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141876
出願日2023-08-31
発明の名称自動測定装置
出願人株式会社ミツトヨ
代理人個人
主分類G01B 5/00 20060101AFI20250306BHJP(測定;試験)
要約【課題】安価で使い勝手がよい接触式の測定器を自動化する自動測定装置を提供する。
【解決手段】自動測定装置は、固定要素に対して変位可能に設けられていてワークに対して接離するように進退する可動要素と、可動要素の変位または位置を検出する変位検出部と、を有する測定器と、動力によって前記可動要素の進退を自動化する自動操作部と、を備える。ワーク保持部は、基台部とワーク設置ステージとの間に介装されて、ワーク設置ステージが基台部に対して相対的に変位することを許容するようにワーク設置ステージを支持するフローティング継手部を備える。
【選択図】図27
特許請求の範囲【請求項1】
固定要素に対して変位可能に設けられていてワークに対して接離するように進退する可動要素と、前記可動要素の変位または位置を検出する変位検出部と、を有する測定器と、
動力によって前記可動要素の進退を自動化する自動操作部と、
前記可動要素が前記ワークに当接したときに、前記測定器に予め設定された所定の測定圧以下の圧力で前記ワークの位置および姿勢を変更できるようにワークを保持するワーク保持部と、を備える
ことを特徴とする自動測定装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の自動測定装置において、
前記ワーク保持部は、
基台部と、
ワークを載置または設置するワーク設置ステージと、
前記基台部と前記ワーク設置ステージとの間に介装されて、前記ワーク設置ステージが前記基台部に対して相対的に変位することを許容するように前記ワーク設置ステージを支持するフローティング継手部と、を備える
ことを特徴とする自動測定装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自動測定装置において、
前記フローティング継手部は、
前記ワーク設置ステージが前記基台部に対して並進する変位を許容する並進許容機構部と、
前記ワーク設置ステージが前記基台部に対して回転することを許容する回転許容機構部と、を有し、
下から順に、前記基台部、前記並進許容機構部、前記回転許容機構部、前記ワーク設置ステージ、の順に設けられている
ことを特徴とする自動測定装置。
【請求項4】
請求項3に記載の自動測定装置において、
前記並進許容機構部は、前記基台部に対して前記ワーク設置ステージが並進することを許容する並進体を有し、
回転許容機構部は、前記基台部に対して前記ワーク設置ステージが傾斜する向きの変位を許容するように変形可能な可撓体を有する
ことを特徴とする自動測定装置。
【請求項5】
請求項2に記載の自動測定装置において、
前記ワーク保持部は、前記ワーク設置ステージの変位を規制する拘束手段を備え、
前記拘束手段は、前記可動要素とワークとが離れているときは、前記ワーク設置ステージの変位を規制し、
前記拘束手段は、前記可動要素とワークとが接触して前記可動要素から前記ワークに測定圧を掛けているときは、前記ワーク設置ステージの変位を許容する
ことを特徴とする自動測定装置。
【請求項6】
請求項1に記載の自動測定装置において、
前記ワーク保持部は、前記ワークに直接的または間接的に振動を与えて前記ワークと前記測定器との相対的な位置および姿勢の変更を促進するための振動アクチュエータを備える
ことを特徴とする自動測定装置。
【請求項7】
請求項1に記載の自動測定装置において、
前記ワーク保持部は、
前記ワーク設置ステージの変位を規制する拘束手段と、
前記ワークに直接的または間接的に振動を与えて前記ワークと前記測定器との相対的な位置および姿勢の変更を促進するための振動アクチュエータと、を備え、
前記自動操作部は、
前記可動要素と前記ワークとが接触するように前記可動要素を前進させ、
続いて、予め決められた分前記可動要素を後退させ、
その後、前記ワークと前記可動要素との間に所定の測定圧が発生するように前記可動要素を再前進させ、
前記ワークと前記可動要素との間に所定の測定圧が発生するように前記可動要素を再前進させるときに、前記拘束手段は前記ワーク設置ステージをリリースして前記ワーク設置ステージの変位を許容し、前記振動アクチュエータが駆動する
