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公開番号2025034905
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141578
出願日2023-08-31
発明の名称投与薬剤の検出方法、並びにそのプログラム、及び装置
出願人株式会社エイアンドティー,学校法人日本大学
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G01N 33/86 20060101AFI20250306BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、患者が、直接経口抗凝固薬(DOAC)を投与された患者であるか否かを判別することを課題とする。
【解決手段】磁性粒子を含有する乾燥試薬に検体を添加後、試薬中の磁性粒子を運動させ、磁性粒子運動シグナルをモニタリングし、モニタリングされた磁性粒子運動シグナルを解析し、その解析の結果を閾値と比較することを含む方法、プログラム、及び装置が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
直接経口抗凝固薬(DOAC)の投与の有無を判別する検査方法であって、
(i)プロトロンビン時間を測定するための、磁性粒子を含有する乾燥試薬、又は、活性化部分トロンボプラスチン時間を測定するための、磁性粒子を含有する乾燥試薬に、検体を添加する工程、
(ii)検体の添加後に、試薬中の磁性粒子を運動させ、磁性粒子運動シグナルをモニタリングする工程、
(iii)前記工程(ii)でモニタリングされた磁性粒子運動シグナルを解析する工程、及び
(iv)前記工程(iii)の解析の結果を、DOAC非投与対照1とDOAC投与対照2とを峻別することができる閾値と比較する工程、
を含む、前記方法。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
閾値が、DOAC非投与対照1の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きと、DOAC投与対照2の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きと、の算術平均であり、前記磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きが、磁性粒子運動量の最大値から、磁性粒子運動量の最大値と比較して3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、及び15%からなる群より選択される一定割合、減弱した時の磁性粒子運動量を減算した凝固波形の傾きである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
閾値が、DOAC非投与対照1の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの微分値の最小値と、DOAC投与対照2の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの微分値の最小値と、の算術平均であり、前記磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きが、磁性粒子運動量の最大値から、磁性粒子運動量の最大値と比較して3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、及び15%からなる群より選択される一定割合、減弱した時の磁性粒子運動量を減算した凝固波形の傾きである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
閾値が、DOAC非投与対照1の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの二次微分値の最小値と、DOAC投与対照2の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの二次微分値の最小値と、の算術平均であり、前記磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きが、磁性粒子運動量の最大値から、磁性粒子運動量の最大値と比較して3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、及び15%からなる群より選択される一定割合、減弱した時の磁性粒子運動量を減算した凝固波形の傾きである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
工程(iv)が、
(iv-1)前記工程(iii)の解析の結果を、DOAC非投与対照1とDOAC投与対照2とを峻別することができる第1閾値と比較し、さらに、
(iv-2)前記工程(iii)の解析の結果を、DOACではない抗凝固薬を投与された対照3と、DOAC投与対照2とを峻別することができる第2閾値と比較する
ことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
閾値が、DOACではない抗凝固薬を投与された対照3の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きと、DOAC投与対照2の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きと、の算術平均であり、前記磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きが、磁性粒子運動量の最大値から、磁性粒子運動量の最大値と比較して3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、及び15%からなる群より選択される一定割合、減弱した時の磁性粒子運動量を減算した凝固波形の傾きである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
閾値が、DOACではない抗凝固薬を投与された対照3の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの微分値の最小値と、DOAC投与対照2の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの微分値の最小値と、の算術平均であり、前記磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きが、磁性粒子運動量の最大値から、磁性粒子運動量の最大値と比較して3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、及び15%からなる群より選択される一定割合、減弱した時の磁性粒子運動量を減算した凝固波形の傾きである、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
