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公開番号
2025032867
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023138363
出願日
2023-08-28
発明の名称
ソレノイド式クラッチ装置
出願人
浜名湖電装株式会社
代理人
個人
主分類
H02K
49/00 20060101AFI20250305BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】ソレノイド装置から回転体への磁束の漏れを極力抑えることを課題とする。
【解決手段】ムービングコアは軟磁性材料製のムービングコア本体部と硬磁性材料製の永久磁石部とを備えている。そして、永久磁石部の磁極方向はコイルの正通電時の磁極方向と一致し、永久磁石部の移動範囲では、ステータコアが非存在である。ムービングコアに永久磁石部を備えているので、永久磁石部によってコイルの磁束を整流することができる。これにより、軟磁性材料でできている回転体側に漏れる磁束を低減することができる。特に、永久磁石部の磁極方向がコイルの正通電時の磁極方向と一致していることで、磁束の整流を適切に行うことができる。かつ、永久磁石部の移動範囲にステータコアの非存在部があるので、永久磁石の磁界による磁束のループ発生を防止し、吸引力の低下を防ぐことができる。
【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
軸芯周りに回転する軟磁性材料製の回転体と、
この回転体と一体に回転する第1クラッチ板と、
この第1クラッチ板と対向配置される第2クラッチ板と、
前記回転体の外周に固定配置されるコイルと、
前記回転体の外周に固定配置され、前記コイルの通電時に磁気回路を構成する軟磁性材料製のステータコアと、
前記コイルの内周で前記回転体の外周に、前記ステータコアと磁気ギャップを介して配置され、前記コイルの通電時に前記ステータコアと共に磁気回路を構成し、前記コイルの正通電時に前記磁気ギャップを狭めるよう前記回転体の軸方向に移動するムービングコアと、
前記ステータコア及び前記ムービングコアを互いに引き離す方向に付勢するリターンスプリングと、
前記ムービングコアの前記回転体の軸方向の移動を前記第1クラッチ板及び前記第2クラッチ板のいずれかに伝達する非磁性材料製のプランジャとを備え、
前記ムービングコアは、軟磁性材料製のムービングコア本体部と硬磁性材料製の永久磁石部とを備え、
前記永久磁石部の磁極方向は前記コイルの正通電時の磁極方向と一致し、
前記永久磁石部の移動範囲では、前記ステータコアが非存在である
ことを特徴とするソレノイド式クラッチ装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記永久磁石部は前記ムービングコアの内、前記磁気ギャップに近い側に配置され、且つ、前記ムービングコアの内永久磁石部と前記磁気ギャップとの間には前記ムービングコア本体のムービングコア先端部が介在し、このムービングコア先端部の厚さは前記磁気ギャップの大きさに応じて定まる所定厚さである
ことを特徴とする請求項1に記載のソレノイド式クラッチ装置。
【請求項3】
前記コイルに正通電して前記磁気ギャップを狭めた状態で、前記コイルを非通電としても、前記ムービングコアと前記ステータコアとの位置は前記永久磁石部の磁力により保持され、
前記コイルに逆通電すると前記コイルと前記永久磁石部との反発力及び前記リターンスプリングの付勢力により前記ムービングコアは前記磁気ギャップを広めるよう前記回転体の軸方向に移動し、
前記コイルに逆通電して前記磁気ギャップを広めた状態で、前記コイルを非通電としても、前記ムービングコアと前記ステータコアとの位置は前記リターンスプリングの付勢力により保持される
ことを特徴とする請求項2に記載のソレノイド式クラッチ装置。
【請求項4】
前記ムービングコアの内周と前記回転体の外周との間には、非磁性材料製の軸受部材が介在する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のソレノイド式クラッチ装置。
【請求項5】
前記回転体は、円管状の外周回転体と、この外管回転体の内周に配置される円柱状のシャフトを備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のソレノイド式クラッチ装置。
【請求項6】
前記外周回転体は、差動装置の差動ケースに対応し、前記シャフトは前記差動装置のドライブシャフトに対応し、前記第1クラッチ板は前記差動装置の第1ドグクラッチに対応し、前記第2クラッチ板は前記差動装置の第2ドグクラッチに対応し、前記差動ケースの回転は、前記差動装置のリングギヤ、前記第1ドグクラッチ、前記第2ドグクラッチ、ピニオンギヤ、及びサイドギヤを介して前記ドライブシャフトに伝達される
ことを特徴とする請求項5に記載のソレノイド式クラッチ装置。
【請求項7】
前記差動装置はパワートレインユニットに配置され、前記差動ケースは前記パワートレインユニットに差動ケース軸受により回転支持されている
