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公開番号2025032849
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138339
出願日2023-08-28
発明の名称ボロメータ、検出方法、及びボロメータ製造方法
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人
主分類G01J 1/02 20060101AFI20250305BHJP(測定;試験)
要約【課題】高いTCRにしやすいボロメータ、検出方法、及びボロメータ製造方法を提供する。
【解決手段】本開示のボロメータは、ゲート電圧を印加可能なゲート電極と、ドレイン電圧を印加可能なドレイン電極と、ソース電極と、ドレイン電極とソース電極とを繋ぎ、カーボンナノチューブを含む第一膜と、を備え、ドレイン電圧が負である場合に、ゲート電圧が、第一上限値と第一下限値との間に設定され、第一上限値が、ドレイン電極のドレイン電流が最小となるときのゲート電圧であり、第一下限値が、式(1)及び式(2)の関係にあるゲート電圧である。
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第一下限値=第一上限値-(第一上限値-中央値)×2…式(2)
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項１】
ゲート電圧を印加可能なゲート電極と、
ドレイン電圧を印加可能なドレイン電極と、
ソース電極と、
前記ドレイン電極と前記ソース電極とを繋ぎ、カーボンナノチューブを含む第一膜と、
を備え、
前記ドレイン電圧が負である場合に、前記ゲート電圧が、第一上限値と第一下限値との間に設定され、
前記第一上限値が、前記ドレイン電極のドレイン電流が最小となるときの前記ゲート電圧であり、
前記第一下限値が、式（１）及び式（２）の関係にある前記ゲート電圧である
ボロメータ。
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2025032849000009.tif
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第一下限値＝第一上限値－（第一上限値－中央値）×２…式（２）
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
前記第一膜の表面に設けられ、前記第一膜に対しドーピング作用を施す第二膜と、
をさらに備える
請求項１に記載のボロメータ。
【請求項３】
前記ゲート電極と、前記ソース電極と、が短絡されている
請求項２に記載のボロメータ。
【請求項４】
前記ドレイン電圧が負である場合に、前記ゲート電圧が、第二上限値と第二下限値との間に設定され、
前記第二上限値が、式（３）の関係にあり、
前記第二下限値が、式（４）の関係にある
請求項１から請求項３のいずれか１項に記載のボロメータ。
第二上限値＝中央値＋（第一上限値－中央値）／２…式（３）
第二下限値＝第二上限値－（第二上限値－中央値）×２…式（４）
【請求項５】
前記第二膜は、高分子材料を含む
請求項２又は請求項３に記載のボロメータ。
【請求項６】
前記第二膜は、ＰＭＭＡ、Ｐ４ＶＰ、又はＰ４ＶＢＭを含む
請求項２又は請求項３に記載のボロメータ。
【請求項７】
前記カーボンナノチューブは、半導体型カーボンナノチューブである
請求項１又は請求項２に記載のボロメータ。
【請求項８】
前記第一膜が、前記ドレイン電極と前記ソース電極とを覆っている
請求項１又は請求項２に記載のボロメータ。
【請求項９】
ゲート電極と、ドレイン電極と、ソース電極と、前記ドレイン電極と前記ソース電極とを繋ぎ、カーボンナノチューブを含む第一膜と、を備えるボロメータに対し、
前記ドレイン電極に負のドレイン電圧を印加し、
前記ゲート電極に、第一上限値と第一下限値との間のゲート電圧を印加し、
赤外線を検出し、
前記第一上限値が、前記ドレイン電極のドレイン電流が最小となるときの前記ゲート電圧であり、
前記第一下限値が、式（１）及び式（２）の関係にある前記ゲート電圧である
検出方法。
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19
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第一下限値＝第一上限値－（第一上限値－中央値）×２…式（２）
【請求項１０】
ドレイン電極とソース電極とを繋ぎ、カーボンナノチューブを含む第一膜を積層し、
前記第一膜の表面に、前記第一膜に対しドーピング作用を施す第二膜を設け、
前記第二膜を設ける工程において、
前記ドレイン電極に印加されるドレイン電圧が負である場合に、ゲート電極に印加されるゲート電圧が、第一上限値と第一下限値との間に設定され、
