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公開番号2025070542
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180945
出願日2023-10-20
発明の名称循環精製型洗浄装置及び循環精製型洗浄方法
出願人オルガノ株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 47/00 20170101AFI20250424BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】洗浄用有機溶媒の使用量を大幅に削減し、且つ洗浄後の洗浄対象物からの不純物溶出量を著しく低減することができる洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄用有機溶媒をイオン交換して処理液を得るイオン交換装置と、洗浄対象物の出口に接続可能であり、イオン交換装置の入口に接続される被処理液ラインと、洗浄対象物の入口に接続可能であり、イオン交換装置の出口に接続される第1の処理液ラインと、循環装置とを備え、被処理液ラインを、洗浄対象物の出口及びイオン交換装置の入口に接続し、第1の処理液ラインを、洗浄対象物の入口及びイオン交換装置の出口に接続した際に、洗浄用有機溶媒が、循環装置の駆動によって、第1の処理液ライン、洗浄対象物、被処理液ライン及びイオン交換装置を含む循環路を循環しながら、イオン交換装置によって精製される、洗浄対象物を洗浄するための循環精製型洗浄装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
入口と出口とを有する洗浄対象物を洗浄するための循環精製型洗浄装置であって、
被処理液としての洗浄用有機溶媒をイオン交換して処理液を得るイオン交換体を有するイオン交換装置と、
前記洗浄対象物の出口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の入口に接続される被処理液ラインと、
前記洗浄対象物の入口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の出口に接続される第1の処理液ラインと、
前記洗浄用有機溶媒を循環して送液するための循環装置と、
を備え、
前記被処理液ラインを、前記洗浄対象物の出口及び前記イオン交換装置の入口に接続し、且つ前記第1の処理液ラインを、前記洗浄対象物の入口及び前記イオン交換装置の出口に接続した際に、前記洗浄用有機溶媒が、前記循環装置の駆動によって、前記第1の処理液ライン、前記洗浄対象物、前記被処理液ライン、及び前記イオン交換装置を含む循環路を循環送液しながら、前記イオン交換体により精製されることを特徴とする、循環精製型洗浄装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
さらに、前記第1の処理液ライン又は前記被処理液ライン4から分岐した、サンプリング用の第2の処理液ラインを有する、請求項1に記載の循環精製型洗浄装置。
【請求項3】
前記イオン交換体が、粒状イオン交換樹脂、モノリス状イオン交換体、粒状イオン交換樹脂を粉砕した成形品、イオン交換繊維、及びイオン吸着膜からなる群より選択される1つ以上を含む、請求項1に記載の循環精製型洗浄装置。
【請求項4】
前記イオン交換体が、H形のカチオン交換体と有機酸形のアニオン交換体とを含む、請求項1に記載の循環精製型洗浄装置。
【請求項5】
イオン交換体を有するイオン交換装置と、
洗浄対象物の出口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の入口に接続される被処理液ラインと、
洗浄対象物の入口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の出口に接続される第1の処理液ラインと、
循環装置と、
を備える循環精製型洗浄装置を用いて洗浄対象物を洗浄する循環精製型洗浄方法であって、
前記被処理液ラインを、前記洗浄対象物の出口及び前記イオン交換装置の入口に接続し、且つ前記第1の処理液ラインを、前記洗浄対象物の入口及び前記イオン交換装置の出口に接続する準備工程と、
洗浄用有機溶媒を洗浄対象物内にパージするパージ工程と、
洗浄対象物内にパージされた前記洗浄用有機溶媒によって、前記洗浄対象物を洗浄する洗浄工程と、
前記準備工程の後、前記洗浄工程で用いられた後の被処理液としての前記洗浄用有機溶媒を、前記被処理液ラインを通して前記イオン交換装置内にパージし、前記イオン交換体によってイオン交換された処理液を得る精製工程と、
を有し、前記洗浄用有機溶媒が、前記循環装置の駆動によって、前記第1の処理液ライン、前記洗浄対象物、前記被処理液ライン、及び前記イオン交換装置を含む循環路を循環して送液されることにより、前記洗浄工程と前記精製工程とが繰り返し行われることを特徴とする循環精製型洗浄方法。
【請求項6】
前記イオン交換体が、H形のカチオン交換体と有機酸形のアニオン交換体とを含む、請求項5に記載の循環精製型洗浄方法。
【請求項7】
前記洗浄用有機溶媒の精製に使用されたイオン交換体が再生された後、前記イオン交換装置において再利用される、請求項6に記載の循環精製型洗浄方法。
【請求項8】
前記洗浄工程及び前記精製工程において、事前に定めた時間に到達すると前記循環装置による前記洗浄用有機溶媒の送液が停止され、次の工程へ移行する、請求項5に記載の循環精製型洗浄方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、循環精製型洗浄装置及び循環精製型洗浄方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
フッ素樹脂製又はSUS等の金属製の容器や配管に、有機溶媒等の非水液を接触させて使用する場合、事前に当該容器や配管を十分に洗浄する必要がある。特に、半導体製造工程において使用される非水液の保管容器や、該非水液を通液する際に用いられる配管等の部材については、金属や微粒子等の不純物量をできる限り低減する必要がある。一般的に、フッ素樹脂製の容器等の洗浄は、酸を用いて行われる。そして、SUS等の金属製の容器等の洗浄は、研磨や、研磨後にさらに水、酸等を用いて洗浄することにより行われる。また、特許文献1に記載のように、洗浄液として、アルコールや界面活性剤、有機酸などを混合した金属用電解研磨液を用いることも提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-220448号公報