ことを特徴とする自動測定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークの寸法を測定するための小型の測定器を用いてワークを自動的に測定する自動測定装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ワークの寸法を測定する測定器(測定工具)としてマイクロメータ、ノギス、ホールテスト、シリンダーゲージ、ボアマチック(登録商標)が知られている。これら接触式の測定器(測定工具)は、その使い易さ、測定の安定性、比較的安価である等の利点があり、広く利用されている。ただ、ワークと可動要素(スピンドル、測定ジョー、測定子)とを適切に密着させ、さらに、常に同じ測定圧を掛けながら測定しなければならないため、どうしても人手による手動測定ということになる。そのため、このような接触式の測定工具による測定には人手と時間が掛かる。
【0003】
手動測定の代替手段として、生産現場において、エアマイクロメータやレーザースキャンマイクロメータ等の非接触式測定機器を用いるものが提案されている(特開平8-14871)。しかしながら、エアマイクロメータやレーザースキャンマイクロメータは、それ自体が極めて高価であり、また、メンテナンスがやや難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-89903
特開2019-100904
特開平8-14871
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
接触式測定を自動化するにあたって、これまでにもモータ動力を使用するような種々の提案はあるものの広く一般に普及するほど実用化に成功した事例はなかった(特開平10-89903)。また、三次元測定機(CMM)等を利用すれば接触式測定の自動化はもちろんできるが(特開2019-100904)、数千万円から数億円の投資が必要なのであり、マイクロメータやノギスで行なっているような測定の代替に採用するのは妥当とは言えない。
【0006】
本発明の目的は、安価で使い勝手がよい接触式の測定器を自動化する自動測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の自動測定装置は、
固定要素に対して変位可能に設けられていてワークに対して接離するように進退する可動要素と、前記可動要素の変位または位置を検出する変位検出部と、を有する測定器と、
動力によって前記可動要素の進退を自動化する自動操作部と、を備え、
ワークの寸法を測定するための測定器を用いてワークを自動的に測定する自動測定装置であって、
前記ワークと前記可動要素とが当接したときに、前記測定器に予め設定された所定の測定圧以下の圧力で前記ワークと前記測定器とが相対的な位置および姿勢を変更して前記ワークと前記可動要素との互いの当接面が密接するように、前記ワークおよび前記測定器の少なくとも一方に直接的または間接的に振動を与えて前記ワークと前記測定器との相対的な位置および姿勢の変更を促進するための振動アクチュエータを備える
ことを特徴とする。
【0008】
本発明の一実施形態では、
前記測定器とワークを相対移動させて、ワークが前記測定器の測定レンジ内にはいるようにする移動手段と、
前記移動手段と前記測定器との間に介装されて、前記移動手段に対する前記測定器の相対的な並進および回転を許容するフローティング継手部と、を備え、
前記振動アクチュエータは、前記測定器に付設されている
ことが好ましい。
【0009】
本発明の一実施形態では、
ワークを保持するワーク保持部を備え、
前記ワーク保持部は、
前記可動要素が前記ワークに当接したときに、前記測定器に予め設定された所定の測定圧以下の圧力で前記ワークの位置および姿勢を変更できるようにワークを保持しており、
前記振動アクチュエータは、前記ワーク保持部に付設されている
ことが好ましい。
【0010】
本発明の一実施形態では、
前記自動操作部は、
前記可動要素と前記ワークとが接触するように前記可動要素を前進させ、
続いて、予め決められた分前記可動要素を後退させ、
その後、前記ワークと前記可動要素との間に所定の測定圧が発生するように前記可動要素を再前進させ、
前記ワークと前記可動要素との間に所定の測定圧が発生するように前記可動要素を再前進させるときに、前記振動アクチュエータが駆動する
ことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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