ことを特徴とする請求項6に記載のソレノイド式クラッチ装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、コイルへの通電、非通電の切り替えにより回転体の回転の伝達、非伝達を切り替えるソレノイド式クラッチ装置に関し、例えば、差動装置で差動ケースとドライブシャフトとの間の回転動力の伝達、非伝達の切り替えに用いることができる。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、搭載性や組付性の利点から、回転体に対して同軸にソレノイド装置のコイル、ステータコア及びムービングコアを配置している。一般的に、回転体と同軸にソレノイド装置を搭載するためには、ソレノイド装置の内側に回転体を貫通させる必要がある。また、一般的に、回転体は軟磁性材料により形成されている。そのため、コイルの励磁により発生する磁束が軟磁性材料である回転体に流出していまい、ソレノイド装置内でコイルの磁束を最大限に利用することができない。その結果、クラッチ装置のクラッチ板の吸引力が低下してしまうという問題点がある。
【0003】
ここで、回転体への磁束流出を防止するために、ソレノイド装置と回転体との間に十分な非磁性材の層を設けることが考えられる。ただ、その場合には、ソレノイド装置が大型化してしまい、差動装置等への搭載性が悪化してしまうこととなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-240861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上記点に鑑み、ソレノイド装置から回転体への磁束の漏れを極力抑えて、クラッチ装置のクラッチ板の吸引力低下を抑えることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1は、軸芯周りに回転する軟磁性材料製の回転体と、この回転体と一体に回転する第1クラッチ板と、この第1クラッチ板と対向配置される第2クラッチ板と、回転体の外周に固定配置されるコイルと、回転体の外周に固定配置されコイルの通電時に磁気回路を構成する軟磁性材料製のステータコアと、コイルの内周で回転体の外周にステータコアと磁気ギャップを介して配置され、コイルの通電時にステータコアと共に磁気回路を構成し、コイルの正通電時に磁気ギャップを狭めるよう回転体の軸方向に移動するムービングコアと、ステータコア及びムービングコアを互いに引き離す方向に付勢するリターンスプリングと、ムービングコアの回転体の軸方向の移動を第1クラッチ板及び第2クラッチ板のいずれかに伝達する非磁性材料製のプランジャとを備えるソレノイド式クラッチ装置である。なお、本開示でコイルの正通電とは、磁気ギャップを縮める方向の磁束をコイルに発生させる方向の通電を言う。
【0007】
本開示の第1のソレノイド式クラッチ装置は、ムービングコアは軟磁性材料製のムービングコア本体部と硬磁性材料製の永久磁石部とを備えている。そして、永久磁石部の磁極方向はコイルの正通電時の磁極方向と一致し、永久磁石部の移動範囲では、ステータコアが非存在である。
【0008】
本開示の第1のソレノイド式クラッチ装置は、ムービングコアに永久磁石部を備えているので、永久磁石部によってコイルの磁束を整流することができる。これにより、軟磁性材料でできている回転体側に漏れる磁束を低減することができる。特に、永久磁石部の磁極方向がコイルの正通電時の磁極方向と一致していることで、磁束の整流を適切に行うことができる。かつ、永久磁石部の移動範囲にステータコアの非存在部があるので、永久磁石の磁界による磁束のループ発生を防止し、吸引力の低下を防ぐことができる。
【0009】
本開示の第2のソレノイド式クラッチ装置は、永久磁石部はムービングコアの内、磁気ギャップに近い側に配置されている。これにより、永久磁石部の磁束整流効果をより適切にして、回転体への磁束の漏れを少なくすることができる。且つ、ムービングコアの内、永久磁石部と磁気ギャップとの間にはムービングコア本体の磁気ギャップ側一部が介在する。なお、この磁気ギャップ側一部の厚さは、磁気ギャップ(ムービングコアのストローク)の大きさに応じて定まる所定厚さとなっている。例えば、永久磁石部の厚さと同等以上である。これにより、コイルの非通電時にムービングコアがステータコアに磁力によって吸着されるのを防ぐことができる。
【0010】
本開示の第3のソレノイド式クラッチ装置は、コイルに正通電して磁気ギャップを狭めた状態でコイルを非通電としても、ムービングコアとステータコアとの位置は永久磁石の磁力により保持される。一方、コイルに逆通電するとコイルと永久磁石との反発力及びリターンスプリングの付勢力によりムービングコアは磁気ギャップを広めるよう回転体の軸方向に移動し、コイルに逆通電して磁気ギャップを広めた状態でコイルを非通電としても、ムービングコアとステータコアとの位置はリターンスプリングの付勢力により保持される。本開示の第3のソレノイド式クラッチ装置では、コイルを非通電としても、磁気ギャップを狭めた状態と広めた状態との双方を保持することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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