国際公開第2022/030380号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記容器や配管等の洗浄には、不純物含有量の少ない洗浄用有機溶媒(以下、「洗浄液」とも称する)を用いることが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載の方法によれば、クリーンレベルのオーダーがppmレベルであり、半導体製造工程で使用される保管容器等に求められるクリーンレベル(ppb又はpptレベル)としては十分でない。また、不純物が洗浄液中に溶出した場合、容器への再付着等、再汚染の懸念があることから、不純物含有量の少ない洗浄液を用いて、容器内を繰り返しすすぐ工程が必要となる。すなわち、洗浄対象物において、より不純物溶出量を低減し、よりクリーン度を高めるためには、より多くの、不純物含有量の少ない洗浄液を要する。しかしながら、大量の有機溶媒を使用する場合、コストの増大のみならず環境負荷が高まるという課題が生じる。さらに、有機溶媒の取扱量が増えると、該有機溶媒を保管するためのタンクも大きくなり、管理や安全上の課題が生じる可能性がある。
【0005】
本発明は、洗浄用有機溶媒の使用量を大幅に削減し、且つ洗浄後の洗浄対象物からの不純物溶出量を著しく低減することができる循環精製型洗浄装置及び循環精製型洗浄方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、入口と出口とを有する洗浄対象物を洗浄するための循環精製型洗浄装置であって、
被処理液としての洗浄用有機溶媒をイオン交換して処理液を得るイオン交換体を有するイオン交換装置と、
前記洗浄対象物の出口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の入口に接続される被処理液ラインと、
前記洗浄対象物の入口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の出口に接続される第1の処理液ラインと、
前記洗浄用有機溶媒を循環して送液するための循環装置と、
を備え、
前記被処理液ラインを、前記洗浄対象物の出口及び前記イオン交換装置の入口に接続し、且つ前記第1の処理液ラインを、前記洗浄対象物の入口及び前記イオン交換装置の出口に接続した際に、前記洗浄用有機溶媒が、前記循環装置の駆動によって、前記第1の処理液ライン、前記洗浄対象物、前記被処理液ライン、及び前記イオン交換装置を含む循環路を循環送液しながら、前記イオン交換体により精製されることを特徴とする循環精製型洗浄装置である。
【0007】
また、本発明は、イオン交換体を有するイオン交換装置と、
洗浄対象物の出口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の入口に接続される被処理液ラインと、
洗浄対象物の入口に接続可能であり、且つ前記イオン交換装置の出口に接続される第1の処理液ラインと、
循環装置と、
を備える循環精製型洗浄装置を用いて洗浄対象物を洗浄する循環精製型洗浄方法であって、
前記被処理液ラインを、前記洗浄対象物の出口及び前記イオン交換装置の入口に接続し、且つ前記第1の処理液ラインを、前記洗浄対象物の入口及び前記イオン交換装置の出口に接続する準備工程と、
洗浄用有機溶媒を洗浄対象物内にパージするパージ工程と、
洗浄対象物内にパージされた前記洗浄用有機溶媒によって、前記洗浄対象物を洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程で用いられた後の被処理液としての前記洗浄用有機溶媒を、前記被処理液ラインを通して前記イオン交換装置内にパージし、前記イオン交換体によってイオン交換された処理液を得る精製工程と、
を有し、前記洗浄用有機溶媒が、前記循環装置の駆動によって、前記第1の処理液ライン、前記洗浄対象物、前記被処理液ライン、及び前記イオン交換装置を含む循環路を循環して送液されることにより、前記洗浄工程と前記精製工程とが繰り返し行われることを特徴とする循環精製型洗浄方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、洗浄用有機溶媒の使用量を大幅に削減し、且つ洗浄後の洗浄対象物からの不純物溶出量を著しく低減することができる循環精製型洗浄装置及び循環精製型洗浄方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る循環精製型洗浄装置の概略図を示す。
本発明の一実施形態に係る循環精製型洗浄装置の概略図を示す。
本発明の一実施形態に係る循環精製型洗浄装置の概略図を示す。
実施例1の結果を示すグラフである。
実施例2の結果を示すグラフである。
実施例3の結果を示すグラフである。
実施例4の結果を示すグラフである。
実施例5の結果を示すグラフである。
実施例1、実施例2及び比較例1の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<循環精製型洗浄装置>
図1に、本発明の一実施形態に係る循環精製型洗浄装置(以下、「洗浄装置」とも略称する)の概略図を示す。本発明に係る洗浄装置1は、少なくとも入口2Aと出口2Bとを有する洗浄対象物2を洗浄するための洗浄装置であり、少なくとも、イオン交換装置3、被処理液ライン4、第1の処理液ライン5、及びポンプP(循環装置)を備える。イオン交換装置3は、被処理液としての洗浄用有機溶媒をイオン交換して処理液を得るイオン交換体を有する。被処理液ライン4は、洗浄対象物の出口2Bに接続可能であり、且つイオン交換装置の入口3Aに接続されるラインである。第1の処理液ライン5は、洗浄対象物の入口2Aに接続可能であり、且つイオン交換装置の出口3Bに接続されるラインである。そして、ポンプPは、洗浄用有機溶媒を循環して送液させるための循環装置である。なお、洗浄装置1は、第1の処理液ライン5又は被処理液ライン4から分岐したサンプリング用の第2の処理液ライン6、第1の処理液ライン5に設けられたフィルターF、被処理液ライン4に設けられた圧力検知器PI、流量計(不図示)や、その他バルブ等をさらに有していてもよい。図1に示す洗浄装置は、洗浄対象物がタンクであり、循環装置としてポンプPを用いた例を示しているが、洗浄対象物及び循環装置は、これに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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