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公開番号2025034566
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141031
出願日2023-08-31
発明の名称純花粉精製装置及び純花粉精製方法
出願人国立大学法人鳥取大学,菱農エンジニアリング株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C12M 1/26 20060101AFI20250306BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】純花粉と葯殻とを精度良く分離させ、純花粉の回収率を向上させる。
【解決手段】純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製する純花粉精製装置1であって、粗花粉を供給する粗花粉供給部2と、粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させる純花粉拡散部3と、純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収する第1回収部4と、葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収する第2回収部5と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製する純花粉精製装置であって、
粗花粉を供給する粗花粉供給部と、
粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させる純花粉拡散部と、
純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収する第1回収部と、
葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収する第2回収部と、を備えることを特徴とする純花粉精製装置。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
純花粉を回収した後の溶剤は、前記純花粉拡散部に戻されることを特徴とする請求項1に記載の純花粉精製装置。
【請求項3】
前記純花粉拡散部は、
溶剤を貯留可能な溶剤貯留槽と、
前記粗花粉供給部から供給される粗花粉を前記溶剤貯留槽内に滑り落とすシュートと、を備え、
純花粉を回収した後の溶剤は、前記シュート上に戻されることを特徴とする請求項2に記載の純花粉精製装置。
【請求項4】
前記第1回収部は、
純花粉が拡散した溶剤を通過させ、葯殻を通過させない第1フィルタと、
前記第1フィルタを通過した溶剤を前記第2回収部に送るポンプと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の純花粉精製装置。
【請求項5】
前記第2回収部は、
純花粉が拡散した溶剤を貯留し、かつ溶剤中の純花粉を沈降させる純花粉分離槽と、
溶剤を通過させ、純花粉を通過させない第2フィルタと、を備え、
沈降した純花粉を含む溶剤を前記純花粉分離槽の底部から前記第2フィルタ上に滴下させることを特徴とする請求項1に記載の純花粉精製装置。
【請求項6】
前記純花粉分離槽においてオーバーフローした溶剤は、前記純花粉拡散部に戻されることを特徴とする請求項5に記載の純花粉精製装置。
【請求項7】
前記第2フィルタを通過した溶剤は、前記純花粉拡散部に戻されることを特徴とする請求項5に記載の純花粉精製装置。
【請求項8】
純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製する純花粉精製方法であって、
粗花粉を供給する粗花粉供給工程と、
粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させる純花粉拡散工程と、
純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収する第1回収工程と、
葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収する第2回収工程と、を備えることを特徴とする純花粉精製方法。
【請求項9】
純花粉を回収した後の溶剤は、前記純花粉拡散工程に戻されることを特徴とする請求項8に記載の純花粉精製方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製する純花粉精製装置及び純花粉精製方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
人工受粉を必須とするニホンナシなどの栽培では、人工受粉に用いる花粉を調達する必要がある。近年、花粉の調達作業を軽減するために、花から葯を採取する装置や(例えば、特許文献1、2参照)、純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製する純花粉精製装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6931241号公報
特開昭63-157925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の純花粉精製装置は、純花粉及び葯殻を含む粗花粉を回転させながら、フィルタの網目から純花粉だけを篩い落とすものであるため、純花粉と葯殻との分離精度に劣り、良好な花粉回収率を得ることが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製する純花粉精製装置であって、粗花粉を供給する粗花粉供給部と、粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させる純花粉拡散部と、純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収する第1回収部と、葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収する第2回収部と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の純花粉精製装置であって、純花粉を回収した後の溶剤は、前記純花粉拡散部に戻されることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