閾値が、DOACではない抗凝固薬を投与された対照3の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの二次微分値の最小値と、DOAC投与対照2の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きの二次微分値の最小値と、の算術平均であり、前記磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きが、磁性粒子運動量の最大値から、磁性粒子運動量の最大値と比較して3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、及び15%からなる群より選択される一定割合、減弱した時の磁性粒子運動量を減算した凝固波形の傾きである、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
工程(iv)が、
(iv-1)前記工程(iii)の解析の結果を、DOAC非投与対照1とDOAC投与対照2とを峻別することができる第1閾値と比較し、さらに、
(iv-2)前記工程(iii)の解析の結果を、抗凝固薬を投与されていない対照4と、DOAC投与対照2とを峻別することができる第3閾値と比較する工程、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
閾値が、抗凝固薬を投与されていない対照4の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きと、DOAC投与対照2の磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きと、の算術平均であり、前記磁性粒子運動シグナルの経時変化の傾きが、磁性粒子運動量の最大値から、磁性粒子運動量の最大値と比較して3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、及び15%からなる群より選択される一定割合、減弱した時の磁性粒子運動量を減算した凝固波形の傾きである、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、投与薬剤の検出方法、並びにそのプログラム、及び装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
抗凝固薬は、血液凝固を防止するために使用される。例えば抗凝固薬は、血栓塞栓症の予防のために使用されることがある。代表的な抗凝固薬としてはワルファリンが挙げられる。ワルファリンは肝臓における複数の血液凝固因子の生合成を抑制することにより血液の凝固を妨げる。他の抗凝固薬としては、直接経口抗凝固薬(Directly acting oral anticoagulant、DOAC)が挙げられる。DOACは、トロンビンや第Xa因子など特定の凝固系カスケード構成因子に直接作用する。DOACとしては、例えばダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバン及びベトリキサバンが挙げられる。
【0003】
直接経口抗凝固薬(DOAC)を投与されている患者の出血イベントの際に、DOACの影響により止血困難となる場合がある。DOACの投与が既知であれば各DOACに適した解毒剤(又は中和剤)を使用することにより対処が可能であるが、救命救急の現場では患者の薬歴が不明であることも多く、止血困難の原因の特定に苦慮する場面が存在する。また、ワルファリンとDOACとでは、中和剤が異なる。
【0004】
これまでに、血液検体の凝固波形を用いたDOAC投与の検出の取り組みが行われている(非特許文献1)。しかしながら、これは現時点では実用化に至っていない。
【0005】
特許文献1では、凝固波形解析によるDOAC等の分析が提案されている。しかしながら、開示されている自動分析装置は中央検査室で使用される大型の装置であることから、実用化に至ったとしても検体採取から結果が得られるまで30分程度を要する。この方法では、迅速な判断が求められる救命救急の現場のニーズに応えることは困難であると考えられる。また、開示されている判定方法のアルゴリズムの最初のステップに凝固時間の延長が含まれているが、多くの種類の液状試薬が凝固時間を延長するには治療域を超える高濃度のDOACが必要であり、現実的には過剰摂取など特殊な場合を除いてDOACの検出ができないと考えられる。
【0006】
血液凝固を分析する方法としてはプロトロンビン時間(PT)が挙げられる。プロトロンビン時間(PT)は、外因系凝固機序を反映した検査であり、凝固VII、X、V、II、I因子の活性低下で延長する。PTは、組織因子を含むトロンボプラスチン試薬およびカルシウムを、血漿(例えばクエン酸添加血漿)または全血に添加し、そして凝固時間を測定することにより分析することができる。プロトロンビン時間(PT)は、試薬および装置により変化し得るが、プロトロンビン時間-国際標準化比(PT-INR)を用いることにより、試薬や装置ごとの変動を標準化することができる。
【0007】
血液凝固を分析する他の方法としては活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)が挙げられる。活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は、内因系凝固機序を反映した検査であり、凝固XII、XI、IX、VIII、X、V、II、I因子の活性低下で延長する。APTTは、リン脂質、活性化促進剤(例えばシリカ、カオリン、エラグ酸等)およびカルシウムを、血漿(例えばクエン酸添加血漿)または全血に添加し、そして凝固時間を測定することにより分析することができる。
【0008】
抗凝固薬を検出することのできる、実用的な分析方法が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2022-62969
特開平07-135999
【非特許文献】
【0010】
涌井昌俊 血栓止血誌2022;33(1):69-75
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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