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公開番号2025033939
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139998
出願日2023-08-30
発明の名称金属不純物の回収方法、分析方法、および回収装置
出願人オルガノ株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 15/00 20060101AFI20250306BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】コンタミネーションの発生を抑制しつつ、安全かつ簡便に有機溶媒中の金属不純物を回収する。
【解決手段】有機溶媒から金属不純物を回収する金属不純物の回収方法は、有機溶媒を水で希釈して希釈液を調製する工程と、調製した希釈液を試料液として吸着体12に通液し、試料液中の金属不純物を吸着体12に捕捉する工程と、を含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機溶媒中の金属不純物を回収する金属不純物の回収方法であって、
前記有機溶媒を水で希釈して希釈液を調製する工程と、
前記調製した希釈液を試料液として吸着体に通液し、前記試料液中の前記金属不純物を前記吸着体に捕捉する工程と、を含む金属不純物の回収方法。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記試料液を通液した後の前記吸着体に水およびガスの少なくとも一方を置換流体として流し、前記吸着体内に残存する前記試料液を前記置換流体で置換する工程と、
前記置換流体を流した後の前記吸着体に溶離液を通液し、前記吸着体に捕捉された前記金属不純物を前記溶離液に溶離させて回収する工程と、をさらに含む、請求項1に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項3】
前記希釈液を調製する工程が、前記希釈液中の前記有機溶媒の濃度が所定値未満になるように、前記有機溶媒を水で希釈することを含む、請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項4】
前記吸着体がモノリス状有機多孔質イオン交換体である、請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項5】
前記有機溶媒がアルコールである、請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法。
【請求項6】
請求項1または2に記載の金属不純物の回収方法により回収した前記金属不純物を定量する工程と、
前記定量した結果と、前記希釈液の希釈倍率とに基づいて、前記有機溶媒中の前記金属不純物の濃度を算出する工程と、を含む金属不純物の分析方法。
【請求項7】
前記希釈液を調製する工程、前記金属不純物を捕捉する工程、および、前記金属不純物を定量する工程は、オンラインで連続的に行われる、請求項6に記載の金属不純物の分析方法。
【請求項8】
有機溶媒中の金属不純物を回収する金属不純物の回収装置であって、
前記有機溶媒中の前記金属不純物を捕捉する吸着体と、
前記有機溶媒を水で希釈して希釈液を調製し、該調製した希釈液を試料液として前記吸着体に通液する試料液通液手段と、を有する金属不純物の回収装置。
【請求項9】
前記吸着体に水およびガスの少なくとも一方を置換流体として供給する置換流体供給手段と、
前記吸着体に溶離液を供給する溶離液供給手段と、を有する、請求項8に記載の金属不純物の回収装置。
【請求項10】
前記吸着体がモノリス状有機多孔質イオン交換体である、請求項8または9に記載の金属不純物の回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属不純物の回収方法、分析方法、および回収装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
半導体などの電子デバイスの製造プロセスでは、高度に精製された有機溶媒が用いられている。有機溶媒に含まれる金属不純物は、微量であってもデバイスの特性に大きな影響を与えることから、その濃度を厳しく管理することが求められている。そのために、有機溶媒中の微量の金属不純物を高精度に分析することが求められている。
【0003】
有機溶媒中の金属不純物を分析する方法としては、一般に、ボトルにサンプリングした試料液をそのまま誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)などの分析装置に導入して分析する方法が知られている。一方で、有機溶媒中の金属不純物濃度が分析装置の検出限界を下回るような低濃度であっても高精度に分析することが求められる場合には、ボトルにサンプリングした試料液を加熱して濃縮し、濃縮した試料液中の金属不純物を分析する方法もある(例えば、特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-141721号公報
特開2002-5799号公報
国際公開第2020/071481号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ボトルへの試料液のサンプリングには、作業環境や作業者の習熟度によってコンタミネーションのリスクがあるだけでなく、漏液に伴う作業者や周囲環境に対する安全性への懸念もある。また、サンプリング場所からその後の工程(加熱濃縮や分析など)の場所が離れていると、ボトルの輸送が必要になるが、試料液が有機溶媒の場合にはその輸送にも制限がかかることがある。また、試料液を加熱して濃縮する方法では、加熱による濃縮倍率に限界があり、十分な感度を得るためには大量の試料液をサンプリングする必要がある。また、試料液の加熱濃縮は開放環境下で行われるため、この場合もコンタミネーションのリスクが高くなってしまう。
【0006】
そこで、本発明の目的は、コンタミネーションの発生を抑制しつつ、安全かつ簡便に有機溶媒中の金属不純物を回収することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するために、本発明の金属不純物の回収方法は、有機溶媒中の金属不純物を回収する金属不純物の回収方法であって、有機溶媒を超純水で希釈して希釈液を調製する工程と、調製した希釈液を試料液として吸着体に通液し、試料液中の金属不純物を吸着体に捕捉する工程と、を含んでいる。
【0008】
また、本発明の金属不純物の分析方法は、上記の金属不純物の回収方法により回収した金属不純物を定量する工程と、定量した結果と、希釈液の希釈倍率とに基づいて、有機溶媒中の金属不純物の濃度を算出する工程と、を含んでいる。
【0009】
また、本発明の金属不純物の回収装置は、有機溶媒中の金属不純物を回収する金属不純物の回収装置であって、有機溶媒中の金属不純物を捕捉する吸着体と、有機溶媒を超純水で希釈して希釈液を調製し、調製した希釈液を試料液として吸着体に通液する試料液通液手段と、を有している。
【0010】
このような金属不純物の回収方法、分析方法、および回収装置によれば、ボトルへの試料液のサンプリングが不要になり、それに伴う様々な不具合の発生を抑制することができる。また、希釈液を調製するにあたり、有機溶媒の濃度を安全な濃度(例えば、消防法上の非危険物となる濃度や外部に漏液しても人体や環境に影響のない濃度など)にまで低減することが可能になる。そのため、漏液の懸念がなくなることと合わせて、安全面での信頼性を高めることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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