の純花粉精製装置であって、前記純花粉拡散部は、溶剤を貯留可能な溶剤貯留槽と、前記粗花粉供給部から供給される粗花粉を前記溶剤貯留槽内に滑り落とすシュートと、を備え、純花粉を回収した後の溶剤は、前記シュート上に戻されることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1に記載の純花粉精製装置であって、前記第1回収部は、純花粉が拡散した溶剤を通過させ、葯殻を通過させない第1フィルタと、前記第1フィルタを通過した溶剤を前記第2回収部に送るポンプと、を備えることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1に記載の純花粉精製装置であって、前記第2回収部は、純花粉が拡散した溶剤を貯留し、かつ溶剤中の純花粉を沈降させる純花粉分離槽と、溶剤を通過させ、純花粉を通過させない第2フィルタと、を備え、沈降した純花粉を含む溶剤を前記純花粉分離槽の底部から前記第2フィルタ上に滴下させることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載の純花粉精製装置であって、前記純花粉分離槽においてオーバーフローした溶剤は、前記純花粉拡散部に戻されることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項5に記載の純花粉精製装置であって、前記第2フィルタを通過した溶剤は、前記純花粉拡散部に戻されることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製する純花粉精製方法であって、粗花粉を供給する粗花粉供給工程と、粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させる純花粉拡散工程と、純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収する第1回収工程と、葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収する第2回収工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8に記載の純花粉精製方法であって、純花粉を回収した後の溶剤は、前記純花粉拡散工程に戻されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1又は請求項8の発明によれば、粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させた後、純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収し、さらに、葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収するので、純花粉と葯殻とを精度良く分離させ、純花粉の回収率を向上させることができる。
請求項2又は請求項9の発明によれば、純花粉を回収した後の溶剤は、純花粉拡散部(純花粉拡散工程)に戻されるので、溶剤が循環する閉鎖系装置を構成できる。これにより、溶剤を使用するものでありながら、安全性の高いものとできるだけでなく、純花粉の回収作業を連続的に行うことができる。
請求項3の発明によれば、純花粉拡散部は、溶剤を貯留可能な溶剤貯留槽と、粗花粉供給部から供給される粗花粉を溶剤貯留槽に滑り落とすシュートと、を備え、純花粉を回収した後の溶剤は、シュート上に戻されるので、シュート上に戻された溶剤で粗花粉の流れを促進させることができる。
請求項4の発明によれば、第1回収部は、純花粉が拡散した溶剤を通過させ、葯殻を通過させない第1フィルタと、第1フィルタを通過した溶剤を第2回収部に送るポンプと、を備えるので、葯殻を回収しつつ、葯殻を回収した後の溶剤を第2回収部に確実に送ることができる。
請求項5の発明によれば、第2回収部は、純花粉が拡散した溶剤を貯留し、かつ溶剤中の純花粉を沈降させる純花粉分離槽と、溶剤を通過させ、純花粉を通過させない第2フィルタと、を備え、沈降した純花粉を含む溶剤を純花粉分離槽の底部から第2フィルタ上に滴下させるので、葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を効率よく回収することができる。
請求項6の発明によれば、純花粉分離槽においてオーバーフローした溶剤は、純花粉拡散部に戻されるので、循環させる溶剤の流量及び流速を適切にコントロールし、効率の良い連続作業を行うことができる。
請求項7の発明によれば、第2フィルタを通過した溶剤は、純花粉拡散部に戻されるので、循環させる溶剤の流量及び流速をより適切にコントロールできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施形態に係る純花粉精製方法を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に係る純花粉精製装置の平面図である。
本発明の一実施形態に係る純花粉精製装置の正面図である。
本発明の一実施形態に係る純花粉精製装置の側面図である。
粗花粉供給部の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0009】
[純花粉精製方法]
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る純花粉精製方法は、純花粉及び葯殻を含む粗花粉から純花粉を精製するための方法であり、粗花粉を供給する粗花粉供給工程(S1)と、粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させる純花粉拡散工程(S2)と、純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収する第1回収工程(S3)と、葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収する第2回収工程(S4)と、を備える。
【0010】
このような純花粉精製方法によれば、粗花粉に含まれる純花粉を溶剤中に拡散させた後、純花粉が拡散した溶剤から葯殻を回収し、さらに、葯殻を回収した後の溶剤から純花粉を回収するので、純花粉と葯殻とを精度良く分離させ、純花粉の回収率を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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