前記第一上限値が、前記ドレイン電極のドレイン電流が最小となるときの前記ゲート電圧であり、
前記第一下限値が、式（１）及び式（２）の関係にある前記ゲート電圧であるように、前記第二膜を設ける
ボロメータ製造方法。
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2025032849000011.tif
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170
第一下限値＝第一上限値－（第一上限値－中央値）×２…式（２）

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、ボロメータ、検出方法、及びボロメータ製造方法に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
赤外線センサとして、ボロメータを用いることが知られている。
【０００３】
例えば、特許文献１には、半導体型カーボンナノチューブ（ＣａｒｂｏｎＮａｎｏＴｕｂｅ：ＣＮＴ）を用いて、赤外線センサの性能向上に関わる抵抗温度係数（ＴｅｍｐｅｒａｔｕｒｅＣｏｅｆｆｉｃｉｅｎｔＯｆＲｅｓｉｓｔａｎｃｅ：ＴＣＲ）が向上したボロメータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１５－４９２０７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１に開示された赤外線受光素子では、電解質を含んだ制御部材が、チャネル部にドーピングすることで、ＣＮＴを含んだチャネル部のフェルミエネルギーの位置が制御される。加えて、この赤外線受光素子では、ソース電極とドレイン電極との間の電圧、及びソース電極とゲート電極との間の電圧が設定されることで、ＣＮＴを含んだチャネル部のフェルミエネルギーの位置がさらに制御され、結果的にＴＣＲの値が制御されることが開示されている。
しかしながら、設定する電圧値によっては、高いＴＣＲにしにくいことがある。
【０００６】
本開示の目的は、上述した課題を解決するボロメータ、検出方法、及びボロメータ製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示のボロメータは、ゲート電圧を印加可能なゲート電極と、ドレイン電圧を印加可能なドレイン電極と、ソース電極と、前記ドレイン電極と前記ソース電極とを繋ぎ、カーボンナノチューブを含む第一膜と、を備え、前記ドレイン電圧が負である場合に、前記ゲート電圧が、第一上限値と第一下限値との間に設定され、前記第一上限値が、前記ドレイン電極のドレイン電流が最小となるときの前記ゲート電圧であり、前記第一下限値が、式（１）及び式（２）の関係にある前記ゲート電圧である。
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第一下限値＝第一上限値－（第一上限値－中央値）×２…式（２）
【０００８】
本開示の検出方法は、ゲート電極と、ドレイン電極と、ソース電極と、前記ドレイン電極と前記ソース電極とを繋ぎ、カーボンナノチューブを含む第一膜と、を備えるボロメータに対し、前記ドレイン電極に負のドレイン電圧を印加し、前記ゲート電極に、第一上限値と第一下限値との間のゲート電圧を印加し、赤外線を検出し、前記第一上限値が、前記ドレイン電極のドレイン電流が最小となるときの前記ゲート電圧であり、前記第一下限値が、式（１）及び式（２）の関係にある前記ゲート電圧である。
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第一下限値＝第一上限値－（第一上限値－中央値）×２…式（２）
【０００９】
本開示のボロメータ製造方法は、ドレイン電極と前記ソース電極とを繋ぎ、カーボンナノチューブを含む第一膜を積層し、前記第一膜の表面に、前記第一膜に対しドーピング作用を施す第二膜を設け、前記第二膜を設ける工程において、前記ドレイン電極に印加されるドレイン電圧が負である場合に、ゲート電極に印加されるゲート電圧が、第一上限値と第一下限値との間に設定され、前記第一上限値が、前記ドレイン電極のドレイン電流が最小となるときの前記ゲート電圧であり、前記第一下限値が、式（１）及び式（２）の関係にある前記ゲート電圧であるように、前記第二膜を設ける。
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第一下限値＝第一上限値－（第一上限値－中央値）×２…式（２）
【発明の効果】
【００１０】
本開示に係る、ボロメータ、検出方法、及びボロメータ製造方法によれば、高いＴＣＲにしやすい。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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